半年くらい前に、リヨンでこの手の詐欺が横行しているために注意してくださいという記事を見た気がしましたが、今度はパリです。
先週、パリ17区で警察が摘発したこの詐欺は、違反切符が発行されたと伝え、罰金を支払うための偽ウェブサイトにリダイレクトするQRコードをスキャンするように促すというものでした。
これは多くの人を罠にかける可能性のある詐欺です。
パリおよびパリ郊外やフランスの他の都市でよく知られている「偽の駐車違反切符」詐欺は手口はシンプルですが、非常に罠にはまりやすい形態をとっています。
まず、 「フランス共和国」と刻印されたチラシ?に駐車時間制限超過で切符が切られたことを知らせ、QRコードを使って「35ユーロ」の罰金を支払うように促してきます。
しかし、このコードは偽の政府ウェブサイトにリダイレクトします。「フランス共和国」のロゴと「amendes.gouv.fr」というアドレスが表示されており、公式(オフィシャル)の罰金支払いプラットフォームと見分けがつかないほど精巧にできているため、ホンモノだと思わされてしまいます。
ここで敵の周到なところは「35ユーロの罰金は2日以内に支払わなければ、135ユーロに増額される」という文面も追記して、急いで支払いをさせようとするところです。
では、このように公式(オフィシャル)のプラットフォームと見分けがつかない場合はどうしたらよいのか?といえば、とりあえずパリでは解決策はシンプルです。
パリでは「スキャンカー」(市内を巡回し、ナンバープレートを自動で読み取る車両)の導入により、駐車違反切符はワイパーの下に挟まれるのではなく、車の所有者に直接、郵送されるようになっているそうなので、この手の車両に直接、罰金切符が置かれていることはないのだそうです。
つまり、このような切符がワイパーの下に挟まれていたとしたら、それは詐欺だということです。
また、このような通知を郵送で受け取ったとしても、支払いは「https://stationnement.gouv.fr/fps」で行わなければなりません。
先週、摘発されたパリ17区での駐車違反罰金詐欺については、パリ検察庁の金融犯罪課に委託されたとのことです。
この手の罰金詐欺に関しては、駐車違反に対する罰金だけではなく、スピード違反等の通知がかなり無尽蔵に送られてきているという話もありますので、充分にご注意ください。
詐欺にも色々ありますが、警察の名をかたられたり、罰金などと言われると、ついビビってしまいがちではありますが、常に気を抜いてはいけません。
駐車違反切符詐欺
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