2019年10月5日土曜日

入国審査 世界最強と言われる日本のパスポートでも起こる悲劇




 日本のパスポートは、世界最強のパスポートと言われています。

 2019年のグローバルランキングでも世界1位となっています。

 日本のパスポート保持者が、ビザなしで渡航できる国は、現地空港などで、アライバルビザが取得できる滞在先も含め、190ヶ国にも及びます。

 私たちは、その便利な最強のパスポートを生まれながらにして、持つことができるのですから、それは、それは、ラッキーなことだと思います。

 実際に、私もこれまで、20ヶ国近くの国を旅してきましたが、入国審査で止められたことは、一度もありません。

 私自身が、入出国が一番多い、フランスでさえ、こちらに在住しているからという理由ではなく、滞在許可証すら求められないことがあるくらいです。

 しかし、以前、私がイギリスに留学中に、悲惨なことに遭遇したことがありました。

 私のロンドンでの友人から、日本から友だちが来るので、一緒に食事をしないかと誘われて、その友人の家で、一緒にその友だちの到着を、今か今かと待っていたのです。

 ところが、待てど暮らせど、その友だちからの連絡はなく、こちらからの連絡もつかず、到着便を調べてみると、飛行機は、とっくに到着している模様。

 仕方なく、ひたすら待っていると、何やら、動揺した様子で、電話をかけてきたと思ったら、入国審査で止められ、すったもんだの挙句に、このまま、日本へ帰国することになってしまったというのです。

 その人は、英語がほとんど話せずに、相手の言っていることも、よくわからず、途中で、通訳の人が入ってくれたというものの、通訳の人が、正確に通訳をしてくれたとも考えづらい感じでした。

 考えられる理由は、いくつかあります。

 飛行機が東南アジア系の航空会社の経由便であったこと。
 チケットが帰国期日の入っていないオープンチケットであったこと。
 その人の職業が料理人であったこと。
 そのために、入国後、イギリスで労働ビザなしで働く可能性があると思われた模様。

 結局、その人は、ロンドンには、着いたものの、空港の外に出ることなく、自分の持っていたオープンチケットの帰路の分のチケットをその場で、日時を入れられ、その日の夜の便で、日本へ帰ることになってしまったのです。

 私たちも空港に電話をしてみたのですが、その担当者とは、直接、話す事は出来ずに、こちらの事情を話すと、電話の応対に出てくれた人は、とにかく、結論として、「私たちには、入国を拒否する権利がある!」と言うのみで、私たちは、何もできず、ただただ、呆然としたものでした。

 空港の税関や、入国審査の担当官などは、当たる人によって、多かれ少なかれ、対応が違うことも多く、たとえ、日本のパスポートを持ってしても、こんな悲惨なこともあったのだということを、日本のパスポート最強説を見かけるたびに思い出すのであります。


 







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