3月1日から日本の水際対策が緩和されるらしいという話は、以前から漠然とした形で伝わってきていましたが、正直、あまり期待していませんでした。
海外からの入国をこれまでの1日あたり3,500人から5,000人に拡大すると漠然と言われても、それは、あまり具体的な話ではなかったからです。
しかも、この数字には、日本人の帰国者も含まれており、依然として、外国人の訪日は、ほぼ不可能なまま、これが段階的な緩和の1ステップならば、一般的に外国人が日本に入国できる日は、まだまだ遠い話です。
ちなみに2019年の訪日外国人数は3,188万人強、単純に日割り計算すると1日91万人が日本を訪れていたのですから、3,500人が5,000人になったところで、あまり変化がある感じは受けません。
とりあえず、フランスから日本へ入国する日本人というカテゴリーの私の場合は、ワクチン接種が3回済んでいる場合には、強制隔離施設での隔離が撤廃され(ワクチン未接種の場合は、強制隔離施設3日間隔離+4日間自主隔離)、7日間隔離。到着から3日後に自主的に検査をして陰性の場合は、3日間で隔離終了。
到着日に陰性の場合は24時間以内の移動に関しては、公共交通機関使用が可能ということになりました。日本到着後、24時間以内なら公共交通機関が使えるようになっただけでも、だいぶハードルが下がります。
なお、ワクチン接種が不可能な年齢の子供に関しては、帯同する保護者のワクチン接種状況に準ずる措置が求められます。
とはいえ、今となっては、フランスよりも感染者数も死亡者数も多くなってしまっている日本に入国するのに、検査して陰性となっている人の入国にここまでする意味がわかりません。
日本入国後の隔離以前に、日本入国のために必要な様々な書類を揃えるのは、なかなかな作業ですが、これは、まあ仕方がないかもしれません。
しかし、ふと、戦争が始まったウクライナにいる日本人は、どうするのだろうか?と思い、在ウクライナ日本大使館のサイトを見ると、「ウクライナに滞在中の方は直ちに安全な方法で退避してください」とあるにもかかわらず、「ウクライナから日本に帰国する際に取っていただく主な措置(日本の水際対策)」とあります。
「新型コロナウィルスの有効な検査証明書の提示」とあり、ウクライナ出国前72時間以内に受検し、所定のフォーマット(日本語版・英語版・ウクライナ語版)記入の検査証明書を受領し、携行してください」となっています。
注意書きとして、ウクライナのワクチン接種証明書も一定の条件を満たしていれば有効としながらも(一定の条件の詳細はこちら)というサイトは「ファイルが削除されているか、存在しないサイトです」と表示されます。
世界中が見守っている戦場と化した現在のウクライナで、情報も得られずに、検査を受け、このような書類が揃えられるとは思えません。
だいたい、もし検査が受けられたとしても、陽性だった場合は、戦争している国にとどまれということなのでしょうか?
現在のウクライナの戦渦にこのようなことを求める非情さ、もしも、この在ウクライナ日本大使館のサイトが間違いでないのなら、戦争が起こっている国にいる邦人を見捨てているも同然です。
この非常時に、四角四面というか、融通が効かないというか、温かみがないというか、日本入国のための書類が揃うまででも、なんなら、ウクライナ在住邦人に関しては、大使館内に一先ず避難させてくれても良いのではないか?とも思うのです。
戦争が1日も早く終わってくれることを祈るとともに、日本の対応も、もう少し柔軟であってほしいと願っています。
日本入国措置緩和 ウクライナから日本への入国
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