2021年10月6日水曜日

やたら謝る日本人と謝らないフランス人に見る厳しい日本社会と緩いフランス

   


 フランスでの生活が長くなって、たまに日本に行くと、やたらと謝られることに恐縮してしまうことがあります。「こんなことで、そんなに謝らなくてもいいのに・・」と。

 日本で生活していた頃はあまり気にもしませんでしたが、こんなに謝られる国は、そうそうないのではないかと思います。

 「すみませんでした」「申し訳ありませんでした」「ご迷惑をおかけ致しました」などなど、日本にいたら、1日、何回、謝られることかと思うほどです。

 日本のサービスは、正直、世界一ではないかと思うのですが、また顧客側も世界一厳しい顧客なのではないかとも思います。

 逆にフランスに来たばかりの頃は、何をするにも時間がかかり、ダラダラと同僚とおしゃべりしながらの接客にイライラし、しかもミスが多いにも関わらず、絶対に謝らないフランス人に対して、「パードン(ごめんなさい)」ぐらい言えないの?」とキレかけたこともありました。

 今から思えば、あれは珍しいことではなく、大抵、何があっても謝らないのがフランス人なので、そこで怒る私の方が馬鹿らしかったのですが、あの頃は、まだまだ、そんなフランス人には慣れていなかったのです。

 日本だとよく言われる「大変、お待たせして申し訳ありませんでした」という台詞も、待たされることが当たり前のフランスでは、これまで20年以上フランスにいて、これを言われたのは1回のみで、そんなことを言われて、あまりにビックリしたので、逆に鮮明にその時のことを覚えているくらいです。

 例えば、スーパーマーケットで値段を間違えられていたりして、返金してもらいに受付に行ったりすると、謝るどころか、返金の手続きをやってあげた・・そんな感じの応対です。

 私がミスしたわけではないから、私が謝る必要はないし、むしろ、面倒な返金の手続きをやってあげる・・という感じなので、思わずお礼を言ってしまう自分にちょっとバカげた気分になります。そもそも謝るなどということは微塵も考えてもいないのです。

 会社全体のミスを自分がその会社を背負って謝るなどという感覚は全くないのです。

 さすがに高級品を扱うお店などでは、店員も教育され、頗る感じが良いのですが、そんなお店には、滅多に用がありません。

 今では、スムーズに行かないことが前提なので、何かミスをされても、「まただ・・」とちょっとがっかりするだけで、うまくいけばラッキーぐらいの気構えでいます。

 フランスではそんな感じで生活しているので、たまに日本に行くと、あまりに度々、ちょっとのことでも謝られるのに恐縮するというか、それを超えて、どれだけ厳しい社会なんだろうと思うことがあります。

 厳しい顧客がいるからこそ、サービスもどんどん向上していくのでしょうが、少しのミスも許されず、謝らなくてはならない社会がちょっと厳しすぎるような気もするのです。

 逆に、トラブルが前提のフランスでは、多少、待たされても、それが当然なので文句をいう人もおらず、ミスがあっても、謝りもせずに淡々と、堂々とミスを処理していくのは、反省しない分、改善されませんが、反面、それが許される寛容さ?緩さ?があるような気もするのです。


謝罪


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