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2025年11月1日土曜日

フランス語って、本当にむずかしい・・

  


 今、パリに来てくれている私の友人は、けっこう海外経験も豊富な人で、英語も堪能な人です。彼女は言語というか、語学そのものが好きなようだし、パリに来ても、すぐに、スイスイ一人で動きまわるものだと思っていました。

 とはいえ、かなり長いこと、ヨーロッパには来ておらず、久しぶりということもあって、ちょっと戸惑いはあるようなのは、私には、とっても意外なことでした。

 運悪く、パリに到着した途端から、様々なトラブルに遭遇していることもあるのでしょうが、第一には、やはり「フランス語」という言語の壁が彼女にとって非常に高いということがあったようです。

 まあ、ふつうの日本に住んでいる日本人にとっては、フランス語というものは、あまり馴染みのない言語であるわけで、英語が堪能な彼女でさえも、「え?そうなの?そうか・・」とあらためて、気付かされます。

 というよりも、何より、私自身がほぼ最初はフランス語初心者で、渡航するまで(最初は西アフリカでしたが・・)には、直前に1カ月くらいアテネ・フランセに通っただけで、ほぼフランス語ゼロの状態で、アフリカに行ってから、大学に通って、本格的にフランス語の勉強を始めたものの、最初は、発音を聞いて、アルファベットの綴りをなんとなく思い浮かべるということが、フランス語においてはできなくて、辞書を引くのでさえも四苦八苦して、何度も何度も同じ単語を辞書で引かなければならず、大変、苦労していたことを思い出しました。

 当時は今のようにネットも発達していなくて、ひたすら、古典的に辞書を引いて、書いて覚えるという繰り返し・・もう中年に差し掛かってからのことだったので、覚える側から忘れていく・・しかし、ある程度、フランス語ができなければ生活が成り立たないという焦りもあって、なんだか必死に勉強した時期がありました。

 今では、その時のそんな苦労はすっかり忘れていて、フランス語だったら、こういう綴りであろう・・ということが予想がつけられるようになっているので、なんか、そんなフランス語が厄介な言語ということも忘れていました。

 しかし、そんなことを偉そうにいうほど、私のフランス語は今でも完璧には程遠いのですが、彼女が駅のマップなどを見ながら、「だいたいメトロの駅名でさえも読めないから、駅名からして探すのがた~いへん!もうフランス語アレルギーになりそう!!」などと言っているのを見て、フランス語ってそういえば、そうだった・・と、昔を懐かしく思い出します。

 今だって、正確にフランス語を書くということは、とても大変なことだし、私は決してフランス語が好きではありません。

 その点、英語は一応、世界の公用語でもあり、かなり単純な言語で、やっぱり、「なんて英語っていいんだろう!」と思います。

 彼女は現在、軽いフランス語アレルギー・・英語が恋しい恋しい・・といっており、あたりまえのことながら、街中はフランス語であふれていて、英語を見つけると嬉しい!と「FIVE GUYS」というお店の看板を見て、「ああ~英語があって、なんだかホッとする!」などとのたまっています。

 しかし、パリは以前に比べれば、格段に英語で応対してくれるお店なども増えていることも、同時に感心しているところでもあります。


フランス語


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2025年10月29日水曜日

観光客の観光客用のメトロ・バスのチケットについて

 


 友人がパリにやってきて、パリに滞在中の移動のために使うチケットは、どんなチケットを買ったら良いのだろうか?と、ちょっと迷いました。

 私がこちらで日常的に生活するために使用しているNavigo(パリ市内を利用できる定期券のようなもの)は1ヶ月分をチャージするのがふつうなので、その他のNavigoについてよく知りませんでした。

 本当は、空港で1週間分パリで使えるチケットを買ってしまったら、ラクかな?と思っていたのですが、空港のチケットを売っているマシンへ行って、いざ、買い進めようと思ったら、観光客用の「Forfait Paris Visit」(パリ観光パッケージ)というものしかなくて、それが、1日分29.90€、2日分44.45€、3日分62.30€、5日分76.25€となんだかふつうのNavigo(1ヶ月 88.80€ )に比べて、めちゃくちゃ割高なのにビックリ!ちょっとあまりに高いんじゃない?とちょっと引いてしまいました。

 ネットで調べていたところ、たしか、短期用のパスには、Forfait Semaine (1週間用のパッケージ)というものがあったはずなのに・・と思って聞いてみたところ、このForfait Semaineをチャージするためには、まず、パリ市内のメトロの駅でカード(Le Passe Navigo Découverte)(ディスカバリー・パスナビゴ)を作る必要があるそうで、まずこのカードを作らなければなりません。しかし、このカードを作るのは、意外にも簡単です。

 このカードを作るためには、本人の顔写真が必用ですが( 2.5 cm*  3cmくらいの小さめ・・あまり写真の正確なサイズはうるさく言われませんが大きすぎるとカードに貼れないのでダメだと思います)、写真が必用というだけで、写真さえあれば、メトロの駅の窓口でこのカード(Le Passe Navigo Découverte)(ディスカバリー・パスナビゴ)を作りたい・そして、「1週間分をチャージしてください」と頼めばその場ですぐにできます。5分でできます。

 このカードをまず作る(5€)と、その後、このカードにチャージできます。そうすると、1週間分(Zone 1~5)が31.60€でチャージできます。なので、最初はカード分5€を加えると36.50€かかりますが、その後、追加するときには、1週間分31.60€でバスもメトロも乗り放題になります。

 いわゆる一番買いやすい「Forfait Paris Visit」(5日分)を買うよりも安い金額でメトロもバスも乗り放題のカードが手に入るのでお得だと思います。

 あまりメトロやバスを使わない方には、必用ないのかもしれませんが、ふつうに自分でバスやメトロなどの公共交通機関を利用してパリを観光して歩くには、こちらの方がずっとお得なのでは?と思います。

 また、バラでバスやメトロのチケットを購入したり、チャージしたりする場合は、バスとメトロのチケットは料金も違い、パスも別々のものになるので、ややこしく、よく、バスの中で観光客が、運転手さんに、「これはバスのチケットじゃなくて、メトロのチケットだから、別に、今、携帯で払えるから今ここでチャージして・・」などと言われているのを目にすることも多々あるので、けっこうややっこしく、そんな光景を見かけるたびに、「じゃあ、携帯持ってない人はどうすんのよ!」と思います。

 「だったら、もっとわかりやすく表示しておけよ!」と思いますが、バス停などに、そんな表示をしてあるのは、あまり見かけたことはありません。

 それで、正しいチケットを持っていないときに、検札にあたれば、観光客でも容赦なく罰金をとられるので、まず、正しいチケットを確保しておくことをおススメします。

 このLe Passe Navigo Découverteは、どこの駅でも発行できるのかどうかはわかりませんが、とりあえず、駅の窓口に行く必要があります。

 友人は「パリって物価が高いんだね~」と驚いていますが、とりあえず、交通費もなかなかバカになりませんから、少しでも自分の滞在にあった、お得なチケットを見つけることは、けっこう大切かもしれません。

 ちなみに1週間分のカードは、月曜日から日曜日までとなっています。


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2025年10月28日火曜日

CDG空港で電車が不通になって大変だったけど、お兄さんがとても親切だった話

  


 日本から友人が来てくれるので、彼女も久々のヨーロッパというので、「じゃあ空港まで迎えに行くよ!」と空港まで出向きました。といっても、私は車を持っているわけではないので、電車で行って、一緒に電車で帰るだけなのですが、それでも、久しぶりに会える友人に少しでも早く会えて、電車の中でもぺちゃくちゃおしゃべり出来たら楽しい・・そんな呑気な気分でした。

 ところが、飛行機は定刻よりも早くに到着し、通関もスムーズでわりと早く出てこられたまではよかったのですが、いざ、さて、家に帰ろうか・・となったら、空港からの電車(RER B線)が不通になっていました。まさにフランスあるあるです。

 空港でのチケット売り場にいたお兄さんに、「どのくらい動かないの?」と一応、聞いてみると、「RERは17時半までには動くと言っているけど・・(その時点ではあと30分くらいな感じだった・・)」との回答も、そんなの絶対にあてになるはずはありません。

 「となると、タクシー以外になにか選択肢はありませんか?」と聞くと、自分のスマホを出して、スラスラと調べてくれて、「このバスに乗って、ここまで行って、その先はこれがいいんじゃない??・・」と教えてくれました。

 それなら、バスでもいいや・・と思ったのが甘かった・・。そりゃそうです。RER B線が動かないのですから、バスの混雑ぶりは恐ろしいほどです。すでに一台がギューギュー詰めになっているのに、まだ出発せず、しかもバスに乗れなかった人の山がもう一台でも、恐らく乗り切れないだろうと思われるほどの黒山の人だかり・・。しかも、次のバスが出るのはさらにその40分後・・。

 もうバスは諦めて、タクシーで帰ろう・・となって、タクシー乗り場に行くと、こちらもけっこうな人・・それでも、タクシーの運転手さんが出てきて、「パリまで100ユーロはかかるよ!今日は・・」と意味不明の警告。

 「今日は電車が動いていなくて、人も多いから、100ユーロはかかる・・」と言い張ります。定額料金なはずでしょ!と言っているのに、ぼったくる気満々・・。

 もうそれでは、空港バスでオペラまで行くか・・と一回、空港に戻り、チケットを買おうかと思っていたところに、最初にバスを教えてくれたお兄さんがいたので、これまでの経緯を説明して、「どうしよう!」と泣きついたら、「じゃあ、Uber頼めば・・」と・・。

 でも、私は、「アプリも入れてないし、Uber なんて使ったことないから・・」といったら、私の携帯でサラサラとUber の予約をしてくれました。

 若い、おそらく20代の移民らしきお兄さんでしたが、嫌な顔ひとつせず、ロクに携帯も使いこなせないおばさんのために、「これは、こうして・・運転手に連絡取りたい場合は、ここを押して・・」と、ウーバーが来るパーキングの場所までちゃんと教えてくれて、あまりの親切に感動してしまいました。

 お兄さんは空港の職員のようでしたが、こんな親切な空港職員、初めて会いました。

 そんなわけで、友人とともに、タクシーよりも格段に安い値段で無事に家に帰ってくることができました。

 なんだか、腹を立てたり、慌てたり、お兄さんの優しさに感激したり、忙しい1日でした。


CDG空港からのタクシーとUber


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2025年10月24日金曜日

インフルエンザワクチンとコロナワクチン あっという間に済ませました

 


 もうずいぶん前に、「インフルエンザの予防接種を受けて下さい」とご招待状のようなものを頂いていて、これまでは、かかりつけのお医者さんに相談してから、決めていたところ、もう今年は、自分の体力にまったく自身がなくなっていることもあり、考えるまでもなく、直接、薬局にそのご招待状を持っていって、ワクチンをもらってから、お医者さんへ行きました。

 私が今年は、なんとなく、ワクチン接種を急いだのは、近々、友人が日本から来ることもあって、ワクチン接種したあとは、逆に一時的に熱を出したり、体調を崩したりすることもあり得るので、その前に済ませたいということもあったのです。

 インフルエンザの予防接種をしてもらった際に、今年は、コロナのワクチン接種はどうなっているんですか?と尋ねたら、「もうやっているわよ!こっちの方も絶対にやっておいた方がいいから、予約、入れときますか?でもインフルエンザワクチンとは最低48時間あけないといけないから・・この日でどう?」と言われて、予約してありました。

 



 パリは急激に寒くなってきていることもあるのか?かかりつけのお医者さんによれば、インフルエンザの患者さんもコロナの患者さんも激増しているとのこと。「早く両方とも済ましておくに越したことはないからね・・」と言われて、素直に従いました。

 今年のコロナウィルスの新しい変異種には「フランケンシュタイン」なる名前がつけられていて、感染力も高いとは聞いていましたが、同時にそこまで重症化する確率は高くはないということでしたが、やっぱり体力的に自信がなくなっている私としては、やっておいた方が安心・・インフルエンザにしても、コロナにしても、かかって苦しい思いをしたくないという気持ちが年々強くなっています。

 フランスでは、保険証のカード(Carte VItal)を通じて、診察記録、投薬記録、また検査の記録、今回のようなワクチン接種の記録が全て残り、自分自身でもその記録がオンライン上で確認できるようになっているので、そのあたりは、助かります。

 おそらく、その情報からまだ高齢者の仲間入りはしていないと思われる私のところに日常の通院記録や投薬記録を参考に、インフルエンザの招待状が来ているのではないかと思われます。

 コロナが全盛の頃は、もうワクチン接種の予約をしてから実際にしてもらうまでも大変で、しかも、どこに行くにもワクチン証明書を持ち歩いていたことを思えば、ずいぶんと簡単になり、昨年は、それでも、ワクチンカードとかいうものをもらって、これから、毎年、これ、コロナのワクチン接種をするときは、これを持ってきてね・・と言われていたのに、今年、そのカードを出したら、「もう毎年、あたりまえのようにやるものだから、もうカードもいらないわ・・」とあっさり言われてビックリしました。

 これでとりあえず、冬に向けての準備は完了した・・そんな気持ちになっています。

 

インフルエンザワクチン コロナワクチン


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2025年10月17日金曜日

メトロ10号線で運行を開始した新車両 MF19とパリの鉄オタくんたち

 


 未来の地下鉄車両がメトロ10号線で運行を開始するというので、ちょうど、その日は予定がついたこともあって、運行開始当日に、野次馬根性で見に行ってきました。

 私は特別、電車にもメトロにも興味があるというわけでもないのですが、「未来の地下鉄」とか、「将来的にはこの新世代の車両がパリの地下鉄路線の半分を占めることになる」とかいうので、どんなハイテク?どんな新車?と気になったのです。




 あとになってわかったことですが、この車両、まだ、あんまり本数も多くなく、当面は午前9時から16時まで、走行区間も10号線のほんの一部(ポルト・ドートゥイユ駅とラ・モット・ピケ・グルネル駅間)だけだそうで、何時にその車両がやってくるのかもわからず、まあ、見れたら、ラッキー!くらいの軽い感じでした。




 個人的には、以前RER E線がサンラザール駅まで開通した頃に見た、なんだかキラキラした感じなのかな?と思っていましたが、技術的なことはわかりませんが、わりとふつう。

 やっぱり私みたいな野次馬がけっこういると見えて、けっこう車内も混んでいたので、実感できなかったのかもしれませんが、大きく、これまでの他線の新車と思われるものと、そこまで大きく変わった感じはありませんでした。




 しかし、さすがに乗ってみると、新車の匂い(電車にも新車の匂いっていうものがあるのですね・・)、なんとなく、プラスチックというか、なんかケミカルな感じの匂いがしました。

 行く先の表示の電光掲示板が今までよりも広く、長く、おそらく見やすくできているんでしょうが、今のところ、「Bienvenue ligne 10」(10号線にようこそ)としか表示されていませんでした。




 細かいところは、なんとなく、ポールなどが全体に丸みを帯びている感じ、窓が大きいこと、ドアが幅広なのが特徴的かな?と思います。携帯のチャージができたりするUSBポートがところどころにあるのは、他の車両にも既に登場しているので珍しくはありません。

 正直、日頃、10号線というのは、ほぼほぼ乗る機会がないため、これまでの車両というものを知らなかったのですが、帰りに折り返しの電車に乗ってみたら、なかなかな年季が感じられ、椅子の布は擦り切れ、落書きを消した形跡があったりと、まあまあ汚くて、なるほど・・と思いました。

 なにせ、ふだん、ほとんど行ったことがない駅なので、折り返しはどこ?とまず出口を上がっていくと、駅の窓口に小さな人だかりができていました。のぞき込めば、何やら、大きな紙のようなものを配っていて、パリの鉄オタくんたちが、集結しています。

 さきほど、ホームでも写真を熱心に撮っている人たちがいて、パリにも鉄オタくんっているんだな・・と遠巻きに眺めていたのですが、思いがけずに彼らの固まりの中になんとなくすっぽり入ってしまうかたちになりました。

 駅の窓口では、新しい車両の紙の模型とステッカー、クッキーなどを配っていて、「せっかくだから、私も欲しいな・・」と並んでいると、近くにいた男の子が「これ欲しいんでしょ!ひとつどうぞ・・」と分けてくれました。

 すると、周りにいた男の子たち、そして駅員のおばさんまでもがクッキーやステッカーも欲しいでしょ・・とMF19のマーク入りのクッキーを出してきてくれました。




 きっと、鉄オタくんたちにとったら、またとない貴重品をこんな見ず知らずの野次馬おばさんにまで分けてくれるなんて・・ととっても感動しました。

 私は、これまで日本でもフランスでも鉄オタくんと呼ばれる人々に接したことはなかったので、初めて、ちょっとだけお話しましたが、彼らがとっても優しい目をした人たちで、優しいのは目だけではなく、本当に優しくて、しかもとても繊細そうで、(余計なお世話ですが・・)この人たち、こんなに優しくて普通の社会を渡っていけるのだろうか?とちょっと思いました。

 ちょっとこれまで出会ったことのない独特な世界観を持った不思議な雰囲気(決して悪い意味ではない)の人々でした。

 彼らの情報によれば、この新車両の中には、1台だけ、茶色いおタカラ車両があるそうで、残念ながら、その日は、もう運行は終了して車庫入りしているとのこと。

 せっかくだったら、そのレア車両も見てみたかったのに残念でした。

 でも、正直、この日、私は、未来の新車両を見れたことよりも、ふつうに生活していたら、絶対に接点がありそうもない、この鉄オタくんたちと、ちょっとだけでも触れ合えたことが感動的な1日でした。


メトロ10号線 MF19


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2025年10月16日木曜日

携帯3個持ってパリに来ている娘 私たちは、携帯に縛られている?

  


 娘はお年頃にもかかわらず(関係ないかもしれないけど・・)、どこに行くのもとても荷物の少ない人で、日頃、ふらっとでかけたりするのには、バッグも持たず、に手ぶらで出かけることが多く、旅行に出かけるにしても、非常に荷物はコンパクトで、私が若い頃に比べたら、考えられない身軽さ・・これじゃ、男の子みたいじゃん!と思わないでもありません。

 しかし、今回、娘がパリに来るのには、パソコン2台、携帯3台とそれに伴う充電器等々、電子機器が彼女の少ない荷物のかなりの割合を占めています。

 もっとも、彼女がパリに来るときには、私があれこれと、主に食料品をあれ買ってきて、これ買ってきて!と頼んでいるので、結局は、申し訳ないことに、恐らく、私の食料が大部分を占めるのですが、パソコン2台に携帯3台には、ちょっと驚きます。

 そもそも、パリに来ても、仕事をするから、こうなるのかもしれませんが、パソコンも携帯もそれぞれ会社用と自分用のそれぞれ1台。そして、携帯に関しては、自分の携帯ですら、フランスの携帯と日本の携帯と会社の携帯。

 まったく、しょっちゅう何か忘れ物をしたり、落とし物をしたりする娘がよくも携帯3台も持って失くさないものだと母としては、それだけでも感心するところです。

 しかし、携帯というもの、依然として私は、しっかりと使いこなせているとは言えないし、どちらかといえば、好きではないのですが、携帯がないとか、繋がらないとなると、途端に不安になってしまう状態でもあります。

 私は携帯は1台しか持っていないので、日本に行った時には、SIMカードを買って(今はe-simが使えるようになった)利用しているわけなのですが、この外国に行って、携帯のwifiが繋がるようにしなければ、いられない!とけっこう焦ってしまうことに、そういえば、少し前までは、そんなものなかったのにな・・と思わないでもありません。

 とはいえ、今は、携帯でなんでも情報を得ようとすることに慣れてしまっている今、街中の観光客を見渡しても、地図を片手に歩いている人など、すっかり見かけなくなっているし、人から道を聞かれることもめっきり減った気がします。

 反面、それだけ、携帯に縛られているような・・そんな気がしないでもありません。

 今度、バカンスに出るときには、思い切って、携帯をオフにして・・などと思わないでもありませんが、もはや、そんな勇気はなくなっているのです。


携帯電話


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2025年10月12日日曜日

娘との旅行で・・・Googleってこんなに便利だったのね・・

  


 こんなこと、今さら書くのもデジタル世代の人にとったら、つまらない当然の話なのかもしれませんが、どうにもデジタル機器に苦手意識が拭いきれず、実際に、上手く使いこなせていない私にとっては、娘と旅行していて、彼女が自由自在にGoogleのあらゆる機能を見事に使いこなしている様子には、毎度のことながら、驚かされます。

 行く先々の地図は、もちろんのこと、オンタイムのあらゆる情報が入ってくるのは、今の旅行には、素晴らしく便利な機能です。

 今回のイタリア旅行では、車を借りて、移動したのですが、携帯を車のナビに繋いで、道にも一切、迷うことがなく、また、その時の渋滞の情報から、警察がどこで、検問をしているだとか、今、事故が起こったから、道を変更した方が良いですよ!とか、そんなオンタイムの情報が入ってくるので、すごいもんだと、驚くばかりです。

 娘に、「日本で運転するときも、Googleのお世話になっているの?」と聞くと、日本だと、Googleをナビにしている人は、ヨーロッパほど多くないから、利用者からの情報も少ないから、これほどの精度には、ならないのだとか・・。まあ、日本は日本で別のナビがいっぱいあるけどね・・とのこと・・なるほど・・です。

 ちょうど、高速道路を走っていたときに、大きな事故に遭遇し、ちょうど、渋滞がはじまりかけ?くらいのところで、その情報が入ってきたので、私たちは、横道に逸れたのですが、隣に見える高速は、全く動かない状態になっていて、皆、諦めて、車を降りて、歩いたりしていたりするのが見えました。

 10分ほど走ったところで、高速道路でかなりの大型トラックが横転しているのが見えて、すれ違いにチラッと見えただけですが、まだ、トラックの中の人を救出している最中で、炎天下の中、この渋滞にまともにハマってしまっていたら、大変なことになっただろう・・とゾッとする思いでした。

 また、行く先々でのレストラン探しも娘がGoogleで探してくれるのですが、このチョイスがこれまた素晴らしく、私など、同じ画面を見ても、一体、どのお店を選んだらいいのか全くわからないのですが、彼女の勘は天才的で、本人曰く、値段と点数とあとは、写真で選んでいるというのですが、今回の旅行も1つもハズレはありませんでした。

 イタリアなので、そうそうハズレはないと思うのですが、それにしても、差はあるわけで、あまりにたくさんあるレストランで、ちょっと繁華街を外れたような場所にあるお店でも、娘の選ぶお店は見事に賑わっていて、味も確かなのです。

 そうなってくると、もう海外旅行でも携帯は必須のアイテムなので、その代わりに地図というものを持つ必要もなく、ガイドブックですら、必用ないわけです。

 どおりでパリでもガイドブック片手に・・という旅行者もあまり見かけなくなったはず・・。私は、知らず知らずのうちに、なんだか取り残されている感がします。

 私は娘のおかげで、かろうじて、そんな時代の変化を垣間見てのっかることができていて、その恩恵にもあずかれているわけですが、同時になんとなく自分が情けない気もしてくるのでした。


Google Googlemap


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2025年10月10日金曜日

南イタリアのビーチの若者たちになんだかホッコリさせられた・・

  


 パリは9月の記録的な寒さを記録しているというのに、南イタリアは、9月下旬というのに、まだまだ泳げるくらいの気温で、当然、ビーチも真夏の賑わいほどではないにせよ、日中は、パラソルがないとちょっときついくらいの陽ざしで、けっこうな人が水着姿で子どもを遊ばせていたり、ビーチに寝転んで読書していたり・・とそれぞれが太陽の光と海を楽しんでいました。

 今回、私が訪れたプーリア地方・・イタリアの東側・・イタリアをブーツで例えるとちょうどかかとの部分にあたる地域で、私は、なんといっても美味しい食べ物(特に魚介類)はもちろんのこと、美しい海を見たい・・美しい海を眺めていたい・・と思っていました。

 このあたりの海岸線には、無数の美しいビーチがあって、車でちょっと走ると、次々とビーチがあって、本当に、このあたりだったら、ひとつずつビーチをめぐっても、相当な日数がかかると思われます。

 ビーチも場所によって、様々で、多くは砂浜のビーチなのですが、そのビーチの手前は、ちょっと珍しい感じの少し赤っぽい(オレンジっぽい)色の土が続いていて、ちょっとどこか、かつて、私がいたアフリカの土地(アフリカ・・私のいたアフリカはもっと赤っぽい土でしたが・・)を彷彿とさせる感じもありました。

 その赤土には、たくさんのオリーブの木が植わってて、これまで見たことのない種類の美しい景色でした。

 その無数にあると思われるビーチは、場所によって、差があるものの、そこそこ人がいて、人が少なめ(ハイシーズンにはいっぱいなんだろうけど・・)だな・・と思われる場所には、地元の人っぽい若者たちが、本当に日常の延長なんだろうな・・という感じに、遊びに来ているのも、なんか羨ましい光景でした。




 そのビーチには、海に沈む夕日が見たい・・ということで出かけたビーチだったのですが、地元の若者たちが戯れていて、サッカーボールを蹴っているかと思うと男女がビーチに並んで座って、何やら黙々と、それぞれが下を向いて、雑誌?とペンを持って、一生懸命にやています。

 そもそも私は、この暑い場所で読書したりするのもよくわからないのですが、ビーチでサングラスをして本を読んでいるという人はけっこう多いのです。しかし、そういうのは、どちらかといえば、年配の人が多くて、こんな若者たちがビーチで何をやっているんだろう?と、妙に目にとまったのです。

 よく見てみると、彼らは、「SUUDOKU」をやっているらしく、かなり熱中してやっています。しかも、それぞれが、小さな雑誌のような「SUUDOKU」本を持って・・。

 この「SUUDOKU」、10年くらいまえ?いや?もっと前かもしれない・・は、フランスでもけっこう流行っていた時期があって、メトロの中などで、よく、この「SUUDOKU」本を筆致にやっている人をよく見かけたものです。

 今は、携帯ばかりで、紙の本でさえも読んでいる人がずいぶん減ったし、久しぶりに見たな・・「SUUDOKU本」そんな感じでした。

 なんだか、ビーチでこの「SUUDOKU」に夢中になったり、ビーチでボールを蹴ったりして遊んでいる南イタリアの地元の若者たちに、妙にアナログな感じで、なんだか妙にホッコリさせられたのでした。

 なにもビーチでやらなくても・・とも思うのですが、逆に考えれば、彼らにとっては、ビーチがそんなに特別な場所ではないということで、とても羨ましい感じがしました。


SUUDOKU


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2025年9月29日月曜日

CDG(シャルルドゴール空港)ターミナル2G

  


 娘がパリに来てくれた時には、必ず一緒に旅行をするようにしていますが、ここ数年は、もうお決まりのように、イタリアばかりに行っています。

 何よりも二人ともイタリアが大好き・・イタリア料理が大好きなこともあるのですが、イタリアとひとくちに行っても、地方地方によって、また、全然、趣も違って、いつも新鮮な驚きや喜びを感じることができるのもまた、楽しいところです。

 よく考えてみれば、イタリアと一括りにしてしいまいがちですが、どの国でも地方地方によって、その土地の風土?や郷土料理のようなものがあるわけで、同じパスタの国!と思っていても、パスタの形も違ったり、土地の名産の野菜だったり、魚介の種類も違ったりと様々な味を楽しめます。

 ここ数年は、同じイタリアでも南イタリアばかり訪れているのですが、比較的、観光客ズレしていない地域が良い・・ということで、今回はプーリア地方を選びました。イタリアをブーツに例えると、かかとの部分の場所です。

 場所だけ選んで、あとは、娘の他のスケジュールとの兼ね合いもあるので、飛行機やホテルなどの手配は娘に頼んで(あとでお金は払うからお願い!と頼んでいる)、予約してもらっていたのですが、飛行機に関しては、前回、トランザビアでフライトの遅延で、延々、空港で待たされた嫌な思い出があったので、今回はエアフランスにしてもらいました。




 パリ出発にあたって、ターミナル2Gというのは、わかっていたのですが、考えてみれば、「2G」なんて、あったっけ?」と思うのですが、初めてのターミナルでした。

「2F」までは、そういえば、聞き覚えもあったのですが、2Fまで行ってから、「あれ?2Gってどこ??」と、一瞬、焦りました。「2G」は、「2F」から、ナベット(バス)が出ていて、それに乗って、5分くらいで行けます。

 「2G」に着いてみると、シャルルドゴールにこんなスペースあったんだ!とビックリするようなこじんまりとしたスペースのターミナルで、それなりに整っていますが、りはっちゃくはエアフランスがほとんどで、(といってもあまり便数は多くありませんが・・)たまにエアチャイナなどもあるそうです。



 ターミナルは広くないので、行ってしまえば、その後の移動はラクですが、比較的小型便なので、搭乗には、タラップをのぼっていくタイプです。

 人が少ないので、手荷物チェックなども、すごく早くて、これは、逆に便利なところもあります。



 とりあえず、シャルルドゴール空港の2Fまで行って、「あれ?2Gってどこ?」と不安に思う方がいらしたら、2Fから無料ナベットバスが出ていますので、安心してください。ちょっと特別な感じのあるほんわかとしたターミナルです。


CDG Terminal 2G シャルルドゴール空港ターミナル2G


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2025年9月20日土曜日

イギリスのホスピスで見てきたことが、最近になって、本当の意味で理解できるようになった・・

  


 フランスに来てから四半世紀以上が過ぎ、最初は夫と娘の3人で暮らしていた我が家は、まず、夫が先立ち、それから一人で子育てをし、娘が無事、フランスでの学業を終了し、独立をして以来、私は一人暮らしになりました。

 常日頃から思うのは、海外で生活している人は、そもそも、自分の生まれ育った家族からも離れ、海外に出てくる時点で、ある程度、一人で生活することに耐えられる人が多いようにも思いますが、私は正直言って、一人で生活することが、こんなに寂しくないのか?、こんなに孤独を感じないでいるのは、ちょっとヤバいのではないか?と思われるレベルでもあることは、ちょっと気恥ずかしい気もするくらいです。

 娘が独立した当初は、それまで娘中心の生活、スケジュールから食べ物から、全て娘がよりよく生活できるために・・と思って生活してきたので、それは、なんとなく、気が抜けたような感じになった時期があったのも事実です。

 しかし、そんな生活にも慣れ、軌道にのってくると、なにもかも自分の好きなようにできる生活が快適でもあり、もともと我儘な私が自分の好きなようにできるため、それが夫であろうと娘であろうと、自分以外の人と生活するのは、もう無理だろう・・と思うほどになってしまいました。

 それは、娘がもう少し、近くにいてくれれば・・と思うこともあるのですが、今は、メールでもラインでもいつでも連絡は取れるし、話もできるし、空き家になっていた日本の家に住んでいてくれることは、また、別の意味で大いに助かることもあるのです。

 もはや、私にとって、娘は元気で楽しく生活していてくれて、たまに会えれば、充分に幸せで、彼女がこの世に存在してくれているということだけで、充分に満たされる気持ちなのです。離れていても、彼女は私の支えなのです。

 そんな私が、今、そんな心持ちになりながら、若い頃、死生学(thanatology)の勉強をしていた時があって、それが高じて、イギリスにあるホスピスでしばらく勉強させていただいていたことを思い出しています。

 それは、もう命の期限が間近に迫っている患者さんたちと話すために、病室を廻っていた時のこと、さすがに高齢の方が多かったのですが、患者さんたちが口にするのは、それぞれの家族の話題がほとんどでした。

 とうとうと家族の自慢話や微笑ましい話を聞いていて、人間にとって、最後の最期に大切に思うものは、家族なのではないだろうか?と思ったりもしました。

 彼ら(彼女ら)の家族は、もちろん、側にいるわけではなく、時には、よく話を聞いてみると、もうその家族は亡くなっていた・・なんていう話もありました。もうその存在そのものが彼らの心を満たしてくれる・・そんな存在であることを聞いて、やっぱり家族というもは、大切なものなんだ・・とわかったような気持ちになっていました。

 V.フランクルの「夜の霧」という話の中にもそんな話が出てくるのですが、今、まさに、私が娘に対して思う感情は、そんな感じなのだな・・と実感している気持ちです。

 そんなホスピスでの経験の後、私は、自分が死ぬ前にそんなふうに思える家族というものを持ちたいと思ったものです。そして、それを大切にして、生きていくべきだと思ったものです。

 残念ながら、思いがけずに夫は早くに他界してしまったので、夫との時間は短かったのですが、その分、娘は大切に育ててきました。

 今、無事に娘は独立してくれて、離れていますが、いつでも彼女がどこかにいてくれることだけで、私は一人でいても、心が満たされているのです。


孤独が寂しくない


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2025年9月19日金曜日

若い時にたくさん遊んだり、多くの経験をしておくことはやっぱり大切なんだな・・と思う

  


 最近、歳のせいか?体調がいま一つ思わしくないこともあってなのか?色々なことが億劫に感じることが多くなってきてしまいました。

 日本に行くことでさえも、長距離フライトやら時差ボケやらなんやらが、けっこう気が重くて、以前のように、手放しで「日本への一時帰国!楽しい!」とは思わなくなってしまいました。

 まあ、日本への一時帰国に関しては、両親が他界してしまったということもあるのですが、現在、日本には、娘が住んでいるので、娘に会いたい気持ちはあるのですが、そこまでの情熱がなかなか湧いてきません。

 また、若い頃から旅行が大好きで、知らないところに行ったり、見たことのない景色を見たりすることは、とても楽しく、行けば行ったで楽しいのですが、これもまた、以前のような情熱がなくなってしまいました。

 以前は、なかなか取れないお休みには、寸暇を惜しんででも娘を連れて旅行していたのに、自分の変わりようには、情けない思いをしています。

 第一には、気力と体力の問題で、双方が私の行動を妨げているような気がします。

 スポーツなどに関しても、かろうじて今でも続いているのは、水泳くらいなもので、もうなんかすると思わぬ怪我をしたりして、その後、長いこと身動きがとれなくなってしまうので、ついつい躊躇してしまいます。

 こうして書いていると、立派な老人というか、老化の一途を辿っている気がしますが、最近、思うのは、若い時にやったことがあることに関しては、この重い腰が少しだけ軽くなるような気がします。

 旅行に関して言えば、以前住んでいたことがあるとはいえ、さすがにアフリカ(コートジボアール)に行きたいとは思わない(黄熱病の予防注射をしなければならないのが一番嫌・あの若かった時でさえ、予防接種の後、死ぬほど苦しかったのです)のですが、最近は、もっぱら、イタリアばかり(といっても、同じ場所ではありませんが・・)で、たまには、どこか別の国にしようか?などと思ったりもするのですが、やっぱりイタリアに行きたい・・となってしまうのは、別にイタリア語ができるわけでもないのに、イタリアを選んでしまうのは、やっぱりイタリア(特に料理)が好きなこともありますが、なんとなく、馴染みを感じるところがあるわけで、若い頃の経験って歳をとってから、大切なんだな・・とつくづく思うのです。

 あまり深くは考えずに娘には、子どもの頃にできるだけ多くの経験をさせてあげたいと思って、ありとあらゆるスポーツをさせ、色々な国に行く機会を与えてきましたが、それは、彼女が歳をとってからも、きっと良いことだったんだろうな・・と身をもって感じているのです。


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2025年9月18日木曜日

パリでおススメの両替所 MERSON

  


 昔に比べるとパリのいわゆる両替所というものは、かなり減りました。買い物等もかなり少額のものでもカードで買い物が可能となり、カードを持っていれば、ほぼほぼ現金は必要ないくらいになったので、当然といえば、当然なのかもしれません。

 とはいえ、全く現地の通過を持っていないで歩くというのも、心もとないとは思いますが、この両替所も気をつけないと、とんでもない、ぼったくりのようなお店もあるので、気を付けるに越したことはありません。

 また、このような悪徳両替所は、一度、替えてしまうと、二度と戻してくれなかったりもするので、まあ、できれば気を付けた方がいいと思います。

 一度、日本人の知人が「両替してきた!」というので明細を見せてもらうと、酷くレートが悪いうえに、ものすごい手数料をとられていたので、「ちょっと、これはないんじゃないの?」とすぐに(たった今両替したところで、その5分後くらい)これ、取り消してください・・と言っても、絶対に戻してくれなくて、悔しい思いをしたことがあります。

 例えば、日本円からユーロに両替するとして、日本円の売りと買いが逆に書かれていたり、レートはまあまあ悪くなくても、手数料が恐ろしく高くて、実際に替えてみて、手にすると、「えっ?これだけ?」となってしまうことも少なくありません。

 もっとも、ほぼほぼカードで済んでしまう今、あまり高額な両替をする必用もないので、大したことではないかもしれませんが、現在は、日本円はすごく下がってしまっているので、ますます、なんだ?これだけ?という気分になると思います。

 私が知っている両替のお店でまあまあ良心的と思われるのは、「MERSON」という両替所で、ここは、同じ通り沿いにもたくさん両替所がありますが、だいたい、このお店が一番レートもよく、しかも手数料も取られないので、私が日本から持ってきた日本円を両替する時には、だいたいこのお店で両替します。

 現在の日本円のレートの悪さには、ちょっとウンザリしますが、それでも、両替所によっては、さらに酷いことになるので、もし、時間的な余裕があれば、少しでもレートの良いところに行くにこしたことはありません。

 比較的、パリの中心地の近くですので、なにかのついでに行くのも可能だとも思います。

 近くには、蝋人形館(Musée de Grévin) があります。

 


🌟MERSON    33 Rue Vivienne 75002 Paris      9:00~17:45


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2025年9月13日土曜日

一体、何を食べたらいいのか?わからなくなってきた・・

  


 私は、若い頃は、あまり食生活について、真剣に考えることもなく、ただ、これ太るだろうな・・と思うものは、避けるくらいで、いわゆる身体に良い食品などと言われると、あまのじゃくな私は、「身体に良い食品」とか言われるだけで、「なんか、マズそう・・」な気がしてくるくらいでした。

 お酒もかなり飲んでいたし、気を付けるもなにも、そこまでしっかり食べていなかったような感じもしないではありません。

 ただ、非常に食べ物にこだわるというか、美味しいものには目がない家庭に育ってきたので、それなりに美味しいものを食べさせてもらってきたし、美味しいものを食べるためなら、手間暇を惜しまないという感じの家だったので、そこのあたりは現在の海外生活にも役立っているような気がします。

 そんな私も子どもが生まれてからは、子どもには、栄養バランスのとれた良い食事をとらせなければいけないと思ってきたので、ずいぶん、食事については、気を付けるようになりました。

 幸い娘は、本当に押し付けたわけでもないのに、非常に健康的な食品が好みで、小さい頃の娘の大好物は茹でたブロッコリーや高野豆腐や湯葉などの大豆製品で、高野豆腐や湯葉などは、パリではいつでも手に入るわけではないので、そんなに毎日食べられるわけではありませんが、ブロッコリーに関しては、どこでも買えるので、いつでも茹でたブロッコリーと人参は冷蔵庫にストックしてある習慣になっていて、学校から帰ってきて、お腹が空いたときには、お菓子などは食べずにモリモリ、ブロッコリーを食べていました。しかも、マヨネーズ(娘はマヨネーズが大嫌い)などのソースは一切つけずに、モリモリ食べるといったちょっと変わった子どもでした。

 長いこと、我が家の食生活は(特に夫が亡くなってからは・・)娘中心の生活で、大方、娘の好みに沿って用意していました。

 娘が独立してからは、私は一人暮らしになったので、私の好きなものだけを好きに食べていてもよい境遇になりましたが、反面、自分だけのために作る食事というものは、どうにも簡素になりがちで、リズムができてくるまでは、少し時間がかかりました。

 しかし、最近になって、身体のあちこちに支障が表れ始め、食生活にも充分に気をつけなければならないようになってからは、糖質制限やら、カロリー、これは食べた方がよい食品だとか、避けた方がよい食品などというものをずいぶん、考えるようになりました。

 野菜をできるだけ摂ることは言うまでもないのですが、私の食生活には、どうやらたんぱく質が足りないようで、最近は、自分の中でも「たんぱく質・たんぱく質・・」と思いながら、買い物をするようになりました。

 私は、全くベジタリアンなどではないのですが、どちらかといえば、お肉もお魚もなくてもまあ、いいや・・と思ってしまうところがあり、まあ、簡単にいえば、美味しいお米と美味しいお漬物があれば良い・・くらいで、お肉を食べるとちょっと重いな・・くらいに思っていたので、たんぱく質摂取というのも、それはそれで、少々、億劫なところもあります。

 そのうえ、このインフレでお肉も相当値上がりして、お魚となると、良いお魚は、なかなか手に入りにくいとなれば、あとは卵・・昔は、卵は、1日せいぜい1個くらいにしないと、コレステロールが・・とかいう話があったのですが、最近の説では、卵はもっと食べても大丈夫らしい・・との話。

 考えてみれば、色々な科学技術などは、信じられないくらい進歩しているのに、この種の身体に良い悪い・・という健康に関わる食生活に関する情報というものは、どうして、こうもくるくる変わっていくのか? と不思議な気がします。

 つい最近も、糖質制限はもとより、体脂肪を落とす食事・・などなど、色々な情報があって、ちょっとビックリしたのは、体脂肪を落とすためには、むしろ、油を採らなければいけない・・なんていうのもあったりして、もうどれを信じていいのかわからなくなりました。

 「健康のために良い食品」に関しては、「昔は、こんなふうに言われていたけど、実は、その節は違った・・それは誤りだった・・」というものがけっこうあって、そんなこと今さら言われても・・と思うことはけっこう多いのです。

 私の場合、そこまで厳しく制限しているわけではないのですが、それでも、できるだけ、これを食べた方が良いと言われれば、できるだけ取り入れようとは思うし、糖質等に関しても、甘いものはできるだけ控えるけれども、全くカットしてしまうのも寂しいので、高級品なら少しは良い・・ということにしていますが、それにしても、もう山のように薬を飲んでいる身としては、それでも体調が良くならないとなれば、あとは、毎日の食生活をできるだけ良いものを取り入れるということくらいしか、やることはないわけです。

 しかし、次から次へと、時には、これまでと正反対のような「油は摂った方がよい」などということを言われれば、一体、どうしたらよいのか?わからなくなってしまいました。

 ちなみに私のかかりつけのお医者さんは、食生活で体調を改善していこうというアドバイスはあまりなく、あくまでも薬で・・という感じ。

 もっとも、食生活に関しては、ふつうのフランス人と同じような食生活ではないので、アドバイスしてくれたところで、あまり役には立たないので、自分で模索してみるしかありません。

 食べることが何よりも好きな私ですが、現在、食事については、大いに頭を悩ませているところです。


食生活 健康に良い食品


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2025年8月15日金曜日

恐らくパリは今、一番空いている・・

  


 このまま涼しくなるとは思っていなかったものの、やはり戻ってきた猛暑に少々、バテ気味です。しかし、今、恐らく多くのパリジャン・パリジェンヌはバカンスに出かけていると見えて、同じアパートの中も人があんまりいない感じで、エレベーターでさえも滅多に人と顔を合わせることがなく、日頃からそんなに騒がしいわけではないのに、人がいない気配というか、なんとなくしんとした感じが伝わってきます。

 観光地のような場所に行けば、全然、違うのでしょうが、とりあえずは、我が家の近所はとても静かです。こんな感じの静けさが私はとても好きです。

 今日、明日中に終わらせなければない仕事があるために、今日は観念して、扇風機の前を陣取って、黙々と仕事をし、一段落したところで、少し散歩がてらに近所のコマーシャルセンターに買物へでかけました。

 コマーシャルセンター内のお店も、そもそもこの期間は夏休みで閉店してしまっているお店もあるのですが、それにしてもお客さんがまばらなことといったら、ちょっとロックダウンの頃を思い出すくらいでした。

 これでは、わざわざ、この期間にお店をあけておくのもなんだなぁ・・と思いながら、こちらは、やっぱり空いているお店というものは、快適です。

 以前、日本で暮らしていた頃も、お盆休みの頃は、通勤ラッシュも緩和され、なんとなく街がスーッとする感じで、意地でもこの時期には休みをとらない!と思ったのと同じ感じです。

 昨日は珍しくマルシェに買物に行きましたが、こちらのお店の閉店ぶりは、もっと顕著で、お魚を見に行ったのですが、いつもは3軒くらいは出ているはずの魚屋さんも昨日は1軒だけ。そのため、なんだか行列ができているという皮肉な結果。

 行列は嫌なので、別の用事を済ませて、帰りにまた寄ってみたら、もう店じまいの準備中で、未練がましく覗いていたら、「マダム!何にしましょう!」ってすぐに来てくれて、そこまででもなかったんだけど、「タコが欲しいんだけど・・大きいのしか残ってないですね・・買うんだったら、一番小さいのに・・」と言うと、やっぱりやたらと大きなタコで、「ん~~」と渋っていたら、お揉むろに重さを測り始めたので、一応、「それでいくらですか?」と聞いてみたら、35ユーロだと・・。

 「一人だし、食べきれないだろうし、高いしな・・」と言ったら、「25ユーロでどう?もうお店も今日は閉めるし・・」と10ユーロも値引きしてくれるなら・・とタコをまるまる1杯買ってきました。

 それにしても、あんまり予期していなかったお買物。タコって意外と重いんです。

 それが、家に戻ってみると、この暑さの中、まさかのエレベーターが故障。思いタコを下げつつ我が家はなんと8階。日々、けっこう歩いているつもりでも階段で8階までとなるともう足はガクガクです。

 ようやく家に辿りついた時には、もうパリが空いていたことなんてすっかり忘れるほどヨレヨレ・・でも、この大きなタコをなんとかしなければ・・と、さっそく買ってきたタコを茹でたり、マリネにしたり、わさび醤油で和えてみたり、タコ飯を作ってみたり、一部を冷凍したりとバタバタ。

 でも、空いているパリでゆったりと・・なんて思っていた私は、結局、貧乏性に重たいタコをしかも階段を8階ものぼって、ひたすら料理。

 まあ、こんなもんです。


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2025年8月7日木曜日

ベランダで採れている日本のきゅうり

  


 もうここ10年以上、春から夏、秋くらいまでの間、ベランダで野菜を育てていますが、やはり、その中で一番ちからを入れているのは、なんといっても「日本のきゅうり」です。

 きゅうりはフランスでも買える野菜ではありますが、こちらのきゅうりは大ぶりで味も大味な感じ、そして、なんといっても歯ざわりが日本のものとは違い、やはり私にとっては、あのパキッと気持ちよく折れる感じのきゅうりが大好きで、日本に行ったときには、必ずきゅうりのタネ(だけではないが・・)を買ってきて、夏には、必ずベランダできゅうりを栽培しています。

 毎年、5月の初旬に種まきをして、芽が出て、10㎝ほどの苗になった時点で少しずつ株を分けて、植え替えますが、これが落ち着き始めた頃にだいたい鳩の攻撃が始まります。

 鳩との闘いは、たいてい2~3週間で終わりますが、年々、図々しくなる鳩は、早朝にやってくるらしく、やっと育ち始めた苗を踏み荒らします。なぜだか、その頃に、我が家のベランダで巣作りをしたいらしく、毎朝、起きると小枝が積んであって、ほとんど恐怖です。

 今年は、きゅうりの二次被害で、紫蘇の葉の半分は、鳩に踏み荒らされてダメになってしまいました。その時期は、鳩のクックーという鳴き声が聞こえてくると、棒を携えて、ベランダに出ますが、人間が表れたのを知って、重たそうにバタバタと羽音をたてて、飛び立っていくその気配だけでも、忌々しく、また、気持ち悪いです。

 ここ数年は、ベランダ越しのきゅうりは、蔓を巻いてグングン伸びて、ちょうどよい日除けにもなってくれるし、成長も目に見える感じでグングン育っていくのを楽しんでいます。このくらいになれば、さすがの鳩もきゅうりの棚を乗り越えてまでは入ってこないので、安心です。

 今年は、7月初旬に猛暑だった後は、すっかり涼しくなってしまい、収穫模様は、例年よりは、少ないのですが、それでも1日1~2本は採れています。一人暮らしとしては、充分な量です。

 年によっては、やたらとたくさん採れて、きゅうりのキューちゃんなどを大量に作ったりしたこともありますが、今年は、ぬか漬けと、もろきゅう、サラダくらいですが、このパリッとした歯ざわりがたまりません。

 ぬか漬けは、パンとビールをベースに、昆布や唐辛子などを入れてぬか床を作って、冷蔵庫に保管して、少しずつ、かき混ぜて利用していますが、これがまあまあの出来栄えで、悪くありません。

 私が愛してやまないこのパリッとした日本のきゅうりですが、フランス人の夫に言わせると、「水分の少ないきゅうり」と身もふたもない形容をされて、ガックリ・・しかし、同時に、水分が少ないきゅうり・・なるほどね・・そんな風に感じるんだ・・と冷静に思ったりもしたものです。

 しかし、毎朝、毎晩の水やりをかかさず(けっこうな量の水を撒きます)、蔓がのびてくれば、支柱に結びつけてあげたり、毎日毎日、一生懸命、育てているきゅうり、「水分が少ない・・」などと言われれば(本人は悪気は全くない)、それなら、あなたは、フランスの水分たっぷりのきゅうりを召し上がれ!とちょっといじわるに思ったこともありました。

 かっぱ巻きもやはり、日本のパリッとしたきゅうりだと美味しいし、何にしても美味しいです。

 今の季節は、ベランダに出れば、少しずつ大きくなっていくきゅうりを眺めつつ、いつでもポリポリ日本のきゅうりが食べられるささやかな幸せを楽しんでいます。

 

日本のきゅうり


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2025年8月4日月曜日

お酒は一生分飲みました!

  


 最近、肝臓の数値が良くないということで、お医者さんから、アルコールはダメ!と釘をさされ、そうはいっても、このお酒が大好きだった私がなぜかパッタリとアルコールを欲しなくなったために、かれこれ2年以上、私はほとんど飲まなくなっています。

 あれだけ好きだったお酒を、この私が飲みたいと思わない日が来るとは、思いも拠らぬことでしたが、まあ、飲んではダメ!と言われた時に、飲みたいのにガマンするわけではないので、全く苦に感じないのは、幸いなことながら、逆に「お酒を全然、飲んでないのに、なんで肝臓悪いのよ!と、ちょっと悔しい気もしないではありません。

 しかし、私がこれまで飲んできたお酒(アルコール)の量を考えれば、恐らく、ふつうの人が一生に飲む量は、余裕で飲んできたと思うので、お酒に関しては、大げさではありますが、我が人生に悔いはありません。

 我が家は子どもの頃から、父がお酒が好きだったので、父は必ず、夕食の際に晩酌をしながら食事をするのを見てきたので、お酒をごくごく身近に感じてきたということもあると思いますが、父は帰ってくるとたいていビールを飲んでから、その後は、その日のお料理に合わせて、ウィスキーだったり、焼酎だったり、日本酒だったり、必ずお酒を飲みながら、延々と食事をしていました。

 小さい頃は、私はもっぱらの辛党で、甘いものは苦手なかわりに、酒の肴になるようなものが好きで、小さい頃から「こりゃあ、酒飲みになるだろうな・・」と言われてきて、その通りになりました。

 日本では、仕事帰りに友人などと食事に行くというよりは、飲みに行くというのがメインで、人付き合いが活発で大好きという方ではなかった私もお酒のおかげで、それなりの人並みの人間関係をかろうじて、継続できたような気もします。

 思うに友人などと「飲みに行こう」というのは、飲むことそのものというよりは、飲んで話そうということで、アルコールが入ってかろうじて口が滑らかになって、人付き合いができていたのかもしれません。

 しかも、自分で言うのもなんですが、私はけっこうお酒に強くて、お酒で潰れたという経験もなく、最悪、翌日も酔っぱらっている状態・・。以前、けっこう仲良くしていた男の子に、「一緒に飲んで、口説こうと思っても、こっちが先に潰れちゃうから上手くいかないよ・・」とボヤかれたこともありました。

 しかし、全く、失敗がなかったかというと、そういうわけではなく、途中、記憶が定かではなかったりすることもあるのですが、ちゃんと家には、帰って自分のベッドに寝ていて、翌朝、目が覚めると、なんと服を着ておらず、ベッドの脇には、ホックを外していないワッカ状になったブラジャーが落ちており、これ、どうやって脱いだんだろう?と不思議に思って、自分で笑ってしまったこともありました。

 フランスに来てからは、子どもがいたこともあり、外に飲みに行くということはなく、もっぱら、友人を家に呼んで飲む、あるいは、夜、一人で飲むことが多かったですが、家のソファはたいそう寝心地がいいのか、家に飲みに来てくれた友人は、途中でソファで寝てしまうことが多かったです。

 フランスに来てからはもっぱらワインかウォッカでしたが、娘が小さい頃には、スーパーマーケットに行くと、ウォッカが置いてある近くに行くと、娘がパーッと走っていって、「ママ~オッカ!オッカ!あったよ~!」と得意気に叫んで私に教えてくれるのに、赤面しつつもうれしかった思い出もあります。

 とにかく、お酒にまつわる話は数限りなくあるのですが、お酒のおかげでたくさんの楽しい思いをしてきました。お酒を飲まない人生は、人生の多くの楽しみを損しているような気もしてきたのですが、今は、そのお酒がない生活。

 少々、寂しい思いもありますが、今まで飲んできた時間を考えれば、まさに悔いはありません。

 飲まなくなった今でも、もう身体に沁みついているというか、酒瓶を見るだけでワクワクするのは、ひっそりと心の中で感じる幸せです。


アルコール 酒飲み


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2025年8月1日金曜日

検査続きで疲れて病気になりそう・・

  


 いよいよ7月ももう終わり、パリは8月に入ると多くの人々がバカンスに出てしまいます。

 バカンスに出てしまうのは、私のかかりつけのお医者さんも同じで、彼女がいなくなってしまう前に一度、血液検査をして、その段階で私の状態をチェックしてから、必用な薬の処方をしていきましょう。ということで、7月の終わりに、まず1回目の血液検査をして、その結果を持って、彼女のところに行きました。

 前回の血液検査では、血糖値が少々高めで・・と言われていたので、多少、糖分を控えるように心がけていたので、少しは、良くなっているかな?と、血液検査の結果を見るのは、まるで、成績表を見るみたいな気がしていました。

 検査というのも学生時代のテストのような感じとも少し似ていて、点取り虫というわけではないのですが、少しは、よい成績を取りたいと思ってしまうのが心情で、結果、血糖値は、ほぼ正常値になっていました。ところが、今度は、肝臓の数値が良くないと言われ、「これは、ちゃんと調べた方がいいから・・」と、自分は8月の2週目からバカンスに出てしまうので、その前にもう一度、念入りな血液検査をして、肝臓のエコーもとってもらって、その結果を持って、来てくださいとのこと。

 まったく我ながら、あっちが引っ込めば、今度はこっち・・と、次から次へとガタが来て、検査ばっかりしている感じで、その度にハラハラして、疲れます。

 特に検査の前の夜は、何も食べてはいけないので、そのあたりもストレスで、検査自体もやっぱりストレス。フランスでは、ひとつひとつ検査は、別の場所で、別々に予約をとって、診てもらうので、処方箋を持って、予約を取ります。

 ところが、エコーなどの検査は、ただでさえ取りにくいうえに、バカンスで医者がいつもどおりには、人がいないため、予約がいつも以上に取りにくくなっています。それでも彼女が処方箋に「緊急」と書いてくれたので、通常の予約よりは早く予約がとれた方だったと思います。

 血液検査の方は予約が必用はないとはいえ、こちらもやはり前日の夜から絶食。エコー検査は、朝9時の予約がとれていたのですが、なんのための予約?と思うほど待たされて、結局、検査をしてくれたのは、10時頃。

 もしかしたら、深刻な病気なのかもしれない・・とビビりながら、ひたすら待っていたのですが、もう前日の夜8時から何も食べず、水も飲んでいない状態なので、もうお腹がすいて、ふらふらです。

 検査自体はエコーなので、そんなに複雑な検査ではありませんが、慣れない検査でもあり、そのうえ、もしかしたら、重病かも・・などと思っているので、小心者としては、検査が終わると、もうグッタリ・・。

 その結果を持って、今度は、もとのお医者さんに戻るのですから、もう今週は、1週間、ほとんど検査と医者通いで、なんだか生活のリズムが崩れて、グッタリです。

 幸いなことに結果は、ひとまず、すぐに深刻な状態というわけではないらしく、肝臓の働きが悪くなっていて、若干、脂肪肝で数値はよくないものの、炎症等は起こしていないので、食事に気をつけて、筋トレ等の運動をするようにということでした。

 しかし、脂肪肝というのは、なんだかデブと言われたみたいでショックで、「やっぱり少し痩せた方が良いですか?」と聞いたら、体重は多すぎるわけではないから、痩せる必要はないけど、とにかく食事に気を付けて、油ものと糖分は避け、アルコールはNG。

 もう数年間、アルコールは飲まなくなっているのに、ショックでした。

 とはいえ、ひとまず、すぐにどうにかなってしまうというわけではなかったので、本当は安心しちゃいけないんだろうけど、とりあえずホッとしたところです。

 ヤレヤレ、いつも検査に行くと思うのですが、検査ってすごく体力・気力ともに消耗するし、健康に良くないなあ・・と思うのです。


検査


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2025年7月29日火曜日

日本人ファーストへの疑問

  


 ここのところ、よく目にするようになった「日本人ファースト」という言葉に複雑な気持ちを抱いています。

 大きく言えば、「自国の国民を優先する」ということなのだとは思いますが、それを曲解?してのことなのか?外国人ヘイトのような動きもあるようで、昨日、X(旧Twitter)上で、日本に長く在住している外国人が「ここのところ毎日、私に、帰れ!と言ってくる日本人が表れます・・」と投稿しているのを見て、なんだか心が痛みました。

 何より、日本人である私自身が外国人として、長く海外(フランス)で暮らしているわけで、これが逆の立場だったら、なんと悲しいことだろうか?と思ったのです。

 一時、パンデミックの際に、ウィルスが発症したのがアジアだったということで、一部の人々の間で、アジア人ヘイトのようなものが起こったことがありましたが、それ以外で、ことさら、外国人に向けてのヘイトというものを目の当たりにしたことはありません。(だからといって、差別が全くないというわけではありませんが、これは外国人という括りでの差別というものとは違います)

 だいたいパリなんて、外国人だらけの街です。

 しかし、私はやっぱり外国人であることにはかわりなく、フランスが何らかの(戦争などの)非常事態に陥った場合、一番、優先されるのは、フランス国民だということは、承知しているし、そんな事態に陥った場合には、日本に帰ろうかと、心の中のどこかでは、うっすら考えないではありません。

 しかし、日常では、現在のフランスの法律に基づいて、それなりに合法的に滞在しているわけですから、外国人であるからといって、なんら恥じることはないと思っています。

 フランスでは選挙権こそないものの、その他の社会保障等は、外国人であろうと、合法的に滞在している場合には、ほぼフランス人と同じ保障が受けられるようになっているし、そもそも、現在、移民はフランス人にとって、重要な存在でもあり、フランス人だけでは、とても国は廻らないのが現状なのだと思います。

 だからといって、フランスで外国人が優遇されているとも思いませんが、海外からの留学生などに関しては、きちんとした手続きを踏めば、かなりの門戸も開かれており、援助などもあるようです。

 しかし、今回の日本の「日本人ファースト」旋風の、なんだか外国人を攻撃するような動きは、お門違い・・。日本という国が凋落していって、国民が生活苦に陥っているのが、外国人が優遇されているからだ・・というのは、短絡的すぎる気がします。

 たしかに日本人の弱者への援助とのバランスが悪いということは、あるのかもしれませんが、今の政治では、それをやめたところで日本という国は良くならないだろうし、根本的な問題は、そこではないと思います。

 生活への不満が募るとどこかを攻撃したくなるのもわからないではありませんが、ターゲットの違うものを攻撃しても意味がありません。

 娘は現在、日本で仕事をしていますが、彼女の周りの友人たちは、フランス人をはじめとして、外国人の方が多いくらいのようですが、彼らは恐らく、同年代の日本の若者よりも、ずっと多くの税金を日本に払って日本で生活しています。

 今回の「日本人ファースト」の波は、選挙公報にその単を発しているものであり、政党に先導されている向きがあると思いますが、根本的な問題は何なのか?もう一度、考えてみる必要があるように思います。


日本人ファースト


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2025年7月28日月曜日

子どもに残すもの

  


 時間の過ぎるのが加速度的に速くなっている気がする今日この頃、自分の後始末についても、少しずつ考えるようになってきています。

 我が家は、すでに両親ともに他界してしまっているので、次は自分の番だな・・という気持ちが父が亡くなった後から徐々に頭のどこかにあるようになりました。

 我が家の場合は、母が先に亡くなってしまったので、母が亡くなったときの相続手続き等は、全て父が処理してくれたのですが、父が亡くなったときには、私も弟も海外で生活していたこともあり、もう自分たちだけでは、到底、無理な話で、人づてに、信託銀行を紹介してもらって、すべて銀行におまかせでやってもらってしまいました。

 父は、自分の財産について、何も説明してくれていなかったので、一体、どこに、どれだけのものがあるのかなど、全くわからなかったので、そんなことも含めて、全て銀行がやってくれました。けっこう取られましたが、これは法律上の知識もないため、仕方ありませんでした。

 ある程度の段階で、一応、手続きの原案のようなものが銀行から送られてきて、一度、サインをして送り返し、一度、帰国した際に正式な書類にサインして、終わりでした。

 私たちは、結局、全てを2等分ということにしたので、不動産に関しては全て弟と私の共同名義になっており、今度、私たちになにかあった場合には、私の場合は全て娘が相続することになるわけですが、私としては、できるだけ面倒にならないようにしておいてあげたいな・・とぼんやりと思っていました。

 とはいえ、私の場合、そこまでたくさんの資産があるわけではないし、相続人も娘一人だけなので、そんなに問題はないとは思うのですが、それでも、海外で生活している分だけ、関わっている銀行の数も恐らく、ふつうの人よりは多いため、それなりにややっこしいものになるだろうから、なんとか少しでも明解にしておかなければとは、思っていました。

 特に、弟と共同名義の分については、弟も同じように考えていたらしく、できるだけ簡単にして、少しでも娘(弟の)に残してあげたいと思っているらしく、その手続きの時だけは、少し、弟と話し合い、決めきれないでいたら、娘が、「別にちゃんとやれるから、心配しなくてもいいよ・・」と言ってくれたので、結局、そのままになっています。

 弟と今度は、自分たちの娘への相続について、話していたとき、弟がやたらと、「少しでも娘に残してやりたい」というので、もうそんなに心配しなくても充分に資産はあると思われる弟がなぜ?そんなに娘により多くを残してやりたいと思うのか?と、私は、ちょっと、疑問に思ったくらいです。

 私の場合、娘はもう立派に社会人として仕事をし、まずまずの稼ぎを得ているし、そこまで、娘に残すことを考えるよりは、娘と一緒に過ごす時間のためにお金は使いたいと思っているので、なんだか、そんなにお金残して、どうするの?と思ってしまったのです。

 お金をもらって嫌な人はいないでしょうが、まあ、そこそこのものがあれば、それでよいではないか・・と思ってしまうゆるゆるな私。お金は所詮、お金です。それよりも、「限られた時間を楽しく過ごすことに使いたいな・・」と言っている私に、「お金をより多く残してくれるより、その方が健全だよ・・」と娘は言ってくれているので、私は、そのようにしようと思いつつ、そんな私を理解してくれる娘に育ってくれたことを感謝しています。


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2025年7月24日木曜日

パリのピカソ美術館はけっこう穴場スポットかもしれない

  


 私は、最近、常に行きたい美術館をピックアップしていて、機会があれば、ひとつひとつ行ってみては、リストから外し、また別の美術館をリストに加えるようにしていますが、そんな中、長年にわたり、ピカソ美術館は、なぜか、ずっと私のリストに居座り続けていた美術館でした。

 正直、特にピカソが好きというわけでもないので、いつかは行ってみようと思いつつも、他に私のリストに横入りしてくる美術館のために、ずっと私のリストの中では、置き去りにされ続けてきた美術館でした。

 私の数少ない友人の一人がこのパリのピカソ美術館の隣に住んでいるので、ほんとにすぐ側まではよく行っているのですが、これまで美術館の中には入ったことがありませんでした。

 今回、ふと、では、ついにピカソ美術館に行ってみようと思い、足を踏み入れたのですが、これが全く行列もなく、スイスイ入れた、まず、それだけでもポイント高いな・・と思ったのです。


 そして、パリの美術館あるあるなのですが、その美術館に使われている建物が重厚で、かその階段、天井、窓など、その建物自体も趣のあるもので、ここにあってこそ、美術品も映えるというもの・・と思えることで、このピカソ美術館もまた、そんなパリの美術館らしい美術館のひとつでもあります。




 パリのマレ地区にある、この建物は、塩税を徴収して富を得た租税農家のために建てられたものですが、その後、何度も所有者が変わり、1964年にパリ市が所有権を取得し、1968年には、歴史的建造物として認められています。

 ピカソ美術館のコレクションには、絵画、彫刻、デッサン、陶磁器、版画など5,000点以上のピカソの作品とともに、ピカソ自身が所蔵していた他の芸術家(ルノワール、セザンヌ、ドガ、ルソー、マティス、モディリアーニなど)の作品なども展示されています。





 いつも思うのですが、その美術品の展示のセンスがとてもよくて素敵です。






 ピカソは、独特な世界観を持った芸術家ではあるので、かなりインパクトがあります。

 しかし、美術館としては、それほど広すぎないにもかかわらず、かなり見応えもあります。

 なにより、マレ地区という他にも色々楽しめることがたくさんあるエリアという抜群の立地条件、そして、2時間くらいあれば、余裕で回れるほどほどのサイズ。予約なしでも全然OKなスムーズな入館。ピカソ美術館、観光スポットとしては、けっこう穴場だったりするかもしれない・・と思いました。

 ちなみにピカソ美術館は、バルセロナとマラガにもあります。


🌟Musée National Picasson-Paris   5 Rue de Thorigny 75003 Paris  月休


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