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2025年9月13日土曜日

一体、何を食べたらいいのか?わからなくなってきた・・

  


 私は、若い頃は、あまり食生活について、真剣に考えることもなく、ただ、これ太るだろうな・・と思うものは、避けるくらいで、いわゆる身体に良い食品などと言われると、あまのじゃくな私は、「身体に良い食品」とか言われるだけで、「なんか、マズそう・・」な気がしてくるくらいでした。

 お酒もかなり飲んでいたし、気を付けるもなにも、そこまでしっかり食べていなかったような感じもしないではありません。

 ただ、非常に食べ物にこだわるというか、美味しいものには目がない家庭に育ってきたので、それなりに美味しいものを食べさせてもらってきたし、美味しいものを食べるためなら、手間暇を惜しまないという感じの家だったので、そこのあたりは現在の海外生活にも役立っているような気がします。

 そんな私も子どもが生まれてからは、子どもには、栄養バランスのとれた良い食事をとらせなければいけないと思ってきたので、ずいぶん、食事については、気を付けるようになりました。

 幸い娘は、本当に押し付けたわけでもないのに、非常に健康的な食品が好みで、小さい頃の娘の大好物は茹でたブロッコリーや高野豆腐や湯葉などの大豆製品で、高野豆腐や湯葉などは、パリではいつでも手に入るわけではないので、そんなに毎日食べられるわけではありませんが、ブロッコリーに関しては、どこでも買えるので、いつでも茹でたブロッコリーと人参は冷蔵庫にストックしてある習慣になっていて、学校から帰ってきて、お腹が空いたときには、お菓子などは食べずにモリモリ、ブロッコリーを食べていました。しかも、マヨネーズ(娘はマヨネーズが大嫌い)などのソースは一切つけずに、モリモリ食べるといったちょっと変わった子どもでした。

 長いこと、我が家の食生活は(特に夫が亡くなってからは・・)娘中心の生活で、大方、娘の好みに沿って用意していました。

 娘が独立してからは、私は一人暮らしになったので、私の好きなものだけを好きに食べていてもよい境遇になりましたが、反面、自分だけのために作る食事というものは、どうにも簡素になりがちで、リズムができてくるまでは、少し時間がかかりました。

 しかし、最近になって、身体のあちこちに支障が表れ始め、食生活にも充分に気をつけなければならないようになってからは、糖質制限やら、カロリー、これは食べた方がよい食品だとか、避けた方がよい食品などというものをずいぶん、考えるようになりました。

 野菜をできるだけ摂ることは言うまでもないのですが、私の食生活には、どうやらたんぱく質が足りないようで、最近は、自分の中でも「たんぱく質・たんぱく質・・」と思いながら、買い物をするようになりました。

 私は、全くベジタリアンなどではないのですが、どちらかといえば、お肉もお魚もなくてもまあ、いいや・・と思ってしまうところがあり、まあ、簡単にいえば、美味しいお米と美味しいお漬物があれば良い・・くらいで、お肉を食べるとちょっと重いな・・くらいに思っていたので、たんぱく質摂取というのも、それはそれで、少々、億劫なところもあります。

 そのうえ、このインフレでお肉も相当値上がりして、お魚となると、良いお魚は、なかなか手に入りにくいとなれば、あとは卵・・昔は、卵は、1日せいぜい1個くらいにしないと、コレステロールが・・とかいう話があったのですが、最近の説では、卵はもっと食べても大丈夫らしい・・との話。

 考えてみれば、色々な科学技術などは、信じられないくらい進歩しているのに、この種の身体に良い悪い・・という健康に関わる食生活に関する情報というものは、どうして、こうもくるくる変わっていくのか? と不思議な気がします。

 つい最近も、糖質制限はもとより、体脂肪を落とす食事・・などなど、色々な情報があって、ちょっとビックリしたのは、体脂肪を落とすためには、むしろ、油を採らなければいけない・・なんていうのもあったりして、もうどれを信じていいのかわからなくなりました。

 「健康のために良い食品」に関しては、「昔は、こんなふうに言われていたけど、実は、その節は違った・・それは誤りだった・・」というものがけっこうあって、そんなこと今さら言われても・・と思うことはけっこう多いのです。

 私の場合、そこまで厳しく制限しているわけではないのですが、それでも、できるだけ、これを食べた方が良いと言われれば、できるだけ取り入れようとは思うし、糖質等に関しても、甘いものはできるだけ控えるけれども、全くカットしてしまうのも寂しいので、高級品なら少しは良い・・ということにしていますが、それにしても、もう山のように薬を飲んでいる身としては、それでも体調が良くならないとなれば、あとは、毎日の食生活をできるだけ良いものを取り入れるということくらいしか、やることはないわけです。

 しかし、次から次へと、時には、これまでと正反対のような「油は摂った方がよい」などということを言われれば、一体、どうしたらよいのか?わからなくなってしまいました。

 ちなみに私のかかりつけのお医者さんは、食生活で体調を改善していこうというアドバイスはあまりなく、あくまでも薬で・・という感じ。

 もっとも、食生活に関しては、ふつうのフランス人と同じような食生活ではないので、アドバイスしてくれたところで、あまり役には立たないので、自分で模索してみるしかありません。

 食べることが何よりも好きな私ですが、現在、食事については、大いに頭を悩ませているところです。


食生活 健康に良い食品


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2025年8月15日金曜日

恐らくパリは今、一番空いている・・

  


 このまま涼しくなるとは思っていなかったものの、やはり戻ってきた猛暑に少々、バテ気味です。しかし、今、恐らく多くのパリジャン・パリジェンヌはバカンスに出かけていると見えて、同じアパートの中も人があんまりいない感じで、エレベーターでさえも滅多に人と顔を合わせることがなく、日頃からそんなに騒がしいわけではないのに、人がいない気配というか、なんとなくしんとした感じが伝わってきます。

 観光地のような場所に行けば、全然、違うのでしょうが、とりあえずは、我が家の近所はとても静かです。こんな感じの静けさが私はとても好きです。

 今日、明日中に終わらせなければない仕事があるために、今日は観念して、扇風機の前を陣取って、黙々と仕事をし、一段落したところで、少し散歩がてらに近所のコマーシャルセンターに買物へでかけました。

 コマーシャルセンター内のお店も、そもそもこの期間は夏休みで閉店してしまっているお店もあるのですが、それにしてもお客さんがまばらなことといったら、ちょっとロックダウンの頃を思い出すくらいでした。

 これでは、わざわざ、この期間にお店をあけておくのもなんだなぁ・・と思いながら、こちらは、やっぱり空いているお店というものは、快適です。

 以前、日本で暮らしていた頃も、お盆休みの頃は、通勤ラッシュも緩和され、なんとなく街がスーッとする感じで、意地でもこの時期には休みをとらない!と思ったのと同じ感じです。

 昨日は珍しくマルシェに買物に行きましたが、こちらのお店の閉店ぶりは、もっと顕著で、お魚を見に行ったのですが、いつもは3軒くらいは出ているはずの魚屋さんも昨日は1軒だけ。そのため、なんだか行列ができているという皮肉な結果。

 行列は嫌なので、別の用事を済ませて、帰りにまた寄ってみたら、もう店じまいの準備中で、未練がましく覗いていたら、「マダム!何にしましょう!」ってすぐに来てくれて、そこまででもなかったんだけど、「タコが欲しいんだけど・・大きいのしか残ってないですね・・買うんだったら、一番小さいのに・・」と言うと、やっぱりやたらと大きなタコで、「ん~~」と渋っていたら、お揉むろに重さを測り始めたので、一応、「それでいくらですか?」と聞いてみたら、35ユーロだと・・。

 「一人だし、食べきれないだろうし、高いしな・・」と言ったら、「25ユーロでどう?もうお店も今日は閉めるし・・」と10ユーロも値引きしてくれるなら・・とタコをまるまる1杯買ってきました。

 それにしても、あんまり予期していなかったお買物。タコって意外と重いんです。

 それが、家に戻ってみると、この暑さの中、まさかのエレベーターが故障。思いタコを下げつつ我が家はなんと8階。日々、けっこう歩いているつもりでも階段で8階までとなるともう足はガクガクです。

 ようやく家に辿りついた時には、もうパリが空いていたことなんてすっかり忘れるほどヨレヨレ・・でも、この大きなタコをなんとかしなければ・・と、さっそく買ってきたタコを茹でたり、マリネにしたり、わさび醤油で和えてみたり、タコ飯を作ってみたり、一部を冷凍したりとバタバタ。

 でも、空いているパリでゆったりと・・なんて思っていた私は、結局、貧乏性に重たいタコをしかも階段を8階ものぼって、ひたすら料理。

 まあ、こんなもんです。


空いているパリ


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2025年8月7日木曜日

ベランダで採れている日本のきゅうり

  


 もうここ10年以上、春から夏、秋くらいまでの間、ベランダで野菜を育てていますが、やはり、その中で一番ちからを入れているのは、なんといっても「日本のきゅうり」です。

 きゅうりはフランスでも買える野菜ではありますが、こちらのきゅうりは大ぶりで味も大味な感じ、そして、なんといっても歯ざわりが日本のものとは違い、やはり私にとっては、あのパキッと気持ちよく折れる感じのきゅうりが大好きで、日本に行ったときには、必ずきゅうりのタネ(だけではないが・・)を買ってきて、夏には、必ずベランダできゅうりを栽培しています。

 毎年、5月の初旬に種まきをして、芽が出て、10㎝ほどの苗になった時点で少しずつ株を分けて、植え替えますが、これが落ち着き始めた頃にだいたい鳩の攻撃が始まります。

 鳩との闘いは、たいてい2~3週間で終わりますが、年々、図々しくなる鳩は、早朝にやってくるらしく、やっと育ち始めた苗を踏み荒らします。なぜだか、その頃に、我が家のベランダで巣作りをしたいらしく、毎朝、起きると小枝が積んであって、ほとんど恐怖です。

 今年は、きゅうりの二次被害で、紫蘇の葉の半分は、鳩に踏み荒らされてダメになってしまいました。その時期は、鳩のクックーという鳴き声が聞こえてくると、棒を携えて、ベランダに出ますが、人間が表れたのを知って、重たそうにバタバタと羽音をたてて、飛び立っていくその気配だけでも、忌々しく、また、気持ち悪いです。

 ここ数年は、ベランダ越しのきゅうりは、蔓を巻いてグングン伸びて、ちょうどよい日除けにもなってくれるし、成長も目に見える感じでグングン育っていくのを楽しんでいます。このくらいになれば、さすがの鳩もきゅうりの棚を乗り越えてまでは入ってこないので、安心です。

 今年は、7月初旬に猛暑だった後は、すっかり涼しくなってしまい、収穫模様は、例年よりは、少ないのですが、それでも1日1~2本は採れています。一人暮らしとしては、充分な量です。

 年によっては、やたらとたくさん採れて、きゅうりのキューちゃんなどを大量に作ったりしたこともありますが、今年は、ぬか漬けと、もろきゅう、サラダくらいですが、このパリッとした歯ざわりがたまりません。

 ぬか漬けは、パンとビールをベースに、昆布や唐辛子などを入れてぬか床を作って、冷蔵庫に保管して、少しずつ、かき混ぜて利用していますが、これがまあまあの出来栄えで、悪くありません。

 私が愛してやまないこのパリッとした日本のきゅうりですが、フランス人の夫に言わせると、「水分の少ないきゅうり」と身もふたもない形容をされて、ガックリ・・しかし、同時に、水分が少ないきゅうり・・なるほどね・・そんな風に感じるんだ・・と冷静に思ったりもしたものです。

 しかし、毎朝、毎晩の水やりをかかさず(けっこうな量の水を撒きます)、蔓がのびてくれば、支柱に結びつけてあげたり、毎日毎日、一生懸命、育てているきゅうり、「水分が少ない・・」などと言われれば(本人は悪気は全くない)、それなら、あなたは、フランスの水分たっぷりのきゅうりを召し上がれ!とちょっといじわるに思ったこともありました。

 かっぱ巻きもやはり、日本のパリッとしたきゅうりだと美味しいし、何にしても美味しいです。

 今の季節は、ベランダに出れば、少しずつ大きくなっていくきゅうりを眺めつつ、いつでもポリポリ日本のきゅうりが食べられるささやかな幸せを楽しんでいます。

 

日本のきゅうり


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2025年8月4日月曜日

お酒は一生分飲みました!

  


 最近、肝臓の数値が良くないということで、お医者さんから、アルコールはダメ!と釘をさされ、そうはいっても、このお酒が大好きだった私がなぜかパッタリとアルコールを欲しなくなったために、かれこれ2年以上、私はほとんど飲まなくなっています。

 あれだけ好きだったお酒を、この私が飲みたいと思わない日が来るとは、思いも拠らぬことでしたが、まあ、飲んではダメ!と言われた時に、飲みたいのにガマンするわけではないので、全く苦に感じないのは、幸いなことながら、逆に「お酒を全然、飲んでないのに、なんで肝臓悪いのよ!と、ちょっと悔しい気もしないではありません。

 しかし、私がこれまで飲んできたお酒(アルコール)の量を考えれば、恐らく、ふつうの人が一生に飲む量は、余裕で飲んできたと思うので、お酒に関しては、大げさではありますが、我が人生に悔いはありません。

 我が家は子どもの頃から、父がお酒が好きだったので、父は必ず、夕食の際に晩酌をしながら食事をするのを見てきたので、お酒をごくごく身近に感じてきたということもあると思いますが、父は帰ってくるとたいていビールを飲んでから、その後は、その日のお料理に合わせて、ウィスキーだったり、焼酎だったり、日本酒だったり、必ずお酒を飲みながら、延々と食事をしていました。

 小さい頃は、私はもっぱらの辛党で、甘いものは苦手なかわりに、酒の肴になるようなものが好きで、小さい頃から「こりゃあ、酒飲みになるだろうな・・」と言われてきて、その通りになりました。

 日本では、仕事帰りに友人などと食事に行くというよりは、飲みに行くというのがメインで、人付き合いが活発で大好きという方ではなかった私もお酒のおかげで、それなりの人並みの人間関係をかろうじて、継続できたような気もします。

 思うに友人などと「飲みに行こう」というのは、飲むことそのものというよりは、飲んで話そうということで、アルコールが入ってかろうじて口が滑らかになって、人付き合いができていたのかもしれません。

 しかも、自分で言うのもなんですが、私はけっこうお酒に強くて、お酒で潰れたという経験もなく、最悪、翌日も酔っぱらっている状態・・。以前、けっこう仲良くしていた男の子に、「一緒に飲んで、口説こうと思っても、こっちが先に潰れちゃうから上手くいかないよ・・」とボヤかれたこともありました。

 しかし、全く、失敗がなかったかというと、そういうわけではなく、途中、記憶が定かではなかったりすることもあるのですが、ちゃんと家には、帰って自分のベッドに寝ていて、翌朝、目が覚めると、なんと服を着ておらず、ベッドの脇には、ホックを外していないワッカ状になったブラジャーが落ちており、これ、どうやって脱いだんだろう?と不思議に思って、自分で笑ってしまったこともありました。

 フランスに来てからは、子どもがいたこともあり、外に飲みに行くということはなく、もっぱら、友人を家に呼んで飲む、あるいは、夜、一人で飲むことが多かったですが、家のソファはたいそう寝心地がいいのか、家に飲みに来てくれた友人は、途中でソファで寝てしまうことが多かったです。

 フランスに来てからはもっぱらワインかウォッカでしたが、娘が小さい頃には、スーパーマーケットに行くと、ウォッカが置いてある近くに行くと、娘がパーッと走っていって、「ママ~オッカ!オッカ!あったよ~!」と得意気に叫んで私に教えてくれるのに、赤面しつつもうれしかった思い出もあります。

 とにかく、お酒にまつわる話は数限りなくあるのですが、お酒のおかげでたくさんの楽しい思いをしてきました。お酒を飲まない人生は、人生の多くの楽しみを損しているような気もしてきたのですが、今は、そのお酒がない生活。

 少々、寂しい思いもありますが、今まで飲んできた時間を考えれば、まさに悔いはありません。

 飲まなくなった今でも、もう身体に沁みついているというか、酒瓶を見るだけでワクワクするのは、ひっそりと心の中で感じる幸せです。


アルコール 酒飲み


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2025年8月1日金曜日

検査続きで疲れて病気になりそう・・

  


 いよいよ7月ももう終わり、パリは8月に入ると多くの人々がバカンスに出てしまいます。

 バカンスに出てしまうのは、私のかかりつけのお医者さんも同じで、彼女がいなくなってしまう前に一度、血液検査をして、その段階で私の状態をチェックしてから、必用な薬の処方をしていきましょう。ということで、7月の終わりに、まず1回目の血液検査をして、その結果を持って、彼女のところに行きました。

 前回の血液検査では、血糖値が少々高めで・・と言われていたので、多少、糖分を控えるように心がけていたので、少しは、良くなっているかな?と、血液検査の結果を見るのは、まるで、成績表を見るみたいな気がしていました。

 検査というのも学生時代のテストのような感じとも少し似ていて、点取り虫というわけではないのですが、少しは、よい成績を取りたいと思ってしまうのが心情で、結果、血糖値は、ほぼ正常値になっていました。ところが、今度は、肝臓の数値が良くないと言われ、「これは、ちゃんと調べた方がいいから・・」と、自分は8月の2週目からバカンスに出てしまうので、その前にもう一度、念入りな血液検査をして、肝臓のエコーもとってもらって、その結果を持って、来てくださいとのこと。

 まったく我ながら、あっちが引っ込めば、今度はこっち・・と、次から次へとガタが来て、検査ばっかりしている感じで、その度にハラハラして、疲れます。

 特に検査の前の夜は、何も食べてはいけないので、そのあたりもストレスで、検査自体もやっぱりストレス。フランスでは、ひとつひとつ検査は、別の場所で、別々に予約をとって、診てもらうので、処方箋を持って、予約を取ります。

 ところが、エコーなどの検査は、ただでさえ取りにくいうえに、バカンスで医者がいつもどおりには、人がいないため、予約がいつも以上に取りにくくなっています。それでも彼女が処方箋に「緊急」と書いてくれたので、通常の予約よりは早く予約がとれた方だったと思います。

 血液検査の方は予約が必用はないとはいえ、こちらもやはり前日の夜から絶食。エコー検査は、朝9時の予約がとれていたのですが、なんのための予約?と思うほど待たされて、結局、検査をしてくれたのは、10時頃。

 もしかしたら、深刻な病気なのかもしれない・・とビビりながら、ひたすら待っていたのですが、もう前日の夜8時から何も食べず、水も飲んでいない状態なので、もうお腹がすいて、ふらふらです。

 検査自体はエコーなので、そんなに複雑な検査ではありませんが、慣れない検査でもあり、そのうえ、もしかしたら、重病かも・・などと思っているので、小心者としては、検査が終わると、もうグッタリ・・。

 その結果を持って、今度は、もとのお医者さんに戻るのですから、もう今週は、1週間、ほとんど検査と医者通いで、なんだか生活のリズムが崩れて、グッタリです。

 幸いなことに結果は、ひとまず、すぐに深刻な状態というわけではないらしく、肝臓の働きが悪くなっていて、若干、脂肪肝で数値はよくないものの、炎症等は起こしていないので、食事に気をつけて、筋トレ等の運動をするようにということでした。

 しかし、脂肪肝というのは、なんだかデブと言われたみたいでショックで、「やっぱり少し痩せた方が良いですか?」と聞いたら、体重は多すぎるわけではないから、痩せる必要はないけど、とにかく食事に気を付けて、油ものと糖分は避け、アルコールはNG。

 もう数年間、アルコールは飲まなくなっているのに、ショックでした。

 とはいえ、ひとまず、すぐにどうにかなってしまうというわけではなかったので、本当は安心しちゃいけないんだろうけど、とりあえずホッとしたところです。

 ヤレヤレ、いつも検査に行くと思うのですが、検査ってすごく体力・気力ともに消耗するし、健康に良くないなあ・・と思うのです。


検査


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2025年7月29日火曜日

日本人ファーストへの疑問

  


 ここのところ、よく目にするようになった「日本人ファースト」という言葉に複雑な気持ちを抱いています。

 大きく言えば、「自国の国民を優先する」ということなのだとは思いますが、それを曲解?してのことなのか?外国人ヘイトのような動きもあるようで、昨日、X(旧Twitter)上で、日本に長く在住している外国人が「ここのところ毎日、私に、帰れ!と言ってくる日本人が表れます・・」と投稿しているのを見て、なんだか心が痛みました。

 何より、日本人である私自身が外国人として、長く海外(フランス)で暮らしているわけで、これが逆の立場だったら、なんと悲しいことだろうか?と思ったのです。

 一時、パンデミックの際に、ウィルスが発症したのがアジアだったということで、一部の人々の間で、アジア人ヘイトのようなものが起こったことがありましたが、それ以外で、ことさら、外国人に向けてのヘイトというものを目の当たりにしたことはありません。(だからといって、差別が全くないというわけではありませんが、これは外国人という括りでの差別というものとは違います)

 だいたいパリなんて、外国人だらけの街です。

 しかし、私はやっぱり外国人であることにはかわりなく、フランスが何らかの(戦争などの)非常事態に陥った場合、一番、優先されるのは、フランス国民だということは、承知しているし、そんな事態に陥った場合には、日本に帰ろうかと、心の中のどこかでは、うっすら考えないではありません。

 しかし、日常では、現在のフランスの法律に基づいて、それなりに合法的に滞在しているわけですから、外国人であるからといって、なんら恥じることはないと思っています。

 フランスでは選挙権こそないものの、その他の社会保障等は、外国人であろうと、合法的に滞在している場合には、ほぼフランス人と同じ保障が受けられるようになっているし、そもそも、現在、移民はフランス人にとって、重要な存在でもあり、フランス人だけでは、とても国は廻らないのが現状なのだと思います。

 だからといって、フランスで外国人が優遇されているとも思いませんが、海外からの留学生などに関しては、きちんとした手続きを踏めば、かなりの門戸も開かれており、援助などもあるようです。

 しかし、今回の日本の「日本人ファースト」旋風の、なんだか外国人を攻撃するような動きは、お門違い・・。日本という国が凋落していって、国民が生活苦に陥っているのが、外国人が優遇されているからだ・・というのは、短絡的すぎる気がします。

 たしかに日本人の弱者への援助とのバランスが悪いということは、あるのかもしれませんが、今の政治では、それをやめたところで日本という国は良くならないだろうし、根本的な問題は、そこではないと思います。

 生活への不満が募るとどこかを攻撃したくなるのもわからないではありませんが、ターゲットの違うものを攻撃しても意味がありません。

 娘は現在、日本で仕事をしていますが、彼女の周りの友人たちは、フランス人をはじめとして、外国人の方が多いくらいのようですが、彼らは恐らく、同年代の日本の若者よりも、ずっと多くの税金を日本に払って日本で生活しています。

 今回の「日本人ファースト」の波は、選挙公報にその単を発しているものであり、政党に先導されている向きがあると思いますが、根本的な問題は何なのか?もう一度、考えてみる必要があるように思います。


日本人ファースト


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2025年7月28日月曜日

子どもに残すもの

  


 時間の過ぎるのが加速度的に速くなっている気がする今日この頃、自分の後始末についても、少しずつ考えるようになってきています。

 我が家は、すでに両親ともに他界してしまっているので、次は自分の番だな・・という気持ちが父が亡くなった後から徐々に頭のどこかにあるようになりました。

 我が家の場合は、母が先に亡くなってしまったので、母が亡くなったときの相続手続き等は、全て父が処理してくれたのですが、父が亡くなったときには、私も弟も海外で生活していたこともあり、もう自分たちだけでは、到底、無理な話で、人づてに、信託銀行を紹介してもらって、すべて銀行におまかせでやってもらってしまいました。

 父は、自分の財産について、何も説明してくれていなかったので、一体、どこに、どれだけのものがあるのかなど、全くわからなかったので、そんなことも含めて、全て銀行がやってくれました。けっこう取られましたが、これは法律上の知識もないため、仕方ありませんでした。

 ある程度の段階で、一応、手続きの原案のようなものが銀行から送られてきて、一度、サインをして送り返し、一度、帰国した際に正式な書類にサインして、終わりでした。

 私たちは、結局、全てを2等分ということにしたので、不動産に関しては全て弟と私の共同名義になっており、今度、私たちになにかあった場合には、私の場合は全て娘が相続することになるわけですが、私としては、できるだけ面倒にならないようにしておいてあげたいな・・とぼんやりと思っていました。

 とはいえ、私の場合、そこまでたくさんの資産があるわけではないし、相続人も娘一人だけなので、そんなに問題はないとは思うのですが、それでも、海外で生活している分だけ、関わっている銀行の数も恐らく、ふつうの人よりは多いため、それなりにややっこしいものになるだろうから、なんとか少しでも明解にしておかなければとは、思っていました。

 特に、弟と共同名義の分については、弟も同じように考えていたらしく、できるだけ簡単にして、少しでも娘(弟の)に残してあげたいと思っているらしく、その手続きの時だけは、少し、弟と話し合い、決めきれないでいたら、娘が、「別にちゃんとやれるから、心配しなくてもいいよ・・」と言ってくれたので、結局、そのままになっています。

 弟と今度は、自分たちの娘への相続について、話していたとき、弟がやたらと、「少しでも娘に残してやりたい」というので、もうそんなに心配しなくても充分に資産はあると思われる弟がなぜ?そんなに娘により多くを残してやりたいと思うのか?と、私は、ちょっと、疑問に思ったくらいです。

 私の場合、娘はもう立派に社会人として仕事をし、まずまずの稼ぎを得ているし、そこまで、娘に残すことを考えるよりは、娘と一緒に過ごす時間のためにお金は使いたいと思っているので、なんだか、そんなにお金残して、どうするの?と思ってしまったのです。

 お金をもらって嫌な人はいないでしょうが、まあ、そこそこのものがあれば、それでよいではないか・・と思ってしまうゆるゆるな私。お金は所詮、お金です。それよりも、「限られた時間を楽しく過ごすことに使いたいな・・」と言っている私に、「お金をより多く残してくれるより、その方が健全だよ・・」と娘は言ってくれているので、私は、そのようにしようと思いつつ、そんな私を理解してくれる娘に育ってくれたことを感謝しています。


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2025年7月24日木曜日

パリのピカソ美術館はけっこう穴場スポットかもしれない

  


 私は、最近、常に行きたい美術館をピックアップしていて、機会があれば、ひとつひとつ行ってみては、リストから外し、また別の美術館をリストに加えるようにしていますが、そんな中、長年にわたり、ピカソ美術館は、なぜか、ずっと私のリストに居座り続けていた美術館でした。

 正直、特にピカソが好きというわけでもないので、いつかは行ってみようと思いつつも、他に私のリストに横入りしてくる美術館のために、ずっと私のリストの中では、置き去りにされ続けてきた美術館でした。

 私の数少ない友人の一人がこのパリのピカソ美術館の隣に住んでいるので、ほんとにすぐ側まではよく行っているのですが、これまで美術館の中には入ったことがありませんでした。

 今回、ふと、では、ついにピカソ美術館に行ってみようと思い、足を踏み入れたのですが、これが全く行列もなく、スイスイ入れた、まず、それだけでもポイント高いな・・と思ったのです。


 そして、パリの美術館あるあるなのですが、その美術館に使われている建物が重厚で、かその階段、天井、窓など、その建物自体も趣のあるもので、ここにあってこそ、美術品も映えるというもの・・と思えることで、このピカソ美術館もまた、そんなパリの美術館らしい美術館のひとつでもあります。




 パリのマレ地区にある、この建物は、塩税を徴収して富を得た租税農家のために建てられたものですが、その後、何度も所有者が変わり、1964年にパリ市が所有権を取得し、1968年には、歴史的建造物として認められています。

 ピカソ美術館のコレクションには、絵画、彫刻、デッサン、陶磁器、版画など5,000点以上のピカソの作品とともに、ピカソ自身が所蔵していた他の芸術家(ルノワール、セザンヌ、ドガ、ルソー、マティス、モディリアーニなど)の作品なども展示されています。





 いつも思うのですが、その美術品の展示のセンスがとてもよくて素敵です。






 ピカソは、独特な世界観を持った芸術家ではあるので、かなりインパクトがあります。

 しかし、美術館としては、それほど広すぎないにもかかわらず、かなり見応えもあります。

 なにより、マレ地区という他にも色々楽しめることがたくさんあるエリアという抜群の立地条件、そして、2時間くらいあれば、余裕で回れるほどほどのサイズ。予約なしでも全然OKなスムーズな入館。ピカソ美術館、観光スポットとしては、けっこう穴場だったりするかもしれない・・と思いました。

 ちなみにピカソ美術館は、バルセロナとマラガにもあります。


🌟Musée National Picasson-Paris   5 Rue de Thorigny 75003 Paris  月休


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2025年7月10日木曜日

参議院議員選挙 在外投票に行ってきました!

  


 日本では7月20日(日)が投票日となっている参議院議員選挙ですが、在外投票は、7月4日から13日までと、けっこう長い期間が設けられています。

 あらら・・こんなに長い期間だったっけ?と思いつつも、日常に埋もれてしまうとあっという間に忘れてしまいそうなので、先日、早々に在外投票に行ってまいりました。

 思えば、もう私は日本では、長らく投票に行っていないので、日本での選挙・投票というものがどんな感じなのか?忘れてしまっています。

 とはいえ、私も在外選挙登録をしたのは、ほんの数年前で、日本では選挙権があるにもかかわらず、もう日本のことわからなくなっちゃってるし、忙しくて選挙に行けない・・などと、色々と口実をつけて、選挙を放棄してしまってきたので、今さら偉そうなことは言えないのですが、昨今の日本の状況を見ていると、これは、やっぱりヤバいんじゃない?日本人として、なにもしないでいてはいけない!と思うようになりました。

 長いこと日本で生活していないので、日本の現状を生活を通して、実感することはありませんが、とはいえ、海外にいるからこそ、よく見えることもあります。他の国(たとえばフランス)の政治と比べて、ここはおかしいよね・・とか、色々と思うことも出てきました。

 というわけで、ここ数年、在外選挙登録をして以来は、必ず投票に行っています。

 パリでは、在仏日本大使館で投票できます。大使館はいつも行列していることが多いのですが、選挙に関しては、ほぼほぼ行列なしで、入館できます。投票所には、大きな部屋が用意されていて、なんだか、投票に来ている人よりも、待ち構えているお世話係?の人の方が多いような印象ですが、さすがに日本人だけのスペース。皆、礼儀正しいし、親切で丁寧です。

 しかし、こんなにたくさんの人を配置して、さぞかしお金がかかっているんだろうな・・もうちょっと簡易化して、(できればネット投票)もう少し、節約したらいいのに・・とも思います。

 こんなに何段階にもわたってチェックがいる?と思うほどの厳重な管理の下、投票用紙には、鉛筆で記入してくださいと言われて、それを何重にも封筒に入れて、立会人とやらのサインをもらって、終了です。




 パリの日本大使館は、シャンゼリゼの近く、凱旋門から歩ける範囲のところにあるので、とても気持ちの良いお散歩になります。凱旋門から日本大使館に歩いて行く途中に、一体、私は、この大使館に来るのは、何回目だろう?といつも同じことを思います。

 とはいえ、大した力にはならないながらも、なんとなく国民の義務を果たした気になって、ちょっとだけ満足です。

 一票の力は小さいけれど、だからといって、投票しないというのはあり得ない。よくわからないから・・というのは、言い訳になりません。今はネットでだって、いくらでも演説を聞くこともできるし、情報も得られるし、わからなかったら、理解する努力が必用です。

 選挙権は国民の権利であると同時に義務でもあります。

 しかし、それにしても今回の日本での参議院議員選挙の日程。よりにもよって、夏休みに入った最初の週末、しかも、3連休の中日というのは、なんだか悪意を感じないでもありません。もっと国民が投票しやすい日程を選ぶべきです。


参議院議員選挙 在外投票


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2025年7月5日土曜日

今年もやってまいりました!鳩との闘いの日々

  


 毎年、春先から始まって、私は家の狭いベランダで野菜を育てています。

 今年は、春先から春菊、小松菜などの葉野菜、あとは、もう何年もずっと同じ鉢に植えっぱなしになっている山椒、三つ葉、紫蘇がいつのまにか芽を出してぐんぐん育ってきます。

 いずれも、パリでは、簡単に手に入らない野菜なので、大変、助かっており、私の大事な食材の一部になっております。

 その後、ナスやオクラなども植えていますが、なんといっても夏のハイライトは「きゅうり」です。

 今年は、きゅうりの種蒔きをしたあと、なかなか芽が出ず、苦労しましたが、ここにきて、ようやく育ち始めました。と思って、ようやく育ってきたきゅうりを間引いて、植え替えたりし始めた矢先。やってまいりました。鳩が・・。

 毎年のことなので、さすがにもう驚くことはないのですが、ある時、突然、場所を物色に来て、今年は、まず私の大事な三つ葉を踏み荒らしました。気が付くと、側には、どこから運んでくるのか、小枝が積んであって、さらにギョッとさせられます。

 踏み荒らされた三つ葉の地ならしをしなおして、その上にカゴをかぶせて防御。すると、次は、植え替えたばかりのきゅうりの苗を折られ、きゅうりの苗を1本ダメにしました。

 その度に、なにか、シートで覆ってみたり、ペットボトルをたててみたり、朝、ベッドの中からベランダで鳩がクックーと鳴いているような気がして、まだ、もう少し寝ていたいと思うのに、ベランダに確認に行きます。

 今朝などは、一度、朝、行ってみて、いなかったので、安心して、もう一度、ベッドに戻ってグダグダしながら、本を読んでいたら、今度は、紫蘇を踏み荒らされ、また、小枝の山が・・。

 朝、起きた時点でベランダに繋がっている窓は、もう開けたままにしてあり、おまけに紫蘇の鉢は、部屋のすぐ前に置いてあり、側にいた鳩はもう、今にも家に入ってこれそうな勢いで、ギョッとしました。

 今日は、さすがに、まだ、芽が出たばかりのものには、プランターの上に一応、ネットを張りました。

 これを数回、繰り返しているうちに、鳩の方もだいたい諦めてくれるのですが、毎日が鳩との攻防戦です。

 私は、鳥類全般が大嫌いで、特に実害を被る鳩はもっとも嫌いです。

 もっと広くて、心地よさそうな場所がいっぱいあると思うのですが、どうして、我が家のような狭いベランダなんかに来るのか、本当に不思議です。

 数日前の猛暑の時は、さすがにベランダなどに出ていられる状態ではなかったので、鳩が来ても、もう出れない・・と思っていたのですが、あの40℃近い猛暑の中は、さすがに、鳩も小枝を運ぶために何往復もするのはキツかったのかもしれません。

 今年も一日も早く、鳩が諦めてくれるのを待ちながら、毎日、鳩と闘っているのです。


ベランダの鳩


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2025年6月30日月曜日

フランスの酷暑 恐怖の天気予報

  


 最近、朝、起きるとまず携帯を開いて、その日の気温を確認するのが日課になっています。もう気温によっては、できるだけダメージの少ないようにスケジュールを調整するようにしているためです。

 ここのところのパリは、30℃を超えるのはあたりまえで、今週前半の予報では、パリは36℃、39℃、38℃となっています。もう自分の体温、もしくはそれ以上になってくると、恐怖です。

 フランス気象庁は、6月30日月曜日の予報で、オレンジ色の熱波警報を84県に拡大しています。フランスの学校は、夏休みのバカンスまであと1週間、一部では、夏休みを一週間前倒しに・・という案も出ていたようですが、結局は、予定どおりとなったようです。

 ただし、これは、地域ごとにある程度、委ねられており、地方自治体は、協議の上、学校の教育施設の運営に関する具体的な調整が行われる可能性があるとしています。

 実際、パリ近郊のMelun(ムラン)では、市役所の権限において、7月1日と2日の学校閉鎖を決定、これに続き、続々と学校閉鎖の発表が相次ぎ、とうとう200校の学校が休校となることが発表されました。

 子どもにとったら、夏休みが早くやってきたことで大喜びといったところなのかもしれませんが、親にとったら、大変なことです。

 子どもの安全を考えれば、致し方ないことだとは思いますが、夏のバカンスまで1週間と迫ったこのタイミングで突如学校が休校・・となれば、その間の子どもを誰に預けるか?学校が急に閉鎖になったからといって、必ずしも、子どものために家にいることができる親はそんなに多くはないはずです。

 そうでなくても、やたらと学校のお休みが多いフランスの学校で、学校があるうちは、絶対に学校に行ってもらう・・というのが私の正直なところでした。長い学校のお休みの期間だけでも、スケジュールの都合をつけるのは至難の業で仕事をしている親にとったら、学校は託児所のようなものでもあるのです。

 しかし、夏の間のフランスの気温の上がり方というものは、日本で生まれ育った私にとっては、少々、不思議というか? いつまでたっても、慣れないもので、日本だったら、14時、15時くらいが一番気温の高い時間だと思うのですが、フランスの場合、17時頃が最も気温が高いのです。

 そして、今だったら、余裕で午後10時くらいまでは明るいので、本当に日が陰るのは、ほぼほぼ、もう真夜中近くになります。

 ここ数年、夏の間、パリで40℃近い気温になることは珍しくなくなりましたが、今年は6月からこれが始まっており、この猛暑の期間が年々、長くなっている気がします。

 もうこうなってくると、家にいるのが一番、安全なのか?それとも、もうさすがに、こんなに暑い期間が長いとなると、とうとうエアコン買わなきゃいけないかな?とエアコンを見に行こうかとも思っています。


パリの酷暑


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2025年6月28日土曜日

メトロの車内パフォーマンス 歌だけではなくて踊り出した・・

 


 一瞬、涼しくなったかと思いきや、パリにはまた、鬼のような暑さが戻ってきています。まだ6月なのに・・と思うと、今年の夏はどうなることやら・・?と憂鬱になります。

 本来ならば、ヨーロッパの6月は暑くもなく、寒くもなく、一年で一番、気候の良い時期なはずで、そのためジューンブライドなるものがあったりするはずなのに・・これでは、この時期の結婚式も大変なことになりそうな気がしています。

 というのも、ここのところ、色々な路線のメトロに乗っていますが、冷房車にあたる確率が私の感覚では、半々くらい??な感じで、バスに至っては、冷房車にあたる確率はさらに低い感じです。

 いよいよ、夏のバカンスシーズンが始まった感じで、メトロの中も(路線にもよりますが・・)けっこうな観光客の割合が多くなってきて、まずまずの混みようです。

  そんな中、先日、メトロ1号線に乗っていたら、車内にミュージシャン?なんらかのパフォーマーのような人が乗ってきました。

 メトロの駅や車内でも、なんだかアコーディオンだったり、ギターだったり、なんらかの楽器を持って乗り込んできて、おもむろに音楽を演奏したり、歌を歌ったりし始めることは、珍しいことではありません。この日は、もう一つは、どこの路線だったか忘れましたが、メトロの中でパフォーマーに遭遇するのは2度目でした。

 この2度目のパフォーマーはボックスから音楽を流して、マイクを片手に歌を歌い始めました。マイケルジャクソンでした・・。ところが、この人、歌だけではなく、なんと狭い車内でダンスも始めたのです。

 メトロの中で歌を歌う人は珍しくなくても、ダンスまで始める人に遭遇したのは、初めてのことでした。メトロの駅ではなく、メトロの車内でです。

 最初は、私も、「いくらなんでも、メトロの中でダンスとは・・みんなちょっと退いてるじゃん・・」と思って見ていたのですが、そのうち、私の近くに立っていたおばさんが、なんだか、じわじわと彼に近寄り始めたのです。

 正直、そんなに上手な歌でもなかった感じなのですが、明らかに皆、最初はしらっとした感じだったのに、だんだん、のり始めていくのがわかりました。珍しい場面に遭遇したな・・と思いつつ、そのパフォーマーの人というより周囲の反応も面白くて、興味深く眺めていました。

 そのうち、すりすり彼に近づいて行ったおばさんがもう自分の身体をリズムに合わせ始め、ダンスをはじめ、また、反対側にいた若い女の子2人も腕を揚げて、踊り始めました。

 その間、約15分くらいだったでしょうか? けっこう盛り上がりを見せ始めたところで、彼は帽子を持って車内でチップを集め、チップを払ってくれた人とはグーパンチをして、あっという間に降りて行きました。

 本来ならば、メトロの駅構内や、車内で演奏したりするミュージシャンは、RATPのテストをパスした許可証が必用なようですが、この人がそのパスを持っていたかはわかりません。必ずしも、メトロにいるパフォーマーがこのパスを持っているとは限らないのが現実でもあります。

 とはいえ、ほんの15分ほどでしたが、珍しい光景に遭遇して、一瞬、暑さを忘れました。


パリ  メトロ ミュージシャン


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2025年6月23日月曜日

安定剤と睡眠剤

  


 私のかかりつけのお医者さんは、比較的、どんどん薬を処方してくれる人で、まあ、もう付き合いも長く、症状等を説明すれば、まず、その症状の原因を明らかにするために必用な検査をするように指示してくれて、その結果を持っていくと、その結果にあった診断をくだしてくれて、必用に応じて薬を処方してくれて、検査の結果によっては、薬の量を増やしたり、減らしたりしてくれます。

 概ね、彼女の診断は正確で正しいものであると思うし、信頼しているので問題はないと思っているのですが、もう長年にわたっているので、薬の種類や数はいつのまにか、けっこうな量になっているのです。

 まあ、それだけ、身体もガタがきているということなので、仕方ないといえば、仕方ないし、基本的には必要なものなのだとは思います。

 ただ、もう少し、例えば、食事について、こういうものを食べたほうが良いとか、こういうものは控えた方が良いとか、薬以外のもので、もう少しなんとかならないか?と思い、一度、彼女にも食事療法について聞いたことがあったのですが、それでは、効果は知れているから・・と、あっさり却下されてからは、自分で調べて、食事内容には気を付けるようにはしています。

 もっとも、私の食事は、日本食も多く、必ずしもふつうのフランス人が食べているようなものばかりを食べているわけではないので、やっぱり自分で工夫するしかないのかもしれません。

 そんな中、今、一番、気になっているのは、安定剤と睡眠剤です。

 そもそも、私が安定剤や睡眠剤を飲むようになったのは、夫が突然、亡くなってからのことで、その時は、本当に眠れないし、食べられないし、精神的にも極度に参っていたので、それまでは、安定剤や睡眠剤というものは、抵抗があって、飲んだことがなかったのですが、あの時は、ずいぶん、これらの薬に救われました。

 それでも、あんまり続けて飲み続けるのはよくないと思い、いつかはやめた方がいいとは思っていたのですが、どちらかというと、主治医は、「ムリしてやめなくてもいい・・」と、わりと寛容な感じでずっと、その習慣は続いてきていました。

 安定剤や睡眠剤に関しては、その頃に比べたら、量は減ったのですが、当時は、今、飲んだら、速攻で気を失いそうな量の薬を飲んで、やっと落ち着く感じだったので、精神状態と薬ってすごいもんだな・・と思います。

 最近では、睡眠剤はよほどの時だけで、寝る前に安定剤を飲んで寝るという感じが続いていました。

 ここのところ、睡眠に関わる病気になってからは、この睡眠に対して、わりと神経質になっていて、もしかして、この安定剤や睡眠剤もできたら、やめたほうがいいかも?と思い始め、現在は、これらの薬をやめています。

 しかし、フランスでは、意外とこの安定剤や睡眠剤を比較的、安易に処方してくれやすいようで、もちろん、医者の処方箋がないと買えないのですが、お医者さんの方もそれらを処方するのは、比較的、簡単に処方してくれる傾向にある気もします。

 もっとも、これは、お医者さんにもよるようで、私の友人に、お医者さんにちょっと頼みづらくて・・という人がいたので、もうここのところ、処方してもらってはいるものの、飲んでいない分の薬がたまっているので、ついこの間、ひと箱ずつあげたばかりです。

 だからといって、眠れないのは、しんどいことで、ちゃんと眠れなかった翌日はたちまち具合が悪くなるので、つくづく睡眠って大事だなぁと思っています。

 生前、母が「上手く眠れないと翌日、一日、体調が悪くなっちゃう・・」などと言っていたのを最近、よく思い出します。あの時は、母が言っていたことを大したことだと思わず、全然、わかっていなかったのですが、今なら、本当によくわかります。

 母がいたら・・体調面のそんなことを色々、話したかったな・・と思う今日この頃なのです。


安定剤 睡眠剤


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2025年6月22日日曜日

一人暮らしの秘密の喜び

  


 もう暑くて暑くて、もうバテバテで、土曜日には、今月最高の暑さになると、36℃になる見込みと予報が出ていて、もう今度こそは、家から出ずに家にいようと籠っていようと思った日の前日の夜、その日も汗をかいて、けっこう洗濯物もたまっていたので、夜のうちに洗濯をしてしまおう・・きっとすぐ乾くだろう・・と、家中から洗濯物をかき集め、その時に着ていた洋服まで全部、洗濯機に入れてしまいました。

 ここが一人暮らしの気楽なところで、私が洗濯機の前で着ているものを全部、脱ぎ捨てて洗濯機に入れてしまって、裸でいても、誰の目を気にする必用もなく、夜になってもけっこう暑かったので、そのままフラフラして、洗濯の終わるのを待っていました。

 またすぐに洋服を着ても、すぐに汗をかきそうだったので、なんだかそれも癪な気がして、なんなら、洗濯の終わったばかりのものをまだ乾いていない状態で着るのも涼しいかとも思ったのですが、せっかく洗濯したものをまた、汚すのもな~と思い、その日の夜は、どうせ暑いし、そのまま何も着ずに寝ることにしたのです。

 何も着ることなく横になるベッドは、殊の外、快適で心地よく、夜中に目が覚めることもなく、その日はぐっすりと眠れました。

 朝、裸のまま目覚めて、今日は暑いんだし、外にも出かけないのだから、なんなら、このままでいてみようかな?と思って、その日、一日は、何も着ることなく一日中、過ごしました。

 これが思いのほか快適で、なんだか、気分的にもとっても自由で開放的な気分で、どうして、今まで私は、服を着て(といっても家にいるときは部屋着ですが・・)いたんだろうか?とこれまでずいぶん、損してきたような気にさえなるのでした。

 考えてみれば、家はアパートの上階の方なので、外から家の中も見えるわけではなく、誰が来るわけでもなく、一人暮らしだったらば、全然、今までもOKだったわけです。

 とても他人に見せられる姿ではありませんが、自分がこんなことでとっても自由でこれぞ一人暮らしの醍醐味!とばかりに幸せと開放感を楽しめるのは、今まで想像したこともないことでした。

 その日、気温はやはり35℃を超え、とても暑かったのですが、なぜか、そんな些細な事で私はとっても満たされた気分でした。

 そんな時、日本にいる娘から電話がかかってきて、おしゃべりしていたところ、「実はね・・ママ、今、何にも着てないんだ~昨日の夜から・・家の中で裸でいるって凄く快適で幸せなんだ・・」と、そんな、しょーもないことを娘に話したら、娘が「私も家の中では、同じだよ・・」と。

 そういえば、娘も一人暮らしといえば、一人暮らし・・むこうは一軒家とはいえ、条件としては、ほぼ一緒です。

 しかし、母娘して、同じことしてるなんて、なんて母娘なんだ・・と、なんだか苦笑するしかありませんでした。


一人暮らし


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2025年6月14日土曜日

フランスでも報道し始めた日本の米騒動について

  


 日本で、お米の価格が上昇したり、スーパーマーケットの棚から消えている・・などという米騒動はネット等の報道で見ていました。

 海外生活を送っていると日本のお米というものは、本当に貴重なもので、日本に一時帰国した際には、日本のお米を必ず買ってきています。パリでもお米は買えますが、本当の日本米というものは、ないことはないのですが、高価で、日本米といっても日本の品種のイタリア産のお米・・とかいう場合が多いのです。

 ふつう、国民の主食となる食品については、あまり価格が高騰しすぎないようにある程度政府が介入して調整したりするものだと思っていましたが、そのあたりが上手く機能していないのだと思っていました。

 今回、こちら(フランス)の報道で見かけたのは、「日本は米の価格が高騰しているため、そして、選挙が近付いているために、3兆円もの費用を費やして全国民に140ユーロを支給する」というものでした。

 「4月に日本の店舗で売られる米は前年比で2倍に値上がりしたが、政府はここ数ヶ月、国の備蓄米を放出することで、この高騰を食い止めようとしていた」。「過去1年間の価格の上昇については、複数の要因が挙げられており、1つ目は記録的な猛暑のために供給量が減少したこと、2つ目は、2024年8月に巨大地震警報が発せられたためのパニック買いが起こったこと、そして記録的な観光客の流入が消費のさらなる増加につながったこと・・などとしています」

 しかし、そのどれもが要因の一端を担っていたとしても、それくらいで、お米が日常の供給に事欠くようになるのは、おかしな話です。

 ましてや、国民の税金で蓄えていたお米をまた国民に売りつけて、恩着せがましい感じのことを言っているし、さらには選挙前だからといって、ここぞとばかりに、その高騰しているお米のためにといって、国民にお金をばらまくというのはみえみえなやり口。

 そもそもは減反政策が度が過ぎていたのだろうと思いますが、なぜ、日本の美味しいお米の生産を減らすようなことをするのか?本当に疑問です。

 海外では、空前の日本食ブームを迎えて久しく、今やパリでもお寿司やおにぎりを売っていないスーパーを探す方が難しいくらいにお米は海外でも食べられています。

 おそらく、スーパーマーケットで売っているお寿司やおにぎりに使われているお米が日本製のお米とは思いませんが、日本のお米でもないおにぎり1個がいくらで売られているかご存知でしょうか?だいたい、安くて3ユーロ・・高いと5ユーロ近い(約500円~800円)のです。

 たいして美味しくもない外米のおにぎりでこの値段なのです。

 フランス人は、欧州の中でもかなり日本贔屓の人が多い国のような気がしていますが、同時に「ホンモノ」などへのこだわりを追求するというか、ウンチクを語る人が多いのです。

 これだけフランスでも浸透したおにぎりの元祖は日本、そして、本来使われるべき日本のお米で作られているおにぎりとなったら、多少、高くても彼らは喜んで買うのです。

 減反政策などせずに、日本の美味しいお米をたくさん作って海外にもっと売ればよいのに・・と本当に思います。海外では高くても売れるのですよ・・。

 農協の仕組みについては、よく知らないのですが、お米の生産・出荷を取り仕切っているのが農協ならば、農協は海外への輸出をもっと模索するべきだと思います。


日本の米騒動


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2025年6月3日火曜日

私がたまにラファイエットグルメに行ってみる理由

 


 私はお散歩というものが、あんまり得意ではなくて、できるだけ健康のためには、歩いた方がいいことはわかっているけど、そうそう何もなしに歩くということが苦手です。

 ことに、若い頃は、本当に歩かない人間で、「歩くくらいだったら、泳ぐ方がラク・・」とか、「あまり歩くと足が太くなる・・」とか、適当な言い訳をしつつ、およそ、歩くということをしてきませんでした。

 それでも、ジムには行っていたし(泳ぎに・・)、そこそこ運動はしていたし、何より若さゆえ、健康でした。

 ここ最近は、歩くことを心掛けているものの、犬でもいれば、お散歩に行くのでしょうが、私はネコ派で、健康にさえ問題なければ、猫のような生活が私の理想ではあります。

 そういうときは、お買物か美術館などが定番ではあるのですが、そのお買物スポットの中には、ギャラリーラファイエットグルメが入っています。なんといっても、ふつうのお店の1割から2割方、値段が高いので、もっぱら、美術館へ行くのと大して変わらず、どんな美味しいものがあるのかを見に行く程度です。

 さすがに品質の高い、美味しいもの・・しかも、新製品などがいち早く並んでいるので、ラファイエットグルメの中の店舗はだいたいいつも同じでも(とはいえ、けっこう入れ替わりもあります)季節によって、また、新製品が美しく並んでいます。



 食べることが何より好きで、食品を見て歩くのが楽しいので、効率よく美味しいものを探すには、絶好の場所で、なんなら、今まで見かけなかったお店が入っていたりして、これは、良さそうと思ったお店には、後日、本店を探して行ってみます。

 ということは、私にとっては、見本市のようなもので、せこいですが、ラファイエットグルメではあまり買い物はしません。とはいえ、今日は、今まで見たことがなかったPHILLIPE CONTITINIで今まで見たことのなかったパン・オ・ショコラ(生地がカカオ味になっていて、チョコレートが3本?入っています)を一つだけ買いました。




 あとは、ピエール・エルメの新作スイーツが出ていたり、他に新しくロールケーキのお店(PATISSELIER)が出店していました。




 ロールケーキは最近、時々、パリでも見かけるようになりましたが、食べてみてもいないのに、何ですが・・正直、ロールケーキの美味しいものは、日本の方がクォリティが高いのでは・・?などと勝手に思いました。

 地下の食料品売り場には、野菜、魚、肉、加工品等やお土産ものに使えそうな長期保存が可能なものがあり、1階(日本で言う2階)には、ストリートフードコートとワインのカーブを美しく展示している場所があります。




 これは、数年前にワインやシャンパンのカーブが大部分を占めていた場所をストリートフードコートに改造したスペースですが、早くもこのストリートフードコートに出店しているお店には、変動があるようで、スペースの一部は改装中でした。



 こうして、美しく、美味しそうな食べ物を見て歩いていると、いつのまにか、けっこう歩いているものです。


ギャラリーラファイエットグルメ


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2025年5月29日木曜日

睡眠時無呼吸症候群という病気について

  



 私が就寝時にマスクを装着して寝るようになってから、3ヶ月くらい経ちました。

 そもそも、私は、この病気であることがわかるまでにかれこれ、1年近く、色々な検査をしてきました。これまで、すでに、血圧が高かったり、肝臓の数値が悪かったり、甲状腺だのなんだのと、色々と問題があるとのことで、いつの間にか、私が日々飲んでいる薬は周囲が驚くほどの量の薬を自分では、そんなに驚くことなくあたりまえのように飲んでいました。

 薬は少しずつ増えていったので、友人が家に来たときに、山のような薬を見て、「えっ?そんなにたくさん薬飲んでるの?」と言われて、あらためて、「そうか・・多いのか・・」と初めて気付いたくらいでした。

 なので、体調が悪くても、ひとつひとつはそこまで深刻ではないにせよ、このうちのどれかが悪化してしまって、具合悪いのかな?と思っていました。

 体調が悪いといっても、その悪さはとても漠然としたもので、なんだか疲れやすくなった気がする・・くらいから始まって、そのうち、朝、起きたときのだるさが生半可ではない感じになってきて、寝てるのにこんなにだるくて疲れているってどういうこと?これは絶対、ふつうじゃないな・・と思い始めたのです。

 私の中では「だるい」=肝臓?というイメージがなんとなくあり、もしかして、肝臓ガンかも?などと思って、とりあえずかかりつけのお医者さんに相談して血液検査をしました。しかし、肝臓には特に変化はなく、次はもともと疾患があるとされている「心臓」の検査に行きました。

 心臓の方は、もともと問題があるため、1年に1回くらいは定期的に専門医にかかっています。しかし、こちらの方も特に変化はないとのことで、次にかかりつけのお医者さんが行ってみるようにと紹介してくれたのが「Pneumologue(呼吸器科)」でした。

 フランスにいて、というか海外にいて、最も心細いというか不安なのは病気になったときのことで、そもそも言葉が不自由?なところ、このような医学的なことなどになった場合に、余計にチンプンカンプンになりがちです。

 このプニュモログ・・という言葉も私はこれまで聞いたことがなかったので、最初に聞いたときには、「プニュ・・プニュ・・えっ?なにそれ?」となったのです。まあ、今はスマホですぐに調べられるので、不安はわりとすぐに解消されるのですが、それでも行ったことのない専門医にかかることは、やっぱりちょっと不安です。

 また、フランスの場合、これらの専門医はとにかく予約をとろうとしても、余裕で2ヶ月先、3ヶ月先になるので、ひとつひとつ検査をしていって、これでもない、あれでもない・・となると、余裕で1年くらい経ってしまい、ほんとに深刻な病気だったら、もう死んでるだろ・・って感じになります。

 結局、1度そのプニュモログに行って、簡単な検査と問診をしたのち、また、それから数ヶ月先に1泊入院して夜間睡眠時の呼吸状態を検査することになりました。

 検査の結果はすぐにわかるので、その検査の翌日、結果を聞きに行きました。検査の結果は、「Syndrome d'apnée du sommeil」(睡眠時無呼吸症候群)(アプネ・ドゥ・ソメイユ)だそうで、すぐに夜間時の呼吸のグラフのようなものを見て、お医者さんが、「アプネ・ドゥ・ソメイユ」ですと言われて、またまた、「アプネ・・アプネ・・ってなに?」となりました。

 日本語で言うところの「睡眠時無呼吸症候群」というものだそうで、睡眠時に誰でも、呼吸が一時的に止まっている瞬間というものがあるのだけれど、私の場合、その頻度が多すぎるということで、1時間に23回も呼吸が止まっているとのことで、「これじゃ、朝、だるいのも疲れているのも当然だね」と言われました。

 1時間に23回も呼吸が止まって、よく生きてるな・・と思ったのですが、とにかく、これを改善するためには、夜、寝るときに、酸素(というか空気が送られてくる)マスクをして寝てくださいということで、さっそくこのマスクの手配をしてくれました。

 一度、診断が定まってからは、早くて、それからすぐにマスクの設置に来てくれて、その機械の取り扱いの説明をしにきてくれました。

 日本語で色々と調べてみると、どうやら、「メタボのおじさんに多い病気」だそうで、「なぜ私が??」と、なんだか恨めしいような気持ちになりました。

 私は一人暮らしなので、当然、一人で寝ているので、夜中にどんな風に寝ているのかということは、わからないのですが、夜中にトイレに起きたり、朝、起きてみると、頭と足の位置が逆になったりしていたことはあったのです。

 つまり、呼吸が止まると無意識のうちに自分で体制を変えていたりするらしく、なんとなく、トイレに行きたくなった気がして、目が覚めていたのは、実はこの呼吸を回復させるために、覚醒させられるようになっているようで、呼吸が止まるたびに、心臓が余計に稼働しなければならなくなるために、心臓にも負担がかかることになるのだとか・・。

 マスクをつけて寝ることにはなかなか慣れず、最初は鼻だけのマスクだったのが、鼻孔がとんでもなく乾いて痛くなって、とても耐えられなくなったので、鼻も口も覆うマスクに変えてもらいました。

 なれるまでは、この機械を取り付けに来てくれたお兄さんがとても親切な人で、毎週のように電話をくれて、何度か様子を見に来てくれました。

 このマスクをして寝始めて、どうにか少しずつマスクにも慣れてきたとはいえ、今や睡眠の大切さを痛感し、少し良い枕に変えてみたり、マットレスを追加してみたり、色々、工夫しています。

 空気が送られてくるマスクをして寝なくてはならないなんて、障がい者になった気分ですが、これは障害ではなく、あくまでシンドロームなんだそうです。

 現在の睡眠時の呼吸がどんな風になっているのかは、正直わからないのですが、データは、オンラインで繋がっていて、いつでもお医者さんがチェックできる状態なんだそうです。

 一度、チェックに来てくれたお兄さんが、「あなたは、まじめに毎日、ちゃんとマスクして寝ていてえらい!」、「ふつう、こんなに真面目に毎日してる人いないもの・・フランスでは・・」と言われて、「えっ??だって治したいじゃない・・」と、なんか、こんなことで褒められても・・と複雑な気持ちになりました。

 とりあえずは、6ヶ月間、これを続けて・・と言われたので、「6ヶ月後には、これがいらなくなりますように・・」と思っていたのですが、このお兄さん曰く、「ふつう、これを使い始めたら、もうずっと使っている人の方が多いけど・・」とのことで、またガックリ。

 もしかして、夜、寝たまま、朝、起きてこなかった・・という話を聞いたことがありますが、これが悪化すると、そういうことになるのかな?と思うとまた、もやもや・・。でも死に方としては、悪くないかもしれないとも思ったりもしました。

 しかし、生きている間は元気で楽しみたいので、これで少しでもよくなって元気になれれば・・と今は、頑張って続けています。

 

睡眠時無呼吸症候群


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2025年5月26日月曜日

予期せぬ涙に震えるとき 

  


 私は子どもの頃は、涙もろいというか、めそめそ泣き虫の子どもでした。 大人になってからは、人並みに涙をこらえることができるようになり、そうそう泣くこともなくなりました。

 それでも、悲しいことがあったとき、嬉しいことがあったとき、また感動的な映画を見たり、本を読んだりして、涙することは、それなりにあります。

 しかし、全く予期せぬタイミングで涙が溢れてきて、こぼれる涙に気が付いた瞬間に心が震えていることに気付かされることがあります。

 今までの私の人生では、このはっきりと理由がわからない予期せぬ涙に自分自身が驚くということをこれまで2回だけ体験したことがあります。これは不思議な感動です。

 一度目は、ずいぶん昔の話で、初めてイギリスに留学して、最初の日曜日にセントポール寺院の礼拝に参加したときのことでした。もちろん、その時はセントポール寺院に足を踏み入れるのも初めてのことで、その日はパームサンデーという特別な礼拝で(そんなことは知らずに行った)、荘厳な雰囲気に聖歌隊の少年たちの歌声が聖堂内に響きわたっていました。

 当初は一年間の予定の留学で、まだ右も左もわからないロンドンの街並み、思うように出てこなかった英語。不安も抱えつつ、これからやろうとしていることにワクワクしていました。

 そんな中、ロンドンで最初に参加した礼拝(といっても私は信者でもなんでもない)の最中に、私は自分の目から、いつのまにか涙が溢れてこぼれていたことに気付いて感動したのでした。

 理由がはっきりしている涙というものは、それなりに心が動かされていることを自覚しているので驚きというものは、ないのですが、涙が先で、自分でも「えっ??私、泣いてる?」と気付かされるのは、二重の意味で感動的な体験です。

 そんな経験は長い間、ずっとなく、しかし、あの感動的な涙については、時折、思い出しては、「あれは一体なんだったんだろう?でも感動的な涙だったな・・」と思うのでした。

 それが、つい最近、といっても、前回日本に一時帰国した時のフランスに帰国する際のフライトの中で起こりました。

 原稿の締め切りが迫っていた私は、これは、もう長いフライトの間で書くしかないな・・と思って、飛行機に乗って、離陸して少し落ち着いた頃に、「さて・・」と原稿にとりかかろうと準備を始めました。

 集中するためには、ふだん、家ではクラッシック音楽(モーツァルトのことが多い)を聴きながら書くことが多いので、飛行機についているオーディオライブラリーのようなものから、選曲しようとしたところ、思ったものが見つからず、その中でもクラッシックっぽい?ベートーベンの第九を選びました。

 私が行っていた学校でベートーベンの第九の合唱を原語で歌う・・ということを課している学校があり、学生時代はなんと、面倒なことを・・とドイツ語もわからないのにカタカナのふりがなをふり、かなり長期間練習させられたことを憤懣に思っていましたが、その後、社会に出て、しかも海外に出てからは、「第九を原語で歌えるよ!」というのは、けっこうウケの良い話で、たま~に思い出しては、口ずさみながら第九を聴くことはありました。

 原稿を書くつもりで聴き始めた第九に、「あ~久しぶりだ・・これこれ・・」と思いながら、心の中で歌いながら聴いていると、気付くと私の目には涙が・・この時の涙は、零れ落ちるというより、むしろ、最初はもう号泣に近い感じになっていき、「あ~これ・・セントポール寺院のときみたいだ・・」と自分が涙したことそれ自体がもう感動で、わけがわからなくなっていました。

 これも、懐かしさもあったのでしょうが、色々な気持ちが蘇ってきて、でも、単に懐かしいという気持ちではなく、涙までこぼれてくる・・自分の心の奥底にあるなにかが震えている・・ということが感動的でした。

 無意識の世界で自分の心が震えているということが何よりも感動的で、意味もよくわからず、この時のフライトはほとんどずっと第九を何度も何度も聴きながら長いフライト時間を過ごしたのでした。

 心が震えることって素晴らしい感動です。


深層心理 感動


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2025年5月21日水曜日

専業主婦と共働きと・・

  


 私が子どもの頃は、日本では専業主婦がふつうで、実際に私の周囲の友人のお母さんたちは、ほとんどが専業主婦で、今から思えば酷い偏見だったのですが、お母さんが働きに行っているというと、「よっぽど経済的に厳しいおうちなんだな・・」と思うくらいでした。

 私の母は、仕事をしていたといえば、仕事をしていたのですが、家で子どもたちを集めて英語を教えていたという、当時ではあんまりない感じで、しかも、そもそもは私に英語を教えていくのに、親子二人でというよりも、数人の子どもたちに私を混ぜて教えるために始めたことで、そして、何よりも母は英語が大好きで(本人は英語の音が好きと言っていた)、半分は趣味(といったら、失礼ですが・・)のような感じで、母自身がとても楽しんでやっていたし、外にお勤めに出るというわけでもなかったので、あまり母が仕事をしている・・共働きをしている・・という感覚が私にはありませんでした。

 今から考えると、私は実に自分の将来というものを漠然としか考えてこなかったし、将来、きっちりとした仕事を持つということも、具体的には考えてきませんでした。

 ある程度の年齢になったら、結婚するだろうし、今では死語だと思いますが、よもや自分が煙たがられながら、オールドミス、お局・・などと言われながら会社に居続けるようになるとも思っていませんでした。

 時代と言ってしまえば、それまでですが、私はいわゆる適齢期と言われる年齢には結婚もせずに留学をしたりして、なんとなく自分がやりたいことに少しでも近づこうともがいていました。

 ただ一つ、私が考えていたことは、子どもを育ててみたいということで、しかし、それには、タイムリミットがあり、特に結婚願望らしいものはなかったのですが、そのタイムリミットに近い頃に知り合った男性と一緒に生活することになりました。

 それから、私の本格的な海外生活が始まったのですが、アフリカでは、フランス語の勉強のために大学に通い、そして出産、フランスに来てから1年後に再び仕事を始めました。

 海外で仕事を探すのはそんなに容易なことではありませんし、ビザの申請等に1年近く時間がかかったこともあり、なんだかドタバタした感じ・・しかも、娘はまだ生まれたばかりで、初めての子育てに必死なところもありました。

 フランスでは共働きがふつうのことなので、仕事さえ見つかれば、あまり抵抗もなく、むしろ、子どもから解放される時間が持てることや、家とはまた別の世界を持つことができるということも、今から考えれば救いでした。

 仕事があまり時間的に融通が利く仕事でもなかったこともあって、大変なこともたくさんありましたが、夫が亡くなるまでは、私は娘の学校のママたちとのお付き合いなどもほとんどしたことがなく、実際にそんな時間もなかったし、知っている顔といえば、バレエのお稽古などで顔を合わせるママさんたちや、お誕生日会などに娘がお呼ばれしてお宅に送り迎えに行くくらいだったし、実際に周囲のママさんたちも仕事をしているので、お互い忙しくしているのがふつうな感じでした。

 娘の小さい頃の時代でさえも、専業主婦というママには、ほぼほぼお目にかかったことがありませんでしたし、いても、逆にそんな専業主婦を(半分はやっかみもあったのかもしれませんが・・)白い目で見ているママたちもいたくらいです。

 今は日本でも専業主婦は少なくなったと聞きますが、ずいぶん時代が変わったんだろうな・・と思います。

 しかし、どちらにせよ、私は何の計画性もなく来たのに、よくもここまで仕事をしてきたもんだ・・しかも海外という暮らしづらい場所で・・。逆に考えれば、あまり選択肢がなかったために、そうせざるを得なかったというところもありますが、なんとかなるものです。

 それにひきかえ、娘などを見ていると、そもそも、自分でしっかり仕事を持って、ちゃんと自立して仕事していくことを若い時から考えて、それなりの学歴も持って、着々と仕事をしているのを見ると、我が娘ながら、すごいもんだ・・と思います。

 今から人生をやり直すつもりもありませんが、早くに目標を定めてそれに向かって努力していけば、ずいぶんとムダのない人生になっただろう・・と思います。そう思うと私は、ムダなことしかしてこなかった気もしますが、言い訳させてもらうと、ムダなことほど楽しくて、なんなら、ムダなことなんてありません。

 私の周囲は、独身の友人が多いこともあって、日本にいる友人でも専業主婦をしている友人は一人しかいませんが、仕事を持っていても、専業主婦をしていても、それなりに充実した人生を送っているようで、どっちもいいな・・どっちも経験してみたかった・・とも思います。でも、もしも、私が仕事をしてこなかったら、子どもがいなかったら・・つまらなかったかもしれないな・・とも思います。


専業主婦 共働き


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2025年5月20日火曜日

セーヌ川での遊泳解禁! パリ市が公開するセーヌ川沿いの3スポット

   


 昨年のパリオリンピックのセーヌ川でのトライアスロンも最後のギリギリまで、その水質上の安全性で中止・決行とドタバタ劇を演じ、パリ市長がデモンストレーションで泳いで見せたり、マクロン大統領まで泳いで見せる(結局、彼は実際には泳がなかった)と見栄を切ったりして、物議を醸してきましたが、結局、トライアスロンは強行され、傍目からも、「何の罰ゲーム?お気の毒に・・」と思わないでもありませんでした。

 セーヌ川での水泳問題はこのオリンピックで終わりだと思っていたら、全然、これに懲りていなかったどころか?同じテンションパが・・パリ市ではまだ続いていたのです。

 なんと、パリ市は7月5日から8月31日まで3つの新しい自然水泳場(ブラス・マリー、グルネル、ベルシー)をオープンさせるそうです。

 「今年の夏、パリ市民と観光客は、セーヌ川での水泳が禁止されてから100年を経て、セーヌ川での水泳の楽しさを再発見するだろう!」というなんとも「は~~?」と反応に困るようなフレーズを発表しております。

 これは単なるジョーク?ではなく、パリ市はパリプラージュと同時にセーヌ川遊泳スポットを公開するらしいです。

 見るからに、相変わらず、「ここでホントに泳ぐの?」と尻込みしそうな外観のセーヌ川で、どれだけの人が実際に泳ごうとするのかは、疑問ではあるものの、とりあえず、この遊泳スポット3ヶ所がオープンするらしいです。

〇マリーアーム(プラスマリー)

ここはシュリー橋のふもと、サン・ルイ島に面したスポット

月~土 am 8:30 ~am 11:30 , 日 am 8:00 ~ pm 5:30  約 70m ×20m 150人収容?可能

〇ベルシー地区

フランス国立図書館の向かい側、シモーヌ・ド・ボーヴォワール歩道橋の両側、ベルシー公園のすぐ下

毎日 am11:00 ~ pm 9:00  収容人数 700人(水泳エリア300人を含む)

35 x 12.5 mと67 x 11 mのプール2つ

〇グルネル

イル・オ・シグネの向かい側、エッフェル塔のすぐ近くにあるグルネル水泳エリア

大きなソラリウムと家族連れや子供向けの安全なプール(深さ 40 ~ 60 cm)が設置 カヤックあり

いずれのスポットでも更衣室、シャワー、トイレ、受付、救急ステーションなどが完備される予定になっています。

こうして見ると、単にセーヌ川というだけでなく、プールが設置される(もしくはすでにプールがあるエリア)ではあるので、実際にセーヌ川で泳ぐという選択をしなくともよいのかもしれません。

 しかし、けっこうな収容人数を公表していて、そんなに勇気のある人いる?とも思うのですが、これらのエリアは無料で提供されるとのことなので、水遊び程度なら・・また、話のタネに・・と訪れる人もけっこういるかもしれません。

 気になる水質の安全については、地域保健局(ARS)が公衆衛生法及び、欧州指令に基づいて、水質管理を行うと言っています。

 パリ市はこの水質検査について、パリオリンピックの際に実施した自動細菌モニタリング装置(従来は実験室での分析に24時間~48時間かかっていたところが、大腸菌や腸球菌などの細菌の存在を15分~20分で検出可能)を利用するそうです。

 これまで夏の間、セーヌ川沿いをビーチ風に仕立て上げてきた「パリ・プラージュ」はけっこうそれなりに美しくモダンな感じに仕上がっていましたが、さらにステップアップして、ついに遊泳場となるのか・・と思うと、まず第一にセーヌ川の水面を見て、そこで泳ぎたいと思うかどうかは、また別問題。

 実際にはどんな感じになるのかは、7月になったら見に行ってみようと思っていますが、今のところ、楽しみ?というよりも怖いもの見たさ・・という感じです。


セーヌ川遊泳場


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