2020年2月1日土曜日

災害に免疫のないフランス人がパニックを起こして、アジア人全体を傷つけている

 

 
 出勤前の朝の時間は、食事の支度をしたり、夕飯の下ごしらえをしたり、バタバタしている中、我が家のキッチンのテレビが、つけっぱなしになっていて、ほとんど、ラジオのような状態になっていた中、「Japon(ジャポン)、Japon!」という単語が連呼され、朝から、トップニュースで日本について報じられることなど、珍しいので、何事か? と画面をふと見ると、波に流される車の映像が流されていました。

 一瞬、目を疑うような、映画でさえも、現実味がないような映像に、唖然として、突如、座り直して、ニュースを見たのが、東日本大震災の時のことでした。

 東日本大震災は、そのように、フランスでも、ニュースとして、大々的に取り扱われていましたので、フランス人の中でも、大変な話題となっていました。

 震災直後の避難所の様子なども含めたドキュメンタリーなども、テレビで放送されて、あのような災害時においても、決して騒がずに、礼儀正しく、配給される食料の列に並んだりしている我慢強い東北の人々に、胸に込み上げるものがありました。

 当時、私が、通っていたジムのサウナの中で、見知らぬ女性に、「あなた、日本人? ご家族は、大丈夫だった?」などと、話しかけられ、「日本人は、素晴らしいわね。あんな状況でも、礼儀正しくて!フランスだったら、きっと、殺し合いになるわよ!」と言われたことがありました。

 まさに、地震などの災害に慣れていないフランス人にとって、自分の身を脅かされるような状況に陥ることは、滅多になく、慣れていないこともあり、ストライキ等で間引き運転になって、混雑したメトロの中でさえも、譲り合うということをせずに、我れ先にと乗り込もうとする様子は、まるで、地獄絵図を見るようです。

 もともと、我が強く、感情的で、パニック状態をコントロールすることが苦手な人たちですから、実際に、危機的状況になると、本当に怖いことになるだろうと、その時の私は、思ったものです。

 それが、今回のコロナウィルスの騒ぎで、彼らは、パニック状態になりつつあり、中国人を初めとしたアジア人を極端に避け、緊急電話への電話相談が殺到していると言います。

 中国人のレストランで食事をしたが、大丈夫だろうか? 中国からの郵便物が届いたが、大丈夫だろうか? 中国人とすれ違ったが、大丈夫だろうか? 子供の先生がアジア人だが、大丈夫だろうか?

 私は、聞きたい! あなたたちの頭は、大丈夫だろうか?
 アジア人だろうが、あなたたちと同じようにフランスで生活している人たちなのです。
 自分たちの行動が人を傷つけていると、省みることは、できないのか?

 フランスでも、マスクが飛ぶように売れているというわりには、マスクをしている人は、それほどいるわけでもなく、(とりあえず、買ったはいいが、使っていないのだと思います。)イタズラにアジア人を避けるばかりのフランス人のパニックぶりは、どうにも理解しがたいのです。

 ウィルスが怖いのなら、正確な情報を収集し、自分で、できる限りの防御を淡々とするしかないのです。


 


















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