2020年2月18日火曜日

来る度に、みるみる景色が変わっていく日本 ー世代交代ー




 つい最近、銀座線の駅の移転が週末のうちに完了したというニュースに驚いたばかりですが、ここのところ、帰国するたびに、実家の近所の景色がみるみる変わっていきます。

 当主が亡くなり、それまで、一軒家だった家が、みるみる小綺麗なマンションになっていきます。これまで、ひと家族で住んでいた場所がマンションのような集合住宅に変わっていくのですから、日本全体は、少子化問題を抱え、人口は、減少しているにも関わらず、明らかにうちの実家の近所は、人口が増えていると思います。

 今回も、当主が亡くなり、家が壊され、長いこと空き地になっていた場所にマンションの建設が始まり、今年の4月には、完成の予定だそうです。

 日頃、パリにいて、工事がなかなか進まない様子を見ながら、暮らしている私にとっては、日本の工期の速さには、改めて、驚かされるばかりです。

 また、長いこと、うちの母も贔屓にしていたお肉屋さんが、忽然と消えていて、近くの商店の人に尋ねたら、今年の3月にお引越しをなさいました・・とのことで、帰国するたびに、必ず食べていた、そのお肉屋さんの美味しいコロッケが、もう食べられなくなりました。

 ほんとうに、家族で地道にやっている昔ながらのお肉屋さんで、スーパーマーケットが隆盛の中、どうやって、やっていけるのかと思っていましたが、近所の公立の小学校の学校給食等に卸しているとかで、それならば、ずっと続けてやっていけるのだろうと安心していたところでした。

 せいぜい、一年に1〜2度しか、帰ってこない私が文句を言える立場ではありませんが、それでも、母が長いこと通って、私たちのことまで、おしゃべりしていたらしく、私が娘を連れて買い物に行くと、「パリにいらっしゃるお嬢さんとお孫さんですね。」などと、歓待してくれていたので、残念でなりません。

 その同じ通りにあった、長いこと閉店したままになっていた薬屋さんも、いつの間にか、さら地になっていて、何か、新しいものが建設される兆し。昨年、来た時には、あったのに・・。きっと、次回、帰国する際には、また、新しいものができていることでしょう。

 そうやって消えていく店舗の代わりには、介護センターや保育園ができ、個人商店は、消えていきます。

 我が家は、父が子供の頃から住んでいて、それなりに、ご近所さんも残ってはいるのですが、留守中にどんどん変わっていく地元の街の様子にどこか、寂しさを感じます。

 そこへ行くと、パリには、一軒家というものは、ほとんどなく、古くからのアパートがそのまま残されていて、外観もほとんど変わることがないので、街の景観が極端に変わるということはありません。

 街自体が綺麗に区画整理されて、旧建築も残されていくので、改めて、こうして、外に出てパリを思うと、工期が遅かろうと何だろうと、日頃、文句タラタラに暮らしていても、パリのそんなところは、悪くないなと思うのです。















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