2024年12月20日金曜日

当分、無理だと諦めていたノートルダム大聖堂 あっさり入れました!

  


 12月8日に一般公開を再開したパリ・ノートルダム大聖堂は、「当分は、大混雑が予想されるため、「予約が強く推奨されます」とのことだったので、じゃあ、予約取ってみようか・・と何回かチャレンジしたのですが、結局、全然、予約がとれなくて、まあ、どこかに行ってしまうわけでもなく、まあ、少し落ち着いてからでいいや・・と諦めていました。

 ところが、X(旧Twitter)で、予約がなくても入れた!そんなに待たなくてもよかった・・などという投稿が上がり始めて、「えっ?なら、行ってみようかな?ノエルのバカンスに入ると、さすがに混むかも・・?」と急に思い立って、とりあえず出かけてみました。

 朝はあんまりお天気がよくなかったのですが、うっすら晴れ間が広がる中、久しぶりのノートルダム大聖堂。といっても、この間、オープンの前日に寄ってみたのでそんなに時間は経っていませんが、祝賀セレモニーのために囲われていたスペースは全て取り払われ、いつもの広場のような場所に戻っており、以前のように、正面入り口から入れました。

 入口の少し手前には、「予約ありの方」、「予約なしの方」という2つの通路ができていましたが、私が行った時には、どちらも数人しかいなくて、待ち時間ゼロで入れました。

 なんと、拍子抜けしたことか・・。




 正面の壁の彫刻などを仰ぎながら、いよいよ久しぶりに足を踏み入れる段になって、なんだか急に感慨が沸き起こってきて、うるうる涙があふれだしそうになり、自分でもビックリしました。



 私は別にクリスチャンでもないし、特別の思い入れがあるわけでもなかったので、自分でも意外でしたが、歳をとって涙もろくなったのかもしれませんが、「よくぞ、ご無事で・・」というか、「ご無事じゃなかったから、5年も閉まっていたのよね・・」とか、一人で心の中で思いながら、つい先日、テレビで見たノートルダム大聖堂に足を踏み入れたのでした。

 いずれにせよ、想像外な感情に思わず涙が溢れてしまうような心を揺さぶられる経験は、滅多にないことで、遥か昔の若い頃、留学したばかりのロンドンのセントポール寺院の礼拝い遭遇した時にあったことで、信仰のあるなしにかかわらず、教会というものは、不思議な力があるものだと、思いました。



 テレビの中継では、あの日は照明も特別であったためか、なんだかやけに真っ白な感じがしたのですが、そこまででもなく、でも、火災のあとは、全く感じられず、それこそ、中にある彫刻や特に奥の方にある壁画や祭壇近くの古い木造の彫り物の絵などは、「よくぞご無事で・・」という感じでした。




 ところどころに、ノートルダム再建に関わった人々を讃える展示物や全世界から寄せられた寄付への感謝などがつづられている場所も見られました。



 この中でも、おそらく今だけなのは、クレッシュ(キリストの誕生シーンを表現した模型で馬小屋の中に、赤ちゃん(イエスキリスト)とマリア様、父ヨセフ、牛、ロバ、羊飼いなどがいる模型のようなもの)の飾り物なのですが、これが、なかなか見事で、主要人物以外の登場人物がたくさんいて、おまけに、そのクレッシュが置かれている背景には、大聖堂そのものの彫り物が上手く活きるように飾られていて、なかなか見事です。

 これは、クリスマスのための飾りなので、今時期にしか見られないので、これを見たい方は、年末年始のうちに行った方がよいと思います。


 正面右側の奥には、宝物展のようなスペースがありますが、この中は有料(一般10€)です。せっかくなので、入ってみましたが、19世紀からノートルダムに保存されている宝飾品、金銀の食器類や衣類、彫刻品や礼拝堂の一部など、ついこの間、再開のセレモニーの時に司教が着用していた色鮮やかな祭服や最初にノートルダムの正面扉を叩いていた杖のようなもの?も一緒に飾ってありました。



 念のため、大聖堂そのものの入場料は無料です。

 大聖堂の中は、そんなに混雑しているという感じでもなく、私が滞在している途中に礼拝が始まりましたが、さすがに、礼拝の席はほぼ満席。とても穏やかで和やかで、ここで礼拝を受けている人々にとっては、ようやく日常が戻ってきたという静かな感じがしました。

 どうか、この本来は神聖な祈りの場である大聖堂が政治に汚されることがありませんように・・と思うのでした。

 大聖堂をゆっくり一回りして、外に出ると、さきほど私が入ったときには、なかった行列ができていました。私はとってもラッキーだったようですが、わりと列は早く動くので、けっこう並んでいるようでも、そこまで待ち時間はないのでは、せいぜい20分程度なのではないかと思います。

 サクレクール寺院などでは、けっこう厳重な荷物チェックがあるのですが、今のところ、ノートルダム大聖堂では、そんなこともやっていませんでした。


ノートルダム大聖堂


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