2026年5月18日月曜日

パリ検察庁84の幼稚園、20の小学校、10の保育園での性的暴行・暴力事件を捜査

 

 


 パリ検察庁は、合計84の幼稚園、約20の小学校、約10の保育園で発生した可能性のある性的暴行・暴力事件について、捜査を開始したと発表しました。

 そもそも、事件が起こった場合、その1件、1件に対して捜査が行われて然るべきところだと思いますが、なぜ、まとめて捜査しているのか?ということは、妙な話でもあります。

 しかし、今回の検察庁の捜査は、ここ1~2年で相次いで発覚したパリ市の学童保育・放課後活動(périscolaire)における性的暴行・暴力疑惑を受けて拡大した包括的捜査なのです。

 背景には、複数の幼稚園・小学校・保育園で幼児に対する性的虐待や暴力が繰り返し告発され、保護者集団・報道機関・市議会・検察が連動して問題化した経緯があります。

 発端の一つは、2025年末から2026年初頭にかけて、パリ7区、11区などの幼稚園で学童保育スタッフによる性的暴行疑惑が相次いで表面化したことです。保護者らは「市当局が以前から通報を把握していたのに十分対応しなかった」と主張し、集団告訴に踏み切り、73人の保護者による告訴も提出されています。

 さらにフランスの調査報道番組「Cash Investigation」が、学校内での暴言・体罰・性的逸脱行為の疑惑を放送したことで社会問題化したのです。

 その後、パリ市は職員の大量停職や内部調査を開始し、検察も案件を横断的に統合して捜査範囲を広げています。

 今回の統合的な検察の捜査には、これまでの対応には、「以前から苦情があったにもかかわらず、問題の人物が再配置された」、「停職後に子どもと再接触していた」といった行政上の不備、システム・構造の問題、不備に対し、保護者が責任の追及を求めていることもあります。

 特に検察は単発事件そのものだけでなく、長期間、このような事件がどこか曖昧に放置され、見逃がされてきた可能性についての捜査も含まれています。

 恐ろしいことに、2026年初頭以来、パリ市内の学校から78人の職員が停職処分を受けており、そのうち31人が性的虐待の疑いによるものと報告されています。

 このスキャンダルに直面し、パリ市は、4月中旬に学童保育・放課後活動(périscolaire)のための2,000万ユーロのアクションを起こす計画を発表しています。

 この計画には、専用のサポートホットラインを設置して通報手続きを簡素化し、家族への完全な透明性を約束するとともに、不安定な雇用状況にある保育士業界の専門性向上を図ることが含まれています。

 パリ市の保育士1万4000人のうち、大多数が非正規雇用者だという事実も驚きでもあります。

 職員による児童への性的虐待や暴力問題が炙り出される中、パリ保育士組合は「パリ市による抑圧政策」を非難しています。組合によると、パリ市は、慢性的な人手不足の保育士業界において、自動的な停職処分を行っていると訴えています。

 そして、組合は、また「ストライキ」を行うように呼び掛けているのです。

 いずれにしても、これだけたくさんの幼稚園・小学校・保育園でこんなに事件が起こっているなんて・・どの地域なの?と思いきや、パリ1区から20区まで全ての区に点在しているそうなのです。


パリ検察庁 84の学校での性的暴行・暴力事件捜査


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2026年5月17日日曜日

コンゴでエボラ出血熱の急激な感染拡大

  


 コンゴ民主共和国は、エボラ出血熱の急速な流行発生を宣言し、現時点ですでに死亡者は80件以上、感染者(感染が疑われる者も含めて)246件報告されています。

 致死率が50%にも達するこのウィルスの新株・ブンディブギョ株はワクチンも特効薬もなく、致死率が非常に高いと言われています。

 アフリカ連合の保健機関であるアフリカ疾病予防センター(Africa  CDC)は、ウィルスの感染拡大のリスクが非常に高いと宣言しました。

 感染の中心地は、ウガンダと南スーダンに国境を接するコンゴ北東部のイトゥリ州で、この金鉱山地帯では、採掘活動に関連した人口の往来が日常的に激しくなっている地域です。

 また、さらに、多数の武装集団による暴力が蔓延する同州の一部地域は治安上の理由から立ち入りが困難であることも、医療が行き届かない原因にもなっています。

 国境なき医師団(MSF)の緊急支援プログラム責任者は声明の中で、「これほど短期間に感染者数と死亡者数が増加し、複数の保健区域に感染が拡大し、国境を越えて広がっていることは、極めて憂慮すべき事態だ」と述べています。

 この感染力の強い出血熱が過去、最後に宣言されたのは2025年8月に同国南部で宣言され、12月には、封じ込められましたが、その時は34人の死亡者を出していました。

 コンゴ民主共和国で最も致命的だった流行は2018年から2020年の間に3,500人の感染者のうち、約2,300人の死者を出したケースでした。

 近代、最近のワクチンや治療法にもかかわらず、依然として強力なこのウィルスは、過去50年間でアフリカで15,000人の死者を出しています。

 このコンゴでのエボラ出血熱の流行がフランス国内で大規模な感染を起こす可能性は低いと考えられていますが、フランスは歴史的にも中央アフリカとの結びつきは強く、中央アフリカからの渡航者も少なくはなく、特に医療従事者、NGO職員、出張者などを通じて、単発の輸入症例が発生する可能性はゼロではありません。

 このウィルスはヒトからヒトへも感染するウィルスではありますが、空気感染ではなく、主に感染者からの血液・体液との接触で広がると言われています。

 エボラ出血熱がアフリカで多く発生するのは、ウィルスの自然宿主として最も有力視されている動物(果実を食べるコウモリ)(これらの動物は中部・西部アフリカの熱帯雨林地域に多く生息している)で、地域の人がこれらの野生動物の狩猟や解体、調理、食事などを通じて感染するためとも言われています。

 また、コウモリだけでなく、サル、チンパンジー、ゴリラなどから感染することもあります。

 このように野生動物との接触が多いことや、医療体制が充分でない地域があることなどが、アフリカでのエボラ出血熱の流行が広まりやすいと考えられています。

 この病気は、感染後、2日から21日間ほどの潜伏期間のあと、突然、発症することが多いそうで、初期症状は高熱、強いだるさ、頭痛、筋肉痛、関節痛、のどの痛みなどから始まり、インフルエンザのように見えることもあります。

 しかし、進行していくと、数日内に、激しい下痢、嘔吐、腹痛、発疹、目の充血、肝機能・腎機能の障害があらわれ、さらに重症化すると、血液が固まりにくくなり、歯ぐきからの出血、鼻血、血便、吐血、皮下出血などの出血症状が現れることがあります。

 ただし、必ず大量出血する病気ではなく、出血症状が目立たない場合もあります。

 現在は、抗体医薬などの治療法も使われるようになり、早期治療で生存率が改善することもあるというものの、今回の新株・ブンディブギョ株はワクチンも特効薬もなく、致死率が非常に高いというのですから、恐ろしい話です。

 

コンゴ・エボラ出血熱 感染拡大


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2026年5月16日土曜日

9月3日からEUはブラジル産の食肉輸入を禁止

  


 EUはメルコスールと協定を締結し、5月1日から暫定的に発効させ、南米諸国からの食肉輸入を円滑化するとともに、食肉輸入を許可する国のリストを発表しました。

 今回、その中で注目されているのは、そのリストから「ブラジル」が除外されていることです。メルコスール加盟国のほとんど(アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイなど)は、リストに含まれているものの、ブラジルは例外となっているのです。

 ブラジルが除外された理由は、ブラジル産食肉が畜産における抗生物質の過剰使用を禁止するEUの基準を満たしていないためとされています。

 欧州委員会報道官は、ブラジルがリストから除外されたことで、牛肉だけでなく、鶏肉、卵、魚、蜂蜜などもブラジルはEUへ輸出できなくなると明言しています。

 実際、ブラジルがEU・メルコスール協定に署名したからといって、欧州の衛生植物検疫規則の遵守義務が免除されるわけではありません。

 EU圏内で生産されたものと同じ基準を満たしてなければならないのです。

 この問題に関しては、フランスの農業団体は、長い間、不満を爆発させていました。この非常に厳しい欧州規制を満たすために、フランスの農家や畜産農家は、高いコストを支払って生産してきたわけで、そこから、その規制を遵守しない輸入品が安価な価格でフランスの市場を脅かしてきたことに農民たちは、怒りを爆発させてきたのです。

 これは、非常に妥当な規制であると思うのですが、逆にブラジルが9月3日までに欧州規準を満たすことができれば、リストに加えることができるということでもあります。

 今回、ブラジルがこのリストから除外されたことは、EUが抗菌剤耐性対策に真剣に取り組んでいることを示す前向きな動きであるとも言えます。

 EUでは、動物の成長促進や収量増加を目的とした抗菌剤の使用は禁止されており、また、ヒトの感染症治療薬として指定されている特定の抗生物質も家畜への使用は禁止されています。しかし、ブラジルの畜産においては、これらが使用されている場合も少なくないということなのです。

 では、実際にブラジルからの食肉が入らなくなることが、フランスには、どの程度、影響があるのかを調べてみたら、フランスの食肉輸入は、主にEU圏内(アイルランド、ベルギー、ドイツなど)からで、ブラジルは主要供給国にはなっておらず、ほんの数パーセントにすぎません。

 ブラジルからしたら、メルコスール協定を締結したことで、販路拡大を見込んでいたのでしょうが、そうは簡単にはいかないということです。

 そもそもフランスは欧州最大の食肉生産国でもあるため、輸入依存は比較的少ないのです。

 私がスーパーマーケットやマルシェなどのお肉屋さんを見ている印象でも、ここ数年は特に、トリコロールのラベルの貼られたものがズラーッと並んでいて、どんだけフランスアピールするの?と驚くほどで、それ以外は、あまり目に入りにくいのですが、ブラジル産の肉というものは見た記憶がありません。

 全体として、フランスの食肉供給は、まず国内生産を優先、不足分をEU圏内で賄っているという感じになっています。

 EU・メルコスール協定は、関税を引き下げる、貿易手続きを円滑化する、市場アクセスを改善するための協定ですが、EUの食品安全基準、動植物衛生基準、残留農薬規制、トレーサビリティ要求などを無効化するものではありません。

 そのため、ブラジル側には、「メルコスール協定を結んだのだからEU市場に自由に輸出できる」という認識が一部にある一方で、EU側では、「輸入自由化≠SPS規制の緩和」という立場をとっています。

 つまり、EU側の要求水準は非常に高く、ブラジルの農業・畜産システムとの間に構造的な差があるというのが現実でもあります。

 ブラジルの生産規模とコスト構造は根本的にEUのそれとは異なっており、ブラジル側が欧州モデルに変換するには、生産コストが上昇し、輸出競争力が低下し、中小生産者の淘汰することに繋がるため、国内農業界の強い反発を受けます。

 しかし、EU側にも政治的事情があり、「EU農家だけが厳しい規制を課され、輸入品が安く販売されるのは許せない!」と農民を始めとする国民が強い反発。フランスでは、農民がトラクターで高速道路を封鎖したり、大暴動を起こしたりする騒ぎが数年間にわたり、発生しています。

 結果的に、ブラジルが欧州への輸出をしようとするならば、これらの規制に遵守するしかないか、一部の欧州向けの生産とその他の国内やアジア市場向けの生産を分けるというところで、譲歩することを提案するか?にかかっているような気がします。

 今回のEUの発表は、もちろんメルコスール向けの発表でもあると同時に国内、EU圏内向けの「ちゃんとやってるだろアピール」でもあるのです。


EUブラジル産の食肉輸入禁止


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2026年5月15日金曜日

カセットテープは完全に葬られている・・

 



 ここのところ、絶賛、断捨離中の私。断捨離は、これまでも、何度か試みて、ある程度、進んでは、いつのまにか、忘れてしまい、また、放置状態を繰り返し、現在,再び私の中で断捨離モードに入っております。

 なんといっても、苦々しいというか、やりにくいのは、家にある荷物の半分以上は、私のものではないことで、自分のものならば、思いきりが付きやすいものの、そうでない場合は、また、夫が亡くなってしまっているために、余計に踏ん切りがつけにくいのです。

 それでも、夫の洋服や靴などは、もうほとんど処分したのですが、それ以外のもの、今回は、膨大な本に手をつけています。

 夫は、数か国での外国勤務が長かったこともあり、語学習得に関する本もけっこうあり、私はずっと、手を付けることも触れることもないまま放置状態にしていました。その中にてっきり、本だとばかり思っていた(本のような様相をしている)けっこうな量の外国語習得用のカセットテープ付きの本があり、これも他の本と一緒に処分しようと思っていました。

 外国語習得に関しては、おそらく需要はいつの時代にもあるだろうと、古本屋さん(Bookoffのようなところ)に引き取ってもらえれば・・と思って、現在、他の本と一緒にせっせと運んでいるのですが、その中にカセット付きの本を加えていました。

 なぜか、場所ばかり取るような本ではあるのですが、これがパリの古本屋さん2軒を回ったのですが、両方で却下。なんだかもったいないなぁ~と思い、ついには、Emmaus (エマウス)(本だけでなく、不用品を回収してチャリティ販売している団体)に寄付しに行った(多のものと一緒に)のですが、ここでも、今回は、引き取りますが、今後はもうカセットテープは持ってこないでください・・と。

 古本屋さんの買い取りはともかく、寄付でさえも受け付けないというのですから、カセットテープはもう完全に社会から葬られているといっても良いかもしれません。

 考えてみれば、家にも、もうカセットデッキプレイヤーというものはないので、おそらく、どの家でもそうなんでしょう。

 自分だって、カセットテープなど聞かないくせに、なんなんですが、なんとなく、寂しい気がしました。

 昭和生まれの私にとって、子どもの頃はレコード、そしてカセットテープ、ウォークマンが出た頃は歩きながら音楽が聴けるなんて!なんて画期的な!それがオートリバースになっただけでも、感動したものです。それからCD、MD・・。

 今では、CDでさえも、「ん??」という感じで、今は配信、ダウンロードという時代。

 昭和、平成、令和と3時代を生きてきていることをカセットテープのこの葬られ方から、あらためて、実感させられた感じがしたのです。

 年齢の自覚が足りないということなのですが、幸いなことに昭和生まれの人は、期間が長かったこともあり、また、今よりも人が多かったので、まだまだ仲間がたくさんいるのだと甘んじていますが、このカセットのような、社会から葬られた過去の長物というか、無用の長物が我が家には、まだまだ眠っているのです。

 厄介なのは、それが私のものでもないために、その存在、用途すらよく知らない・・そんなものを片付けるのは、とても大変なのです。


断捨離 カセットテープ


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2026年5月14日木曜日

おかしなバスに乗ってしまった・・

  


 パリ市内で、いつもは、少しの距離ならば、歩いてしまうのですが、その日は、少々、荷物が多かったので、また、メトロは階段が多く、エスカレーターが工事中だったり、エレベーターが壊れていることも多いので、バスに乗ってしまいました。その路線の存在は知っていて、だいたい、この方面を通るんだろうということはわかっていたものの、ふだんはあまり乗らない路線だったのですが、少々、不安はありつつも、まあ、パリの中心部の綺麗な場所を通るので、バスから景色を眺めるのもいいな・・とそんな呑気な気持ちだったのです。

 ところがルーブル美術館を突っ切って、少ししたときに、いきなりバスの運転手さんが車を停めて、立ち上がり、「すみません、道を間違えてしまいましたので、この路線が停車する予定の停留所をいくつかスキップしますので、次に停まるのは、エコールです。その間に行く予定だった方は、降りてください。」と言い出しました。

 私は、内心、「お~っと!久々にこういうの出たよ!」と思っていましたが、いつしか車内はざわつき始めました。そりゃそうです。いつも、この路線を利用している人にとっては、いきなり「エコール」まで停まりませんと言われても、「あっそう・・」という感じでしょうが、観光客などの場合、土地勘もなく、それが自分の降りる予定だった停留所だったならばともかく、きっと、見当もつかずに面食らってしまいます。

 だいたい、バスの路線、電車のように線路の上を走っているのではないにせよ、道を間違えるなんてことがあるのだろうか?と不思議な気もしますが、しかし、間違ってしまった以上、たしかに他に方法があるとも思えません。

 一応、スマホで路線を確認しなおして、私は、「まあ、大丈夫・・」と思っていたのですが、乗客の中には、観光客らしき若い男性が乗っていて、運転手さんに、自分は○○に行きたいのですが、このバスにこのまま乗っていて大丈夫でしょうか?と英語で尋ねました。

 すると、運転手さんは、間髪おかずに、「NO ENGLISH !」と、かなり強い口調でその男性の質問を全面拒否。

 これを聞いて、私は、ふたたび、「でたでた!久しぶりに聞くな~NO ENGLISH ! 」、最近、このような言い方をする人がずいぶん減ってきたと思っていたのに、残念です。

 ましてや、この時に関して言えば、非があるのは、全面的に運転手の方です。もうちょっと他に言い方あるんじゃない?と思いました。

 幸い、すぐに運転手さんの近くに座っていた女性が通訳してくれていて、何なく、その男性は、救われたようなのですが、とにかく道を間違えるバスに私は、初めて乗りました。

 しかし、「道を間違えた」にしても、「○○まで停車しませんので、その手前に行く方は降りてください」という説明も、最初は、「正直に告白して、潔いな・・」くらいに思っていたのですが、考えてみれば、フランス語でしか説明してくれていないのですから、その観光客の人には、わからなかったわけです。

 バスが路線変更する場合、なにか、途中の道が工事中だとか、規制のために、ここは通れませんとか、そんなことは、たまにあるのですが、そういう場合は、予め、バスに乗るときに言ってくれるので、「え~~?」とは思うものの、そういう場合なら、なら、バスはやめて、別の方法で行こう・・とかなるのですが、今回のようなのは、初めてでした。

 こんなこと、滅多にあることではありませんが、パリのバスは、こんなことも起こり得るのです。


道を間違えるバス


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2026年5月13日水曜日

パリで見つけた「おいなり屋さん」Le Petit OINARI et OINARI PARIS

  


 最近、しばらく行かなかった地域に行くと、なんやかやと新しいお店がオープンしていてるのにびっくりさせられることが多いです。今回も別の用事で近くまで行ったところ、「ん??キョウト?オイナリ?」とビックリしました。

 とくになんだか、カタカナの縦書き、キョウト・・オイナリ・・という文字が目に付きました。

 「おにぎり」は、もうパリでは珍しいものではなくなり、「おにぎり屋さん」というものも、ところどころに見かけるようになりました。

 しかし、「おいなりさん」を見つけたのは初めてで、「なるほど・・」と思いました。

 私が立ち寄ったのは、昼食時よりも、けっこう早い時間だったので、まだ準備中だったのですが、お店の方にお話を伺うことはできました。

 おいなりさんと言えば、まず、気になるのが「油揚げ」、「お揚げ」ですが、これは、京都から取り寄せているものを使用しているそうです。

 正直、「わざわざ京都から、取り寄せてるんだ!」と驚きましたが、そこまでこだわっているのなら、きっと美味しいんだろうな・・と思いました。



 もちろん、おいなりさん単体でも買えますが、セットになっているものの方が売れているようです。

 お弁当タイプになっているものは、おいなりさん4個(うち2個はシンプルなおいなりさん、もう2つは、トッピングを選べるようになっています。

 トッピングには、きんぴら、漬物、ねぎ味噌、ガリ、サーモン、鯖、きのこなどの中から選ぶことができます。

 また、お弁当のおかずも、鶏のからあげ、鶏の照り焼き、サーモン、ねぎ味噌豆腐の中から選ぶことができ、その他に副菜が少しついてきます。



 それにお味噌汁がついてきて、その他に飲み物(コーラとかオレンジジュースとか、ミネラルウォーターなど)とデザート付き(19ユーロ)、飲み物かデザート(17ユーロ)です。



 デザートもどら焼き、大福、クッキー、たい焼き(+2€)から選べます。デザートの中にはほうじ茶のティラミス(+2€)なんていうのもあります。



 おいなりさんのお弁当としたら、なかなかいいお値段ですが、だいたいパリ市内で外食をすれば、こんなもんか・・というお値段、むしろ、他では食べられない、また、使われている食材も吟味されていて、チョイスもなかなかよく考えられていることを考えれば、まあまあ・・というところ。




 また、デザートもなかなか魅力的で、どら焼きやたい焼きなどは、どこにでもあるものでもなく(パリでは)、ほうじ茶のティラミスなんかもすごくいい感じです。

 この他にどんぶり、うどんなどのメニューがあります。

 私がたまたま立ち寄ったお店は、パッサージュの中にある小さなお店でイートインスペースもない小さなお店で、まだオープンして1ヶ月ほどということでしたが、本店は、もう少し広く、居酒屋スタイルのお店で、パリ9区にあるそうです。

 以前から思っていたのですが、「おいなりさん」は、以前、フランス人を家に招いたときに、太巻きとともに、お出ししたことがあるのですが、これがなかなか評判がよく、「これなに?」などと言いながら、「これ、娘に食べさせたいから持って帰ってもいい?」などと、お持ち帰りまでしていく方もいらしたので、きっとフランス人の好みには合うんだろうな・・と思います。

 フランスでは、お醤油にふつうのお醤油(しょっぱいお醤油)と、甘いお醤油が売っているように、フランス人には、この甘いお醤油味というものが好きな人がけっこういるので、もう少し、知名度が高まれば、おにぎりのようにポピュラーな存在になる日も来るかもしれません。


🌟Le Petit OINARI    49 Passage Choiseul  75002 PARIS

🌟OINARI      34 Rue la Bruyére  75009 PARIS


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2026年5月12日火曜日

フランス人の味覚の変化

 


 最近、スーパーマーケットにおいてある商品を見て、フランス人もずいぶんと食生活に変化が出てきたんだろうな・・と思います。

 もうフランスのごくごくふつうのスーパーマーケットでお寿司を置いてあるのは、当然のようになったし、最近は、スーパーマーケットもテイクアウト(主にランチ用)に力を入れているのは、どこのスーパーマーケットにもみられる傾向で、お寿司はもちろんのこと、おにぎりも大抵、置いてあるし(ただ、日本人の感覚からしたら、バカ高いけど・・)、ご飯におかずの入ったようないわゆる日本のBENTOタイプのランチボックスなどもけっこうある店舗も増えました。

 以前は、もっとランチに外食する人が多かったのだと思いますが、今はインフレの影響もあり、外食の値段は跳ね上がり、おまけにランチライムに以前のように時間を取りづらくなっているのか、時短の意味もあるのではないかと思われます。

 それに加えて、最近、タバスコのような辛めのソースを目にすることが増え、「えっ?フランス人って辛いものが嫌いじゃなかったっけ?」と驚いています。

 以前はこんな激辛ソースみたいなものは、置いてなかったし、なにか辛い食べ物などに表示されている「辛い!」、「とっても辛い!」などという文言も、ちょっと辛い香りがふんわりするだけで、実際には、ちっとも辛くないのがあたりまえでした。

 それが、こんな激辛ソースがごくごくふつうのフランスのスーパーマーケットにならぶようになったのは、驚きです。少しまえに、ボン・マルシェに行ったときにも、この激辛ソースの棚が2つもできていたので、これは、やっぱり大きな変化だと思います。

 フランス人は、「辛いもの、熱いもの、固いものが嫌い」というのが、一般的な傾向でしたが、少しずつ、色々な国の食事を受け入れるようになってきて、彼らの食生活にも変化が起こっているようです。

 私の夫などは、本当に典型的なフランス人の味覚の持ち主で、まさに辛いもの、熱いもの、固いものが苦手でした。野菜なども、しっかり火が通って、柔らかくなっているものを好んでいたし(私は、ちょっと歯ざわりを感じられる程度が好き)、料理仕立ての熱々のものをと思っていても、わざわざ、冷ましてから食べ、「熱くしないでお料理ってできないものなのかな?」などと言っていました。

 パリにまだ数件しか、ラーメン屋さんがなかった頃には、そのうちの一軒は、フランス人仕様になっていて、出てきたラーメンが湯気がたっていない・・ぬるいラーメンが出てきた!と憤慨していた話を日本人観光客から聞いたこともありました。

 今では、ラーメン屋さんもパリには、たくさんできましたが、さすがにもうアツアツのラーメンしかないようになりました。

 それだけ、海外の食品がフランスに入り込み、以前はかなり食べ物に関しては、フランス人は保守的で、なかなか外のものを受け入れない感じがあったのですが、最近は、さすがに、変わってきたようです。 




 冷凍食品などを見ても、AJINOMOTOの餃子(しかもエビ、野菜、鶏、牛肉、鴨肉などの餃子まである)や YAKITORI、KARAAGE、TSUKUNE、TATSUTAAGE、OYAKIなんていうのまであったりしてビックリします。

 まあ、日本のスーパーマーケットの品数や品揃えの豊富さに比べれば、まだまだではあるし、こんな外の国のものが、どんどん浸透してきたなんて、一体、いつの時代の話をしているの?と言われそうな気もするのですが、この顕著な変化は、せいぜいここ5年から長く見ても10年くらいのことなのです。

 辛いソースに関しては、移民が増えて、外国人が買うのかな?とも思ったのですが、ここまで大々的に置くようになったということは、フランス人にもそのようなものを好む人が確実に増えているのだと思います。

 外国からの移民が増えるということは、それだけ他の文化(食文化も含めて)も入り込んでくるということです。

 とはいっても、基本的に、彼らが好きなのはパンの類のものとチーズと肉が好きなんだというところは、変わらないんですが・・。


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