全国規模にまで拡大した高校生による「高校封鎖運動」により、多くの学校校舎や周辺が破壊、損壊、延焼の被害を被っています。
この騒動を受けて、フランス政府は、「暴動参加者全員に賠償を義務付ける法案」の枠組みを拡大しようとしています。
今回、上院には、「連帯責任」の原則に基づく法案が提出されています。
これは、暴動参加者グループの一員と認められた者は、たとえ直接損害を与えていなくても、最大1万ユーロの賠償を求められる可能性があることを意味します。
この「暴動参加者負担」の原則を最大限に活用することが目的であり、費用は時に非常に高額になることがあります。
政府の試算によると、3年前のナンテールでのナエル君死亡事件に端を発する暴動による個人および企業の損害額はおよそ8億ユーロに上り、「黄色いベスト運動」による損害額は約2億5,000万ユーロ、昨年5月のパリ・チャンピオンズリーグ優勝後の損害額は、数百万ユーロと推定されています。
このような大規模な暴動が起こるたびに、地方自治体、国、企業には十分な補償がなされておらず、今回の法案はこれを補完することを目的としています。
「暴徒賠償」の原則は理論上は2019年から存在していますが、その実施は非常に困難なものとなっていました。
現在、個人賠償を負わせるには、損害に対する直接的な責任が立証されなければなりません。
加害者はマスクやフードを着用している場合もあり、たとえ特定できたとしても、誰が責任者なのか?を特定するのは非常に難しく、特に今回発生した燃え上がる校舎の前で行われた高校生によるデモの映像では、数十人のデモ参加者が映っている場合があり、誰が放火したかを特定するのは困難となっています。
さらに暴徒が裁判にかけられた場合、地方自治体や国に必ずしも通知されるとは限らず(なんで?と思うけど・・)、そのため暴徒に対して賠償を請求することができなくなってしまいます。
今回の「暴徒責任法」には、特に「集団責任」に関する条項(全5条)が含まれています。
契約外の過失による民事責任(第1条)は、こうした行為に参加したすべての者、すなわち暴力行為の加害者だけでなく、デモにおいて近接していた周囲の人々全員に連帯責任を負わせる。各参加者は1万ユーロを上限として、損害賠償について連帯責任を負うというものです。
この法律には、損害賠償のために社会保障給付を差し押さえる可能性も含まれていますが、極めてデリケートな問題のため、政府はこの部分は支持しないと述べています。
加害者が未成年の場合、本条では、「国家の利益となる公益活動への参加」という形で債務を回収できる可能性が示唆されています。
しかし、現実的に言って、連帯責任にしたとしても、この保障が回収できるかどうかは、甚だ疑問であり、単なる脅しのようなものになりかねない気がしています。
だって、あの暴動のときの勢いや混乱ぶりの中で、このために、撮影部隊が動き始めるということなのでしょうか? そして、暴動参加者全員を特定し・・その後の賠償請求を行うに至るまでは、膨大な作業が必用になります。
これは、警察?憲兵隊?また、別の国家組織? 一体、どこの管轄?がどのように行うのでしょうか?
あまり、現実的ではない気がしてなりません。
暴徒賠償法案 連帯責任賠償
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