2026年7月12日日曜日

真夏のオランジュリー美術館

  

 

 猛暑が少しおさまっていた頃に、つい、うっかり、どこか近場の美術館に行きたいな・・と思って、できれば、モディリアーニの絵がみたいな・・と調べたら、現在、確実にモディリアーニの作品が展示されているのは、パリではオランジュリー美術館だということで、オランジュリー美術館に行くことにしました。

 通常ならば、予約なしでも行けないこともないのですが、今はバカンスシーズンに入っているし、この暑い中、延々と並ぶのも嫌だったので、まあ、予約しておこうかな・・と思い予約を入れました。

 直近で空きのあったのは、1週間後くらいだったのですが、まさかこんなにまた暑くなるとは思わずにうっかり予約してしまいました。予約の直前になって、また猛暑がぶり返してきたわけですが、ついうっかり予約してしまったので、行かないわけにもいかず、また、行ってしまえば中は涼しいので、「まっいいか!」と行ってきました。

 予約して出かけたのは、不幸中の幸いというか、現在、猛暑のために事前予約以外は受け付けないということになっていて、ずいぶんたくさんの人が泣く泣く帰されていました。



 ルーブル美術館は夏季(7月8月)は、もともと事前予約以外は受け付けていませんが、オランジュリーは当日でも多少、並べば入れたのです。今年は猛暑のための例外ということでした。

 また、ルーブル美術館の方はたとえ、事前予約があったとしても、かなり並びます。(オランジュリー美術館の方は事前予約があれば、ほとんど並びません)

 美術館内に入ってしまえば、館内はこのうえない避暑の場所でもあり、冷房もちゃんと効いていて、暑くもなく、寒くもなく、美しいものに囲まれて、まさに天国です。

 私がオランジュリー美術館が好きなのは、有名なモネの睡蓮の絵の部屋なども好きなのですが、家からあまり遠くなく、中を見て歩くのに、ちょうどいい大きさで、美術館の周囲もチュイルリー公園、コンコルド広場、シャンゼリゼと、まさにパリそのものの美しい景色に囲まれたロケーションということもあります。




 現在は、アンリ・ルソーの特設展をやっていました。ルソーに関して言えば、そこまで詳しく知っている画家ではありませんでしたが、それでも、「あっ!この絵、どこかで見たことあるかも?」というような有名な絵があることも、飽きずに見れてしまう空間です。








 パリの美術館を色々と見ていると、最近、感じるのは、ただただ、絵が並んでいるというだけではなく、その展示の仕方、飾り方がスマートで洗練されたものであるところがとてもすごいな・・と思います。

 ある程度、こじんまりとしたスペースを使って、部屋中を大きく取り囲むような展示の仕方、バックの壁の色、ライティングなども素晴らしいな・・と思うのです。

 私のお目当てだったモディリアーニの作品ももちろん、しっかりありました。私は絵のことは、専門的には全くわからず素人なので、どこがいいのかわからないのですが、なぜか好きというそれだけなのです。



 一年中を通して、美術館は私の好きな場所で、わりとよく出かけますが、この暑い時期の美術館は涼しいし、格別なものです。心地よい美しいものに囲まれた空間は、心の奥底が癒される気がする場所です。


オランジュリー美術館 Musée de l'Orangerie Paris 

Jardin des Tuileries 75001 Paris 


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2026年7月11日土曜日

最近、あらためて実感している・・日本のエアコン・空調システムはスゴいんだな・・と

  


 また、パリには熱波がやってきて、これがまだしばらく続きそうな予報を見ていて、心底、ウンザリしています。

 家の中では、もうエアコンなしでも、それなりにエアコンなしで、なんとか頑張る体制ができてきているので、苦しいけど、まだまだなんとか乗り切れそうな気もしているのですが、やはり、家以外、主に公共交通機関の空調管理は、本当にどうにかしてほしいと思っています。

 娘が小さい頃は、学校の長い長いバカンス期間の調整や日本の小学校に体験入学させたかったことなどもあったりして、夏の暑い期間に日本に行かざるを得ない時期もありましたが、娘も成人している今は、真夏の暑い間は、絶対にあの暑い日本には行きたくないと思っていました。

 しかし、今、こうして、パリの夏も厳しくなっている今、一体、日本の夏とパリの夏とどちらが苦しいのか?と思ってしまうことがあります。久しく夏に日本に行っていないので、実感として、湿度も高い日本の暑い夏を忘れていることもあるかもしれませんが、少なくとも、日本では、夏の暑い間に冷房の入っていないバス、電車などの公共交通機関などはないし、どこへ行っても、冷房がしっかり効いているので、その途中の交通機関に辿り着くまでのわずかな時間を耐えることで、なんとか凌げているわけで、もちろん、それでも暑さは厳しいのですが、これまで日本のバスや電車やその他の施設に冷房がしっかり効いている状態をあたりまえのように思っていましたが、ほんとうは、それってスゴいことなんだな・・とあらためて思っています。

 最近の日本は停滞気味で、正直、情けなく思うことが多かったのですが、パリがこの異常な猛暑に見舞われることが珍しくなくなっているこのタイミングになって、あらためて、あの暑い夏を少しでも快適に過ごせるように整えられている様々な設備はスゴいことだったんだなと思っています。

 ここ5年くらいの間に、パリの猛暑は年々酷くなっているにもかかわらず、この空調管理のことは、話題にのぼりつつもなかなか前進せず、例えば、パリおよびパリ近郊のバスに100%冷房車になるのは10年後・・とか言っているので、とりあえず、パリにエアコンがしっかり入るのには、少なくとも10年はかかるということで、それだって、言っているとおりにはならず、ズルズル遅れるのがフランスなので、全く、私の生きているうちにお願い・・と思うばかりです。

 これまで夏にエアコンは必要なかった国なので、進歩しなかったのも仕方がないと言えば、仕方がないのですが、本来ならパリよりも数段、辛いはずの暑さに対する対応をしっかりできている日本ってやっぱりすごいんだな・・と久しぶりに見直す気持ちでいます。

 最近は、来年に迫った大統領選挙の候補者の中で、「自分が当選したら、まず早急に空調システムを整える!」などと公約に掲げる政治家も登場したりしていることには、ビックリです。


日本のエアコン・冷房


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2026年7月10日金曜日

Uber EatsとDeliveroo 午後2時から午後6時までの最も暑い時間帯の配達を停止

  


 フードデリバリー業界の二大巨頭であるUber EatsとDeliverooは、猛暑警報が発令された地域では、午後2時から午後6時までの最も暑い時間帯の配達を停止すると発表しました。

 これは労働大臣が労働者保護のための対策を講じるように両社に要請したことを受け、猛暑警報が赤色に発令されている地域で午後の配達を停止することを決定したものです。

 自転車による配達の一時停止は、「当社のプロトコルに追加されるものである」とUber Eatsは述べており、一部の提携レストランが提供する飲料水へのアクセスを容易にするシステムも含まれています。

 Uber EatsとDeliverooの発表を受け、労働大臣は「重要な一歩が踏み出された」と述べていますが、補償として収入の代替措置は予定されていません。

 たしかに、このような姿勢は必要なことかもしれませんが、そもそも、午後2時から午後6時までは比較的、注文が少ないと思われる時間帯。そのうえ、フランスの場合、もっとも暑い時間帯は午後5時頃から7時頃。

 なにもしないよりはマシなのかもしれませんが、そもそも、あまり配達の需要がない時間を停止しておいて、もっとも暑い時間に配達を再開させる・・そして、いかにも配慮してます感をアピールする感じがして、どうにもしっくりきません。

 そのうえ、配達をできなくなる時間帯、収入が途絶えるわけですから、その分の補償なしということは、別の意味で苦しいことになりかねません。なんかズレてる感じ・・。

 Uber EatsとDeliverooの配達員にとっては、微妙な措置なのではないかとも思われます。

 猛暑の中の仕事という意味では、私は工事現場などの作業員にとってもかなりきついことだと思っていました。私はただ歩くだけでもフーフー言いながら歩いている横では、年度末ということもあるのか、やたらと今時期、工事が多いことが気になっていました。

 しかも、年度末で予算を使い切るためのような、「こんなの掘り返して、これ?本当に必要なの?」と思うような工事も少なくありません。Uber Eatsとは違って、労働時間も長く、アスファルトの照り返しがきつい中の作業は、本当にきついのではないかと思っていました。これこそ、猛暑の中での長時間にわたる作業ですから、労働者保護の措置が必用なのでは?と思います。

 しかし、Uber Eatsにしろ、工事現場にしろ、仕事をしなければ、収入が途絶えるわけで、仕事を全面的にストップするわけにはいかないのでしょうが、どちらにせよ、しんどい話だなと思います。

 Uber EatsとDeliverooに関しては、政府は提携レストランに対し連帯を示すように呼び掛けていますがレストラン側からしても、今やUber EatsとDeliverooは大きな収入源でもあり、これを時間限定とはいえ、停止するということは痛手だろうな・・と思います。

 前回の6月末の強烈な猛暑は1週間ほどでおさまりましたが、今回、ふたたびやってきている猛暑は、それよりももっと長引く気配。

 フランス気象局は、現在72県にオレンジ色の熱波警報を発令し、深刻かつ長期にわたる熱波を予測しています。

 

Uber EatsとDeliveroo 


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2026年7月9日木曜日

急に思い立ってパリ・プラージュ散歩

  


 また、熱波が迫りくる・・というより、もうすでにやってきているパリですが、前回の猛暑に比べると、今週はまだ少しはマシ・・。とりあえず、今のところは、夜中のうちに気温がある程度、下がってくれているので、朝のうちは、まだ過ごしやすい時間が存在しています。

 それも、早めの朝の時間だけなので、動くなら、午前中の早めの時間帯・・と思って、久しぶりにパリ・プラージュを歩いてきました。



 2002年以来、たぶん、ほぼ毎年やっているパリ・プラージュですが、私は毎年、行っているわけでもなく、今回も数年ぶりな感じです。


 まだ暑くならない朝の時間帯だったので、人もあんまりいないだろうと思ったものの、けっこう人が来ているもので、特に自転車でビュンビュン飛ばしている人(単に通勤経路にしている感じの人から、サイクリングをしている人など)や、ジョギングをしている人、お散歩をしている人、また、セーヌ川の遊泳場に泳ぎに来ている人など、それぞれにセーヌ川沿いのパリ・プラージュを満喫していました。


 何回見ても、ここで泳ぐのは、私にはちょっと抵抗があります。(だって水がみどり・・)フランスはバカンスに突入しているため、小さな子どもを連れたパパの姿もあり、しかし、入口には、一応、年齢のチェックというのではなく、身長のチェックポイントがあって、この線よりも大きくなければ入れない・・ということになっているようで、たまたま居合わせた小さな男の子は、「今年はまだ、ダメだね・・来年になったらきっと入れるよ・・」と言われていました。

 中にはおそらく育休中の、なかなか素敵な若いパパが生後1カ月にも満たないほどの赤ちゃんにミルクを慣れない手つきでミルクをあげていたりもしている姿は微笑ましいかぎり。




 パリの街中で、この暑さの中救われるのは、街路樹がけっこう多くて、緑に覆われて木陰になっている部分がけっこうあることです。しかし、セーヌ川沿いとなると、そこまで街路樹は多くなく、しかし、朝の時間帯ならば、ふつうに車やバスなどが走っている車道からは、階段で降りていく感じになっているため、その突堤というか壁の部分が日陰を作ってくれています。



 ほぼ、以前に行ったときと大きな変化はありませんが、給水ポイントが以前よりも増えたことと、給水ポイントのような感じで、お水ではなく、日焼け止めが出てくるようになっているポイントなどもありました。

              


 ところどころに公衆トイレが設置されていましたが、かなり匂うところもありました。美しいパリ・プラージュにこの匂い・・なんか逆にパリっぽい気もします。

  


 しかし、朝、比較的早い時間帯ということもあったのでしょうが、思いのほか、川辺というものは涼しいもので、一般道のようにアスファルトに囲まれていない場所というのは、それだけでも少しマシなのかも??と思いました。

 あちこちに置かれたデッキチェアで昼寝をしている人もいれば、本を読んでいる人もいれば、昼寝というよりも、ひょっとしてこの人、昨夜から寝てる?と思うほど爆睡している人・・またテーブル・ベンチ・パラソル尽きのスペースでは、朝ごはんを持ってきて食べている人たちもけっこういて、なんか、以前に来たときよりも、生活に根付いている感じがあるな・・と思いました。

 

パリ・プラージュ2026 PARIS PLAGE 2026


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2026年7月8日水曜日

ETIAS(電子渡航認証システム)の導入 2027年に延期される見込み

  


 ビザ免除対象の非EU圏からの渡航者がEUに入国する際に必要となる電子渡航認証システム ETIASの導入は、2026年末までには導入される予定になっていましたが、依存する生体認証出入国システム(EES)の深刻な不具合と遅延のため2027年に延期される見込みとなりました。

 この新しいシステムは英国、米国、その他の第三国を含む、EUへの渡航を希望する約14億人のビザ免除対象者に影響を与えます。日本もこれに含まれます。

 米国のシステムに倣ったこのシステムでは、オンライン申請、出発前のセキュリティチェック、そして出発前に20ユーロの支払いが必用になります。

 今回の延期は主に、指紋認証と顔認証を用いて非欧州圏からの旅行者の出入国を電子的に登録する生体認証欧州出入国システム(EES)の導入中に発生した問題によるものです。段階的な導入により、複数の空港で長蛇の列が発生し、夏季シーズン突入とともに、航空業界内で懸念が高まっています。

 ただでさえ、この時期、空港は長蛇の列・・このような不具合のためにさらに列の長さが延長されるようでは混乱は免れません。

 本来ならは4月10日から本格稼働する予定だったこのシステムは、数々の技術的な不具合に見舞われています。なかには、100人以上の乗客が乗り遅れる事態も発生しています。

 まだ、公式発表はされていませんが、システム開発を担当する欧州機関(EU-LISA)は、ETIASの年内導入はもはや不可能であることを認めています。

 欧州委員会はシステムの正式は発効日を設定する責任を負っていますが、EU-LISAによる技術テストの検証が完了して初めて発行日を設定できます。しかし、IT関連の問題が依然として残っており、年内導入は不可能というのは、もう避けられません。

 また、欧州委員会によれば、これはシステム上の問題だけではなく、人員不足やインフラ整備の不備など、出入国管理システムとは無関係な他の要因が遅延の原因となっている可能性があることも示唆しています。

 この生体認証システムの導入は、まさに難航を極めているといってよく、当初は2022年に導入される予定だったが供給問題、技術的な困難、加盟国間での導入状況のバラつきなどにより、導入は度々、延期されてきました。

 ここで確認しておきたいのはETIAS(電子渡航認証システム)とEES(生体認証欧州出入国システム)という異なる2つのシステムが連携して存在しているということです。

 今回のETIASの不具合は、複数の主要な欧州国境システムを同時に導入することの難しさとも言われていますが、これに対してEESは国境通過時に機能し、出入国を記録するものです。

 一方、ETIASは、出発前に必要なもので、ビザ免除対象の旅行者は対象となる欧州諸国へのフライトに搭乗する前に、電子認証を取得する必要があり、システムが稼働すれば、航空会社は乗客がこの認証を取得していることは確認しなければならなくなります。

 つまり、旅行者側からすれば、このシステムがよっぽどスムーズに稼働してくれなければ、面倒なステップが増えるということになります。少なくとも、このために出費がかさむことだけは確かです。

 とりあえず、年内は、これが導入されないということは、旅行者にとっては朗報なのかもしれません。


ETIAS(電子渡航認証システム)の導入延期


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2026年7月7日火曜日

セドリック・ジュビラー事件から5年後 ついに自供

  

 セドリック・ジュビラー事件?は2020年12月に起こった、あるカップル(家族)の妻の失踪事件(当初は突然、彼女が姿を消したため、失踪と報道されていた)で、当時は、もう毎日のようにほぼほぼトップニュースで扱われていた事件でおそらくセドリック・ジュビラーのなまえを知らないフランス人はいないと思われるほど有名な事件です。

 失踪したまま、本人が発見されないまま、捜査が進んでいく様子が毎日のようにとりあげられ、本人の周囲の人々が数々の証言をしており、その夫に疑惑の目が集中していきました。

 事件の起こった2020年の夏に彼女は離婚を希望しており、その頃から夫婦の関係は悪化していったと伝えられていました。しかし、彼女が突然、姿を消した日、彼は妻の親しい友人に「デルフィーヌ(妻)に家に帰るように伝えて・・」というメッセージを送っており、友人が「彼女は私のところにはいません」と返信、翌朝、夫は彼女の行方不明を警察に通報していました。

 夫は妻は夜、白いダウンコートを着て、携帯電話を持って出かけたまま戻らないと説明していました。

 彼らには、当時6歳と18ヶ月の男の子と女の子がおり、また、クリスマス間近であったこともあり、彼女は子どものためのクリスマスプレゼントを用意していたり、パーティーの相談を友人たちと話をしていたりしたこともあり、彼女自身の意志でクリスマス前というこのタイミングで失踪するなどありえないと多くの彼女の友人が証言していたりもしました。

 捜査が進むにつれて、彼女が将来を共に過ごそうとしていたとされる男性や、周囲の関係者などが容疑者として挙げられたりもしていましたが、着々と容疑がはれていきましたが、事件は、夜中のうちに起こったことゆえ、関係者は限られており、もっとも深い容疑がかけられていたのは、夫のセドリック・ジュビラーでした。

 しかし、彼はマスコミの前でも公然と自分は無実であることを訴え、行方不明の彼女の捜索にも加わったり、彼女の追悼集会などにも積極的に参加したりしていました。

 それでも、妻の遺体が発見されれば、事態はもっと異なったものになっていたと思いますが、どれだけ捜索しても、彼女の遺体は発見されていませんでした。彼らの住む地域は丘陵地帯であり、また、鉱山に囲まれており、そんな地理的な理由も捜索を難しくしていたとも言われていました。

 ただ、夫に関しては、あまりに疑惑が多く、彼女が行方不明になった日、(妻が友人の家に泊ったりすることが多かったにもかかわらず)、あまりに早く警察に通報していることや、近隣の人が当日の夜、女性の叫び声を聞いたという証言、また、彼らの6歳の長男が夜11時過ぎに両親が激しく口論する声を聞いているという証言もあり、また、彼女が行方不明になったことに気付いて、警察に通報するまでの間に彼自身は40歩しか歩いておらず(携帯の履歴)、また、逆に彼は彼女に180回も電話をしており、翌日からはまるで連絡をとらなくなり、妻の死を悼む様子があまりにも早かったことが不審に思われていました。

 それから約半年後、彼の家から携帯のメモリーカードなどが発見され、彼は無罪を主張したまま、逮捕・拘留され、昨年10月に懲役30年の判決を受け、ただちに控訴していました。

 そして、再審が今年の9月21日に行われる予定になっていたのですが、ここへきて、突然、彼の弁護士が彼が犯行を自白する供述を始めたと発表し、話題になっています。

 なにしろ、皆が「彼がクロだ!」と思う中でも一貫して無実を訴え続けてきて、再審も迫っているなか、なぜ?急に自白したのか?世間の注目はやはり彼が・・というよりも、ここへきて、彼が自供をしたことの方に驚きが大きいような気がします。

 彼が自供するに至ったのは、どうやらこの弁護士との関係によるものであるようで、彼は、これまでの弁護士を解雇し、年明けに新しい弁護士に変更しています。この弁護士との間に彼は信頼関係を築き始めたようです。彼は、これまで刑務所の中で、独房監禁と非常に強い薬を投与されていたために、非常に衰弱していたところをまず、薬の服用をやめるように助言し、本当は話したかった彼の気持ちを新しい弁護士は解きほぐしていったようです。

 現在、彼女の遺体は家から数キロほど離れた場所で発見されたと言われており、彼は捜査に協力する準備があると見られています。

 しかし、似たような事件もたくさんあるであろうに、なぜ?これだけ注目される事件とそれほどでもない事件があるのだろうか?と私はいつも不思議に思います。

 今年の春頃に日本で起こった小学生が行方不明になったが結局は殺されていたという事件もやたらと取りあげられていたようですが、なんだか、このセドリック・ジュビラー事件もちょっと似たところがあるような気がします。

 ごくごく身内に限りなく疑わしい人物がいる行方不明事件。そして、少しずつ、周囲の様子からなんとなく人物像が浮き彫りになっていく感じ。不謹慎ではありますが、なんとなく、ミステリー小説みたいな、そんな感じさえもあります。

 とはいえ、5年以上経って、ようやく解決に向かいつつあるこの事件。結果的にはやっぱりそうだったんだ・・で幕引きを迎えそうです。

 それにしても、当時、ものごころもついていなかった彼らの子どもたちにとっては、激動の5年間、母親は突然、姿を消し、父親が母親を手にかけていたという事実、子どもたちは、両親ともに失ってしまっているのです。

 今は亡くなった妻の妹が引き取っていると伝えられています。


セドリック・ジュビラー事件


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2026年7月6日月曜日

猛暑の中のパリの公共交通機関

 


 フランス国民の多くが外出を控えた猛暑の影響でRATP(パリ交通公団)は、「猛暑対策ユニット」を設置したことを発表しました。

 四の五の言わずに、さっさとエアコン設置しろよ!と言いたくなるところではありますが、猛暑対策への努力は進めているようです。

 猛暑は具体的な運行プログラムにも影響を与えており、地下鉄については、地下にあるために温度のピークをある程度は抑えることができる一方、高架区間や路面電車では、猛暑によって路面や線路が変形してしまう可能性があるため、RATPは、高架区間のリアルデータを取得するために接続型センサーを設置し、線路温度を毎日、測定しています。

 パリでは線路温度が57℃に達すると地下鉄の運行速度が減速されることになっているそうです。ということはタイムテーブル(一応ある)にもズレが生じてくるということでもあります。そもそも時間どおりにはいっていないので、あまり皆、動じないとは思いますが・・。

 そのまえに、あまりの猛暑に多くの人が外出を控えたため、猛暑期間、イル・ド・フランス地域の地下鉄とRER(地域急行鉄道)の乗客数は15%減少、近郊バスではこの減少率は25%から30%に達しました。

 乗客向けには地下鉄車両の冷房換気システムの搭載は50%。これは外気温より数度低い温度で車内を冷却するもので、外気温とは無関係に温度を設定する従来の空調システムよりはエネルギー消費量が少ないようです。しかし、外気よりも数度低いという場合、外気が40℃以上の場合、数度低いといっても30℃台後半の気温ということ・・。どおりで、たとえメトロに冷房が入っていても、まあ、なんとなく冷房が入っているかも?と思うくらいで、あまり涼しくはないのです。

 先日、今年の夏初めてパリのメトロ5号線で冷房らしい冷房が効いているメトロに遭遇して、感動したくらいです。

 2034年までに導入が進められている新型MF19型車両はすべて冷房システムが搭載される予定になっていますが、2034年っていつのことだよ!と言いたくなります。

 一方、RER(地域急行鉄道)では、既に車両の93%に冷房システムが搭載されています。また、トラムに関しては、イル・ド・フランス・モビリテ向けにRATPが運行する路線には既に冷房が設置されており、バスについては、冷房設置率は49%(こんなにあるとも思えないけど・・?と疑問)、2035年までには全バスに冷房が完備される見込みだそうです。

 RATPは給水器の設置も段階的に進めており、イル・ド・フランス・モビリテのネットワーク全体で100基以上が設置されていると胸を張っているRATPに啞然とします。イル・ド・フランス全体で100基ですよ!

 全体の印象では、とにかく、フランスは、これまで全く猛暑に対する考えが甘いまま、何年も見過ごしてきたということで、また、そもそも夏に猛暑に見舞われるという事態に対応できるようには、街全体というか、国全体ができていないということ。

 夏の暑い期間、冷房が効きすぎることを考えて、ちょっと羽織るものを持って出かけるというような日本の冷房事情は、つくづく羨ましい限りなのです。

 

パリの公共交通機関の冷房


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