2026年6月11日木曜日

11歳の少女誘拐殺人事件から別の被害者の少女の母親が国を告訴

 


 フランス南西部ジェール県フルーランスで11歳の少女が誘拐され殺された事件から、同じ容疑者から性加害を受けていたという同じ11歳の少女の母親が国を告訴する意向を表明しています。

 加害者を告訴だけでなく、国を告訴するってすごいです!それだけ、司法に対する憤りが強かったということなのでしょう。

 殺人事件にまで発展してしまった今回の事件の一年以上前に、この母親は、同容疑者を娘へのレイプ容疑で告発しており、この容疑に対して、司法が全く機能していなかったことを告発しているのです。

 「一年以上も前に告発されていた事件が置き去りにされたままでいなかったら、司法制度と事件を担当した人がきちんと職務を遂行していれば、今回の事件は避けられたはずのものだった・・子どもたちを守れなかったフランスに失望しています」と彼女は訴えています。

 彼女の訴えに関しては「民事裁判所に国家に対する重大な過失の訴え」、「捜査官と裁判官に対する刑事訴訟」の2つの法的措置がとられると見られています。

 この容疑者の犯行は、一年以上前の事件も今回の事件も似通っており、いずれも、容疑者の娘の友人であった子どもたちをターゲットにしています。

 今回の事件(リアナ(被害者の11歳の女の子の名前)事件と呼ばれている)で最初の捜索隊が派遣された翌日、容疑者は起訴され公判前拘留されました。彼の名前と写真は、マスコミにより報道されましたが、この報道に一年以上前に娘をレイプされたという母親が反応しました。

 彼女は2025年8月に同容疑者の自宅で「2024年9月から2025年5月の間に娘がレイプされた」と通報していました。

 この少女(ローザ)は、容疑者の子どもたちと友だちで、その友だちと遊ぶために容疑者宅によく出入りしていました。ある時、この少女は家で性に関する話をするようになり、娘の変化に疑念を抱いた両親が娘を問いただしたところ、この容疑者にレイプされたことを告白したのでした。

 この容疑者は11歳の少女(自分の娘の友だち)に不適切なメッセージを送ったり、電話をかけたり、プレゼントをしたりしていました。この母親が容疑者を問い詰めると彼は容疑を否定し、この少女の方がウソをついているといい、彼女がウソをついていたと認めなければ、首を吊って自殺すると脅していました。

 プレッシャーと恐怖にかられた少女は「ウソをついていた」と言いましたが、数ヶ月後、母親は娘が真実を語っていたことに確証を持つようになりました。

 結果、この母親は彼の犯行を通報したのですが、捜査、事情聴取等が一向に進まず、事件が置き去りにされていたことを告白し、今回の国への告訴に繋がっています。

 今回の何重にも重なっている事件にフランス国民の怒りはかなりヒートアップしており、司法制度が機能していないことを非難しています。

 法務大臣もこれを大変、重く受け止めており、ペンディングになっているといわれる約70,000件の未成年への性加害に対する通報、陳情書、告訴状に対して、全て正当に処理できるまで休まず働くと言っています。

 これだけ、犯罪の多い国で司法が機能していないというのは、本当に恐ろしい話。ましてや、未成年の子どもに対する被害を軽んじている体質はとても捨て置ける問題ではありません。

 余談?になりますが、今回の容疑者に関して、その弟が今回の事件で名誉棄損の訴えを起こそうとしたところ、受け入れた警察官が彼の記録を調べたら、彼自身も誘拐と強姦の容疑で告訴状が提出されていたことが発覚し、身柄を拘束されました。

 なんという兄弟なのでしょうか・・。


11歳の少女へのレイプ被害への通報を放置された母親 国を告訴


<関連記事>

「11歳の少女 行方不明から殺人事件へ 国中に巻き起こるフランスの司法制度の機能不全への怒り」

「子どもの誕生日パーティーやお泊り会を狙って3歳から9歳の子どもへの性的暴行・強姦」 

「12歳の娘を70歳の老人に売る親」 

「児童ポルノ人形を購入した男に懲役30ヶ月の判決」 

「子どもを性的虐待から守る新システム正式稼働開始 子どもに関わる仕事に携わる人が提示しなければならない証明書」 

「30年以上も続けられたサンブレ強姦魔ディノ・スカラの犯行と追訴」 

 

 

2026年6月10日水曜日

年金問題再浮上 年金諮問委員会が定年年齢引上げを勧告

  


 年金問題に関しては、国民の反応が激しいフランスです。前回、年金改革で大規模なデモが全国で繰り返されたのは2023年のことでした。早いもので、もうあれから3年が経過しています。

 あの時は、100万人規模のデモがあちこちで起こり、それが暴徒化し、パリの街はゴミが溢れかえり、そしてそのゴミに火がつけられ、炎が立ち上るといったそれはそれは激しい反発でした。

 年金改革のための定年延長に加え、それを無理矢理、通そうと憲法49.3条を発令したことで、国民の怒りは倍増し、手が付けられないほどの荒れぶりでした。

 あの時の年金改革は定年年齢が62歳から64歳に切りあげられるというものでしたが、結局のところ、政情混乱のために、取り下げられることになりました。

 そして、あれから3年、今、また、年金諮問委員会(COR)が用意している報告書の中で、「予想以上に早いペースで悪化している財政状況に対処するため、2070年までに定年年齢を67.6歳に引き上げることを勧告している」ことが明るみになっています。

 3年前の時点でなんとかしなければならなかったものが据え置きになって、何の解決策もとられぬままなのですから、年金問題は悪化するのは当然の話です。

 年金諮問委員会(COR)は、財政悪化(年金問題に関して)の原因のひとつは出生率の低下にあるとしています。

 事実、この報告書には、出生率の低下を予測する最新の人口動態予測が盛り込まれていますが、フランス国立統計経済研究所(INSEE)によると、65歳以上の人口が2070年までに20歳未満の人口の2倍に達する可能性があることを指摘しています。

 そのため年金諮問委員会は、報告書草案の中で年金制度の均衡を確保する最善の方法は、再び定年年齢を引き上げることだと考えているのです。

 この引き上げは3段階で実施される可能性があり、2030年に64.4歳、2045年に65.8歳、そして2070年には、最大67.6歳まで引き上げられることになります。

 現実問題、年金制度が今のままでは立ち行かなくなるのは、目に見えていることなのですが、ことに年金問題に関しては、過剰?に反応するフランス国民、実際にこの草案もまだ提出される前から、曝露されてこの騒ぎ。

 前回、定年年齢が62歳から64歳に延長されることになりそうだっただけで、フランス全土で暴動が起こり、街が燃える騒ぎになったのに、今回は2070年とはいえ、67.6歳にまで延長となったら、一体、どれだけの騒ぎになるのかと心配になります。

 私は2070年まで生きてはいないと思いますが、娘のことを考えると、「ん~~」と考え込んでしまいます。

 しかし、娘などの様子を見ていると、定年云々をどうのこうのと言う以前に、もはや、年金だけで老後の生活をしていこうとは夢にも思っていないのは明白で、それ以外の収入や貯蓄を準備しているのではないかと思われます。

 つまり、年金をあまり大きなものとは考えておらず、年金をもらえる分は貰うけど、それだけに頼らなくても良い方法など・・を、うちのちゃっかり娘はしっかり考えているような気がします。


年金諮問委員会(COR)2070年定年67.7歳引き上げ


<関連記事>

「フランス全土で112万人動員!想像以上に長引きそうな年金改革のデモとストライキ」

「年金改革問題 ストライキ続行で街中にゴミが溢れるパリ」 

「年金改革法案に49条3項発令で法案改変を強行する発表にコンコルド広場が大変なことになった!」 

「49条3項発令が年金改革法案反対を盛り上げ反政府運動に発展するかも?」

「フランス全土で350万人動員の記録的なデモ 一晩に140ヶ所で炎が立ち上るパリ」

「フランス人の年金への思い入れ」 

 


2026年6月9日火曜日

パリ大相撲でお相撲さんが清め塩に使う塩は「ゲランドの塩」

  


 まもなく行われるパリ大相撲の準備が着々と進んでいるようです。

 日本国外での大相撲興行は非常に珍しいものでもあり、フランスで本格的な大相撲興行が行われるのは30年以上ぶりのことです。

 フランスでは、柔道は、もはや子どもに最もポピュラーなお稽古事のひとつにもなるくらい浸透しており、また、日本文化への関心も高い国で、近年は相撲クラブも増えているという話もあるくらいです。

 そのため、日本人コミュニティだけでなく、フランス人の日本文化ファン、格闘技ファンからも、今回のパリ大相撲は、大変注目されています。

 大会案内でも「単なるスポーツイベントを超えた日本文化体験」として宣伝されています。以前から度々書いてきましたが、フランス人の中には、日本文化を愛でることは、どこか高尚な趣味という感覚があり、日本文化は特に富裕層に好まれる傾向にあります。

 そこに、マンガやアニメなどの、また別方面からの日本文化の浸透に加わっていることから、幅広い層の人々が日本文化が以前よりもずっと身近なものになっている気もします。

 今回のパリ大相撲は、アリーナという大きな会場で行われることになっており、2日間にわたり、満席になるものと予想されています。

 そんな大きなイベントとなりつつあるパリ大相撲で、「相撲の清め塩に使用される塩にゲランド産の塩200㎏が運び込まれた!」という報道が舞い込んできました。

 大相撲とゲランドの塩・・とは、なんともユニークな感じです。

 「ゲランドの塩」とは、フランスのブルターニュ地方のゲランド半島で採れる塩で、海水を天日干しして作られる伝統的な製法の塩です。フランスではかなり一般的な高級なお塩のひとつで、バターなどにもこのゲランドの塩が使われていることが多いです。

 日本でもこの「ゲランドの塩」は人気があるようで、一時、私が日本に一時帰国する際には、「ゲランドの塩、買ってきて!」という注文が多かった時期もありました。

 ゲランドの塩といえば、グルメなイメージがあるところ、大相撲の清め塩にまで登場するというのは、なかなか意外なことです。

 私はこれまで相撲の清め塩に注目したことはありませんでしたが、相撲の清め塩というものは通常の食塩とは異なり、海水から自然に結晶化された粗塩が使われるということで、その意味では「ゲランドの塩」は、条件に適っています。

 この清め塩は神聖な土俵を清め、邪気を払うといった大いにスピリチュアルな意味合いもあることから、日本から輸送してくるものだとばかり思っていただけに、少し意外でしたが、逆にフランスでは、「塩は神道に根差した神聖な側面も持つハイレベルなスポーツである相撲において中心的な役割を果たす」とし、この塩にゲランドの塩が使われることは、光栄なこととして受け止めています。

 「力士が手を叩くのは神々に祈願するため、足を踏み鳴らすのは、悪魔を追い払うため、そして、塩は空間を浄化するためです」、「怪我や呪いなどあらゆる災いを遠ざけるためのものなのです」相撲における清め塩をフランスでは、こんなふうに解説しています。

 今回のパリ大相撲は最も安いチケットで81ユーロ、しかし、これはアリーナ席のために、ほぼほぼそこに参加するため程度にしか見られないと思われ、かといって、高い席になると500ユーロから2,000ユーロという金額に恐れをなして、チケットはとらなかったのですが、この「ゲランドの塩」の話を聞いて、ちょっと後ろ髪を引かれるような気持ちになっています。


パリ大相撲 ゲランドの塩


<関連記事>

「2026年に行われるパリ大相撲を見に行こうかと思ったけどチケットが高すぎた」

「ジャック・シラク元大統領の一周忌」 

「パリでお花見 緑の芝生の中にあるソー公園の八重桜(Le parc de Sceaux)」 

「パリの映画館で日本映画「国宝」を見に行ってきました! Le Maitre KABUKI 」 

「ユニクロ パリ・リヴォリ店オープン ルーブル美術館・日本文化とのコラボ」

2026年6月8日月曜日

フランス国民に最も愛されたファーストレディ ベルナデット・シラク

  


 フランス国民に最も愛されたファーストレディと言われるジャック・シラク元大統領夫人ベルナデット・シラクが93歳で永眠されました。

 著名人の訃報に際して、その後の報道などを見ていると、生前のその人の存在が国民にとって、どのようなものであったのかをあらためて知らされることも多いのですが、このベルナデット・シラクもまさに、その中の一人であったような気がします。

 シラク元大統領が亡くなったのが2019年のことでしたので、あれからもう7年も経っているというのに、しかも、シラク大統領は、もう現役を引退してかなり経ってからのことでしたので、その夫人といえば、ともすると、とりたてて、大きく扱われることもない可能性もあったわけです。

 しかし、今回の彼女の訃報には、極めて多くの人が弔意を示し、それこそ、現役の大統領、政治家、そして、一般の国民たちも大勢、彼女の死を悼んでいます。

 ファーストレディでありながら、これほど国民に愛された人物も珍しいのではないか?と思われます。

 彼女は、長い間、フランスで率直な物言いをし、献身的な姿勢を崩さず、教養があり、繊細で精力的で決意が固く、勤勉で、控えめながらも力強い女性のロールモデルとされてきました。

 ジャック・シラク元大統領とは、パリ政治学院(シアンスポ)(超エリート校)の同級生だったということで、彼女自身も長年にわたり、フランス政界で最も人気のある政治家であったとも言われています。

 また、常に完璧な装いを見にまとうパリジェンヌであり、その立ち振る舞い、装いはエレガントでシックであり、貴族出身で隠しきれない育ちの良さがにじみ出ると同時に飾らない、取り繕わない彼女の姿勢が国民に愛されてきました。

 率直な物言いをしても、取り繕うことがなくても、嫌みがないところが、育ちの良さなのではないかとも思います。

 彼女は四半世紀にわたり、イエローコインキャンペーンで病気の子どもたちを支援し続けてきました。彼女の子どもが精神疾患、拒食症を患っていたことも彼女を病気の子どもを支援い駆り立てることになっていたと思われます。

 彼女はとても率直な性格で、夫のジャック・シラクに対しても遠慮せずに意見を言い、政治家たちを辛辣に批判することもありました。フランス人は権威にへつらわない人物が好きで、気が強く、皮肉が上手く、本音を隠さない彼女の性格が国民に親しまれたとも言えます。

 シラク元大統領も人気の高い大統領でしたが、その横で夫を叱り、夫の欠点を公然と語ったりする姿は、多くのフランス人にとって親しみやすく映ったようです。しかし、決して目立ちすぎない・・それが彼女の美徳だったのです。

 また、彼ら(シラク大統領夫妻)が重い精神疾患を抱えた娘を持ち、大きな苦難を経験してきたことも華やかなエリート家庭に見えながら、私生活では深い苦しみ、悲しみを抱えてきたことも国民の共感を集めることとなりました。

 権威に阿ることなく、率直な物言いをし、気が強く、皮肉が上手く、本音を隠さない・・しかし、情に厚い・・彼女はまさしくフランス人が好む人物のロールモデルのような人物だったのではないかと思います。


ベルナデット・シラク訃報 

 

<関連記事>

「ジャック・シラク元大統領の一周忌」 

「ブリジット・バルドーの葬儀をめぐっての政界分断の図」 

「鳥山明氏の訃報が証明したフランスでのマンガ人気」 

「アラン・ドロンの訃報 「サムライは死んだ・・」」 

「エリザベス女王ご逝去のフランスでの報道」

2026年6月7日日曜日

11歳の少女 行方不明から殺人事件へ 国中に巻き起こるフランスの司法制度の機能不全への怒り

  


 フランス南西部ジェール県フルーランスで11歳の少女が下校後に行方不明となっている事件は、5月末頃から報道されていました。

 彼女が行方不明になってすぐに、防犯カメラの映像から少女の親友の父親(41歳)である男の車に乗る様子が確認され、この男は当初「プールの近くで少女を降ろした」と説明していましたが、捜査当局は、この男の説明に矛盾があると判断し、彼を誘拐・監禁容疑で主要容疑者として身柄を拘束していました。

 少女は行方不明のまま捜索が続けられていましたが、行方不明から約1週間後、この容疑者が8年前に働いていたジェール県ピュイカスキエの廃農場の農業用サイロで少女の遺体が発見されました。

 起訴され、公判前拘留で身柄を拘束されているこの容疑者は事件を担当する捜査判事に対し、一切の供述を行っておらず、質問にも答えていません。

 この事件が殊更、世間の怒りを買っているのは、この男が今回の事件を引き起こす前に、未成年者への強姦容疑で2件の報告、4件の告訴の対象となっていたにもかかわらず、司法は、なんら適切な対応ができておらず、今回の殺人事件という最も悲惨な事件にまで発展してしまったことにあります。

 つまり、防げたかもしれない犯罪を司法の機能不全のために防げなかったということなのです。

 この男は、2017年以降、少なくとも6件の行政または司法手続きの対象となってきましたが、これまで一度も事情聴取を受けたことがなかったということも驚きです。また、こうした子どもへの性的虐待行為などが通報から実際の対応までが驚くほど時間がかかる(何年も)ことも指摘されています。

 なかには、今回の事件の報道でこの容疑者の顔写真が公開されて、2023年に告訴されていた身元不明の加害者に対する強姦事件の加害者が彼であったという通報があり、彼の犯行が露わになった事件までありました。

 また、彼は、今回の事件の被害者が自分の子どもの親友であったこともショッキングなことですが、この自分の子どものお泊り会を加害行為の絶好の場所として利用していたことも、明らかになっています。

 ここのところ、時々、曝露されて驚くのは、この子どものお泊り会の場で、子どもの親として、保護者として存在しているはずの者が小児性加害の加害者となっているケースを耳にします。

 ふつう子どものお友達のお父さんとかお母さんといったら、無条件に安心してしまう・・そんなところがありますが、そうはいかないということなのです。

 今回もまさにそのケース。しかも、自分の子どもの親友であった少女をターゲットにするなどもってのほか、犠牲者の少女はもちろんですが、この男の子どもは親友を父親に殺されて、どれほど傷ついていることでしょうか。

 彼の余罪は、今後もさらに浮上してくる可能性もありますが、少なくとも2017年の告訴の際に適切に扱われていたならば、その後の事件は避けられていたかもしれません。

 また、今回の国民の怒りに対し、法務大臣は司法制度の機能不全について、謝罪しています。


11歳の少女殺人事件 司法制度の機能不全


<関連記事>

「子どもの誕生日パーティーやお泊り会を狙って3歳から9歳の子どもへの性的暴行・強姦」 

「12歳の娘を70歳の老人に売る親」 

「児童ポルノ人形を購入した男に懲役30ヶ月の判決」 

「子どもを性的虐待から守る新システム正式稼働開始 子どもに関わる仕事に携わる人が提示しなければならない証明書」 

「30年以上も続けられたサンブレ強姦魔ディノ・スカラの犯行と追訴」

2026年6月6日土曜日

娘の誕生日に際して色々考えること

  


 6月は娘のお誕生日の月で、私は毎年、その頃になると、一先ず、出産のときのことを思い出します。

 こう長く生きていると記憶は薄れていくものではありますが、出産の時の記憶は、かなり強烈に記憶しています。なんといっても娘の出産はアフリカでということもあったので、余計に記憶が強烈に残っているのかもしれません。

 出産は担当の女医さんと相談して、予め出産の日を決めて入院した計画的な出産・・のつもりでした。朝、入院して、陣痛促進剤を打って、その日のうちには出産・・の予定だったのですが、娘はよほど、私の狭いお腹の中の居心地がよかったのか?その日のうちには、出てきてくれず、私は、一日、陣痛促進剤で苦しんだにもかかわらず、翌日の朝から、もう一度、仕切り直しということになりました。

 そして、翌日朝から、また陣痛促進剤を打ち、ようやくその日の午後に生まれてきたのでした。分娩台の上ではまた、信じられないような生みの苦しみに苛まれながら、もう頭が出るか出ないかのところで、もう途中でやめたくなったのですが、こればかりは、今、や~めたというわけにもいかず、引っ込みがつかないということはこういうことだな・・などと考えていました。

 2日間苦しんだのち、ようやく生まれてきた娘はなんだか赤くて、なるほど、だから赤ちゃんっていうのかな・・などと思ったと同時に、一人の人間を生み出してしまったことに大変な責任を感じ、大変なことをしでかしてしまった・・そんなどこか、まだまだどこか客観的でもあるような、そんな気持ちでした。

 あれから、毎年毎年、娘の誕生日を祝ってきましたが、今や20代後半に差し掛かっている娘は、もうここ3年くらい離れて生活しているし、あまり当日にはお誕生日のお祝いらしいことはできなくなりました。

 いちおう、最近はお誕生日やクリスマスプレゼントは一緒に旅行することでプレゼント代わりにしてきましたが、もうなんだかそれが誕生日プレゼントだったのか、クリスマスプレゼントだったのかわからなくさえなってきました。

 今年は、なんだかそれだけというのも味気なく、なにかプレゼントを送ろうかな?と思い、なにか欲しいものない?と娘に尋ねてみたのですが、もともと物欲というものがあまりない子で、しかも、今は、自分でもかなり稼ぐようになったので、本人も「欲しいものがあったら、自分で買うから・・」とあっさり。

 もう巣立って行った娘に親として、してあげられることがなくなってしまったような、寂しい気持ちにもなり、なにか、ほんの少しでもの気持ちだけでも届けたい・・と、Amazon Japanで娘の好きな高級スイーツをポチリました。

 できれば、お誕生日当日に届くようにしたいと思ったのですが、期日指定だと+200円というのに、「え~~~??」と驚きました。だって、早く届けてほしいならば、追加料金も納得するのですが、配送予定日という日にちよりも遅めに設定するのに追加料金を取られるなんて、なんか悔しくて、追加料金がいらなくなる日まで待って注文を入れました。

 なんとも、200円ごときのことで、ケチな自分に苦笑しましたが、そこはもう意地です。無事、娘のお誕生日プレゼントは200円払わずに無事に当日に届きました。ヤレヤレですが、今年の娘のお誕生日には、今まで感じなかった一抹の寂しさを感じたお誕生日でした。

 そんなこんなで、娘の今年のお誕生日は無事終了しました。


誕生日プレゼント


<関連記事>

「お誕生日会で見たフランスの子供たちの逞しさ」

「フランス人は、不器用なのか?」

「子供のために使うお金 フランスのコロニー(子供の合宿・サマーキャンプ)」

「娘へのクリスマスプレゼント」

「娘への誕生日プレゼントに思うこと」

2026年6月5日金曜日

フランスの高級ホテル 五つ星ホテルと「パレス」の称号認定ホテル

  



 「今月、6つのホテルがパレスホテルの仲間入りをしました!」とのニュースに、「パレスホテル」ってなに?と思って調べたら、フランスのホテルには、五つ星ホテルのさらに上をいく「パレス」なる称号があることを知りました。

 まず、今回、この「パレスホテル」の仲間入りしたパリの3つのホテルは、ブルガリ(Bulgari Hotel Paris)、シュバル ブラン(Cheval Blanc Paris)、フーケ(Hôtel Barrière Fouquet's Paris)の3つです。

 この3つの新規認定の結果、現在、パリには、パレスの称号を持つホテルは13軒あります。

 フォーシーズンズ ジョルジュⅤ(Four Seasons Hotel George V, Paris)、ホテル クリヨン(Hôtel de Crillon, A Rosewood Hotel)、ルテチア(Hôtel Lutetia)、プラザアテネ(Hôtel Plaza Athénée)、ラ レゼルヴ(La Réserve Paris – Hotel and Spa)、ブリストル(Le Bristol Paris)、ホテル モリス(Le Meurice)、ロワイヤル モンソー(Le Royal Monceau - Raffles Paris)、シャングリ ラ(Shangri-La Paris)、ペニンシュラ パリ(The Peninsula Paris)です。

 この「パレス」の称号の制度は、2010年に創設されたもので、一流の施設のための称号を定め、この称号の使用をこれらの施設のみに限定することを目的にしています。政府機関であるアトゥー・フランスがこの称号にふさわしい施設の選定を担当しています。

 これは星の数で認定されている基準とは別物で、5つ星の中でも例外的な卓越性を持つホテルとされています。

 パレス認定には、圧倒的な立地、歴史的文化価値、建築や内装の独自性、伝説的な名声、オーダーメイドのパーソナルなサービス、フランス文化や芸術への貢献、国際的な評価などの厳しい基準があります。

 つまり、5つ星ホテルの中でも、ことさら優れている特別な最高のホテルの称号ということなのです。

 この認定は永久的なものではなく、定期的な更新審査もあり、今回の審査では、パリでは、マンダリン オリエンタル(Mandarin Oriental, Paris Hotel)、パークハイアット(Park Hyatt Paris-Vendôme)の2つがこの称号を失っています。

 なお、有名なリッツホテル(Ritz Paris )はパレスの称号を持っていませんが、これは格が足りないというわけではなく、ホテル側がこの制度に参加していないためで、実際には世界最高峰のホテルの一つとして扱われています。

 この「パレス」の称号付きのパリのホテルがどの程度のお値段なのか?わかりませんが、きっとお値段も最高峰なのでは?と思います。

 パリに住んでいれば、パリのホテルに泊まるという機会はないのですが、せめてお茶しにいくくらい行ってみてもよいかな?とチラッと思います。

 ちなみに、先日、スパに行った際に「ここ以外におススメのスパはどこですか?」と聞いてみたら、今回、新たにこのパレス称号ホテルに加わった「Cheval Blanc Paris」のスパを奨められました。

 パリで最高峰のホテルをお探しの方はどうぞご参考になさってくださいませ。


パリ 「パレス」の称号認定ホテル


<関連記事>

「世界一の観光大国フランス 訪仏者数1億200万人 」

「私のお気に入りのパリのフレンチ ビストロ Le Comptoir du Relais ル・コントワール・デュ・ルレ」

「年に一度の極上 SPA スパ 今年は Maison Albar Le Pont Neuf 」

「イタリア プライアーノの超おすすめホテル HOTEL PELLEGRINO PRAIANO」 

「フォーシーズンズホテルが始めた顧客向け高級ブランド品レンタルサービス」