2026年2月26日木曜日

世界一の観光大国フランス 訪仏者数1億200万人  

  


 2025年、フランスは過去最高の1億200万人の海外からの訪問者数を記録し、過去最高の775億ユーロの収益を生み出しました。

 数年前からマクロン大統領が「目標1億人!」を公言していた記憶があるので、ようやく達成しましたね・・そんな感じがしています。

 とはいえ、2024年のパリオリンピックでは、期待していたほどの観光客が増えなかったどころか、オリンピック目的以外の通常?の観光客の多くがオリンピックのために便乗値上げしたホテルや交通規制などのために、敢えてパリ(フランス)は避けるという事態が起こってしまったくらいでした。

 2025年はその巻き返しを狙っていたわけですが、2024年には来れなかった人が戻ってきたこともあり、またオリンピック中にオリンピック競技をフランス全土にちらばめ、地方都市までのPR動画さながらの映像が世界中にばら撒かれたようになったため、もしかしたら、そんなことがPR効果となった可能性もあります。

 世界ランキングでフランスが世界1位ですが、2位に迫ってきているのはスペイン(9,700万人)だそうで、訪問者数ではフランスの方が勝っているものの、観光客による収益はスペインの方が多い(1,350億ユーロ)のは興味深いところです。

 これはフランスでの滞在期間が一般的に短く、またイタリアやスペインに行く多くの観光客がフランスで乗り継ぎをするためだけであるためと説明されていますが、もしかして、来仏観光客数というのは、このトランジットのために通過した人数まで加えられているのでしょうか?なんか、それではちょっと違うのではないか?という気がしてしまいます。

 しかし、このカウントの仕方は、フランスだけに限ったことではないと思いますので、まあ1位は1位、フランス政府は朗報として受け止めているようです。

 国連観光客によると、2025年は約15億2,000万人が海外旅行をしたと言われています。

 この数字によれば、その15分の1がフランスを訪れていることになります。

 このランキングによれば、2位スペイン、3位アメリカ、その後はトルコ、イタリア、メキシコ、イタリア、イギリス、ドイツとつづき、日本は第9位に食い込んでいます。

 一方、日本人はどれだけ海外に出ているのか?と思うと円安の影響もあり、期待できそうもありませんが、多くの人に海外に出る機会を持ってほしいと思っています。

 また、蛇足ではありますが、フランス国内の観光業界を見ると、フランス人観光客は見過ごせない大きな位置を占めており、バカンス好き、バカンス命の国民性もあいまって、たとえ、海外に出なくとも国内でバカンスに出かける人は依然として多く、インフレの影響もあってか、キャンプ場、アウトドア施設の伸びは目覚ましく、近隣のヨーロッパ諸国からの顧客も多いそうです。


世界からの観光客数世界一はフランス


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2026年2月25日水曜日

16歳の高校生2人の爆弾テロ計画 

   


 先日、夜9時頃の報道で、パリのモンパルナスタワー、エッフェル塔、パリ政治学院(SiencePo)、バタクラン・コンサートホール、パリ市内のショッピングセンターなど5ヶ所が標的とされ、複数の当局に「パリ各地を爆破する」という脅迫を含む複数の爆破予告メールが同時に送信されたことを知りました。

 この爆破予告があったのは午後5時頃のことだそうで、それぞれの施設には、避難命令が発令され、爆発物の捜索作業に追われました。

 この中のバタクラン・コンサートホールに関しては、当日、閉館していたために、大きな被害はありませんでしたが、他の施設はいずれも大混乱に陥りました。

 ただし、エッフェル塔に関しては、あまりに頻繁にある爆破予告のためか、避難勧告を発令しなかったと言われています。それはそれで、もしも、本当だったらと思うと怖いんですが・・。

 結局は、どの施設も爆破されていなかったので、この予告は嫌がらせ、愉快犯の類だったのかもしれませんが、この報道を聞いて、「意外と犯人は子どもだったりするのかも・・?」などと、私はこっそり思っていました。

 そして翌日、「あの爆破予告・・どうなったのかな?」と調べようとしたら、「16歳の少年が爆弾テロ計画で逮捕!」という報道がされていたので、「あぁ・・やっぱり子どもだったのか・・」と思ったら、これはまた、別の事件で、「国家テロ対策検察庁(PNAT)はフランス北部でショッピングセンターなどを狙った爆弾テロ計画を準備していた16歳の少年2人を逮捕した」というものでした。

 こちらの計画については、ただの愉快犯ではなく、既に準備のために、爆発物を製造、実験していた疑いをもたれているため、より具体的なテロ計画であったことが明らかになっています。

 2人の少年は、イスラム国のプロパガンダに利用され、インターネット上で過激化。彼らはジハード主義(イデオロギーに動機付けられた暴力を用いてウンマ(集合的なイスラム世界)を外国の非イスラム教徒や国内の異教徒とみなす人々から守る、主にスン二派の過激なイスラム世界)のプロパガンダや人物像に深い関心を抱いていたと見られています。

 実際にこの少年は、コンサートホールやショッピングセンターを標的とした爆破テロ計画をしていたこと、燃焼実験を行うための化学物質を入手し、TATP(過酸化アセトン)の製造を試みていたことを認めているということです。

 主犯格の少年は逮捕、拘留、もう一人の少年については、拘留されないまま司法監督下におかれるということです。

 パリの爆破予告との関連があるかどうかは、わかっていませんが、より衝撃的だったのはそれが16歳の高校生の少年であったことで、本来ならば、青春真っ只中で楽しく暮らしているであろう年頃に、一体、なぜ?と思う反面、それだけ純粋で思い込んだら突き進んでしまう・・信じ込んでしまう・・そんな年頃でもあるのかもしれません。

 彼らが感化されたネット上のイスラムのプロパガンダを操っているのは大人。しかもこのような少年たちを挑発して実行させようとしているその裏に控えている者たちこそ、罪をとわれなければならない気がしています。


16歳の爆弾テロ計画


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2026年2月24日火曜日

ルーブル美術館に英国王室のアンドリュー元王子の写真が・・ 

 



 昨年から何かとお騒がせ続きのパリ・ルーブル美術館に今、世界中を騒がせているエプスタイン事件に関わっていたとされている英国王室のアンドリュー・マウントバッテン・ウィンザー元王子の写真が飾られました。

 チャールズ3世の弟であるアンドリュー氏は、エプスタイン氏のファイルから機密情報を含む可能性のある情報をアメリカ人性犯罪者であり、資金提供者であるエプスタイン氏に渡したことを示唆するメールに基づき、「公務遂行における職務違反」の疑いをかけられています。具体的には、アンドリュー氏のアジア旅行に関する報告書やアフガニスタンにおける投資機会に関する情報などとされています。

 ルーブル美術館に展示された、このアンドリュー元王子の写真はロイター通信のカメラマンが撮影したもので、11時間の拘束を経て釈放された際のもので、パトカーの後部座席に倒れ込み、虚ろな視線を向けているもので、近年で最も象徴的な写真の一つとして、すでに全世界に拡散されているものです。

 これをルーブル美術館に展示したのは、南アフリカの実業家、イーロン・マスク氏と億万長者を憎む人々のグループ「Everybody Hates Elon」の活動家が世界に名だたるパリ・ルーブル美術館のサーモンピンクの壁に額装されたアンドリュー元王子の写真を「彼は今、汗をかいています」というキャプションとともに飾ることに成功したのです。

 このルーブル美術館での写真展示について、「People vs Elon」(イーロンマスク反対派)というグループの活動家数名がソーシャルメディアに投稿し、活動の最新内容を紹介していました。

 「ルーブル美術館に飾ろう!」は、ソーシャルメディアでよく使われるミームなのだそうで、ユーザーが称賛され、記憶に残るに値するほど素晴らしいや動画を投稿される際に使われています。

 それほど、ルーブル美術館に展示されるということは象徴的という意味合いなのかもしれません。

 この写真はルーブル美術館2階、サリー翼903号室のすぐ隣の部屋に15分間来館者に公開された後、美術館職員により撤去されました。

 しかし、15分間とはいえ、なぜ?このような額装された写真が美術館内に持ち込むことができて、展示までできてしまったのか?美術館のセキュリティーも問われそうな話でもあります。


ルーブル美術館にアンドリュー元王子の写真展示


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2026年2月23日月曜日

フランスはヨーロッパで一番車が盗まれている国らしい・・  

  


 フランスはヨーロッパにおける自動車盗難件数ナンバー1の国だそうで、内務省によると、2025年には12万5,000台の自動車が盗まれています。フランスでは4分に1台の自動車が盗まれていることになります。

 そして、昨今のフランスでの自動車盗難の特徴は、もはや窓ガラスを割って侵入したりする物理的な破壊をせずに、約90%の自動車が完全に電子的な手口(キーの信号複製など)を使って盗まれていることです。

 ハッキング装置を装備した窃盗犯は、家の中にある車のキーからの信号を傍受し、これにより、窃盗犯はドアをこじ開けることなく車を開けることができてしまいます。ハッキング装置は、様々な車種に合わせて調整されています。

 なかなか車の盗難もスマートで近代的なものに進歩しているようです。

 昨年、フランスで最も盗まれた車はルノー・クリオで、2位もルノー、3位~5位はプジョーが名を連ね、6位にトヨタRAV4がランクイン?しています。

 トヨタは2021年に栄えある?最も盗まれた車の堂々第一位に輝いていましたが、現在では、ランクダウンしたのは、トヨタがこの盗難に関して、なんらかの対策を講じたのか?それとも、単に出回っている車の台数が減っているためなのか?理由は定かではありません。

 ヨーロッパで一番車が盗まれるというフランスと日本を比較するのも何なんですが、日本での盗難車事情はどうなのか?と思って調べたら、日本で盗難された車の台数は年間6,080台(2024年)(2025年はまだ上半期3,800台という数字しか出ていません)だそうで、まさに桁違い(二桁違い)の数字でした。

 亡き夫はフランス人で車が大好きな人で、どうしても車を持ちたがり、どこに行くにも車の人で、家にも車がありましたが、夫の没後は、維持費もかかるし、少しでも手続きのいるものは減らしたいと車は手放してしまいました。

 日頃、パリの中で暮らしているので、ほぼほぼ公共交通機関でどこにでも行けるし、昨今、パリ市内は交通規制も厳しく、駐車スペースを探すだけでも一苦労。その上、滅多なところに停めれば、盗難に遭うし、下手したら、燃やされることだって無きにしもあらずです。

 車を持つことを考えれば、たまに必要なときには、レンタカーを借りるか、もしくはタクシーを頼んで人に運転してもらった方がずっと経済的です。

 いずれにしても、まったく物騒な国です。

 

フランスの車の盗難


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2026年2月22日日曜日

波乱満載の今年の国際農業見本市 大統領選がもう始まっている・・

  


 毎年、この季節に行われるパリ国際農業見本市(サロン・ド・アグリカルチャー)が今年も待った始まったところです。

 パリで行われるこの国際農業見本市は、ここ数年は特に、メルコスール問題をはじめ、様々な農業規制などへの反発が一向におさまらない農民たちの抗議運動等のため、スムーズに行われたためしがないくらい、毎年、波乱を呼ぶ催し物になっています。

 今年もここ数年の動向の中での例外ではなく、政府の農業危機への対応への反対を表明するために、農民連盟は恒例の大統領との朝食会をボイコット。

 世界第3位の農業組合であるコンフェデレーション・ペイザンヌも、同見本市にブースを出展していますが、大統領主催のあらゆる会合へのボイコットを表明しています。

 毎度、毎度、このようなボイコットにあおうとも、全くめげないマクロン大統領のハートは強いもんだ・・と妙な感心をしています。

 この反応を受け、この場では為す術のないマクロン大統領は、エリゼ宮で農業会議所、労働組合、そして多種連携組織を結集した会合を開くことを約束しています。

 この見本市開催の数日前には、政府は現在、検討中の貯水池プロジェクトの3分の1を公開すると発表。政府の優先交渉相手としての地位を確立している主要農業組合FNSEAに向けた措置とみられていましたが、この交渉はエリゼ後日、エリゼ宮に持ち込まれるようです。

 これに加えて、今年はここ数ヶ月、畜産農家に深刻な影響を与えている結節性皮膚炎の流行を受け、畜産団体の意向により、牛の出展は行われません。鳥インフルエンザの影響を受けで飼育が制限されている家禽(かきん)も同様です。これはパリ国際農業見本市史上初のことです。

 また、さらなる混乱は、この場が2027年の大統領選に向けた政治家たちのアピールの場としてエキサイトしている点で、政治家たちが自分たちの人気獲得のため、またソーシャルメディアに載せる動画・映像を撮影するためにいつも以上に集まっています。

 この催し物は大統領候補にとって、フランス全土から来る人々と触れ合い、自分をアピールできる絶好の場となります。

 しかし、大統領選に登場するほどの有名政治家がこぞって現れるとなると、現場のセキュリティ強化は大変なもので、このために、一般入場者が自由に見本市を見て廻ることができないような事態にも発展してしまっているようです。

 本来の趣旨とはずれたところで盛り上がってしまっている今年の国際農業見本市。

 これを報道するマスコミも、ここのところカンタン・デランク氏(政治的活動家)の死をめぐる緊迫した政治情勢、そして、欧州連合(EU)とメルコスール諸国間の自由貿易協定の採択をめぐる不安定な農業政策の状況が緊迫すればするほど、報道が盛り上がる絶好の機会とばかりに騒いでいます。

 なんだか、これはなんのための見本市なのか?逆にさめざめとしてきてしまいます。


2026年パリ国際農業見本市


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2026年2月21日土曜日

運輸大臣がSNCF(フランス国鉄)とRATP(パリ交通公社)の警備員に電気ショック兵器の携帯を試験的に許可 

  


 フィリップ・タバロ運輸大臣はSNCF(フランス国鉄)とRATP(パリ交通公団)の数百人の警備員に電気ショック兵器(テーザー銃等)を装備させ、公共交通機関における暴力行為への対応を強化させると発表しました。

 この電気ショック兵器の携帯許可は、当初「鉄道警備員の10%」、あるいは、今後、数週間で300人から400人に適用されます。

 SNCF(フランス国鉄)は、SNCF総合監視サービス(Suge)として知られる社内鉄道警察部隊に3,000人の警察官を擁しており、RATP(パリ交通公団)は、ネットワーク保護・セキュリティグループ(GPSR)に約1,000人の警察官を擁しています。全員が宣誓し、訓練を受けた警察官であり、彼らは既に殺傷武器の携帯を許可されています。

 実際に、日常的には、メトロの中などでは、あまり警備隊と警察官をあまり区別しては見ていませんが、やはり警察官の一団は、しっかり武器を携帯しているので、それを見ると、少々、ギョッとさせられるところもあります。

 今回の電気ショック兵器は非殺傷性武器で、この携帯許可は3年間の試験的なものであるとしています。

 ここのところ、パリ市内のメトロの駅などでの物騒な事件を見ていると、100歩譲って、深夜の時間帯や、比較的、危険とされる地域ならいざ知らず、平日の昼間の時間帯にナイフやハンマーを持った人が暴れたり、人を傷つけたり、全く、これでは気を付けようがない・・とウンザリしていたところでした。

 つい最近もメトロ14号線のピラミッド駅で血だらけのハンマーを持った男が暴れて、制圧に介入した警察官の銃を奪って発砲したという事件があり、ピラミッド駅=オペラ座界隈(日本人も比較的多い地域)で私にとってもかなり身近に感じている場所でもあり、なおさらショッキングな怖い思いをさせられたばかりでした。

 運輸大臣は「一部の国ではテーザー銃の有効性が実証されている」と、昨年11月に起きたドンカスター発ロンドン行きの列車内で起きたナイフによる襲撃事件で11人を負傷させた男を治安部隊がテーザー銃で制圧した事例を紹介しています。

 ここ数年で特にパリの公共交通機関での暴力事件が増加したのは、メトロなどの各路線が郊外線とのアクセスが可能になった事にもあるとは思うのですが、とはいえ、治安がこれ以上悪くなっていくまま、放置されることは、あり得ないことで、このような措置を取らざるを得ない事情は、充分に理解できます。

 日本も治安が悪くなったという話を聞くには聞きますが、やはり治安の悪さに関していえば、レベルが違うとしか言いようがなく、残念な限りです。


公共交通機関警備員 電気ショック兵器携帯許可


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2026年2月20日金曜日

スーパーマーケットチェーン「ALDI」の深刻な衛生問題 

  


 ディスカウントスーパーマーケットチェーン「ALDI」(アルディ)のヴァル・ドワーズ店が深刻な衛生問題が発覚し、行政閉鎖となっています。

 「ALDI」チェーンは、昨年の11月にも同様の問題でアルジャントゥイユ店が閉店したばかりです。

 こう立て続けに衛生問題が発覚していくと、その会社全体の管理体制に問題があるのではないか?と疑わしくなってしまうところです。

 先週の衛生検査により、ヴァル・ドワーズ県(イル・ド・フランス地域圏)は、ヴィリエール・ベルのビジネスパーク内にあるALDI店舗に対し、「公衆衛生に関する深刻かつ差し迫った危険」を理由に行政閉鎖を命じました。

 ヴァル・ドワーズ県人口保護局(DDPP)がスーパーマーケット内を検査した結果、特に顧客の目に触れない倉庫において、多数の欠陥が発見されました。



 県当局は、配達エリアと果物や野菜を保管する冷蔵室で害虫が著しく発生し、尿の匂いとネズミの糞が見られたと報告。これらすべては、汚れていて整備が不十分な建物、設備で発生しており、適切な衛生管理も行われていませんでした。清掃、消毒、ネズミ駆除にも不備がみられるとのことです。

 パリとネズミは切ってもきれない関係にあり、以前に私はオフィスでゴミ収集のおじさんが大きなゴミ箱を回収しにきた際にたまたま居合わせ、大きなゴミ箱からネズミが飛び出したのを見てしまい、悲鳴をあげたら、ゴミ収集のおじさんに笑われて、「あなた、ここをどこだと思ってるの?ここはパリなんだよ!」と笑われたことがありました。

 それくらいパリにはネズミがオフィスにさえ出てくる可能性があるわけで、私がいたオフィスにも、ネズミ駆除用の薬を定期的に取り換えに来る業者が来ていましたし、ましてや、スーパーマーケットのような大量の食料品を扱う店舗では、細心の注意を払わなければ、ネズミから食料品を守れないものではないかと思います。

 今回、立て続けにALDIの衛生問題が発覚していますが、おそらく少なからず、良く調べれば、どこのスーパーマーケットにおいても、その度合いは違うのだとは思いますが、問題は抱えているのだと思っています。

 たしかに行政処分が下るほどの問題となれば、ALDIはその管理体制に問題があることは否めませんが、だからといって、他のスーパーマーケットが安心だとも決して思いません。

 管理問題としては、賞味期限切れ、コールドチェーンの途絶、衛生基準の不遵守、例えば、保管エリアにゴミが捨てられていた・・などが挙げられています。

 ALDIは昨年、2月、9月にも別店舗が行政閉鎖処分を受け、そのうちの1店舗ではネズミが大量発生したそうで、同社のCGT労働組合によると、「いたるところにネズミの巣があり、倉庫には糞が散乱し、食品パレットの中にはネズミの死骸が散乱していた。尿で汚れたかじり取られたソーセージは箱から1つずつ取り出され、残りは何ごともなかったように店舗に陳列されていた」という恐ろしい報告までありました。

 ここまで行くと、衛生観念の基準というものが全く違う感じで、残念ながら、そういう人々もたしかにフランスには存在しているということも否定できません。

 以前、私がアフリカにいた頃、マルシェに買物に行ったら、ちょうどお昼時で、店員さんたちが食事をしていたのですが、その傍らには、もう一人の同僚用の食事が用意されていたのですが、その食事をネズミが平然と食べていて、ビックリした私は、そばにいた店員さんに「あそこにネズミが・・ネズミが食べてる!!!!」と言ったら、その人は、平然と笑いながら、「ネズミも食事しなきゃ・・」と言って溜まって見過ごしていたのを覚えています。

 こんなネズミが大量発生したりする話を聞くたびに、私はアフリカのマルシェでの光景を思い出すのです。


「ALDI」の深刻な衛生問題


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