4月末にクルーズ船の中で起こった「ハンタウィルス感染」は、その後もまだまだおさまっていなかったようです。
実際にこの事実が公になり始めたのは、5月に入ってからのことでしたが、それから、このクルーズ船は、どこに寄港するのかも、しばらくわかりませんでしたし、その後の感染を疑われる状況である乗客についても、定かではありませんでした。
結局は、このクルーズ船はスペイン領カナリア諸島のテネリフェ(テネリーフ)に寄港していたようです。
この乗客の中にフランス人が5人いたということは、報じられていたのですが、彼らは昨日、医療搬送機により、パリへ搬送された模様です。
ちょっと本題からは、ずれるのかもしれませんが、こういう場合、もしも私がそのクルーズ船に乗っていたとしたら、フランス人と一緒にパリに戻してもらえるのか?それとも日本が助けてくれるのか? どうなるんだろう?と、ちょっと心配になりました。
このクルーズ船の乗客のフランス帰国について、セバスチャン・ルコルニュ首相は「ホンディウス号の乗客5人がパリに搬送されたこと」、また、「そのうちの一人は、搬送中の医療搬送機の中で症状を発症したこと」、「この5人は、パリ北郊のル・ブルジェ空港に到着し、軍の病院へ搬送され、厳重な隔離措置がとられること」などを発表しました。
以前の報道では、「新型コロナウィルスのようなパンデミックになる可能性は低い」と説明されていたものの、この新たな症状を発症した患者が出たことで、再び、緊張した状況になっています。
政府は速やかにこれらの濃厚接触者に対する隔離措置を実施するための政令を発布する予定です。
なんとなく、そこまで心配する話ではないのか・・と思っていたのですが、首相まで出てきて、このような声明を発表したり、厚生大臣が一応、パンデミックに備えてのマスクの準備を確認した・・などという話まで出てきて、穏やかではありません。
当初、このウィルスの大半は、人から人への感染の可能性は、低いともいわれていたのですが、結果的に経過を見てみると、このフランス人の乗客の一人のように、症状が発症している人もいるということで、残念なことに、このクルーズ船の中に蔓延?していたウィルスは、人から人へも感染するということが実証されてしまったわけです。
また、厄介なことは、このハンタウィルスは、潜伏期間が1~8週間程度であり、多くは2~4週間後に発症するということです。今後も感染しているかどうかを確認するのには、相当の長い間の隔離が必用になるということです。
調査の結果、このクルーズ船でのハンタウィルス感染の最初の患者が特定され、それは妻と旅行中のオランダ人の鳥類学者(70歳)だったことがわかっています。夫妻、そろって鳥類学者だったようです。
この夫妻は南米諸国を旅行してきており、報道によれば、彼らはチリとアルゼンチンにしか生息しない特定の鳥(シロエリカラカス)を観察するために、ゴミ捨て場などを訪れていたとのことです。
その場所は、地元住民からは、疫病の巣窟のような場所として避けられている場所(ゴミの山はハンタウィルスを媒介するげっ歯類の恰好の餌場となっているため)にもかかわらず、鳥たちが餌を求めて集まるために、世界中の鳥類愛好家には、逆に人気のスポットとなっているのだそうです。
彼らはここに足を踏み入れていたのです。
この夫妻がクルーズ船に乗船したのは、4月1日、この夫の方に最初の症状が現れたのが4月6日、発熱、頭痛、下痢などの症状ののち、数日後の4月11日に死亡しています。
そして、その妻が死亡したのは、4月26日ですから、個人差はあるでしょうが、このあたりに、潜伏期間、発症してからのリスクなどのヒントがあるかもしれません。
この夫妻は、すでに死亡していますが、この夫妻から感染したと思われるクルーズ船の乗客のもう一人も死亡、数名が症状を発症する事態に陥っています。
少なくとも鳥類学者ならば、そのリスクは承知していたのではないかと思われますが、どの程度の覚悟?のもとに、そんな場所に足を踏み入れたのでしょうか?
ハンタウィルス感染 フランス人発症
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