フランス国民の多くが外出を控えた猛暑の影響でRATP(パリ交通公団)は、「猛暑対策ユニット」を設置したことを発表しました。
四の五の言わずに、さっさとエアコン設置しろよ!と言いたくなるところではありますが、猛暑対策への努力は進めているようです。
猛暑は具体的な運行プログラムにも影響を与えており、地下鉄については、地下にあるために温度のピークをある程度は抑えることができる一方、高架区間や路面電車では、猛暑によって路面や線路が変形してしまう可能性があるため、RATPは、高架区間のリアルデータを取得するために接続型センサーを設置し、線路温度を毎日、測定しています。
パリでは線路温度が57℃に達すると地下鉄の運行速度が減速されることになっているそうです。ということはタイムテーブル(一応ある)にもズレが生じてくるということでもあります。そもそも時間どおりにはいっていないので、あまり皆、動じないとは思いますが・・。
そのまえに、あまりの猛暑に多くの人が外出を控えたため、猛暑期間、イル・ド・フランス地域の地下鉄とRER(地域急行鉄道)の乗客数は15%減少、近郊バスではこの減少率は25%から30%に達しました。
乗客向けには地下鉄車両の冷房換気システムの搭載は50%。これは外気温より数度低い温度で車内を冷却するもので、外気温とは無関係に温度を設定する従来の空調システムよりはエネルギー消費量が少ないようです。しかし、外気よりも数度低いという場合、外気が40℃以上の場合、数度低いといっても30℃台後半の気温ということ・・。どおりで、たとえメトロに冷房が入っていても、まあ、なんとなく冷房が入っているかも?と思うくらいで、あまり涼しくはないのです。
先日、今年の夏初めてパリのメトロ5号線で冷房らしい冷房が効いているメトロに遭遇して、感動したくらいです。
2034年までに導入が進められている新型MF19型車両はすべて冷房システムが搭載される予定になっていますが、2034年っていつのことだよ!と言いたくなります。
一方、RER(地域急行鉄道)では、既に車両の93%に冷房システムが搭載されています。また、トラムに関しては、イル・ド・フランス・モビリテ向けにRATPが運行する路線には既に冷房が設置されており、バスについては、冷房設置率は49%(こんなにあるとも思えないけど・・?と疑問)、2035年までには全バスに冷房が完備される見込みだそうです。
RATPは給水器の設置も段階的に進めており、イル・ド・フランス・モビリテのネットワーク全体で100基以上が設置されていると胸を張っているRATPに啞然とします。イル・ド・フランス全体で100基ですよ!
全体の印象では、とにかく、フランスは、これまで全く猛暑に対する考えが甘いまま、何年も見過ごしてきたということで、また、そもそも夏に猛暑に見舞われるという事態に対応できるようには、街全体というか、国全体ができていないということ。
夏の暑い期間、冷房が効きすぎることを考えて、ちょっと羽織るものを持って出かけるというような日本の冷房事情は、つくづく羨ましい限りなのです。
パリの公共交通機関の冷房
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