2026年4月6日月曜日

ちゃっかり娘との口ゲンカと彼女の向上心 

  


 世の中には、自分の力だけでは、どうにもないこともあるものの、自分の置かれた状況なり環境の中でも、どのように対応していくかで、その後の人生は大きく変わっていくということもあります。

 最悪と思われた状況(私の場合、若くして夫に突然、まだ小学生だった娘を残して先立たれた時がまさにその時でした)が長い目で見て、結果的には、あんな状況だったからこそせざるを得なかった経験などが、後に役立った・・というようなこともあります。

 ちょっと大袈裟な書き出しではありますが、今、日本で仕事をしているたくましい娘を見るにつけ、本人の努力ももちろんありましたが、周囲にいかに支えられてきたか?離れていた親戚や家族にもいつも見守ってもらってきたことを感じずにはいられません。

 娘は、今や親戚中からも、たくましい女の子として認識され、「〇〇(娘の名前)だけは、本当にどこでも生きていかれるね・・」と言っていただいています。

 リモートワークが良いのか悪いのか、日常的には、日本、アメリカ、ヨーロッパの時間に併せて仕事をしているために、家でも結局はものすごい長い時間を拘束されているんじゃないの?と思うほど忙しく仕事をしている娘は、親の私がいうのもなんですが、もの言いがキツいな・・と感じることが今回の私の一時帰国の間には感じられ、「あなたは、どうして、そんなことで、そんなに嫌な言い方をするの!!」と怒ったことがありました。

 娘はその時は、「人の言うことをそんなに気にすることない!気にする方がおかしいよ!」と私の言うことに反発していましたが、数日後、急に「昔、パリのラーメン屋でバイトしてた時、すごく人当たりがよくなったってみんなに言われたな・・また、単発で、そういうバイトでもしようかな?」などと言い出したのでびっくりしました。

 私が、「あなたの今の収入で、さらにバイトなんかしたら、税金とか、めんどくさいというか、大変なんじゃないの?だいたい、そんな時間あるの?」と言ったら、「いや、人との対応の勉強のつもりで・・・お金のためというより賄い目当てで・・少なくともお金を払わずに勉強になることだから・・」というので、「えっ?」と驚いたのですが、後から考えて、私が言ったことを後になって考えたのだな・・と思い至りました。

 なにより、ちゃっかりしたというか、少しでも自分に得るものがあるチャンスを伺いながら、そういった人としてのあり方についても、常に向上心を抱いて、行動に移していこうとしている彼女は我が娘ながら、すごいことだ・・と思った次第です。

 しかし、彼女のちゃっかりしているところは、日常のごくごく些細なことにも抜け目がないわけで、昨日、私が日本にいる間に買った食材を食べ尽くそうと、ちょっと家にあるダシを探していたところ、昨年、来たときに買った茅乃舎の「おでんだし」というものが半分残っているのを発見し(海外在住の場合は賞味期限が最低でも1年は自動的に延長されている感覚)、じゃあ、あるものでおでんを作ろう!とそのだしと、九州で買ってきたさつま揚げなどを煮始めていたところ、本当は大根くらい欲しいけど、大根重いしな・・もう大根買っても食べきれないしな・・と思っていたところ、娘が絶対に大根買う!と言い張り、一緒にランチをしに行った帰りに大根を買ってきたので、さっそく、味が染みるようにすぐ煮なきゃ!と大根を入れて、火にかけました。

 そこで、私は全然、味見をしていなかったことに気づいて、「あ!全然、味見していなかった!」と言ったら、娘が「ちょっと味、濃い目だよ!」と。「だから、大根入れたらちょうどいいと思って・・」と、ちゃっかり人の作ったものの味見をしていたのでした。

 まったく相変わらずというか、食べ物に関しては特に抜け目のない娘です。


口ゲンカ ちゃっかり


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2026年4月5日日曜日

公衆衛生上の重大な問題 カーフール(ヴァル・ドワーズ)の店舗一時閉鎖

  


 ヴァル・ドワーズ県(イル・ド・フランス地域圏)は、衛生上の不備を理由にハイパーマーケット カーフールの店舗を一時的に閉鎖を決定、同店は、その後、衛生基準を満たすよう改善されたものの、「公衆衛生上の重大かつ差し迫った危険がある」と判断しました。

 ヴァル・ドワーズ県は先週、当該店舗の「販売・調理・取り扱い・保管」に対する行政上の営業停止命令を発表しています。

 停止理由として挙げられたのは、「害虫の発生(ネズミの糞の存在)」、「賞味期限切れ食品の取り扱いおよび販売」、「不適切な条件下での食品保管」、「不衛生で維持管理が行き届いていない施設および設備」などです。

 行政側は「これらの不備により、当該施設は汚染や微生物の発生、食中毒のリスクがあり、公衆衛生に深刻かつ差し迫った危険をもたらす」と説明し、基準を満たせば営業停止命令は解除されると明記しています。

 フランス第2位の食品小売業者であるカーフールは「影響を受けたエリアの徹底的な清掃をただちに開始するとともに、この容認できない店舗の不備の原因究明と必用な経営上の結論を導き出すため、内部調査を開始した」と発表しています。

 AFP通信が公表しているカーフール・フランスの経営陣宛の書簡の中でCFDT労働組合は、「大手小売企業にふさわしくない欠陥」を非難し、数年前から投資不足、建物の維持管理の不備、一部店舗の不衛生な状態について警鐘を鳴らしてきたと指摘しています。

 組合は、「緊急資金の拠出」や「維持管理方針の見直し」といった即時の対応を要求するとともに、「清掃と害虫駆除」は従業員ではなく、専門業者に委託するべきであると主張しています。

 一般的にスーパーマーケットの清掃や害虫駆除は従業員が行っているのかどうかは、わかりませんが、「自分たちの仕事はここまで」と区切ることを主張するのは、いかにもフランスらしいことだと思います。

 もっとも、カーフールのような大きな組織となると、店舗によって、異なることも多いのではないかとも思われますが、多くの食品を扱う店舗のネズミ駆除のような仕事になれば、もうこれは、一般の人に手に負える問題ではないので、もしも、これを専門業者に任せていないとなれば、それは大きな問題であり、経営上の問題にも関わってくることかもしれません。

 一時は隆盛を極めていたカーフールのような、なんでもたくさん置いているタイプのお店も時代の流れにより、消費者のニーズが変化してきて、すべて縮小傾向に、扱う商品の種類(以前は電化製品から園芸、学用品、洋服、靴、おもちゃ、自転車などなんでもあるイメージだった)がどんどん減少して、ふつうのスーパーマーケットと変わらない規模にしなければ、成り立たないようになってきています。

 同じ経営を維持していくだけでは経営は成り立たず、常に変化していく時代についていかなければならないハイパーマーケットはなかなか経営が大変な状況なのです。

 そんな中で、基本的なずっとかわらず存在し続けている食品に対しての衛生問題、清掃、害虫駆除など、実はいつでも存在してきた問題への対応が疎かになってきていたというのは、やはり肝心なところで足をすくわれることにもなりかねない、大変なことなのです。


カーフール(ヴァル・ドワーズ)の店舗 衛生問題で一時閉鎖


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2026年4月4日土曜日

機内食と最後の食い意地

  


 私の日本への一時帰国の目的のひとつは美味しいものを食べることでもあります。限られた日数の中で食事の回数も限られており、その中で絶対に食べたいもの、絶対に行きたいお店、その他、出かけて歩いている間に目にする食べてみたいものや会食でいただく食事などを加えると、今回は特に家で食事をする機会も少なくなってしまい、日本滞在中に食べるはずだったものを消費していくのが厳しくなりました。

 食べきれなければ、家においていけば、娘がいるので、全くムダにはならないのですが、それは何としても、どうにも悔しい!

 今回は、どういうわけか、パリから羽田のフライトで出てきた機内食が絶望的なものであったので、どうせ、帰りの便も同じようなものだろうと思っていたので、最後の日本での食事は飛行機の中に持ち込んで食べる食事・・みたいな気分になっていました。

 日本滞在終盤になってくると、もう「これは、持って帰ろう!」というものから、「これは、飛行機の中で食べよう!」となってきて、ただでさえ、ギリギリの荷物に手荷物が山のようになるにもかかわらず、私の食い意地は最後の最後まで日本の食べ物を諦めることはありませんでした。

 「これは、飛行機の中で食べよう!」という言葉が、私の口から出るのがあまりに頻繁になってきたことには、自分でも気が付き始めて、自分で苦笑してしまったほどです。

 気が付いてみれば、どんだけ飛行機の中で食べるのか!ってほどに・・。

 友人や従姉妹からは、「そんなに日本の食べ物がいいんだったら、日本に住めばいいじゃない!」と言われるのですが、もちろん、食べ物に関しては圧倒的に日本の方が良いことは事実ではありながら、これが日常になってしまったら、この感動はなくなってしまう!そんな気持ちもあるのです。

 実際に、以前は私と一緒にいちいち日本の食べ物に感動していた娘は、すっかり日本の食べ物がごくごくあたりまえのものになり、何の感動も示さず、涼しい顔をしているのは、私にとっては、ちょっと残念というか同志を失ったというか、寂しい気持ちさえしてしまうのです。

 これまで、こんなに飛行機に乗っているのに、気が付かなかったのは、行きと帰りのフライトの機内食では同じ航空会社でもかなりクォリティが違うということで、その時のメニューやたまたまのめぐりあわせ(少々オーバーですが・・)もあるのか、日本に来るときはさんざんだった機内食がパリに帰るフライトでは、まずまず食べられるもので、それを出されれば、それを食べてしまいます。

 娘に「ママ!どんだけ飛行機の中で食べるつもり!?」とまで言われながら、機内に持ち込んだ食糧には、結局、機内では全く食べることはなく、そのまま、パリに持ち帰ってくることになりました。

 いずれにせよ、パリに戻ってきても、しばらくは、山のような日本の食料品に囲まれて、ごきげんな日々を過ごせるのではありますが、これが不思議で、日本に滞在中は、胃が大きくなるのが追い付かないほどの食い意地、もはや、食べたいと思うのがお腹が空いたからというのではなく、もうひたすら「食べたい!」という気持ちからくる食い意地になってしまっていて、ちょっとした過食症の状態に。

 しかし、不思議なもので、パリの自宅に戻ったとたん、その食い意地はスッと消え、日本滞在中に酷使した胃を休められる状態になっています。ヤレヤレ・・痩せなきゃ・・。


機内食 食い意地


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2026年4月3日金曜日

マクロン大統領と高市首相の「かめはめ波」

  


 マクロン大統領が訪日の際の公式記者会見の席で、高市首相とともに行ったジェスチャー「かめはめ波」がフランスでも話題を呼んでいます。

 中東情勢の緊張が高まる国際情勢の中、マクロン大統領は、両国間の経済、技術、軍事関係を強化するための来日ということで、緊迫した雰囲気が予想されていただけに、この「かめはめ波」は、その厳粛な雰囲気とは対照的なものであっただけに、余計に話題を呼んだともいえます。

 この「かめはめ波」は鳥山明氏の人気漫画「ドラゴンボール」に登場する架空の技で亀仙人が編み出した体内の潜在エネルギーを凝縮させて一気に放出させる技で主人公の孫悟空の得意技です。

 会見の中でマクロン大統領も述べていますが、フランスは世界第2位のマンガ大国でもあり、フランスでもこのシンボルは普遍的なものとなっており、今や何世代にもわたって誰もがすぐに認識できるジェスチャーであり、日本国民はもとよりフランス国民に対しても広い世代にアピールできるものとなっています。

 このフランスでのドラゴンボール人気は、2024年の鳥山明氏の訃報がフランスで、どのくらいのボリュームで伝えられたか?で、私は、あまりの大きな扱いに驚かされました。

 マクロン大統領にとっては、日本とフランスが共通して親しみやすく、広く国民から受け入れられている文化的な言語を用いてコミュニケーションをとるということが、この一連の場面を映像的に非常に力強いものにしていると言われています。

 しかし、マクロン大統領が政治とポップカルチャーを融合させた態度をとったのは、これが初めてではなく、彼は大統領就任当初から、より現代的で親しみやすく柔軟性のある外交を体現しようと努めており、この姿勢は、大統領職をより人間味のあるものにし、若い世代とのつながりを深めるという広範な戦略の一環なのです。

 彼は漫画などのポップカルチャーの要素を取り入れることで、従来の外交規範を超越しようとしているとも言われているのです。

 一見すると突発的に見えるこのジェスチャーは戦略的な側面が見え隠れし、計算されすぎたえせコミュニケーションであるとか、深刻な内容を覆い隠すものであるとか、真剣さに欠けるといった批判的な声もあがってもいます。

 両首脳は「かめはめ波」という誰もが認識できるジェスチャーを用いることで瞬時に露出を確保しました。普遍的な文化的コードを選択することで言語の壁を乗り越え、即座にインパクトを与えることができるのです。

 このジェスチャーに賛否両論があるにせよ、この「かめはめ波」は人々の心に刻まれるに充分なインパクトを与えたのです。

 情報であふれたメディア環境において、人々の注目を集めることは、政治指導者にとっての大きな課題。マクロン大統領と高市首相はわずか数秒で政治とポップカルチャーを融合させ、瞬く間に話題を呼ぶコミュニケーションの進化を如実に示しました。

 この予期せぬジェスチャーは、より広範なトレンド、すなわちポップカルチャーが最も権威ある組織にまで浸透しつつあることを示しており、人気作品への言及は、もはやアーティストやインフルエンサーだけの特権ではなく、指導者のジェスチャーやスピーチにも見られるようになっています。

 マクロン大統領と高市首相の「かめはめ波」はその顕著な例で、これは多様な聴衆に訴えかける普遍的な言語を使おうとする姿勢の表れでもあります。

 また、これは、フランスと日本の間だからあり得たことでもあると思われ、このフランス人にとってのマンガというのが、恐らく日本人の想像する以上の位置づけになっているということは、本当にスゴいことなんだと、あらためて思わされます。


kamehameha  かめはめ波


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2026年4月2日木曜日

カニ缶を探すのが大変になっていました!

  


 私が日本に帰国した際に、よく買って帰るもののひとつに蟹の缶詰め、いわゆる「カニ缶」があります。

 フランスにもカニ缶はあるのですが、存在感が薄く、フレーク状になっているものがほとんどで、それはそれで使いようがあるのですが、カニを楽しみたいとなると、まるのままの蟹ということになり、これは非常に高価だったり、いつでもどこでも手に入るものでもなく、ノエルの際には、よく見かけますが、日常的にはあまり見かけません。

 私とて、そんなに頻繁にカニを食べるというわけではなく、カニといえば、ちょっと贅沢感があって、ここ数年は自分のお誕生日には、ちょっと良質な日本のカニ缶を食べるのを楽しみにしています。

 カニ缶というものは、とてもギッシリ詰まっていて、殻から外して食べる蟹と比べると、とてもわりが良いというか、なかなか食べ応えがあるものです。

 日本で買うにしても、なかなか高価ではあるのですが、特別な機会に外食することを考えれば、安いものです。

 それで、日本に一時帰国の際にはカニ缶を買って帰ることが多いのですが、今年も間際になってカニ缶のことを思い出し、「そういえば、カニ缶買うの忘れてた!」と近所のスーパーマーケットに行ったのですが、なんと、フレーク状になったものしか置いておらず、ビックリ! 私の欲しいのは、これじゃない!カニの脚が形状を保っているカニ缶!!、私のカニ缶・・どこに売っているの?と焦ったのです。

 前はふつうに売ってたのに・・・。

 従姉妹に聞いてみたところ、最近は、あまり高いカニ缶を置いても売れなくなったので、ふつうのスーパーマーケットじゃ置かなくなったみたい・・とのこと。

 ネットで探せば、その方が安いかもよ!と言われて、ネットで探してみたのですが、ネットの方もギフトセットなどになっていて、1缶だけ・・というのは、見当たらず、そんなにいくつもはいらないので、そちらも、断念。

 そこで、たまたま、成城に立ち寄る用事があったので、成城石井の本店に行ってみることに・・あそこだったら、売っているだろう・・と久しぶりに成城学園前駅に降り立ってみると、まあ、駅の様子がすっかり変わっていてビックリ!

 改札をおりてすぐのところに、成城石井よりも少し庶民的と思われるスーパーがあったので、こっちにあれば、成城石井よりも安いかも?と、こちらに先に立ち寄りました!

 すると、ありました!カニ缶が!さすが成城!と思ったのもつかの間、1つだけ残っている?と思ったそのカニ缶を手に取ってみると、なんだか妙に軽い!中が入ってない不良品?そんなことあり得る?と思って、マジマジと缶詰めを見つめると、そこには、「見本品」の文字が・・。現物はお店の人に頼まなければなりません。

 カニ缶って、そんな存在になっているのか?と驚いた次第です。




 その後、せっかく来たから・・と成城石井の方にも行ってみたのですが、ここには、さすがに中身の入った現物のカニ缶がふつうに他の商品と同じように並んでいました。なんだか些細なことではあるのですが、小さな市場の変化を感じたのです。


カニ缶


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2026年4月1日水曜日

マクロン大統領は日本で何をしようとしているのか?

  


 現在、日本に公式訪問中のマクロン大統領は、この訪日で何をしようとしているのでしょうか?

 フランス大統領府は訪問前に「中東危機が日本との協議の中心となる」と確認しています。

 両首脳は、「共通の解決策を見出す方法」について協議する予定であり、マクロン大統領はフランスのイニシアチブにおけるホルムズ海峡の安全確保と爆撃終結後の海峡再開のための「有志連合」を構築することを考えています。

 日本はG7の一員であり、次回のG7サミットはフランスが議長国を務め、エビアンで開催されます。フランスはこの議長国としても日本との連携を求めています。

 日本の石油輸入の大部分はホルムズ海峡を通過していることから、フランスはこの有志連合について、フランスは日本の協力体制を期待しています。

 しかし、フランス側は昨年10月に日本初の女性首相に就任した高市首相が超国家主義的かつ保守的な立場を確立し、ホワイトハウスの現職大統領との親和性を示すことに全力を注いでいるということについても、決して見過ごしてはいません。

 先日の高市首相の訪米の際のトランプ大統領との会談の模様もフランス側は当然、確認していることは言うまでもありません。

 外交の場となれば違うのかもしれませんが、高市首相が首相就任以来、彼女自身の首相としての発言の機会は極めて少ないように感じられ、弁が立つことで有名なマクロン大統領との会談がどのようなものになるのか?というより、忌憚なく話ができるのかどうか?と思ってしまいます。

 しかし、フランス大統領府は外交こそが危機からの脱却への道をひらく唯一の手段であるという点で日本との共通の認識を持っていると表明しています。

 この他、マクロン大統領はこの訪問をフランスの魅力をアピールする機会であるとも捉えており、多数のフランスの経済界のリーダーを伴い、経済フォーラムの傍らで人工知能分野の大手投資企業であるソフトバンクやリヨンを拠点とするスタートアップ企業Caresterに投資している岩谷産業の会談も予定しています。

 フランスはまた、既に確立された協力関係を基盤として、日本の民生用原子力エネルギーに関するロードマップに署名する意向でもあります。

 さらに宇宙分野、研究、破壊的技術におけるパートナーシップを強化する計画もあり、国防大臣や外務大臣を含むフランス閣僚が出席し、安全保障に関するセッションも予定されています。

 マクロン大統領の日本訪問は3日間。これら全てをこなしたうえに、天皇皇后両陛下からも招待を受けているとのこと。かなり忙しい日程であると思われます。

 マクロン大統領の訪日はこれが4回目。極右で超国家主義的かつ保守的な立場の首相になってからは初めてとフランスメディアは報じています。

 また3月19日、ホワイトハウス訪問中にトランプ大統領が同盟国に予告なしに行われたイラン攻撃と1941年の日本軍による真珠湾攻撃を不当に比較した際、高市首相が居心地が悪そうで当惑し、動揺した様子を見せたことも併せて報じています。

 今回のマクロン大統領との会談では、高市首相が当惑し、動揺することがないことを祈っていますが・・。


マクロン大統領訪日


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2026年3月31日火曜日

パリのバンク・オブ・アメリカへのテロ未遂事件

  


 最近のフランスで起こる凶悪事件の実行犯には Snapchat 等のSNSにより、未成年の若者たちが少額(その犯罪の重さに比してという意味で)の報酬で依頼されて実行してしまうというケースが目に見えて増加しています。

 ちょっと思い出せるだけでも、薬物取引による元締めの争いによる残虐な報復行為や携帯ショップ襲撃など、私でさえも、ここ数年で、あっという間に片手で足りなくなるほどの事件が思い浮かびます。

 Snapchat は、世界で月間アクティブユーザーが4億人を超え、特に10代・20代の78%以上が日常的に利用しているSNSであると言われています。

 今回、パリのバンク・オブ・アメリカに対する襲撃未遂事件においても、現在までに計5人が逮捕されていますが、このバンク・オブ・アメリカの前で手製の爆弾を仕掛けているところを現行犯逮捕されたセネガル出身の17歳の少年は、このSnapchatを通じて、炭化水素の容器と起爆装置からなる爆発物を仕掛けるように、報酬600ユーロを受け取り、依頼されたと供述しています。

 中東情勢がいつまでも集結しない中でのテロ行為に600ユーロの報酬で依頼を受けて実行してしまうところが信じられないことでもあります。

 この事件の背景には、イランとの関連も疑われており、この少年がどのような思想の持主であったのかは、現段階では伝えられていません。

 ただ、このテロ未遂事件とイランとの関連については、3月21日の段階でパリはイラン系グループによる脅威にさらされており、テレグラムに投稿された動画の中で「ハラカト・アシャブ・アル・ヤミン・アル・イスラミア(正義の友のイスラム運動)」は、GoogleMapを使って、パリ8区のボエティ通りにあるバンク・オブ・アメリカの本社に赤い点滅表示を示していました。

 「フランスのバンク・オブ・アメリカは単なる銀行ではなく、影のシオニスト(レスチナの地にユダヤ人の国家を建設・維持すべきだと考える人々)勢力でもある」、「手遅れになる前に出ていけ!これが最後の警告だ!すぐに銀行から出ていけ!」とこの親イラン系テレグラムチャンネルでアシャブ・アル・ヤミングループは主張していました。

 そして、1週間後の3月28日、このテロ未遂事件が起こっています。

 しかし、バンク・オブ・アメリカ襲撃未遂事件において、直接的な動画や犯行声明は出ていません。

 そのような背景からこの事件の司法捜査は国家対テロ検察庁(PNAT)が主導しており、イラン政府によるテロ行為の可能性が真剣に検討されていると言われています。

 今回の事件は犯行手口がオランダやベルギーで発生したテロ事件とあらゆる点で似通っていると言われているのも、この関連性が疑われている要因となっています。

 もちろん、現在の中東での出来事も大問題であるのはもちろんのことですが、この未成年をも巻き込むSNSを利用しての犯行依頼の手法、またそれにこの少年たちが犯罪に手を染めてしまう傾向も充分に深刻な社会問題の一つであるとも言えます。

 フランスでは15歳以下のソーシャルメディア利用禁止が来年度(2026年9月)に間に合うようにすすめられていると聞いていますが、すでにこのような事件が起こってしまっており、また、年齢的にも今回、逮捕されている少年を見ても、15歳以下の禁止には、かからないことになってしまいます。

 まさに、どんどん蔓延していくSNSの世界に法がついていけていない・・そんな現状が見えてきます。


バンク・オブ・アメリカへのテロ未遂事件 


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