今年のパリのバゲットコンクールが行われたのは2月のことだったので、ちょっと間が抜けているかもしれないのですが、私にとっては、毎年のバゲットコンクールでグランプリを受賞したお店へ行って、バゲットを食べてみることは恒例のことになっているので、2ヶ月近く経ってしまいましたが、今年も行ってまいりました。
今年、栄えあるグランプリを受賞したのは、「ル・フルニル・ディド」のオーナーであるシタンパラーピライ・ジェガティーパン氏でした。
ここのところ、フランス人ではない移民がグランプリを受賞することが続いていましたが、今年の受賞者もまたフランス人ではありませんでした。
2003年にフランスに渡ったスリランカ出身のジェガティーパン氏はレストラン業界で様々なアルバイトを経験したのち、2008年彼は製菓の世界に足を踏み入れ、まずフランス料理の高度な技術の象徴であるマカロン作りを学びました。
その後、ごく自然な流れでパン作りにも取り組み始め、パン作りの修行を積み、情熱を注ぎ込みました。2018年に自身の店をオープンして以来、技術を磨き上げパン作りへの情熱を昇華させていきました。
お店はパリ14区の比較的、庶民的な感じのする通り沿いにあり、外観はごくごくふつう・・というか、むしろ、地味な感じの店構えです。同じ通り沿いには、いくつかのブーランジェリーがありますが、他のブーランジェリーの方がどちらかといえば、洗練された感じがするくらいです。
店内に置いてある他のパンやお菓子類なども、お値段も控え目で、よく言えば素朴な感じ(無骨な感じ?)さえする印象を受けます。
ここ数年、毎年、グランプリ受賞(バゲット・トラディショナル)のお店を見ていると、本当に様々で、お菓子の種類も多く、洗練されていて勢いに乗ってるな・・と思うところもあれば、ほんとうにごくごくふつうの街のブーランジェリーなんだな・・と思うところもあり、千差万別です。
今回のグランプリ受賞のお店に関して言えば、後者の方で、ほんとうに目立たないごくごくふつーなブーランジェリーです。
パリ全体を見渡せば、最近は小綺麗で、洗練されたブーランジェリーが続々と増えている印象ですが、ここは昔のまんまのブーランジェリー・・そんな感じです。
この必ずしもイケイケな感じではないところが、パリのバゲットコンクールが厳正な審査で行われていることを物語っているのかな・・という気もします。
今回もそのグランプリを受賞したというバゲット・トラディショナルを購入。残念ながら焼き立てではありませんでしたが、家に戻って試食。
正直、あんまり期待はしていなかったのですが、日本から帰ったばかりで、久しぶりだったこともあってか、とっても美味しかったです。
まず、バゲットにナイフをいれた瞬間に切れ方、そして、その香りに「おっ・・!これは・・⁉やっぱり美味しそうだ・・」となりました。
ちょっとだけ味見のつもりが3分の1くらい、一気に食べてしまいました。
美味しいバゲットを食べるたびに思うのですが、やっぱりフランスで一番美味しいのは、パン(バゲット)とバター・・(もしくはチーズ)。
日本だったら、美味しいご飯とちょっとしたお漬物とか佃煮とか、おにぎりとか、そんな感じなのかもしれませんが、シンプルなものほど、飽きずに美味しく食べられるもので、フランス人にとったら、バゲットとバターなのかもしれません。
そんなことをしみじみと思わせられるような素朴なお味のバゲットでした。
🌟Le Fournil Didot / 103 Rue Didot 75014 Paris
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