2025年7月5日土曜日

今年もやってまいりました!鳩との闘いの日々

  


 毎年、春先から始まって、私は家の狭いベランダで野菜を育てています。

 今年は、春先から春菊、小松菜などの葉野菜、あとは、もう何年もずっと同じ鉢に植えっぱなしになっている山椒、三つ葉、紫蘇がいつのまにか芽を出してぐんぐん育ってきます。

 いずれも、パリでは、簡単に手に入らない野菜なので、大変、助かっており、私の大事な食材の一部になっております。

 その後、ナスやオクラなども植えていますが、なんといっても夏のハイライトは「きゅうり」です。

 今年は、きゅうりの種蒔きをしたあと、なかなか芽が出ず、苦労しましたが、ここにきて、ようやく育ち始めました。と思って、ようやく育ってきたきゅうりを間引いて、植え替えたりし始めた矢先。やってまいりました。鳩が・・。

 毎年のことなので、さすがにもう驚くことはないのですが、ある時、突然、場所を物色に来て、今年は、まず私の大事な三つ葉を踏み荒らしました。気が付くと、側には、どこから運んでくるのか、小枝が積んであって、さらにギョッとさせられます。

 踏み荒らされた三つ葉の地ならしをしなおして、その上にカゴをかぶせて防御。すると、次は、植え替えたばかりのきゅうりの苗を折られ、きゅうりの苗を1本ダメにしました。

 その度に、なにか、シートで覆ってみたり、ペットボトルをたててみたり、朝、ベッドの中からベランダで鳩がクックーと鳴いているような気がして、まだ、もう少し寝ていたいと思うのに、ベランダに確認に行きます。

 今朝などは、一度、朝、行ってみて、いなかったので、安心して、もう一度、ベッドに戻ってグダグダしながら、本を読んでいたら、今度は、紫蘇を踏み荒らされ、また、小枝の山が・・。

 朝、起きた時点でベランダに繋がっている窓は、もう開けたままにしてあり、おまけに紫蘇の鉢は、部屋のすぐ前に置いてあり、側にいた鳩はもう、今にも家に入ってこれそうな勢いで、ギョッとしました。

 今日は、さすがに、まだ、芽が出たばかりのものには、プランターの上に一応、ネットを張りました。

 これを数回、繰り返しているうちに、鳩の方もだいたい諦めてくれるのですが、毎日が鳩との攻防戦です。

 私は、鳥類全般が大嫌いで、特に実害を被る鳩はもっとも嫌いです。

 もっと広くて、心地よさそうな場所がいっぱいあると思うのですが、どうして、我が家のような狭いベランダなんかに来るのか、本当に不思議です。

 数日前の猛暑の時は、さすがにベランダなどに出ていられる状態ではなかったので、鳩が来ても、もう出れない・・と思っていたのですが、あの40℃近い猛暑の中は、さすがに、鳩も小枝を運ぶために何往復もするのはキツかったのかもしれません。

 今年も一日も早く、鳩が諦めてくれるのを待ちながら、毎日、鳩と闘っているのです。


ベランダの鳩


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2025年7月4日金曜日

夏のバカンス突入時の航空管制官のストライキ

  


 毎度のことではありますが、夏のバカンス突入のタイミングでまた空港、正確には航空管制官がストライキに入りました。

 今週末にフランス全土で夏のバカンス期間に入り、多くの人々がバカンスに出かけます。

 私も以前は、まさに娘の学校がバカンスに入ると同時に日本に行くことにしていました。

 娘を日本の小学校に体験入学させるためです。フランスの学校が夏休みに入ってすぐに日本に行けば、日本の小学校はまだギリギリ夏休み前でほんの数週間でしたが、良い経験をさせてあげることができたと思っています。

 しかし、当然、夏休みのフライトは一年中で最もチケットが高い時期でもあります。この時期がバカンスのスタートとなっているのは、多くの人は子どものバカンスのスケジュールに合わせているためで、否応なしにこの高いチケットを買っているわけです。

 高いチケットを売りつけておいて、実際にはキャンセルなど、もちろん、ストライキのためのチケットは、払い戻しや代替便に振り替えられるとは思いますが、それにしても、酷い話です。

 さて、今年も夏のバカンスの始まりとともに、ストライキの季節がやってまいりました。

 それは、7月に入って最初の週末目掛けて決行され、木曜日、金曜日と続きます。

 今回は航空管制官のストライキだそうで、航空関係のストライキといっても、その時々により、空港だったり、航空会社だったり、荷物管理会社だったり、その時々により、様々なのですが、航空便の多くがキャンセルされたり、遅延したりするのは、かわらないために、なんだかんだで、しょっちゅう、ストライキばかりやっている気がしてしまいます。

 昨年は、パリ・オリンピックを控えていたために、警察官をはじめ、多くの公共サービスに関わる人々がオリンピックを盾に早めに要求を突き付けており、ある程度は、それが受け入れられていた気がします。

 今回の航空管制官のストライキは、想像以上に大きなもので、パリ(CDG空港、オルリー空港)では発着便の25%が、ニースではなんと50%がキャンセルになっており、金曜日はさらに深刻で、パリ発着便の40%が、ニースでは50%がキャンセルになる模様です。

 航空管制官は、労働条件改善と職員数の増員を求めているということですが、バカンスの初めに大変、迷惑なことです。

 実際のところ、フランスはヨーロッパで最も多くの航空機が飛行する国であるため、フランスの航空管制官のストライキは、西ヨーロッパ全体の航空網に影響を及ぼすことになります。

 このような航空管制官のストライキの場合、少ない人員で可能な運行にスケジュールを調整するために、できる限り、長距離便には、影響が及ばないようにするとのこと。おそらく、日本への便などは、さしずめ長距離便に分類されているために、比較的、影響は少ないと思われるものの、パリから、さらに地方へ行く経由便などを利用する場合は、リスクがおおきいかもしれません。

 特に、今回、苦情が多く出ているのは、欠航便の数を明らかにせず、空港に行って初めて、欠航を知った・・というケースが多く、エアーフランスなどは、この事実を認めています。

 欧州の主要航空会社協会エアラインズ・フォー・ヨーロッパは、今回のストライキにより欧州全域で1,500便が欠航となり、約30万人の乗客に影響が出ると推計しています。

 フランス離発着の便、フランスからの経由便(フランス国内及び欧州内)を予約する場合、7月第一週目の週末は、避けるのが賢明かもしれません。


航空管制官ストライキ


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2025年7月3日木曜日

フランスで一番、売れている車は何か?

  


 フランスで一番、売れている車はどの車なんだろう? 日常を過ごしていて、車を見ない日はありませんが、その車にあまり注意を払うことはなく、むしろ、珍しい車の方に目が向いてしまいます。

 でも、日本人の私からすれば、やはりTOYOTAの車なんかは、見かけると「おっ!よしよし、日本の車も頑張っているな・・」などと、なぜかちょっと上から目線?のように思うのですが、あまりに地味で目立たなくてあたりまえのようにあるのは、やはり、ルノーやシトロエンといったフランスの車のような気もします。

 今回のデータは売れている車といっても新車の話なので、一般的なフランス人は、車を探すときには、まず中古車から探すくらいなので、これが即、現在、フランスで一番、多く走っている車というわけでもないと思います。

 フランスの自動車市場は、今年上半期に8%減少したと言われていますが、2025年1月から6月までで、最も売れている新車は「ルノー・クリオ」なのだそうです。

 この車は、フランス国内での圧倒的な人気を誇っており、フランスでの新車の販売台数の約2分の1を占めている状態が長く続いているようです。この車の人気の理由は、多用途目的とされていること、また、ガソリン、ディーゼル、LPG、さらには、ハイブリッドバージョンも利用できるという利点によるもので、世間がいくら「電気自動車へ!」などと潮流を起こそうとしていても、やはり、それ以外の需要が依然としてかなり多いことがわかります。

 このルノー・クリオという車、言っちゃ悪いが、特にカッコいいわけでもなく、スタイリッシュなわけでもなく、なんだかふつう・・でも、そんな車が圧倒的な人気ということは、フランス人が実は合理的で、なかなか堅実でもあることが見えるような気がします。

 1位のルノークリオがシェアの半分以上を占めているということは、自ずと2位との差は、かなりあるようですが、それでも、とりあえず2位につけているのは「プジョー208」ということで、このプジョー208の完全電気バージョンは、かなり人気のようです。

 そして3位は、「ダチア サンテロ」とのことで、恥ずかしながら、私は、この名前を今回、初めて知りました。ダチアというのは、ルーマニアの車だそうで、ルノーグループの自動車会社だそうで、つくづく、ルノーグループ強し!といった感じがします。

 4位は「シトロエン C3」これもプジョー208と同様、完全電気バージョン人気のあらわれだと言われています。

 トップ10全体は、ほぼほぼフランスのブランドが占めていますが、例外的な存在として、3位のダチアと10位にようやく滑り込んだ「トヨタ ヤリスクロス」です。

 TOYOTAのヤリスといえば、昨年だったか?フランスで最も盗難に遭っている車として注目されましたが、もうひとつ、注目されたのは、この車がフランス国内のヴァランシエンヌ工場で生産されているものであり、また、この工場が軒並み業績が下降しているこの業界において、例外的に成功していて、昨年、フランスで最も生産台数の多かった車両として注目されていました。

 しかし、この自動車業界全体のは全体的に停滞、不振、5月の販売台数をあげれば、前年同月比で12%以上減少。中古車市場は比較的安定しているものの、新車に関しては、ガソリン車と電気自動車、ハイブリッド車とのこの人気が分散している状態が、この不振に拍車をかけている感じもあります。

 フランスは環境問題対策のためにやたらと電気自動車推し(電気自動車購入の際の様々なベネフィット提示)の政策を進めているわりには、意外と伸びない電気自動車人気もなかなか微妙なところです。

 もっとも、私はパリでは車を運転することもなく、もっぱら、公共交通機関を利用。パリだけを見る限りは、車はできるだけ排除の方向に着実に進んでいます。

 我が家のアパートの駐車場も私たちが引っ越してきた頃に比べたら、車の台数が半分以下になっているような気がします。

 環境問題のためには、車をできるだけ減らそうとしつつ、こうして、実際に販売台数が減少していることを嘆いているのは、なんだかなぁ・・と思うのです。


フランスで一番売れている車


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2025年7月2日水曜日

あまりの暑さにコマーシャルセンターに避難しました!

  


 しつこいようですが、暑くて死にそうです。

 これまでの数々の暑さ対策が今年は、あまり役に立たないほどの暑さに心底、参っています。

 昨日のパリの気温は最高気温が39℃。もうこの猛暑日が数日続いているために、朝、部屋の空気を入れ替えて、家の中をスーッとさせるところ、空気は一応、入れ替えても、全然、涼しくなりません。

 もうここ数日、今、何時?ではなく、今、何度?になり、一日に何度、気温のチェックをするかわからないほどです。

 この暑さの中、出歩くことは、私にとっては、もはや命の危険を感じるほどで、思い起こしてみれば、アフリカにいた頃は、朝、起きて、曇っていると心の底からホッとしたことを思い出しています。まさに今、そんな気分・・曇りませんが・・雨ごいでもしたくなる気持ちです。

 夜も寝苦しく、昨日の朝は、暑くて早朝から目が覚めてしまったため、寝不足。それでも午前中はなんとかマシなので、無理してまた寝ることはしないで、お昼前に買物を済ませようと思って出かけたところ、もうすでにガッツリ暑くてもう、汗ダクになり、もうフラフラです。例年、恒例になっているお茶の入ったペットボトルを凍らせたものを握りしめてでかけたにもかかわらずです。

 正午ごろには35℃、それからほぼほぼ1℃ずつ、着実に上がっていくのは本当に恐怖。

 お昼は軽くおそばでも・・と、本当は火を使いたくはなかったけど、おそばだけ茹でて、ベランダの紫蘇を刻んで食べました。こうなってくると、ベランダの大事な野菜たちも心配です。

 もう午後3時過ぎからは、本当にピークとなるため、もう家にいるのは、諦めようと近くのコマーシャルセンターに避難。ここなら冷房は効いているし、電源もあるし、パソコン、携帯、タブレット、電子図書等、全てのコードを持参で飲み物を持ってでかけました。

 さすがに同じことを考える人もけっこういるようで、電源のあるソファなどは、けっこうな人が・・。

 いよいよこれはエアコンがないと生きていけない・・と思ったので、本当は、電気屋さんにエアコンを見に行こうと思っていたのですが、この暑さの中では、とてもそんな元気はありませんでした。

 もう少し涼しくなったら、見に行きます。

 自慢じゃないけど、私は本当に電化製品に弱くて、実物を見て、説明を聞かないと、どれを買ったらいいのか?わからないのです。

 ネットなどで見ると、いわゆる壁にはめ込み式になっていて、外に室外機があるタイプの日本のエアコンと違って、フランスでは、けっこう大型の箱型のようなエアコンが多くて、大きなチューブのようなものがついていて、これを窓の外に繋げるというものもあって、よくわかりません。

 少し、涼しくなったら、エアコンを買いに行くというのもおかしな話なのですが、今後、いくらでも、まだまだ暑い日はありそうなので、ムダにはならなそうです。

 このフランスの猛暑の辛いところは、夜、遅くまで気温が下がらないことで、午後9時の段階で、ようやく37℃に下がり、午前零時でも29℃です。

 アフリカの暑さに直面した時には、アフリカの人々は午後2時を過ぎると、もうボンソワールと挨拶、もう仕事はしない・・というか、あまりに暑くてできない・・。なんと生産性の悪いこと・・と思いましたが、今のフランスはまさにそれ・・。こんなに暑くちゃ、もう仕事にもならないし、学校も休校です。当初は200校が休校と言っていたのに、休校になった数は結局、2,000校だったそうです。

 この猛暑を乗り切るため、カフェのテラス席なども大変で、テラス席のテントには、ミストが定期的に作動するようになっていたりもします。

 この日は救急車の出動も相次ぎ、大混乱だったとか・・。

 個人的には午前中のうちに買物に行ったとき、「こんなに暑いときはスイカでしょ!」、「スイカを買って、朝のうちから冷やしておこう!」と意気込んでいたのに、なんと!この暑いのにスイカを売っていないという間抜けな現実。

 こんな時こそ、スイカをおいたら、売れるだろうに!今でしょ!とか思いながら、仕方ないので、メロンとペッシュプラ(平たい桃)を買ってきたのでした。


パリ猛暑 酷暑


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2025年7月1日火曜日

続々と増えてきたパリの観光客

  


 連日の酷い暑さの中、バカンスシーズン突入で、パリには観光客が続々と押し寄せてきている感じがしています。

 昨年は、パリ・オリンピックで多くの観光客を期待していたパリも、まさかの観光客は皆パリを避けて通るという結果になり、本当に昨年の今ごろのパリは、どこもかしこもガラガラでした。

 パリオリンピックともなれば、さぞかし、観光客が押し寄せるだろうと目論んだパリのホテル業界は、宿泊料を爆上げし、結果、皆、ドン引き。そもそも安くないパリのホテルの宿泊料金が倍以上に跳ね上がってしまったのですから、それは、当然のことです。

 そのうえ、規格外のセーヌ川での開会式のために街中は通行止めやら、閉鎖される店舗や施設が多数あり、高いお金を出しても、結局、自由に動いて、観光できないとなれば、みんななにも、そんな時にパリに行かなくてもよい・・と思うのはあたりまえです。

 そのかわりと言っては何ですが、パリのメトロなどは、これまた、こんなパリ見たことない!くらいにきれいに清潔に保たれ、うわっ!オリンピックパワーすごい!でも、やればできるじゃん!と思いました。

 しかし、一年経って、通常モードに戻り、駅なども(全ての駅とはいいませんが・・)しっかり臭い駅も戻ってきました。

 また、オリンピックまでにと工事を急いでいたメトロ14号線などは、空港まで路線が繋がった(オルリー空港)こともあり、大荷物を抱えた観光客がグッと増え、2~3分に1本の間隔でやってくるにもかかわらず、来る電車、来る電車、なかなかの混雑ぶりになっています。

 でも、ふと見渡すと観光客の割合が多く、彼らは大荷物を持っているので、余計に混雑しているような気がするのかもしれません。中には、若いのに大きな荷物をドンと座席の上において、携帯を眺めているような、なかなか迷惑な人もいます。

 ついこの間は、どこの駅だったか忘れましたが、本当に数年ぶりに日本の団体ツアー客の一団を見かけました。けっこう年配の方々が多い印象でした。以前は日本の団体ツアーといえば、大型バスを貸切って、忙しく回っていましたが、最近は、添乗員さんがツアー名の看板を掲げて、メトロを乗り継いで案内しているようで、ずいぶん変わったな~と思いました。

 とはいえ、なんだか日本人の観光客を見かけるのは、ちょっとホッコリして嬉しいものです。

 また、ヨーロッパやフランス国内の子どもたちの団体もけっこう見かけます。サマースクールのようなものなのか?わかりませんが、子どもたちもけっこう各々に大きい荷物を前と後ろに抱えて大変そうです。

 しかし、パリにとったら、観光客が増えることはありがたいことに違いなく、また、昨年の分も取り返さなければいけないと、観光業界はここぞとばかりに躍起になっています。

 パリオリンピックの時は消えていたホームレスや露天商もすっかり戻っていて、臭い駅もしっかり戻ってきています。また、この暑さゆえもありますが、なかなか体臭のキツい方々も戻っています。

 しかし、いろんなことをひっくるめて、これがパリ、素のままのパリをどうぞお楽しみくださいませ。

 昨年、オリンピックの聖火台として作られていたチュイルリー公園の気球は期間限定(ロサンゼルスオリンピックまでの毎夏)で再設置されています。

 また、エッフェル塔に備え付けられていた五輪は、そのまま残すという声もあったようですが、結局は、取り外されていました。それは当然だとおもいますが・・。


パリの観光客


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2025年6月30日月曜日

フランスの酷暑 恐怖の天気予報

  


 最近、朝、起きるとまず携帯を開いて、その日の気温を確認するのが日課になっています。もう気温によっては、できるだけダメージの少ないようにスケジュールを調整するようにしているためです。

 ここのところのパリは、30℃を超えるのはあたりまえで、今週前半の予報では、パリは36℃、39℃、38℃となっています。もう自分の体温、もしくはそれ以上になってくると、恐怖です。

 フランス気象庁は、6月30日月曜日の予報で、オレンジ色の熱波警報を84県に拡大しています。フランスの学校は、夏休みのバカンスまであと1週間、一部では、夏休みを一週間前倒しに・・という案も出ていたようですが、結局は、予定どおりとなったようです。

 ただし、これは、地域ごとにある程度、委ねられており、地方自治体は、協議の上、学校の教育施設の運営に関する具体的な調整が行われる可能性があるとしています。

 実際、パリ近郊のMelun(ムラン)では、市役所の権限において、7月1日と2日の学校閉鎖を決定、これに続き、続々と学校閉鎖の発表が相次ぎ、とうとう200校の学校が休校となることが発表されました。

 子どもにとったら、夏休みが早くやってきたことで大喜びといったところなのかもしれませんが、親にとったら、大変なことです。

 子どもの安全を考えれば、致し方ないことだとは思いますが、夏のバカンスまで1週間と迫ったこのタイミングで突如学校が休校・・となれば、その間の子どもを誰に預けるか?学校が急に閉鎖になったからといって、必ずしも、子どものために家にいることができる親はそんなに多くはないはずです。

 そうでなくても、やたらと学校のお休みが多いフランスの学校で、学校があるうちは、絶対に学校に行ってもらう・・というのが私の正直なところでした。長い学校のお休みの期間だけでも、スケジュールの都合をつけるのは至難の業で仕事をしている親にとったら、学校は託児所のようなものでもあるのです。

 しかし、夏の間のフランスの気温の上がり方というものは、日本で生まれ育った私にとっては、少々、不思議というか? いつまでたっても、慣れないもので、日本だったら、14時、15時くらいが一番気温の高い時間だと思うのですが、フランスの場合、17時頃が最も気温が高いのです。

 そして、今だったら、余裕で午後10時くらいまでは明るいので、本当に日が陰るのは、ほぼほぼ、もう真夜中近くになります。

 ここ数年、夏の間、パリで40℃近い気温になることは珍しくなくなりましたが、今年は6月からこれが始まっており、この猛暑の期間が年々、長くなっている気がします。

 もうこうなってくると、家にいるのが一番、安全なのか?それとも、もうさすがに、こんなに暑い期間が長いとなると、とうとうエアコン買わなきゃいけないかな?とエアコンを見に行こうかとも思っています。


パリの酷暑


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2025年6月29日日曜日

フランス人の10人に6人はパンを捨てている

  


 フランス人にとって、やはりなくてはならない食品はパンだと思うし、それだけ、こだわりのある食品であると同時に、もうあまりに身近すぎて、空気のように、そこにあるのが当然というものかもしれません。

 今や、かなり浸透している食品廃棄物防止対策用のお得なアプリ「Too Good To Go」(通称トゥグトゥゴ)(その日に売れ残りの商品を格安で買える)が行った調査によれば、「フランス人の10人に6人はパンを捨てている」といい、パンはあまりにも無駄になっている商品の一つだといっています。

 ユネスコの無形文化遺産に登録されたフランス料理の象徴であるパン(ここで言っているのは恐らく主にはバゲットについてだと思いますが・・)はフランス人の96%が少なくとも週に1回は消費しているが(私が思っていたよりも少なかった)、回答者の41%は月にバゲットの半分以上を捨てていると答え、パンを捨てる理由はパンが乾燥したり、古くなったりするためと説明しています。

 たしかに、バゲットというものは、すぐに固くなってしまうので、そのまま放置しておくと、もう翌日には、アウトで、かといって、ビニール袋などに入れておくと、固くはならないものの、今度はグニョッとした感じになってしまうので、たしかに始末が悪いといえば、悪いのです。

 バゲットはやはりその日のうちに食べるのが一番美味しいし、もってせいぜい翌日の朝までがいいところです。

 私などは、一人暮らしなので、もともと買うときに、ドゥミ・バゲット・・と頼んで、半分だけ買うか?もしくは、買ってきて、その時に食べない分はさっさと冷凍してしいまいます。

 ただし、バゲットは、けっこう場所を取るので、冷凍庫の中には、あんまり歓迎されるものでもありません。

 それでも、私は、バゲットというものは、フランスの中でも最も美味しいもののひとつだと思っているので、美味しいパン屋さんの近くへ行けば、たいてい買ってしまいます。

 その時にちょうど焼き立てだったりすれば、なんだか今日は当たり!みたいな気分になります。

 しかし、私は、一度もバゲットを捨てたことはありません。うっかり固くなってしまえば、ちょっと霧吹きで水をかけ、ちょっとオーブンであぶれば、復活するし、どうしようもない時には、フレンチトーストにします。

 たしかに、夫が存命中は、彼はやたらとバゲットを買ってきていた(3人家族なのに、一度に2本買い、1本目は家につく頃には、ほぼない状態で車の中はいつもパンくずが散らばっていました)ので、そういえば、パン袋(布製のバゲットを入れておく袋がある)の底に固くなったパンがしばしば発見された記憶があります。

 つまり、彼はバゲットが大好きなのに、結局は無駄にして捨ててしまうこともあるというスタンダードなフランス人だったのです。

 また、バゲットといえば、忘れられないのがパンが大好きな彼の友人で、とにかくパンが大好きで、ピザを食べても一緒にパンを食べたいという人がいました。

 ある時、彼は「日本食のレストランはあんまり好きじゃないんだ・・」というので、「なんで?」と聞いたら、「だって、パンが一緒に出てこないから・・」というので、妙に納得してしまったことを思い出します。

 このうえ、店舗に出ているパンのことを考えたら、本当に廃棄されているであろうパンの量といったら、莫大な量なのではないかと思われます。

 絶対的に生産されている量が多いわけですから、廃棄されている量も自ずと多くなるわけです。

 この調査によると、回答者の80%が割引価格で1日前のパンを買う意思があると答えているそうで、そうして、安くしてでも売っていけば、買う人はいるんだろうに・・なぜ?売らないんだろう?と思います。

 こうして考えてみると、好きだからこそ、やたら買う・・でも無駄にしてしまう・・そんなものは、パンだけじゃなくて、けっこうあるかもしれないな・・とも思うのです。


フランス人はパンを無駄にしている


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