ヴァル・ドワーズ県(イル・ド・フランス地域圏)は、衛生上の不備を理由にハイパーマーケット カーフールの店舗を一時的に閉鎖を決定、同店は、その後、衛生基準を満たすよう改善されたものの、「公衆衛生上の重大かつ差し迫った危険がある」と判断しました。
ヴァル・ドワーズ県は先週、当該店舗の「販売・調理・取り扱い・保管」に対する行政上の営業停止命令を発表しています。
停止理由として挙げられたのは、「害虫の発生(ネズミの糞の存在)」、「賞味期限切れ食品の取り扱いおよび販売」、「不適切な条件下での食品保管」、「不衛生で維持管理が行き届いていない施設および設備」などです。
行政側は「これらの不備により、当該施設は汚染や微生物の発生、食中毒のリスクがあり、公衆衛生に深刻かつ差し迫った危険をもたらす」と説明し、基準を満たせば営業停止命令は解除されると明記しています。
フランス第2位の食品小売業者であるカーフールは「影響を受けたエリアの徹底的な清掃をただちに開始するとともに、この容認できない店舗の不備の原因究明と必用な経営上の結論を導き出すため、内部調査を開始した」と発表しています。
AFP通信が公表しているカーフール・フランスの経営陣宛の書簡の中でCFDT労働組合は、「大手小売企業にふさわしくない欠陥」を非難し、数年前から投資不足、建物の維持管理の不備、一部店舗の不衛生な状態について警鐘を鳴らしてきたと指摘しています。
組合は、「緊急資金の拠出」や「維持管理方針の見直し」といった即時の対応を要求するとともに、「清掃と害虫駆除」は従業員ではなく、専門業者に委託するべきであると主張しています。
一般的にスーパーマーケットの清掃や害虫駆除は従業員が行っているのかどうかは、わかりませんが、「自分たちの仕事はここまで」と区切ることを主張するのは、いかにもフランスらしいことだと思います。
もっとも、カーフールのような大きな組織となると、店舗によって、異なることも多いのではないかとも思われますが、多くの食品を扱う店舗のネズミ駆除のような仕事になれば、もうこれは、一般の人に手に負える問題ではないので、もしも、これを専門業者に任せていないとなれば、それは大きな問題であり、経営上の問題にも関わってくることかもしれません。
一時は隆盛を極めていたカーフールのような、なんでもたくさん置いているタイプのお店も時代の流れにより、消費者のニーズが変化してきて、すべて縮小傾向に、扱う商品の種類(以前は電化製品から園芸、学用品、洋服、靴、おもちゃ、自転車などなんでもあるイメージだった)がどんどん減少して、ふつうのスーパーマーケットと変わらない規模にしなければ、成り立たないようになってきています。
同じ経営を維持していくだけでは経営は成り立たず、常に変化していく時代についていかなければならないハイパーマーケットはなかなか経営が大変な状況なのです。
そんな中で、基本的なずっとかわらず存在し続けている食品に対しての衛生問題、清掃、害虫駆除など、実はいつでも存在してきた問題への対応が疎かになってきていたというのは、やはり肝心なところで足をすくわれることにもなりかねない、大変なことなのです。
カーフール(ヴァル・ドワーズ)の店舗 衛生問題で一時閉鎖
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