最近のパリの物騒なことといったら、本当に数日おき、時には連日・・「ナイフ男による襲撃事件!」などという話を1週間のうちに何度聞くことか?と思うと本当にうんざりしています。
しかし、今回の事件の犯人はテロリストだったようで、ちょっとここ最近、たて続けに起こった事件とは、また種類が違うかもしれません。
13日の金曜日の夕刻、凱旋門の下にある無名戦士の墓(記念碑)に点火のセレモニーが行われている最中にナイフとハサミを持った男が憲兵隊に襲いかかり、現場にいた別の数名の憲兵がこの男に向けて発砲。この男はすぐに救急搬送されましたが、数時間後に死亡が確認されました。
この男は、予め、この犯行を彼が毎日、出頭を命じられている警察署に電話で予告するという奇妙といえば、奇妙なことをしていました。というのも、憲兵隊、しかも凱旋門でのセレモニーの最中、憲兵隊は、銃装備しているのは常識。そこへ、ナイフやハサミでとはいえ、憲兵隊を襲撃すれば、銃で撃たれることは充分に考えられることで、ある意味自爆テロのようなものです。
彼は、1978年生まれのフランス国籍の43歳で、2013年にベルギーでテロ行為に関与したとして、懲役17年の有罪判決を受けていました。2012年にブリュッセルの地下鉄の駅で検問を行っていた警察官に突進し、ナイフを取りだし、警察官2人を刺殺、男女2人を刺して軽傷を負わせました。
イスラム主義運動に近いと言われるこの男は犯行の理由を「公共の場でニカブ着用をを禁止したベルギー政府への復讐と異教徒アフガニスタンからの撤退を求めるためだ」と説明していました。
国家テロ検察庁(PNAT)によると、彼はベルギーで投獄された後、フランスに移送され、量刑裁判所が発令した司法監督命令に基づき監視下に置かれており、「個別行政管理・監視措置」(Micas)の対象となり、毎日、警察署に出頭することが義務付けられていました。
彼が犯行を予告したのは、この彼が毎日、出頭していたオルネー・スー・ボア警察署でした。
そもそも以前にテロ行為による殺人罪の判決が下りたのは2013年、懲役17年ならば、2030年まで出てこれないはずなのに、なんだかんだで、司法監督下などという名目で出てきてしまうことも、その司法監督下が全く監督下になっておらずに、このような犯罪行為を再び起こすことも、本当によく聞く話です。
今回の凱旋門の事件では未遂に終わって、自らが命を落としていますが、今回は本人が死亡してしまっているので、何に抗議しての犯行だったのかは、もうわかりません。
前回のベルギーでの犯行は、公共の場でニカブ着用をを禁止したベルギー政府への復讐と異教徒アフガニスタンからの撤退を求めるためだったとしても、そのために殺害された2人の警察官も浮かばれないし、早く出所したとしても、そこそこの刑期は受けているにもかかわらず、全く反省もなく、再び今回のような事件を起こしていることを考えれば、まるで更生されていなかったわけで、そのような人物を釈放してしまった司法にも問題があるのではないかとも思われます。
いずれにせよ、このような危険人物が一度は逮捕され、投獄されたとしても、再び出てきて、街中をウロウロしているわけで、やっぱり恐ろしい限りなのです。
また、もう一つ、気にかかっていることは、死刑制度を声高に反対している国の警察官や憲兵隊が、あまりにもあっさり犯人に対して発砲して、死に至らしめてしまうということです。
危険回避の意味はわかりますが、どうにも引っかかって仕方ないのです。
パリ・凱旋門テロ事件
<関連記事>
「エッフェル塔などへのテロ攻撃を計画していた未成年者2人逮捕・起訴」









.jpg)