2026年4月3日金曜日

マクロン大統領と高市首相の「かめはめ波」

  


 マクロン大統領が訪日の際の公式記者会見の席で、高市首相とともに行ったジェスチャー「かめはめ波」がフランスでも話題を呼んでいます。

 中東情勢の緊張が高まる国際情勢の中、マクロン大統領は、両国間の経済、技術、軍事関係を強化するための来日ということで、緊迫した雰囲気が予想されていただけに、この「かめはめ波」は、その厳粛な雰囲気とは対照的なものであっただけに、余計に話題を呼んだともいえます。

 この「かめはめ波」は鳥山明氏の人気漫画「ドラゴンボール」に登場する架空の技で亀仙人が編み出した体内の潜在エネルギーを凝縮させて一気に放出させる技で主人公の孫悟空の得意技です。

 会見の中でマクロン大統領も述べていますが、フランスは世界第2位のマンガ大国でもあり、フランスでもこのシンボルは普遍的なものとなっており、今や何世代にもわたって誰もがすぐに認識できるジェスチャーであり、日本国民はもとよりフランス国民に対しても広い世代にアピールできるものとなっています。

 このフランスでのドラゴンボール人気は、2024年の鳥山明氏の訃報がフランスで、どのくらいのボリュームで伝えられたか?で、私は、あまりの大きな扱いに驚かされました。

 マクロン大統領にとっては、日本とフランスが共通して親しみやすく、広く国民から受け入れられている文化的な言語を用いてコミュニケーションをとるということが、この一連の場面を映像的に非常に力強いものにしていると言われています。

 しかし、マクロン大統領が政治とポップカルチャーを融合させた態度をとったのは、これが初めてではなく、彼は大統領就任当初から、より現代的で親しみやすく柔軟性のある外交を体現しようと努めており、この姿勢は、大統領職をより人間味のあるものにし、若い世代とのつながりを深めるという広範な戦略の一環なのです。

 彼は漫画などのポップカルチャーの要素を取り入れることで、従来の外交規範を超越しようとしているとも言われているのです。

 一見すると突発的に見えるこのジェスチャーは戦略的な側面が見え隠れし、計算されすぎたえせコミュニケーションであるとか、深刻な内容を覆い隠すものであるとか、真剣さに欠けるといった批判的な声もあがってもいます。

 両首脳は「かめはめ波」という誰もが認識できるジェスチャーを用いることで瞬時に露出を確保しました。普遍的な文化的コードを選択することで言語の壁を乗り越え、即座にインパクトを与えることができるのです。

 このジェスチャーに賛否両論があるにせよ、この「かめはめ波」は人々の心に刻まれるに充分なインパクトを与えたのです。

 情報であふれたメディア環境において、人々の注目を集めることは、政治指導者にとっての大きな課題。マクロン大統領と高市首相はわずか数秒で政治とポップカルチャーを融合させ、瞬く間に話題を呼ぶコミュニケーションの進化を如実に示しました。

 この予期せぬジェスチャーは、より広範なトレンド、すなわちポップカルチャーが最も権威ある組織にまで浸透しつつあることを示しており、人気作品への言及は、もはやアーティストやインフルエンサーだけの特権ではなく、指導者のジェスチャーやスピーチにも見られるようになっています。

 マクロン大統領と高市首相の「かめはめ波」はその顕著な例で、これは多様な聴衆に訴えかける普遍的な言語を使おうとする姿勢の表れでもあります。

 また、これは、フランスと日本の間だからあり得たことでもあると思われ、このフランス人にとってのマンガというのが、恐らく日本人の想像する以上の位置づけになっているということは、本当にスゴいことなんだと、あらためて思わされます。


kamehameha  かめはめ波


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2026年4月2日木曜日

カニ缶を探すのが大変になっていました!

  


 私が日本に帰国した際に、よく買って帰るもののひとつに蟹の缶詰め、いわゆる「カニ缶」があります。

 フランスにもカニ缶はあるのですが、存在感が薄く、フレーク状になっているものがほとんどで、それはそれで使いようがあるのですが、カニを楽しみたいとなると、まるのままの蟹ということになり、これは非常に高価だったり、いつでもどこでも手に入るものでもなく、ノエルの際には、よく見かけますが、日常的にはあまり見かけません。

 私とて、そんなに頻繁にカニを食べるというわけではなく、カニといえば、ちょっと贅沢感があって、ここ数年は自分のお誕生日には、ちょっと良質な日本のカニ缶を食べるのを楽しみにしています。

 カニ缶というものは、とてもギッシリ詰まっていて、殻から外して食べる蟹と比べると、とてもわりが良いというか、なかなか食べ応えがあるものです。

 日本で買うにしても、なかなか高価ではあるのですが、特別な機会に外食することを考えれば、安いものです。

 それで、日本に一時帰国の際にはカニ缶を買って帰ることが多いのですが、今年も間際になってカニ缶のことを思い出し、「そういえば、カニ缶買うの忘れてた!」と近所のスーパーマーケットに行ったのですが、なんと、フレーク状になったものしか置いておらず、ビックリ! 私の欲しいのは、これじゃない!カニの脚が形状を保っているカニ缶!!、私のカニ缶・・どこに売っているの?と焦ったのです。

 前はふつうに売ってたのに・・・。

 従姉妹に聞いてみたところ、最近は、あまり高いカニ缶を置いても売れなくなったので、ふつうのスーパーマーケットじゃ置かなくなったみたい・・とのこと。

 ネットで探せば、その方が安いかもよ!と言われて、ネットで探してみたのですが、ネットの方もギフトセットなどになっていて、1缶だけ・・というのは、見当たらず、そんなにいくつもはいらないので、そちらも、断念。

 そこで、たまたま、成城に立ち寄る用事があったので、成城石井の本店に行ってみることに・・あそこだったら、売っているだろう・・と久しぶりに成城学園前駅に降り立ってみると、まあ、駅の様子がすっかり変わっていてビックリ!

 改札をおりてすぐのところに、成城石井よりも少し庶民的と思われるスーパーがあったので、こっちにあれば、成城石井よりも安いかも?と、こちらに先に立ち寄りました!

 すると、ありました!カニ缶が!さすが成城!と思ったのもつかの間、1つだけ残っている?と思ったそのカニ缶を手に取ってみると、なんだか妙に軽い!中が入ってない不良品?そんなことあり得る?と思って、マジマジと缶詰めを見つめると、そこには、「見本品」の文字が・・。現物はお店の人に頼まなければなりません。

 カニ缶って、そんな存在になっているのか?と驚いた次第です。




 その後、せっかく来たから・・と成城石井の方にも行ってみたのですが、ここには、さすがに中身の入った現物のカニ缶がふつうに他の商品と同じように並んでいました。なんだか些細なことではあるのですが、小さな市場の変化を感じたのです。


カニ缶


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2026年4月1日水曜日

マクロン大統領は日本で何をしようとしているのか?

  


 現在、日本に公式訪問中のマクロン大統領は、この訪日で何をしようとしているのでしょうか?

 フランス大統領府は訪問前に「中東危機が日本との協議の中心となる」と確認しています。

 両首脳は、「共通の解決策を見出す方法」について協議する予定であり、マクロン大統領はフランスのイニシアチブにおけるホルムズ海峡の安全確保と爆撃終結後の海峡再開のための「有志連合」を構築することを考えています。

 日本はG7の一員であり、次回のG7サミットはフランスが議長国を務め、エビアンで開催されます。フランスはこの議長国としても日本との連携を求めています。

 日本の石油輸入の大部分はホルムズ海峡を通過していることから、フランスはこの有志連合について、フランスは日本の協力体制を期待しています。

 しかし、フランス側は昨年10月に日本初の女性首相に就任した高市首相が超国家主義的かつ保守的な立場を確立し、ホワイトハウスの現職大統領との親和性を示すことに全力を注いでいるということについても、決して見過ごしてはいません。

 先日の高市首相の訪米の際のトランプ大統領との会談の模様もフランス側は当然、確認していることは言うまでもありません。

 外交の場となれば違うのかもしれませんが、高市首相が首相就任以来、彼女自身の首相としての発言の機会は極めて少ないように感じられ、弁が立つことで有名なマクロン大統領との会談がどのようなものになるのか?というより、忌憚なく話ができるのかどうか?と思ってしまいます。

 しかし、フランス大統領府は外交こそが危機からの脱却への道をひらく唯一の手段であるという点で日本との共通の認識を持っていると表明しています。

 この他、マクロン大統領はこの訪問をフランスの魅力をアピールする機会であるとも捉えており、多数のフランスの経済界のリーダーを伴い、経済フォーラムの傍らで人工知能分野の大手投資企業であるソフトバンクやリヨンを拠点とするスタートアップ企業Caresterに投資している岩谷産業の会談も予定しています。

 フランスはまた、既に確立された協力関係を基盤として、日本の民生用原子力エネルギーに関するロードマップに署名する意向でもあります。

 さらに宇宙分野、研究、破壊的技術におけるパートナーシップを強化する計画もあり、国防大臣や外務大臣を含むフランス閣僚が出席し、安全保障に関するセッションも予定されています。

 マクロン大統領の日本訪問は3日間。これら全てをこなしたうえに、天皇皇后両陛下からも招待を受けているとのこと。かなり忙しい日程であると思われます。

 マクロン大統領の訪日はこれが4回目。極右で超国家主義的かつ保守的な立場の首相になってからは初めてとフランスメディアは報じています。

 また3月19日、ホワイトハウス訪問中にトランプ大統領が同盟国に予告なしに行われたイラン攻撃と1941年の日本軍による真珠湾攻撃を不当に比較した際、高市首相が居心地が悪そうで当惑し、動揺した様子を見せたことも併せて報じています。

 今回のマクロン大統領との会談では、高市首相が当惑し、動揺することがないことを祈っていますが・・。


マクロン大統領訪日


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2026年3月31日火曜日

パリのバンク・オブ・アメリカへのテロ未遂事件

  


 最近のフランスで起こる凶悪事件の実行犯には Snapchat 等のSNSにより、未成年の若者たちが少額(その犯罪の重さに比してという意味で)の報酬で依頼されて実行してしまうというケースが目に見えて増加しています。

 ちょっと思い出せるだけでも、薬物取引による元締めの争いによる残虐な報復行為や携帯ショップ襲撃など、私でさえも、ここ数年で、あっという間に片手で足りなくなるほどの事件が思い浮かびます。

 Snapchat は、世界で月間アクティブユーザーが4億人を超え、特に10代・20代の78%以上が日常的に利用しているSNSであると言われています。

 今回、パリのバンク・オブ・アメリカに対する襲撃未遂事件においても、現在までに計5人が逮捕されていますが、このバンク・オブ・アメリカの前で手製の爆弾を仕掛けているところを現行犯逮捕されたセネガル出身の17歳の少年は、このSnapchatを通じて、炭化水素の容器と起爆装置からなる爆発物を仕掛けるように、報酬600ユーロを受け取り、依頼されたと供述しています。

 中東情勢がいつまでも集結しない中でのテロ行為に600ユーロの報酬で依頼を受けて実行してしまうところが信じられないことでもあります。

 この事件の背景には、イランとの関連も疑われており、この少年がどのような思想の持主であったのかは、現段階では伝えられていません。

 ただ、このテロ未遂事件とイランとの関連については、3月21日の段階でパリはイラン系グループによる脅威にさらされており、テレグラムに投稿された動画の中で「ハラカト・アシャブ・アル・ヤミン・アル・イスラミア(正義の友のイスラム運動)」は、GoogleMapを使って、パリ8区のボエティ通りにあるバンク・オブ・アメリカの本社に赤い点滅表示を示していました。

 「フランスのバンク・オブ・アメリカは単なる銀行ではなく、影のシオニスト(レスチナの地にユダヤ人の国家を建設・維持すべきだと考える人々)勢力でもある」、「手遅れになる前に出ていけ!これが最後の警告だ!すぐに銀行から出ていけ!」とこの親イラン系テレグラムチャンネルでアシャブ・アル・ヤミングループは主張していました。

 そして、1週間後の3月28日、このテロ未遂事件が起こっています。

 しかし、バンク・オブ・アメリカ襲撃未遂事件において、直接的な動画や犯行声明は出ていません。

 そのような背景からこの事件の司法捜査は国家対テロ検察庁(PNAT)が主導しており、イラン政府によるテロ行為の可能性が真剣に検討されていると言われています。

 今回の事件は犯行手口がオランダやベルギーで発生したテロ事件とあらゆる点で似通っていると言われているのも、この関連性が疑われている要因となっています。

 もちろん、現在の中東での出来事も大問題であるのはもちろんのことですが、この未成年をも巻き込むSNSを利用しての犯行依頼の手法、またそれにこの少年たちが犯罪に手を染めてしまう傾向も充分に深刻な社会問題の一つであるとも言えます。

 フランスでは15歳以下のソーシャルメディア利用禁止が来年度(2026年9月)に間に合うようにすすめられていると聞いていますが、すでにこのような事件が起こってしまっており、また、年齢的にも今回、逮捕されている少年を見ても、15歳以下の禁止には、かからないことになってしまいます。

 まさに、どんどん蔓延していくSNSの世界に法がついていけていない・・そんな現状が見えてきます。


バンク・オブ・アメリカへのテロ未遂事件 


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2026年3月30日月曜日

娘の成長に戸惑うけれど・・     

  


 娘が日本での就職を決めて早や4年の月日が経とうとしています。学校を卒業して就職活動を始めたころ、(といっても、いわゆる私の時代というか、日本での就職活動とは違い、実際にスーツを着て、面接に行って・・というようなものではなく)、コロナ禍ということもあって、履歴書を送って、あとはリモートでというカタチでした。

 当時、娘もフランスで暮らしていたので、まあ、フランスのどこかで就職するのだろうな・・くらいに思っていて、特に就職先が見つからないということもないだろうから、あんまり親が口を出さない方がいいなと見守っていました。

 それが、日本の会社に就職することになって、勤務地は東京ということで、それなら、家もあるし、IT関係の企業ということもあって、ほとんどがリモートワークで出社しなくてもいいとのことで、最初の3ヶ月はフランスで仕事をしていました。

 それでも日本の会社ということで、これまで私が頑張って娘に日本語を教え続けてきたことが実質的にようやく役だった!と私としては、就職したのは娘自身であるにもかかわらず、私には、それなりの達成感がありました。

 その後、日本に行くことになったので、最初に日本で生活を始めるところまでは、いろいろな手続き等は手伝えることは手伝って、娘の門出を見送りました。

 それから、約1年後、娘は早々に転職先を見つけて転職してしまったのには驚かされました。しかし、その会社はフランスの超優良企業で、彼女の専門を活かせる会社でもあり、一時は、娘が「この会社もいいな・・」と言っていた会社でもあったので、「よかったね・・」という感じでした。

 当初は、その会社での仕事はフランスのV.I.E(Volontariat International en entreprise)(国際企業ボランティア活動)というシステムを利用したもので、フランス政府がフランスの若者たちに海外で活躍する人材を育成するためのシステムになっていて、ボランティアという名前がついていますが、しっかりお給料は支払われ、そのうえ、その収入は免税になるというなかなかよくできたシステムです。

 当初の期限?は2年間、その後はその会社で本採用になれば、別の契約携帯に移行するか、やめたければ、別の道を選ぶのも自由ということになっているのですが、娘の場合は、2年を待つことなく、その前に本採用となり、現在は、ふつうに就職した感じになっています。

 その間、時々、会社の話は聞いていましたが、時が経つにつれて、「ここにいても、これ以上の自分の成長は見込めない・・」などと言い出し、私としては、そんなに成長しなくてもいいじゃない・・もういい加減・・おちついてくれたらいいのに・・と思っています。

 一般的には、よい学校を卒業し、優良企業に就職し、それなりのポジションについて、かなりの収入も得られるようになり、もういいじゃん!と思うところだと思うのですが、まだまだ止まらない彼女の「もっと、もっと成長したい」という欲望。

 もう見守るしかないのですが、どんどん遠くにいってしまう感じの娘に半心は、寂しい気持ちもしている今日この頃の母なのです。

 しかし、考えてみれば、私の若い頃を顧みても、突然、イギリスに留学するといって、いってしまったり、その後、パートナーをみつけてアフリカに行ってしまったかと思ったら、今度はフランス・・なんてことをやってきた私。

 娘を見ていると、私のしてきたことなど、たいしたことないようにも思わないでもありませんが、当時としては、そんな人、あんまりいませんでしたから、私の親たちもさぞかし、心配したり、いろいろと思うことがあったんだろうな・・とも今になって、思わされてもいるのです。


娘の成長


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2026年3月29日日曜日

日本の旅館の外国人労働者  

  


 ここ数年は、日本に一時帰国するたびに地方の温泉宿に泊まって、今まで知らなかった地域を訪れていますが、ここのところ、日本に来るたびに感じるのは、地方の温泉旅館には、どんどん海外からの移民が働いている場面に遭遇することが増えているということです。

 もう、そこそこのレベルの旅館でさえも、必ず外国人が従業員の中の相当の割合を占めているのには本当に驚かされます。

 多くは若者(外国人)が多いこともあり、私としては、彼らに対して「頑張って!」という気持ちが強いのですが、もっと、日本社会全体として、大きく変わり始めている「働く人々」の層?の変化を感じずには、いられません。

 こうして外国人が働いていることを決して否定をするわけではないのですが、なんというか、景色が変わりつつあることを思うのです。

 彼らは一生懸命、日本語を勉強していて、特に、旅館のような場所ではたらくにあたって、「丁寧語」、「尊敬語」などの敬語をマスターし、日本独特とも思われる日本ならではの「おもてなし」重視の接客態度を身につけることは、相当、大変なことなのではないか?と思います。

 私たちは、特に食べ物に関心が強いので、出てきたお食事の食材について、質問させていただくことも多いので、季節の野菜や季節のお魚、〇〇牛とか、〇〇豚とか、お肉のことも尋ねたかったりもするので、大変、面倒臭い客だとも思うのですが、ただでさえ、言葉遣い等を厳しく指導されている中で、食材についての知識などを習得することも、日本人以上に大変なことなのではないか?と思うのです。

 今回、ある旅館の夕食時におさしみについていた、お刺身のツマのようなものが、大根ではなく、なんだかコリコリとした食感の良いもので、海草の一種なんだろうね・・これ、なんていう海草なんだろう?と思って、お給仕をしてくださっていた方(外国人の女の子)に「これは、なんという名前の海草ですか?」と聞いてみたら、「海草でございます」と。

 「ううん、そうではなくて、なんという名前の海草ですか?」再度、尋ねたら、「海草という名前でございます」と。ここで、もうその海草の名前を聞くことは諦めたのですが、外国で、しかも、旅館のようなところで働くことって大変なんだろうな・・と感じたのです。

 おそらく、そこでは、「確かめてまいります」といって、調理場の人に聞くのがよいのではないか?実際に、そういうところもあるので・・そうも思ったのですが・・。

 気の毒に思ったのか、そばで聞いていた娘が「もう無理だよ・・まだ日本に来て1年だというのに、日本語上手だよ・・ママのフランス語よりもずっと上手・・」などと、今度は私に対して、キツいひとことで、その場は終了しました。

 それでも彼らは一生懸命働いているのは、実際にとてもよく伝わってくるので、こんなに朝早くから夜遅くまで働いて、一体、いくらもらっているんだろう?とちょっと心配したりもしたのでした。

 日本語は難しいし、独特な日本ならではの行儀作法やサービスなども、日本で生まれ育った日本人にとっても難しいのだから、さぞかし大変なんだろうと思うのです。

 以前、泊まった日本旅館で完璧な礼儀作法や言葉遣いなどをマスターしているフランス人がいて、あのフランスで生まれ育って、よくぞここまでになられた・・ものすごい努力したんだろうな・・と思うこともありました。

 少子高齢化で労働人口が減っている日本の現実を、私の呑気な温泉旅行でも感じているのです。


日本の旅館の外国人労働者


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2026年3月28日土曜日

日本のスーパーマーケットって、やっぱりすごいというか驚くことがいっぱい 

  


 私が日本に一時帰国する目的の一つには、日本の食べ物をたくさん買って帰ることでもあります。だいたい、来る時はスーツケースひとつに、ほぼほぼお土産や頼まれものなどがいっぱいで、帰りには、スーツケース2つ分23kg×2=46kg、手荷物にする分を入れると約50kg、そのうちの約9割以上が食糧です。

 娘と二人の頃はその倍の100kg近かったのですが、一人になったので半分しか持てなくなってしまいました・・とはいえ、一人で約50kgの食糧を持っていくのですから、なかなかエグいものですが、その後の約半年から1年間の生活がかかっているので必死です。

 パリでの日常から、私のケイタイには、「日本で買いたいものリスト」があり、随時、積み重ねて記入しているのですが、帰国して、しばらくは、日本滞在中に家で食べたいものを中心に、持って帰りたいものも横目で見ながら、「うんうん・・ここにあるある・・値段はどうかな?」などと、一応、チラ見しています。

 最後の1週間くらいになってくると、徐々に買い集め始め(といっても、すでに旅行で行った土地のものなどがどんどん溜まっている)、いよいよ2〜3日前になると、本格的に重さとの調整を始めながら準備をします。

 今回、そろそろ最後の買い物をし始めようと、朝、空いているうちにスーパーマーケットに出かけたら、朝、ほぼほぼ開店して、まもなくの時間なのに、けっこう混んでいてびっくりしました。

 パリではさすがに朝の時間帯はわりと空いているのに、びっくり・・。そして、その日は、図らずも、ポイント5倍の日、ポイント換金日だとかで、ずっと「本日は、ポイント5倍です!換金もできる日です!」とアナウンスしています。 

 そして、アナウンスはそれだけにとどまらず、「本日は、今のところは大丈夫ですが、午後からは雨の予報になっております。お買い物をしすぎた方のために、荷物をお預かりするサービスもしております・・とか、駐車場までお荷物をお運びするサービスも行っております・・」とか、さすがにサービス王国日本という感じ。

 内心、さしずめパリだったら、うっかり荷物を預けたら、中身の一部がなくなるんじゃないか?と心配しちゃうな・・と思いながら、私は、黙々とお買い物をして、それでもしっかり、日本滞在中に溜まったポイントを換金してもらって、ちょっと得した気分でお店をあとにしました。

 そもそも、そんなに広くはないスペースに考えられないほどの種類の商品が置かれていて、常に商品が補充され続けているのもすごいし(下手をするとパリのカーフールの大きな店舗と商品の数(種類)は、変わらないのではないかとも思ったりして、カーフールでは商品が横並びになっていることも少なくないし、そのうえ、欠品になっていて、「ちゃんと置いてあれば、買うのになぁ・・」と思うこともしばしばあります)

 なんだか、ガツガツとパリに持って帰る食糧を調達しながら、「日本の商売って、ガッツあるな・・」、消費者のお買い物の仕方がフランスとは異なるながらも、なんか、自分のお買い物とは全然、関係ないことに感心したひとときでした。


日本のスーパーマーケット


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