2026年7月27日月曜日

フランスを4度目の猛暑が襲う

  


 7月29日(水)から、フランス南西部からパリ近郊にかけて、気温35℃~40℃の新たな猛暑が到来する見込みです。フランス気象局は猛暑の危険性が高いと警告しています。

 パリは、一時の猛暑から、朝はうっすら寒いくらいの心地よい夏の日を迎えていたものの、これで夏の暑さから解放されたとは思っていないとはいえ、また猛暑がやってくるとなると、心底ウンザリします。

 よもやこんなことになるのでは・・また、外に出られなくなる!・・と涼しくなっていた1週間には、めいっぱいの予定を入れて、むしろ、大忙しの一週間でした。

 気温は27日(月)から徐々に上昇し始め、火曜日には急激に上昇します。午前中は平年並みの気温となるものの、その後、南西部から中央部、東部へと気温上昇が拡がり、フランス全土に熱波が押し寄せるとフランス気象局は警告しています。

 気温は全国的に30℃以上となり、南西部では、33~34℃、中央部では32℃に達する見込みです。

 水曜日、フランス西部の広範囲、リムーザン地方からイル・ド・フランス地方、そして東はフランス全土にかけて猛暑が本格的に到来する見込みです。フランス気象局はこれらの地域にオレンジ色の猛暑警報を発令する可能性が高いと警告しています。

 気温は35℃~40℃に達する見込みです。

 フランス気象局によると、木曜日も気温は上昇を続け、猛暑となるリスクが高まります。「木曜日以降、全国的に局地的な雷雨が予想され、金曜日と土曜日にはさらに激しくなる可能性があります」

 ラ・シェーヌ・メテオ(ウェザーチャンネル)によると、「パリ盆地と北東部では気温が35℃を超え、南西部から中部にかけては局地的に40℃に達する見込み」、「イギリス海峡と地中海沿岸のみが猛暑を逃れるでしょう」とのことです。

 水曜日以降は夜間も熱帯気候となり、高温多湿で日の出前にほとんど気温が下がらないということです。

 この熱波は少なくとも8月6日まで続く可能性があり、気象情報局によると、全国熱波指標(国内30ヶ所の観測地点で測定された平均気温)は、木曜日に28.4℃、金曜日には28.3℃と予測されています。これは7月中旬に記録された前回の熱波のピークである28.1℃を上回る値です。ちなみに今シーズン2度目の猛暑時には、この指標は前例のない30℃に達しています。

 春の終わり以来、北アフリカ、イベリア半島、地中海盆地の間に形成された強力な熱ドームが着実にフランスへと影響を拡げる同じパターンが繰り返されています。

 シーズン中、4度目の猛暑というのは、フランスでは史上初の記録的な猛暑ということですが、どうか、これ以上、記録を更新することがないように、切に願っています。


4度目の猛暑


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2026年7月26日日曜日

2023年に起こった警察官発砲事件 最高裁がこれまでの裁判を覆した!

   


 2023年6月に起こった警察官発砲事件で、約3年後、最高裁は事件を暴力事件と分類した判決を覆し、警察官を殺人罪に問う裁判に引き戻すように命じました。

 これは、数ある警察官の発砲事件の中でも、私にとっても忘れ難い事件で、この時の国民の怒りの激しさは、類稀なるものでした。

 この事件は、パリ近郊のナンテール駅近くで起こったもので、事件当日、車両確認を行っていた警察官が車を停車させようとしたところ、17歳の少年が運転していた車がこれに従わずに逃走しようとしたところを警察官が発砲し、この少年が死亡したものです。

 当初、警察官は、この少年が無理に車を発車させたために、警察官が車に轢かれそうになったと供述していましたが、その後、事件現場を撮影していた映像が次から次へとSNSで拡散され始め、この警察官がウソをついていたことが明らかになり、公的権力を持った警察官の横暴に対しての怒りが爆発し、その後、フランス全土で過激な暴動が巻き起こる事態へと発展したのでした。

 あの時は、私もとあるコマーシャルセンターで暴動に巻き込まれ、暴徒たちがやってきたといきなりお店の中に閉じ込められ、ようやくコマーシャルセンターを脱出したものの、最寄りの駅はクローズ、その先の駅まで延々と歩くハメになりました。

 この事件は警察の残虐行為の象徴的な事件として、フランス全土に大暴動の波を引き起こしました。怒りはもっともだとも思うものの、暴動があまりにもエスカレートしてしまったために、事件の本質が見失われた感があったのも事実です。

 その後の裁判の様子は追っていませんでしたが、まず、この警察官の罪名は何なのか?何について裁くのか?ということが問題になっているようです。たしかに、この肝心なところが違っていると、裁判結果もズレたものになってしまうわけです。

 どうやら、今回の件は、これまで進められてきた裁判が「警察官の殺人事件」ではなく、「殺意のない暴力による過失致死」として扱われてきたようです。

 しかし、今回、最高裁は、この罪状は充分な根拠を示していないという理由でこれまでの流れを覆したのです。

 問題の警察官が自発的に銃を使用したにもかかわらず、殺意はなかったという訴えをしていましたが、最高裁は「9㎜口径の銃が至近距離から被害者の生命に関わる部位を狙って使用され、警察官は自分の行為が致命的な危険性を伴うことを当然、認識していた」と判断したのです。

 警察官側の弁護士は、「車両が既に重大な犯罪を犯し、人を殺傷する恐れがある場合、警察官は発砲する義務があると規定する法的権限の範囲内で行動したものである」と主張しており、警察関係者からは、当該警察官への同情が集まり、彼の家族へのクラウドファンディングで多額の寄付が集まったりもしていました。

 結局、3年経った現在、裁判は仕切り直しということになったようですが、あの当時は、やたらと警察官の発砲事件が多く、たしかに、そんなに簡単に発砲されるのは、怖いな・・と思った記憶があります。

 この少年は当時、未成年でもあり、あの頃、拡散されていた映像を見るに、どうみても、警察官の発砲はやり過ぎな感がしたものです。

 公的権力プラス武器を携帯している警察官。だからこそ、今回のような事件の裁判が公正に行われる必用があるのです。


ナエル事件


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2026年7月25日土曜日

執念の航空券チケット探し

  


 昨年、しばらく海外旅行から遠ざかっていた友人がパリに来てくれて、「これで、パリの様子もわかったし、これからは、毎年、来ればいいじゃん!」と話していました。

 彼女も転職して、これまでよりも、休暇が少し取りやすくなったので、これからは、できるだけ旅行がしたいと言っていたのです。

 とはいえ、日本からフランスは遠く、また、他に行きたいところもたくさんあるだろうし、パリばかり誘っても申し訳ないかも・・とも思っていました。

 しかし、彼女は日本に帰ってからしばらくして、「やっぱり行きたい!」という気持ちが膨らんでいたようで、航空券を探していました。

 ところが、ここのところの航空運賃の値上がりはハンパなく、東京⇔パリの航空運賃がちょっと、目を疑うような金額で、平気で40万とか、下手をすると70万とかするのには、ビックリ!!エコノミークラスでの話です。

 「これだけ高いとやっぱり無理かも・・」と言いだしたので、私も、「そりゃ、あまりにも馬鹿げてるよね・・」と、彼女はもうあきらめたものと思っていました。

 ところが、どこからか、彼女は「「ANA国際線航空券タイムセール」というものがあって、それだとすごく安くなるらしいから、それを見てみるね・・」と連絡があり、彼女はそのタイムセールとやらを待っていました。

 しかし、間際にならないといつからそのセールがあるのかわからず、毎月、月半ば過ぎくらいにやるらしい・・ということだけでひたすら彼女は待っていました。そして、そのタイムセールとやらの日は、夜中まで待って、チェックしたところ、「それほど安くもなかった・・」とのことで、じゃあ、しょうがないね・・と私は諦めていました。

 けれども、彼女は諦めなかった・・次第にそのシステムを把握し始め、ヴァリューチケット(早割)、というのではなくて、ライト(LIGHT)というのが本当に安い分だった!ととうとうチケットをゲット!

 色々、日にちを変えて、検索してみて、一番安いところを見つけた!のだとか。

 そして、とうとう彼女はANAの直行便、羽田⇔パリ間を19万円台(9月)で買えたとのこと。

 探せばあるもんだな・・とビックリしましたが、しかし、同じ行先で、同じ飛行機で、どうして、こんなに金額が変わるものなのか?とビックリしていますが、次回、私が日本行きのチケットを取るときには、これを利用してみようかな?と思っています。


国際線航空券 ANA国際線航空券タイムセール


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2026年7月24日金曜日

夏はとにかく工事が多くて困る・・

  


 昨日、いつも通りに出かけようとしたら、いつも利用しているバス停が撤去されていて、ひとつ先の停留所まで歩くハメになりました。家の近くでビルを潰すのかと思われるけっこう大々的な工事をしていることは知っていたのですが、車を通行止めにしてまでの工事になるとは思っていませんでした。

 そんなわけで、こんな工事がそうそう簡単に終わるわけはないので、これからしばらくは、停留所1区間分、歩かなくてはならなくなりました。

 まだ比較的、新しいビルだったのに、なにも壊さなくてもいいじゃない・・古いものでもいつまでも大切に使うフランスらしくない・・などと、もぞもぞ思ってはいますが、私には、なにも抵抗できることではないので、黙って諦めるしかありません。

 そもそも、この夏のバカンス期間は多くの人がバカンスに出かけるために、やたらと工事が多く、メトロなどの公共交通機関の運休・一部運休もやたらと多いです。

 それは、日常に比べれば、迷惑を被る人も少ない時期ではありますが、夏にバカンスに出かけない人もけっこういるわけで(私もその一人)、ウンザリする季節でもあります。



 現在、パリ市内のメトロの運休状況は・・・

・メトロ4号線(7月6日~24日)Les Halles~Montparnasse間が運休

・メトロ8号線(8月20日~27日)Balard~Concorde間が運休

 また、République駅は7月22日から改修工事のため長期間停車しません

・メトロ12号線(7月16日~26日)Jules Joffrin~Concorde間が終日運休

・メトロ13号線(7月31日~8月17日)Saint-Denis Université~La Fourche間が運休

・RER B線(シャルル・ド・ゴール空港方面)7月下旬~8月中旬に中心部で運休

・RER C線(ヴェルサイユ方面)7月15日~8月22日に大規模運休

・RER A線(ディズニーランド方面)8月に一部区間運休

 と、ちょっと見ただけでも、こんなにたくさん!

 こんなに工事しているのに、ちっともきれいにならない気がしているのですが、少しずつ変わっているので、気が付かないだけかもしれませんが・・。

 しかし、日本の場合を考えると、こんなに一度にあちこちが工事中・・ということはあまりないような気もするというか?一体、いつの間に?というくらい工事の期間も短い気がするのは、私の気のせいでしょうか?

 この時期、パリを旅行する方は、予め「Bonjour RATP」のサイトなどで確認のうえ、お出かけすることをお勧めします。(英語表記にもできます)


パリ公共交通機関夏季工事


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2026年7月23日木曜日

6月の死者数は5,700人超 2003年熱波以来の記録的な超過死亡率

  


 フランス公衆衛生庁(SPF)が発表した暫定データによると、6月末の異常な熱波により、フランス国内の死亡者数は大幅に増加し、5,764人が死亡しました。そのうち、約半数(56%)が、わずか3日間(6月25日~27日)に集中しています。恐ろしいことです。

 現在はすっかり涼しくなっている今、この6月25日~27日のことははっきりとはもう思い出せなくなっているくらいなのですが、走り書きのようなメモに「身体がしんどすぎる・・」と書き残してあるのを見つけて、我ながら、よく頑張ったな・・と思ってしまうほどです。

 よく猛暑・酷暑で「危険な暑さ」ということがありますが、今年の6月末のフランスの猛暑は、まさに、命を脅かす暑さであったということが数字に表れていた・・そんな感じです。

 現時点では、熱波が直接の原因とは断定できないものの、全死因死亡率の急増は15歳以上の全年齢層で見られ、特に45歳以上で顕著な増加が認められています。

 国立保健機関によると、6月という夏としては早期に、しかも長期間続いたということからも、これは前例のない事態だということです。

 ちなみに2003年には8月に3週間続いた熱波で1万5千人が死亡しています。

 最初の統計が発表されて以来、徐々に精度は高まっているものの、死亡者数は激しい政治論争までもを引き起こしました。政府は野党から準備不足であったことを猛烈に非難されているのです。野党は2003年との比較を提示するように求めていましたが、政府はこれを頑なに拒否し続けてきました。

 また、今回の熱波被害の特徴のひとつには、特にイル・ド・フランス圏(パリ及びパリ近郊)の被害が大きかったことで、死亡者数は平年比で倍増し、1,999人が死亡しています。

 イル・ド・フランスということは、まさにフランスの中では大都会にあたる場所で、また、パリに関しては、建築物の外観の規制なども特に厳しいことからエアコン設置が特に難しいことなども理由のひとつなのではないかと思います。

 この期に及んで外観をまだ言うか?と思わないでもありませんが、このあたりをパリ市はどのようにこの暑さ(年々酷くなっている)と折り合いをつけていくのかも課題になってくるかと思います。

 この猛暑の期間中に準備不足で攻め立てられていた政府は、急き立てられるように学校にもできるだけエアコンを入れるとか、中には「パリ市内の病院用にエアコン3万台を発注した!」などという報道が出ていましたが、逆に言えば、特に病院などの施設に、当然、あるべきものがこんなになかったのか?という実態が明るみになったとも言えます。

 この期間に確認された21,674人のうち46%が病院、34%が自宅、16%が介護施設で発生しています。

 フランス公衆衛生庁は、夏季期間全体の超過死亡数の最終推定値を夏季期間終了時に公表する予定にしています。

 ちなみに同庁の最終報告書によると、2025年は夏季期間全体で熱中症による死亡者数は5,700人と記録されていますので、今年は既に早くも6月だけでこの数字を上回っていそうな気配です。


6月の死者数5,700人超


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2026年7月22日水曜日

強盗事件から9ヶ月 ルーブル美術館アポロンギャラリー再開

  


 ルーブル美術館のアポロンギャラリーは、昨年10月に発生した壮絶な強盗事件から約9ヶ月を経て、再開されました。強盗事件では、フランス王冠の宝石8点が盗まれ、現在も行方不明です。

 ところがアポロンギャラリーは再開されるものの、展示ケースや宝石類は一切ありません。もちろん展示品がないのは、このアポロンギャラリーのみではありますが、空っぽの状態で部屋のみの公開というのもなかなかな出来事でもあります。

 なんだか妙なことです。

 ただ、このアポロンギャラリーとして公開されている部屋は、天井高15メートルの金箔張りで、ルイ14世の命によって造られたものです。何世紀もにわたり、偉大なフランスの芸術家たちがその才能を注ぎ込んできたものです。

 シャルル・ルブランやウジェーヌ・ドラクロワによる装飾もあります。

 そんな部屋なので、部屋だけでも公開する意味は充分にあるかもしれませんし、野次馬的に、「ここが、強盗が侵入した部屋なのか・・」と見たい人もいるかもしれません。

 外部からの侵入により盗まれた宝石8点以外の盗まれなかった貴重な品々は、これから数ヶ月以内には、展示用の保管庫に入った状態で展示される予定になっていますが、ルーブル美術館館長は、今後、美術館内の別の場所に窓のない安全な部屋を作る予定であることを発表しています。しかし、窓の有る無しの問題なのか?と少々、疑問を感じます。

 老朽化が問題視されているルーブル美術館は、ただでさえ資金不足。他にも計画されているプロジェクトは山積みで、現在、ピラミッドを通るメインエントランスは再設計が必用な状態となっており、セキュリティ体制も見直さなければなりません。

 また、常に混雑して、ロクに拝めない状態になっているルーブル美術館の目玉ともいえる「モナリザ」の引っ越しプロジェクト・・モナリザを美術館内の新しい部屋に移設する計画もあります。

 モナリザに関しては、将来、来館者はモナリザを鑑賞するために別料金を支払わなくてはならなくなる可能性があります。

 これらの改修費用は10億ユーロと見積もられており、ノートルダム大聖堂の再建に必要な金額に匹敵する巨額です。そしてさらに、来年までには、3億6千万ユーロの調達が必用です。

 ノートルダム大聖堂は衝撃的な火災のため、全世界から支援が寄せられましたが、ルーブル美術館は、まだまだ資金不足のようです。

 年間約900万人の来場者を誇る世界最大の美術館であるルーブル美術館は、支援者や国からの支援がなければ、閉館の危機に瀕することになるという声もあるのです。


ルーブル美術館アポロンギャラリー再開


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2026年7月21日火曜日

やっと、どうにか涼しくなりました! これが本来のパリの夏

  


 もう何もまともにできない・・とぐったりさせられていたあの鬼のような暑さがウソのように消え去り、今週はあの暑さがよもや思い出せなくなるような涼しく、心地よい気候が戻ってきています。

 今朝の気温は14℃、日中でも24℃までという理想的な夏です。本来のパリの夏はこんな感じでした。

 先週まで夜、寝るときに抱えていたアイスノンや凍らせたペットボトルなども必要なくなったどころか、朝は肌寒く、あら・・半袖のTシャツの方がいいかな?いや、長袖の方がよかったかも・・?というように、みるみる従来の服装に戻ってきました。

 とはいえ、これだけの短期間の気温の変化は体力的にもキツいことで、猛暑の間は夜は遅くなるまで気温が下がらないため、夜、窓を開けるためには夜、遅くまで待ってから窓を開けるために、夜更かしになり、朝は、家の中の空気を入れ替えるため、また、ベランダの野菜に水をやるために、早朝に起きていたので寝不足の日が続き、なんといってもこの短期間のこの温度差には身体がついていくのが大変です。

 とはいえ、まだ7月もようやく半ばを過ぎたばかりなので、これからまだまだあの暑さがいつ戻るとも限らないので、動けるうちに動いておかなければ・・と、これまでの夏とは違って、ちょっと焦るような、追い立てられるような気持ちがあることも妙なことでもあります。

 異常な暑さが続いていた日々は我が家の猫のポニョにとっても、それはそれは苦しそうで、彼女ももう17歳。人間にしたら、76歳くらいの高齢で、全身に毛皮をまとった身としては、それはきっと私以上に辛いだろうとずいぶん、心配もしました。

 常日頃から外に出ることは嫌いで、家の主のように、自由気ままに時間帯によって心地よい場所を転々と移動しながら、ゆったりと寝ているポニョも、この暑さには、ほとほと参ったようで、いつもは丸まって寝ているのに、まさに文字どおり身体も足ものばして、伸びきった状態で横になっていました。

 それでも、さすがのポニョ、食い意地だけは一向に衰えることなく、食べ物の気配がするとすっ飛んできていたので、「まあ、大丈夫かな?」と思っていました。

 ポニョはツンデレで、絶対に私にもベタベタしたりしないくせに、寂しがり屋で私が外出することを嫌がっているので、ポニョにとっては、暑くてしんどいのは辛い反面、私がほぼほぼ外出できないでいた猛暑の期間はそれはそれで満足だったのです。

 今週になって、ようやく普通に外出もできる気候になったので、また猛暑が来るまえにとせっせと外出するようになった私にポニョは、それはそれで、警戒しています。

 なにせ、猛暑の間は家の中でろくに服を着ていなかった私が外出用の服に着替え始めると、ポニョは不穏な気配を感じ始め、今は、ジッと私の動向を監視し、不安な目で私のことを見つめるようになっています。 

 また、それがあたりまえの日々が続いていけば、ポニョも受け入れて、それなりに平穏に過ごしていくと思いますが、ポニョにとっては、気温の変化だけでなく、同居人の動向の変化への適応も大変なのです。

 今回のパリの猛暑は日本でもずいぶんと報道されていたようで、日本にいる友人たちからずいぶん、だいじょうぶ?と連絡を頂きましたが、なんとか生き延びました。ご心配ありがとうございました。でも、また、いつあの猛暑が来るかと思うと気が気ではありません。


本来のパリの夏


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