長引く中東情勢のために、予想を上回るインフレ率の上昇が続いており、4月には 2.2%に達しています。燃料価格の高騰から食糧インフレに至るまで、このインフレは中東情勢が落ち着かない限り、おさまることがなさそうです。
しかし、そんな状況の中で、ほんの小さな明るい兆しといえば、フランスではもっともポピュラーと言われる「LIVRET A(リブレA)」の金利が上昇するであろうと経済学者たちが予想していることです。
この金利算出に使用される計算式は、過去6ヶ月間のインフレ率と欧州中央銀行(ECB)の政策金利という2つの要素を考慮に入れています。これらの変数はどちらも中東情勢の影響で上昇しています。
したがって、この原則的な計算方式を適用すれば、「LIVRET A(リブレA)」の金利上昇は避けられない状態です。
フランス国立統計経済研究所(INSEE)は3月、4月のインフレ率を前年同月比でそれぞれ1.7%、2.2%であったことを発表しています。
また、5月、6月も2%を大きく上回る可能性が高く、2.5%を超える可能性さえあると言われています。
一方、LIVRET A(リブレA)の利回り計算に使用されるもう一つの変数である欧州中央銀行(ECB)の短期銀行間金利は、安定的に推移すると予想されています。
2025年6月以降、現在、この金利は約 1.93%でこの金利と上半期のインフレ率を平均すると、1.865%となります。
さらに欧州中央銀行(ECB)は主要政策金利を引き上げる可能性があり、ECBは4月末に、「紛争が物価と経済成長に与える影響をより的確に評価するために、6週間の猶予期間を設ける」と発表しており、暗に6月に利上げが行われる可能性を示唆しています。
しかし、政府は、この計算式を適用しないことも考えられ、実際に過去、2023年8月には計算式上では、4.1%に上昇するはずだったにもかかわらず、金利を上げずに据え置いたこともありました。
実際、金利の引き上げは、国家の財政負担となるわけで、コスト削減を目指している現政府は、LIVRET A(リブレA)の利上げには消極的になる可能性があります。
利率も比較的よく、また貯蓄や利息に対して非課税ということから人気の預金口座である LIVRET A(リブレA)は、一時は3%くらいまで利率が上昇していたものの、このところ、利率は下がる一方で現在は1.5%程度です。
しかし、インフレが進んで、あらゆるものの値段が上昇するということは、預金してあったお金の価値がどんどん減ってしまうということです。
このところの金利の減少で、リブレAの顧客がずいぶん離れていっているとはいうものの、以前として、フランスの預金の金利が語られる時、とりあえず、「LIVRET A (リブレA)」が引きあいに出されるのです。
LIVRET A(リブレA)の金利
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