マルシェで買ったイチゴとメロンとおまけの生姜 全部で6ユーロ |
最近の私の食生活はベジタリアンというわけではありませんが、野菜や果物を多く摂るようになりました。もともと、どうしてもお肉が食べたいというタイプでもなく、家の近所にマルシェが立つようになってからは、ことさら新鮮な野菜が比較的お手頃価格で手に入るようになったことが大きいかもしれません。
我が家の近所にはカーフールという大きなスーパーマーケットがあるのですが、インフレのためか、以前のような勢いがなくなり、また、あからさまな値上げぶりと並んでいる商品も若干減り、魅力が一段と欠けた気がして、いつもいつも同じような商品に飽き飽きしてきた感じもしているのです。
日本に一時帰国してフランスに戻ってきた後に、日本から大量の食料を持ち帰っても、やはり生鮮食料品が必要になって、スーパーマーケットに行った時に、全ての商品が色あせて見えて、物悲しくなる感じにちょっと似ています。
もうフランスの食料品に嫌気がさしてきて、何をする気もおこらなくなると、バゲットなどのパンを買いにいくか(買い置きができないため、普段はあまりバゲットは買いませんが・・)、ピカールの冷凍食品(といっても主には素材)などに頼ってしまいます。
このあいだ、たまには、バゲットでも食べようかな?と思い、夕方、「ドゥミバゲット(バゲット半分)ください~」とパン屋さんに行ったら、もうすぐ閉店時間?(といっても16時半くらいだったけど)なのか? たまたま半分にしたバゲットが残っていたからかわかりませんが、半分のバゲットを袋に入れてくれて、お金を払おうとしたら、「お代は結構ですよ!」と店員さんがにっこりパンの入った袋を渡してくれました。
なぜかタダでもらったバゲット |
えっ?売れ残っちゃうからかな?と思ったけれど、普通に売ればいいものをくれちゃうあたり、そんな緩い感じがフランスのいいところだな・・と思いながら、私はバゲットの入った袋をもらって、ごきげんになって家に帰りました。
バゲット半分でごきげんになる私もずいぶん安いもんですが、ちょっとした優しさで、人は気分が明るくなったり、ほっこりしたりするものです。
また、その翌日、マルシェで何か目ぼしいものはないかな?と覗いていると、きれいなイチゴが目に入り、「2パックで3ユーロにしとくよ!」と威勢のいいお兄さんに声をかけられ、おもむろにプラスチックの袋を渡されました。どういうわけか、今年はやたらとイチゴを食べることになっている年らしく、ここ1ヶ月ほどで、もうイチゴを一人で何パック食べたかわからないほど食べています。
なぜか、今年のイチゴは甘くて美味しいです。
昨年末あたりに、お気に入りのケーキ屋さんをみつけて、ひたすらケーキ屋さん通いをして、ひととおり、そのお店のほぼ全ての種類のケーキを食べつくした後は、なんだか甘いものを食べる習慣がついてしまっていて、「血糖値高めになったかも・・?」などと、今さらのようにちょっと反省して、お菓子はやめて、せめて果物にしようと思った結果、イチゴをやたら食べているのです。
安い!と思いつつも、いじましくもできるだけきれいなイチゴのパックを選ぼうとイチゴの品定めをしていると、今度はそのお兄さん、「これ!食べてみて!」とメロンを切ってくれたのです。
メロンは甘すぎて(さんざんケーキを食べておきながらおかしな話ですが・・)普段はあまり食べないのですが、お兄さんが切ってくれたメロンは香りもよく、想像以上に美味しくて、ちょっとびっくりして目を丸くしていたところに、お兄さんが「メロンも2個で3ユーロにしとく!」と言うので、思わずメロンまで買ってしまいました。
2パックのイチゴと2個のメロンを抱えて、お金を払おうとしていたところに、ちょうどよく生姜が置いてあって、そういえば、生姜が切れてた!と思って、「この生姜いくらですか?」と聞いたら、「生姜はカドー(プレゼント)にする!」と、これまた威勢よく言われて、今度は生姜をタダでもらってきました。
この間はバゲットをもらったし、今日は生姜をもらっちゃって、せこい話ではあるけど、なんか、最近、ついてるな・・などと、スーパーマーケットではありえない割引やおまけに恵まれるマルシェやお店での買い物を最近、ちょっと見直すようになった自分の単細胞ぶりに、ちょっと苦笑しながらも、今後はカーフールに行く機会はずっと減るだろうな・・となんだか、人が掛け合いをしながらする買い物が楽しくなっている今日この頃です。
パリのマルシェ おまけ
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