2026年6月30日火曜日

鬼のような暑さがひいた・・

  


 延々に続くのではないかと思えた、あの鬼のような暑さがあっさりひきました。

 特に厳しかった最後の1週間は、もうまともな日常生活が送れないほどになっていましたが、週明け、月曜日の朝は、肌寒いほど、すっきりした気温になっていました。今朝の気温は17℃でした。

 だんだんと涼しくなっていく・・というのがなくて、この突然に何ごともなかったようにすっきり涼しくなるのもパリなのです。

 早朝、目覚めて、なんだか少し肌寒いな・・と思って、ベッドの中でタオルケットを手繰り寄せ、涼しさを確かめるように、再び眠りにつくとき、「これこれ!パリの夏はこれなのよ!」と思いながら、久しぶりにぐっすり休めた気がしました。

 朝、肌寒く感じることに、こんな喜びがあるとは、自分でもとても新鮮で、なんだか、その後、出かけて、「うん!やっぱり涼しい!」とにんまりしてしまったほどでした。

 そうなのです。夏にすごく暑くなることがあっても、それは、せいぜい1週間ほどのことで、そのあとは、なにごともなかったようにスッキリとした気候になるのが、パリなのです。

 もともと、湿度が低いので、じめじめと暑さが長引くことがなく、突如、あっさり涼しくなるのです。この変わり目はなかなか鮮やかです。

 これが、多くの人々が「やっぱりエアコンはいらない」と家にエアコンを設置しない理由でもあり、まさに、私自身も今朝、同じことを思っていたのです。

 しかし、その1週間の暑さが、いつしか度を超えたものになり、また、その1週間が1度では終わらず、5月、6月からはじまり、頻繁なものになってきていることが問題なのです。

 先週の猛暑には、さすがの私も「エアコンほしいかも?」と頭をかすめることがあったのですが、そうなったときには、既に猛暑の中、エアコンを買いに行くということすら、もうムリで、日々、家の中での自分での暑さ対策の技を更新していくのです。

 今回は、最後には大小のペットボトルに水を入れて凍らせて、凍ったペットボトルにタオルを巻いて、夜、寝る際にはそのペットボトルを身体の脇にはべらせて、時には抱えながら寝るという新しい技を見つけました。

 そして、どうにか鬼のような暑さの1週間があっさり終わり、まさに夢のような涼しい夏の気候が戻ってきたときには、エアコンを連想させるようなものはまるでなくなるのです。

 日本だったら、エアコンも除湿だけでも・・とかいって利用する人も少なくない気がするのですが、パリではそれがあまり必要ありません。

 しかし、今朝、あっさり涼しくなった空気にこのうえない幸せを感じながら、「ほんと、以前のパリの夏はこんなだったんだけどな~」と思っていました。

 せいぜい一週間程度の夏の厳しい暑さも、せいぜい30℃台後半までで、40℃を超えるなんてことはありませんでした。

 今、明らかに気候変動が起こっていることはたしかに実感しているところで、エアコンなしにはとても苦しいのですが、エアコンが増えれば、室外機から噴き出る熱風でますます暑くなり、環境には悪循環なことも理解しています。

 今はあまりにあっさりと涼しくなったので、またエアコン欲しい熱が気温とともに、おさまっていますが、この夏、この猛暑がこれでおさまるはずはありません。(と思っていたら、もしかしたら、週末にはまた熱波がやってくるというニュースが・・)

 なにより、急激にあっさり涼しくなってくれるのは、大変、ありがたいのですが、この温度差、今回、42℃まで上昇したパリの気温が今は朝16℃~17℃、日中でもせいぜい30℃いくかいかないかくらいです。

 この気温の変化は身体に応えます。

 どんなに気温があがったとしても、せいぜい、自分の体温以下だったら、まだなんとか耐えられる気もするのですが、自分の体温以上というのは、人間の住む場所じゃない気がしているのです。

 しかし、この一週間で私はどれだけのアイスクリームを食べただろうか?と思うとちょっと怖いです・・。


猛暑の終わり 


<関連記事>

「6月の猛暑による人的被害 死亡者数は平年よりも約1,000人増」 

「AI生成ウェブサイトで販売されている偽エアコンにご注意ください」 

「バスの運転手が運転中に熱中症で意識不明に陥り衝突事故の惨劇」 

「やっぱり外にはもう出られません・・」 

「猛暑の一日 パリ41℃ 他人には決して見せられない私の家ごもり」


 

 

2026年6月29日月曜日

6月の猛暑による人的被害 死亡者数は平年よりも約1,000人増

  


 6月も残りわずかとなり、フランスの異常な猛暑は徐々におさまりつつあり、ひとまず、ちょっとだけホッとしています。

 今回の猛暑は私の肌感覚としても、本当に厳しく、個人的には、これで寿命が5年くらい縮まった気がしていますが、寿命が縮まるどころか、寿命がストップしてしまった死亡者数も相当数に上っており、現段階では、正確な数字は出ていないものの、平年よりも約1,000人増と言われています。

 1,000人増ということは、少なくとも1,000人以上の人が亡くなってしまっているということであり、それよりもずっと多いということです。

 この増加は特にイル・ド・フランス、ヌーベル・アキテーヌ、ブルターニュ、サントル・ヴァル・ド・ワール、ノルマンディーといったレッドアラートが発令された地域に顕著にみられる傾向であると言われています。

 あらゆる年齢層が影響を受けていますが、65歳以上の高齢者が特に大きな打撃を受けています。また、特にイル・ド・フランス地域では、病院や介護施設での死亡者数よりも自宅での死亡者数の増加が急激に進んでいます。

 フランスにおける熱波は2003年の熱波が特に人的被害が甚大であったと認識されており、2003年の熱波では、1万5,000人が亡くなりました。

 しかし、今回の熱波は気候学観点からみると、2003年よりもさらに深刻であると見られており、ここ数日でフランスでは100を超える気温記録が更新されています。

 こうした異常な高温にもかかわらず、政府は国民の不安を払拭しようと、保健相が出てきて、「今回の熱波は2003年と同程度だが、健康面では、過去のような被害には至らないであろう」などと述べています。

 しかし、これは、あまり根拠の見えない、説得力のない言葉、この20年強の間にどれほどの対策が取られてきたのかと言えば、日常的にはあまり感じられません。

 また、この猛暑に関連して、この間の溺死者数が異常に増えているのも痛ましい話です。

 内務大臣は、この猛暑に際しての溺死者数が6月18日以降74件も確認されていることを発表しています。

 あまりの暑さにサンマルタン運河での遊泳が許可されたりもしていましたが、このサンマルタン運河でも死亡事故が起こっています。

 内務大臣は、「これらの死亡事故は、おもに許可されていない、監視されていない水域、特に河川、小川、池などで発生した」と説明し、「私有のプールでの溺死もあった」と付け加えています。

 原因は突然の冷水への浸水や、時には過度の運動が多く、心臓発作による死亡例も多いと言われています。

 金曜日(最も高温を記録した日)、パリの救急医療サービス(SAMU)は109人の死亡を記録。1日でです。この死亡者数は、SAMUのサービス(自宅や公共の場で対応されたもの)を記録した数字のみの話で、病院内での猛暑による死亡は含まれていません。

 まだまだ夏は始まったばかりなのに、悲惨な数字ですが、少なくとも溺死のような事故は避けようと思えば避けられるもの。遊泳禁止地域での事故も少なくないとのことですが、この禁止事項を守らないのがフランスでもあり、今回はあまりの暑さの中というヤブレカブレな感じもあったのかとも思いますが、少なくとも、泳ごうと思えるほど元気だった人が亡くなってしまうというのは、やはり身につまされます。


6月の猛暑による人的被害


<関連記事>

「フランスの家庭のエアコン導入率は約25%」 

「パリ市内の公園24時間開放、学校へのエアコン設置、サンマルタン運河遊泳許可 パリ市の熱波対策」 

「猛暑とフランスの学校の設備 学校にもエアコンがないのがふつうです」 

「AI生成ウェブサイトで販売されている偽エアコンにご注意ください」

「バスの運転手が運転中に熱中症で意識不明に陥り衝突事故の惨劇」


 

 

2026年6月28日日曜日

AI生成ウェブサイトで販売されている偽エアコンにご注意ください

  


 この猛暑の中、フランスでは、これまでは、「この暑さもどうせ一時的なものだし、エアコンはいいや・・と思っていた人でも、さすがに今年のような暑さがこれから毎年くる可能性があるのであれば・・」と、さすがにエアコンの購入を検討したくなっている人も多いようです。

 そんな暑さに煽られ、購買意欲がいつもの数倍に達しているであろう時に、インターネット上には、究極の冷房効果を謳う広告が溢れています。

 しかし、この中には、AIにより生成された詐欺広告が混ざっており、注意が必用なようです。

 広告では、「ホースも設置工事も不要なスーパーエアコン!」と謳い、フランス製の発明品として宣伝されているものもあります。しかし、これらのエアコンは存在すらしていないケースや偽物であるケースが続々、報告されてきています。

 600ユーロ以下で販売されている「ホースレスエアコン」は、51平方メートルの部屋の温度を35℃から17℃まで、わずか2分以内に下げられると謳っています。

 たしかに、私もエアコンの設置の一番のハードルは設置工事の問題や、ホースの問題が大きく、そのうえ、35℃から17℃まで2分以内に気温を低下させられると聞けば、飛びつきたくなるのもわかるような気がします。しかし、これは偽の広告で、支払いの決済を行っても、最悪のケースはお金だけとられて、商品は発送されない・・、荷物は届くが、偽物・・というか、エアコンではなく、謳い文句とは全く違う気化式冷却器、あるいは空気を循環させるだけで冷却効果のないガジェットだったりする・・つまり、扇風機とかわりないしろものなのです。

 エアコンとしたら、破格に安いけれど、扇風機にしたら、異常に高い。なにより、エアコンと思って買わせているのに詐欺です。この機器には本物のエアコンに不可欠なコンプレッサーや冷媒が全くなく、外部排気口がないため、室内の熱を排出することもできません。宣伝されている「吸熱コイル」という仕組みは全く根拠のないもので、単に空気を循環させているだけのものです。

 本当に最近は、いつでも、どんな機会にでも詐欺サイトというものが登場し、それがAIによるものであることがとても増えていますが、今回の詐欺サイトもAIにより作成された洗練されたサイト、カウントダウンタイマー、明らかにマーケティング部門が作成した顧客レビュー、そして瞬時に決済を完了させるプロセスは恐ろしいほどです。

 この猛暑という皆が追いつめられたときに弱みに付け込んで登場する詐欺サイト。

 同様のサイトは数多く存在するそうですが、その中でもEpiCooler(get-epicooler.com)は、今シーズンのエアコン詐欺の象徴的な存在となっているそうです。

 6月の猛暑を控えて、5月末に大量の注文がこのサイトには殺到したそうですが、現在では、クレームが殺到しているそうです。

 フランスの消費者団体は注意を呼び掛けていますが、同時に銀行のチャージバック(クレジットカードの場合は120日以内)を利用すれば、取引に異議を申し立てることができることを知らせています。

 猛暑の中、涼しくなるつもりで購入したのに、こんな手続きに追われるとは、まったく二重の災難です。

 どうぞお気を付けください。


エアコン詐欺


<関連記事>

「フランスでは扇風機がバカ売れ 1~2時間で在庫が完売する!」 

「フランスの家庭のエアコン導入率は約25%」 

「猛暑とフランスの学校の設備 学校にもエアコンがないのがふつうです」 

「猛暑の一日 パリ41℃ 他人には決して見せられない私の家ごもり」 

「連日の猛暑のパリで・・なりふり構わず不審者のような武装で歩く」

 

2026年6月27日土曜日

バスの運転手が運転中に熱中症で意識不明に陥り衝突事故の惨劇

  


 猛暑の話題ばかりで恐縮ではあるのですが、なにせ、もう、まともに外には出られないうえに頭がボーッとしてしまい、上がってくるニュースなどもこの猛暑関連のことが多いです。

 今朝、サーッと雨が降って、一瞬、サーッと気温が下がったので、「救いの雨!」と感動したのもつかの間、それは本当に一瞬のことで、また、驚くほど一瞬のうちに、気温はグングンあがってしまいました。

 昨晩、気温が下がり始めたのは、午前零時頃でそれでも37℃とかで、それでも40℃を下回っていたことで、なんとなくホッとしている自分に唖然としてしまいました。


 そんな毎日の中、昨日、サン・クルー・ポルト(イル・ド・フランス地域圏・パリ近郊)でRATP(パリ交通公団)のバスの運転手が車内の暑さの中で意識を失い、街路樹に衝突してしまいました。

 エアコンのないバスの車内で熱中症に苦しんでいた運転手はバスをコントロールできずに、木に衝突してしまったのです。幸い乗客が乗っていない状態だったのは、不幸中の幸いでした。

 この運転手が事故を起こす前日に複数のバスで測定された車内の温度は、車両前方で45℃~48℃、後方では最高56℃に達していた模様。

 イル・ド・フランス地域では、現在、エアコンを装備しているバスは全体の60%にすぎません。個人的な感覚では「え~~?冷房車60%もあるの?」と思うほど、私はこの夏?バスの冷房車にほとんど遭遇していません。

 私がバスを利用するのは、本当に決まった区間がほとんどで、まあ、歩いて歩けない距離で、暑い中、歩くのも辛いし・・と思って乗る5分くらいなのですが、ここ1週間ほど、バスに乗って思うのは、「バスに乗るより、外を歩いた方が涼しいかも?」と思うほどなのです。

 ポータブルの扇風機を回しても、熱風があたるだけで、むしろ、暑い感覚が倍増してしまいます。

 私はバスの中で気温をチェックしたことはありませんが、明らかにバスの中は外よりもずっと暑く、それは、もうちょっとびっくりするほどです。

 私の場合、せいぜい5分くらいしか乗らないので、それでも我慢していましたが、考えてみれば、バスの運転手さんは、そのバスにずっと乗っているわけですから、そりゃあ苦しいだろうと思います。

 この事故をきっかけに、この劣悪な労働環境に対して、複数の労働組合が訴えを起こすことを発表しています。

 ただでさえ、労働組合が強いRATP(パリ交通公団)がこの状況を黙っているはずはありません。このように運転手が運転中に熱中症により事故を起こしかねないとなれば、乗客の安全にも関わる重大な問題です。

 また、エアコンのない27番線と83番線では、一部の運転手が就業拒否権の行使を検討しているそうです。

 やっぱり、こんなこと、放置できない問題ですね。


エアコンなしのバス運転手 熱中症


<関連記事>

「おかしなバスに乗ってしまった・・」

「バスが橋から転落、セーヌ川に落下するという信じられない事故」  

「パリのバスの中で運転手をナイフで脅迫した男に警察官が発砲」 

「廃止されてしまうロワシーバスとCDGエクスプレス 」 

「公共交通機関での検札が多い12月 この人たちホンモノの検札官?と不安になるほど怖かった・・」 

2026年6月26日金曜日

やっぱり外にはもう出られません・・

  


 猛暑が続いて、もう一日中、家に籠ってウロウロしているのに、あまり夜、ぐっすり眠れないこともあって、朝から身体がだるくてグッタリしています。

 こんな時は思い切って、泳ぎにでも行こうかとプールに出かけたら、案の定、プールに着くまでの暑さがしんどすぎました。

 ネックリングに凍らせたペットボトルを2本、日傘、ハンディ扇風機などなど、やたらと荷物が多いのですが、これらがなかったら、もう倒れているかも・・と思うほどです。

  おまけに、40℃近いというのにバスは冷房はなしの蒸し風呂状態。そんな中、扇風機を使っても熱風が顔に向けて吹き付けられるだけで、かえって暑いくらいです。

 一時は、ずいぶんパリにもバスの冷房車が増えたな・・と思った時期もあったのですが、一体、あの冷房車はどこに隠しちゃったの?と思うくらい、今年は滅多にバスの冷房車にあたりません。

 誰もが考えるのか?プールはえらい混雑でしたが、それでも、かろうじてこの暑さの中、身体を動かしても汗をかかないので、少しは身体がほぐれました。しかし、シャワーもお湯しか出ず、もうお湯のシャワーを浴びるのが苦痛なくらいです。

 髪の毛もドライヤーを使うのが嫌で、濡れた髪のまま、帽子をかぶって帰ってきました。

 帰りにマルシェに立ち寄ると、マルシェもお店を出していないところもあったり、いつもよりもずっと早めに昼前、早々に店じまいしています。これでは経済問題にもかかわるな・・と思いつつ、私もマルシェで買い物をしても、お料理したくないので、マルシェのかわりに冷凍食品のお店「PICARD」へ。

 さすがに冷凍食品のお店だけあって、店内も涼しく快適で、いつもより、ずっと混んでいたし、アイスキャンディーなどは、売り切れ状態でした。

 もう、家からそう遠くないプールに行っただけで、もうヘロヘロ状態。家に戻ってすぐに水風呂に入り直して、身体のほてりを冷ますまでに少し時間がかかりました。

 プールでさえも、もう無理です。

 というわけで、この猛暑がどうにか去り行くまでは、できるだけ外出はしないことにしました。というより、もうムリです。

 来週には、少し暑さがマシになる予報になっていますが、その代わりにまた絶望的なお知らせがあって、また7月に入るとこの猛暑がぶり返し、14日頃がピークになるとのこと。

 「今がピークじゃないんかい!!」と突っ込みたくなりますが、7月14日はパリ祭の日、当日がこんな猛暑になってもシャンゼリゼでのパレードは行われるのかな?それとも朝、すごい早い時間にやるとか・・そんなこともあるかもしれません。


フランス パリ 猛暑


<関連記事>

「猛暑の一日 パリ41℃ 他人には決して見せられない私の家ごもり」 

「フランスでは扇風機がバカ売れ 1~2時間で在庫が完売する!」 

「フランスの家庭のエアコン導入率は約25%」

「パリ市内の公園24時間開放、学校へのエアコン設置、サンマルタン運河遊泳許可 パリ市の熱波対策」

「音楽祭、スポーツイベント、バカロレア・・猛暑が及ぼす影響が続々・・」 


2026年6月25日木曜日

猛暑の一日 パリ41℃ 他人には決して見せられない私の家ごもり

  


 この一週間は家にエアコンのない私としては、決死の覚悟で臨んでいます。

 本当に他人には決して見せられない姿で家に籠っているのです。

 一日のうちで、一番気温が低いのは、朝5時頃からの数時間だけなので、今朝は5時半頃に起床。家中の窓を開け放ち、昨夜から籠っている熱をできるだけ入れ替えます。朝、5時といっても、28℃です。

 昨日の40℃以上の気温ですっかり温まってしまっている部屋の空気は簡単には、涼しくはなりませんが、それでも、朝の部屋の空気の入れ替えをせずには、その日、一日を過ごすことはできません。

 日中、お料理をすることは、もう無理なので、その日、食べられるものを何とか少しだけ用意して、部屋中の掃除をして、床にモップをかけ、少しでも部屋の温度が上がりにくくなるようにと涙ぐましい努力をします。

 朝のうちにベランダの野菜の苗に水を大量に蒔きます。鳩も暑さをなんとか凌ごうと必死なようで、今年は、網を張ったりしているにもかかわらず、なんとか、隙を狙って来ようとしているのを防御しています。昨日、ここを防御したと思ったら、ホントにこんな隙間を塗ってくるのかと驚きますが、これだけの高い気温に、鳩も必死なのでしょう。

 しかし、夜中はベランダに面した大きな窓は空け放したままにしているし、なんといっても、うちには猫もいるというのに、ポニョは全然、鳩に興味がないというか、まったく鳥を追い払ってはくれません。今日も鳩がやってきていた隙間に応急処置として空の植木鉢をさかさまにして置いてみました。

 一日中、天気予報の気温をチェックしながら、行動していますが、一番、気温が低いのが朝5時頃で、28℃、それからあっという間に9時には32℃になってしまうので、そこまでにならないうちに部屋中の窓をシャッターのある部屋のシャッターはおろし、窓を閉め、遮光のカーテンや大きな板を立てかけます。

 お天気は良すぎるくらい良いにもかかわらず部屋は薄暗い状態になりますが、それでも強い日差しが隙間から入ってくるので、真っ暗にはなりません。

 そして、暑さに耐えきれなくなったときに入るためにお風呂に水をはります。

 以前は、猛暑の時には、短めの薄手のワンピースなどを着ていましたが、もうそれさえも着なくなりました。どちらにしても、気ままな一人暮らし、誰が見ているわけでもないので、これが一番です。

 とはいえ、それでも、自分の身体から発する熱が上がり過ぎてくると苦しいので、パレオやタオルを水に濡らしたものを身にまとって、それが温まってくると、また、水洗いして身体に巻き付けます。

 それで間に合わなくなってくると、アイスノンを背中に背負ってみたらずいぶん楽でした。

 一体、私は何をしているんだろうか?と思わないでもないのですが、どこか、エアコンの効いた場所に移動するにしても、その移動行程が鬼のように暑いわけで、やっぱり家の中で工夫して、身体が辛くなったときには、水浴びしたり、ちょっと横になったりできる方が良い気がしているのです。

 実際、昨日、近所のコマーシャルセンターに買物に行ったのですが、一応、エアコンは効いているのですが、効きがあまく、あまり「涼しい~~」という感じでもなかったので、今回は家に籠ることにしました。

 ふだん、こんなに早起きはしないので、一日、特に午前中の時間がとても長いです。しかし、そこまで気温が上がらないうちに、色々とやることがあるので、けっこう忙しいです。

 こまめに水分を補給するのですが、そうそう水ばかりも飲みにくいため、ミネラルウォーター、ペリエの他、紅茶やジャスミンティーなども冷蔵庫に入れておきます。そして、氷をたくさん準備します。

 寝るときが、さらに重装備?でネックリングをして、頭には保冷剤を乗せ、身体の下には、薄手の保冷シートのようなもの(Amazonで購入した)を敷いて、扇風機をつけて寝ます。

 これだけ重装備をすれば、さすがに涼しく、眠りやすくなります。こんな時だからこそ、睡眠は大切。このうえ、暑くて寝苦しくて寝付けない・・なんてことになったら、本当にバテてしまいます。

 今のところ、来週月曜日には、最高気温が29℃となっているので、少し期待していますが、天気予報はチョイチョイ変わるので、あまり期待しすぎないようにしています。

 去年の暑さに懲りて、ハンディの扇風機やネックリングや薄手の保冷シートなどを購入して、万全を期したつもりだったのですが、まだまだ、これだけでは足りなくなる気がしているので、まだまだ試行錯誤をしていこうと思っています。

 

パリ40℃の一日


<関連記事>

「フランスの家庭のエアコン導入率は約25%」 

「パリ市内の公園24時間開放、学校へのエアコン設置、サンマルタン運河遊泳許可 パリ市の熱波対策」 

「音楽祭、スポーツイベント、バカロレア・・猛暑が及ぼす影響が続々・・」 

「猛暑とフランスの学校の設備 学校にもエアコンがないのがふつうです」 

「あまりに暑くてアフリカ生活を思い出しました」

2026年6月24日水曜日

フランスでは扇風機がバカ売れ 1~2時間で在庫が完売する!

  


 この猛暑に際して、電化製品の中でも、フランスでは扇風機がバカ売れしているとのこと。「エアコンじゃないんかい!」と言いたくなるところでもありますが、工事の必用なエアコンよりも、安価で手軽に即戦力になる扇風機が大人気らしいです。

 「日本では、扇風機って今でも、あるんかい?」くらいな感じがしますが、私の日本の実家にも扇風機って、もうなかったような気がします。

 パリの我が家にも、エアコンはありませんが、さすがに扇風機はあります。我が家はアフリカからやってきたということもあり、やたらと扇風機だけはたくさんあると思っていましたが、現在、稼働している扇風機は2台だけです。

 私の寝室に1台とキッチンに1台あります。

 この猛暑の間は、朝の比較的、涼しいうちに(といっても、現在は朝でも全く涼しくはありませんが)部屋の空気を入れ替えて、本格的に気温が上昇し始める前にシャッターを下ろし、窓を閉め切ってしまっているので、たしかに扇風機の前に陣取っていれば、かなり暑さは緩和できます。

 日本ほど湿度がないので(とはいっても、さすがに通常よりも湿度は高いと思うけど)、扇風機がかなり効果的な気候でもあるのです。

 家によっては、「すでに2台もあるのに、今年は2台買い足した!」とかいう話も聞くので、意外なことですが、フランスは扇風機大国なのかもしれません。

 扇風機の売上げは、6月のこの時点で既に、前年比250%増加しているとのことで、去年も5月、6月と暑い時期があったのに、さらに扇風機がこんなに売れているということは驚きです。

 我が家にある扇風機は一体、いつ買ったか覚えていませんが、かなり長いこと使っています。とはいえ、一年のうちにそれほど使う期間が長くないので、あんまり使用頻度は高くありません。

 フランスで扇風機を買おうとすると、安いもので40ユーロ程度(約7,300円程度)、だいたい平均的な価格だと50ユーロ(約9,200円程度)くらいなもの、冷風が出る扇風機だと150ユーロから200ユーロ程度になりますが、エアコンとなると、またさらにその数倍にもなります。

 一年のごくわずかな期間(といってもけっこう暑い期間も長くなりましたが・・)のために高価なエアコンを設置する・・というのも、やっぱりなかなか踏み切らないのがまだまだ一般的なのかもしれません。

 また、エアコンを冬に使う(暖房として)ということも、こちらのアパートはセントラルヒーティングのことも多いために、冬の寒さにはあまり支障のないようにできているので、冬、エアコンを必用としないことも、エアコンが家庭に導入されてこなかったことに影響しているのかもしれません。

 しかし、今の時代に扇風機がバカ売れというのも、なかなか驚きな事実です。


フランス扇風機バカ売れ


<関連記事>

「あまりに暑くてアフリカ生活を思い出しました」 

「パリのメトロ・RER (郊外線)の大気汚染問題」 

「10ユーロから45ユーロの電気・電子機器 家電製品修理ボーナス導入」 

「連日の猛暑のパリで・・なりふり構わず不審者のような武装で歩く」 

「パリで冷房なしで猛暑(42℃)を乗り切る方法」


2026年6月23日火曜日

フランスの家庭のエアコン導入率は約25%

  

 6月の長引く猛暑に苦しんでいますが、フランスではどこの家庭でも同じ悩みを抱えているようで、また、異例の猛暑ということもあって、毎日のように猛暑関連の報道がなされています。

 そんな中、テレビのニュースで「フランスの家庭でのエアコン導入率は25%」というのを見て、「えっ?そんなにエアコン入れている人多い?」とビックリしました。

 しかし、この数字はニースやマルセイユといった地中海沿岸の、もともと気温の高い地域が40%~50%という数字が全体の数字を押し上げているようで、パリなどは20%弱、ブルターニュ地方などは10%程度のようです。

 これには、住宅事情もあり、一戸建ての家ならば、比較的、ハードルは低いのですが、アパートなどの集合住宅の多いパリなどでは、外壁への室外機設置に管理組合の許可が必用なこともあり、困難なことも少なくありません。

 なにかと外観にうるさいパリ市内ならではのことでもあります。

 もともとフランスでは、歴史的に冷房の必用性が低かったこともあり、旧建築の石造住宅は暑さを回避できるということもエアコンが普及しなかった理由でもあります。

 しかし、こう暑くなってくると、熱を遮断してくれるのが、ある程度までは良いのですが、逆に暑いまま、気温が下がらない状態の日が続くと、逆に熱が籠ってしまうことになり、本当に地獄です。

 また、エアコンに対しての先入観が植え付けられている人もいて、「エアコンはエネルギー消費が多い、環境によくない」とか、「健康に良くない」と唱える人も一定数存在しています。

 しかし、40℃を超す日が続くと、さすがに命に関わってくる問題で、今後、地球温暖化が劇的に回復することは見込めないどころか、今後、さらに酷い状態になっていくかもしれないわけで、捨て置けない問題となりました。

 この家庭でのエアコン導入率が報じられた際に、各国の動向も併せて報じられていたのですが、抜群にエアコン導入率の高い国として紹介されていたのは「日本」で90%以上ということでした。

 さすがに日本では、家のエアコンの効きが悪いという話ならともかく、あまり家にエアコンがないという話を聞いたことがありませんが、日本は、以前から高温多湿の夏、エアコンなしでは、ずっと前から苦しい気候でした。

 このため、日本では、ダイキン、パナソニック、三菱電機などの家電メーカーがエアコンを開発してきており、1970~1980年代からエアコンが大量生産されるようになり、価格も比較的安価に普及してきたという歴史があるようです。

 また、日本は高齢化社会ゆえに、猛暑を我慢するのは危険、即、命に関わる事態に直結してしまう・・といった危機感も社会に根付いているようです。

 フランスは猛暑になる日々が年々増えているとはいえ、これまでの歴史から「なくても生活できる」という妙な自信のようなものがあるのも事実です。

 そういう私もエアコンいいな・・と思いつつ、お金かかるし、工事が難しいだろうし、何より、喉元過ぎれば熱さを忘れる・・と言いたくなるくらい、この波が落ち着けば、スッと涼しくなったりもするので、未だ、エアコンを入れる気にはなっていません。

 実際に今年は、寒くて天気の悪い日がずっと続いていて、本当にいつまでこんなに寒いの?と思っていたくらいだったのです。

 ただし、近年の猛暑日の増加により、フランス環境エネルギー庁(ADEME)は2035年には、住宅の約半数が冷房設備を持つ可能性があると見ているそうです。


フランスの家庭のエアコン導入率 


<関連記事>

「パリ市内の公園24時間開放、学校へのエアコン設置、サンマルタン運河遊泳許可 パリ市の熱波対策」

「猛暑とフランスの学校の設備 学校にもエアコンがないのがふつうです」 

「あまりに暑くてアフリカ生活を思い出しました」 

「38℃に怯えて過ごした一日」 

「アフリカは、アフリカでいい」 


2026年6月22日月曜日

パリ市内の公園24時間開放、学校へのエアコン設置、サンマルタン運河遊泳許可 パリ市の熱波対策

  


 現在のパリは、異常な熱波に襲われていて、今週の気温は、ほぼほぼ毎日40℃前後の予報が出ていて、もう途方に暮れているような状態です。

 この異常な熱波にパリ市はいくつか行政がこの熱波対策に動き始めています。

 ひとつはパリ市内の公園と庭園(一部例外を除く)を24時間開放すると発表しています。これにより550ヶ所の緑地、409ヘクタールの庭園が夜間も解放されることになります。

 こう暑いと、街を歩いている時にも街路樹でさえも、ありがたく、できるだけ日陰を探して歩くようになっているのですが、街中の緑がこれほどありがたいと思うことも珍しい気がしています。

 しかし、逆に考えれば、通常は夜間は安全上の問題から公園の類は閉鎖しているわけで、これを24時間開放するということは、それだけ危険も考えられます。ただ、パリの暑さの厳しいところは、一日のうちの最高気温が夕方の17時とか18時とかで、また、これだけ暑いとなかなか気温が下がらず、30℃を下るのは、午前零時を過ぎたころになるということなのです。

 例えば、公園に涼みに行きたいと思っても、夜間まで開けていなければ、涼むという感じには、恐らくならないと思います。

 また、もうひとつのパリ市の暑さ対策は、市内のサンマルタン運河での遊泳を許可するようになったということで、この暑い中、少しでも水に浸かりたい気持ちを汲んでくれたようです。なかなかワイルドな熱波対策です。

 別に許可されなくても、入る人は勝手に入ってしまうのがフランス人ではありますが、パリ市の許可が下りたということで、ますますたくさんの人がサンマルタン運河に飛び込むことになるでしょう。

 ただし、だからといって、サンマルタン運河の水がきれいになったというわけではありません。ふつうの人(おそらく日本人の感覚)からしたら、ちょっとこの水に入るのは、躊躇するな・・という感じなのです。


 一応、パリ市は水質検査を毎日して、午後4時から午後8時までということになっていますが、それもまた、時間を守るということもなさそうですが・・。

 パリオリンピックの前後から、パリプラージュで泳げるスポットがいくつかできていますが、セーヌ川でさえ、水に入るのはなかなか抵抗がある感じなのに、見たところ、サンマルタン運河はそれ以上な気がします。

 また、これは、もし、ほんとにできたら、すごいな・・と思うのですが、市内の620の幼稚園と小学校に設置するための1,200台のエアコンを購入、「週末までにパリの全ての学校に冷房完備の教室を確保する」とパリ市長が発表しています。

 少しでもパリ市内の学校に冷房が設置されるのは良いことですが、エアコンを購入して、すぐに設置・・通常のパリで、なにか、電化製品等を買ったときに、スムーズに配達されて、設置されると考える人は誰もいないと思うのですが、今回はどうなるんでしょうか?

 早くしないと夏のバカンスに突入してしまいます。

 そのほか、市内のプールなどの営業時間を延長するという話などもあります。

 しかし、ここ数年は、毎年、5月、6月の熱波が訪れているわけですから、今後は、今回のような付け焼刃ではなく、前もって対策を講じて備える必要がありそうです。

 

パリ市の熱波対策


<関連記事>

「音楽祭、スポーツイベント、バカロレア・・猛暑が及ぼす影響が続々・・」 

「猛暑とフランスの学校の設備 学校にもエアコンがないのがふつうです」 

「猛暑でもひとつだけ良いことがあった!」 

「あまりに暑くてアフリカ生活を思い出しました」 

「暑さ対策 準備万端・・ネックリングがスゴい!」


2026年6月21日日曜日

パリのベストシーズンはいつなんだろうか?

   


 私が日本に一時帰国する際は、夏は絶対NGで、暑いし、航空運賃は高いし・・。とにかく長く日本を離れている身としてはまず、飛行機を降りた瞬間に呼吸がしにくいというか、あのむっとくる感じの湿度の高さが厳しく感じられるのです。

 とはいえ、娘が小さい頃は、娘を日本の小学校に行かせたかったこともあり、また、フランスの学校の長いお休みをどう乗り越えるか?ということもあり、否応なしに長いこと、高い航空運賃を払って暑い夏の間に日本に行っていました。

 最近は、自分で好きに選べるので、まず、夏の日本行きは避けます。時期的には


特に、何か特別な用事がない限り、特にいつということはありません。なにより、日本はとりあえずは行ったら絶対に楽しいので、あとは、できるだけ航空運賃の安い時期を選んでいます。

 となると、たいていは、11月か、1月末から2月になることが多いです。

 逆にパリに来る場合は一体、いつがベストシーズンなんでしょうか? 少し前までだったら、5月、6月あたりが一番気候も良く、日も長くベストシーズンと言われていた気がしますが、特にここ数年、5月、6月の暑さは尋常ではなくなっているので、あまりおススメできなくなりました。

 まあ、観光でパリに来る場合は、まさか、ホテルにエアコンがないということはないだろうし、お天気が良く、日が長いということには変わりないので、暑さに対する耐性が強い方ならば、やはり良い季節かもしれません。

 7月、8月はまあ、もともと夏だし、暑いことには、変わりませんが、本格的なバカンスシーズンになっているので、7月から8月にかけて、徐々にパリの住民たちは、バカンスに出てしまい、観光客の方が多いくらいになっていきます。

 特に8月の2週目あたりからは、2週間程度、お店を閉めてしまうところも多いので、注意が必用です。

 航空運賃に関しては、6月から徐々に上がり始め、7月、8月はおそらく一年で一番高いのではないかと思われます。

 結局のところ、航空運賃もそこまで高くなく、気候も比較的良いのは10月、11月にかけてくらいなのではないか?という気もしています。そこまで寒くもなく、暑くもなく・・。また、航空運賃だけで考えれば、1月、2月も比較的、安いチケットがあります。

 また、クリスマスシーズンも街中のイルミネーションがとてもきれいなので、おススメしたいです。

 ただ、ひとつ、気を付けた方が良いのは、フランスの場合、ストライキを最大限回避する努力をすべきということです。

 ストライキのために、フライトキャンセル・・というのも日本⇔パリの場合は長距離フライトのために、フライトがまるまるキャンセルということにはなりにくいのですが、他の便との調整でフライトが勝手に変更されるリスクがあります。

 日本の航空会社は比較的、ストライキの影響を受けるリスクは低いです。ストライキに関して言えば、エアフランスは最悪、また、格安航空会社もストライキの影響を受けやすいです。ストライキは航空会社そのものだけでなく、空港や管制塔などのストライキもあるので、その際には、格安航空会社から切られる傾向にあります。

 また、パリに到着した後の移動に窮する可能性も無きにしも非ずです。滅多にないことではありますが、その滅多にないことに遭遇してしまう、しかも旅先で・・こういったトラブルはできる限り最小限にしたいところです。

 フランスは冗談抜きに、本当にストライキの多い国なので、可能な限り避けられたら避けたいところです。

 かなり前もって予告して行うストライキもありますが、そうでない場合もあります。一般的に言って、できるだけ、人を困らせるためにやるので、より効果的なタイミングを狙うため、学校のバカンス期間の入り口くらいのタイミングを狙っていることが多い気がします。

 バカンス期間といっても、フランスでは、うんざりするほどバカンスが多いのですが、夏の初め7月の1週目の週末あたり、ノエルのバカンスのあたり、あとは、トゥーサン(ハロウィン)、冬休み、パック(イースター)のバカンスがあります。

 バカンスの時期は毎年、同じころなのですが、その年によって日にちが変わるので、○○日ということはできませんが・・。

 ただでさえ、トラブルが多い国、避け得るものなら、避けるのが賢明だと思います。


パリのベストシーズン


<関連記事>

「フランスの祝祭日と土曜日・日曜日」 

「世界一の観光大国フランス 訪仏者数1億200万人」 

「イベリア航空と格安航空会社 VUELING(ブエリング航空)のよくわからない関係」 

「突然の飛行機のキャンセル」 

「エアフランスのロストバゲージは45日経っても戻らない上に90日後には捜索も打ち切り」



2026年6月20日土曜日

音楽祭、スポーツイベント、バカロレア・・猛暑が及ぼす影響が続々・・

  


 本当にこの猛暑には参っていますが、今回の猛暑は、思っていたよりも長く続いているために、また、フランスでは年度末ということもあって、多くの行事が予定されているので、猛暑が数々の行事に影響を及ぼし始めています。

 今週のパリは、最高気温が35℃を下る日はなく、下るどころか、36℃、37℃・・となっていて、来週には、38℃、39℃、40℃になる予報が出ています。もう地獄です。

 直近では、毎年、恒例になっている各地で行われている音楽祭(Fête de la Musique)が中止になる地域も出てきています。

 この音楽祭開催に際しては、内務大臣まで出てきて、「音楽祭の全面的な中止は行いません」と宣言しているものの、「各県知事に対し、主催者と緊密な連絡を取り、自治体ごとに個別に判断することを要請している」と発表しています。

 実際に、既に複数の地域では、この音楽祭の中止を発表しています。

 パリ市では、この音楽祭のために例年よりはるかに多い約2,000人の職員を動員、関係当局が示すあらゆる予防措置を講じるとしています。パリ市は既に、パリ市内で行われる複数の音楽祭にすでに相当数の観光客が訪れることを見込んでおり、音楽祭への人出は前年度比3%増といわれています。

 パリ市では既に救急外来の混雑が急増していることもあり、そのため、特にパリの救急医療サービス(SAMU)を中心に職員の増員を行うとしています。

 また、音楽祭以外のイベント、特に屋外でのスポーツイベントに関しては、パリ警視総監がこの週末に予定されていた11件に関して中止を要請しています。

 そして、お祭りやイベントだけでなく、学校にも影響が出ています。教育大臣は、フランス国内の6万校の教育期間のうち、784校が時間割の変更または一時閉鎖を余儀なくさせられる事態になっています。うち、約150校は完全に閉鎖される措置がとられています。

 また、フランスの学生にとっては、一大イベントである「バカロレア」の試験についても、影響が出ています。バカロレア試験の口頭試験(受験者約4,000名)が数日間延期。

 フランス全土に2,300ヶ所ある試験センターのうち、57ヶ所で試験を延期することを決定。

 この試験延期の影響を受けるのは、ボルドー、リヨン、モンペリエ、ポワティエ、ノルマンディーの5つのアカデミーです。

 バカロレアの試験はフランス全土で同時に行われる高校卒業認定試験で、フランスでは、その後、このバカロレアの成績が長いことついて廻る大変、重みのある試験です。

 通常ならば、フランス全土の学生が同時に同じ試験を受けるのですが、この猛暑のために、今年は同時・・というわけにはならなくなっています。

 よく、日本の受験シーズンは、冬の寒い時期で、もう少し気候の良い時期にした方がよいのに・・などという話を聞いたことがありましたが、このバカロレアの試験に関しては、これまでは、もっとも良い季節だったはずの6月がこんな猛暑に襲われるようになってしまったので、なにか?これを回避できる方法を考えなければならない時が来ているのかもしれません。


猛暑のために中止、延期するイベント


<関連記事>

「猛暑とフランスの学校の設備 学校にもエアコンがないのがふつうです」 

「フランス気象局によると今週、パリの気温は37℃まで上昇する見込み」 

「フェット・ド・ラ・ミュージックでまた、群衆 飲んで踊って大騒ぎのフランス人」

「フランスの酷暑 恐怖の天気予報」 

「パリで冷房なしで猛暑(42℃)を乗り切る方法」

2026年6月19日金曜日

猛暑とフランスの学校の設備 学校にもエアコンがないのがふつうです

   


 今回の猛暑の中、フランスの学校はどうやって暑さを凌いで授業をやっているのか?と思うのですが、たいていの学校は通常6月いっぱいで7月1週目の週末くらいからは夏のバカンスに突入することもあってか?フランスの学校にはエアコンがないのがふつうです。

 でも、気温が体温を上回るほどになれば、さすがにエアコンなしで授業というのもさぞ苦しかろうと思うのです。

 娘が学生だった頃(小・中・高校)には、まだ5月、6月にここまで暑くなることはなかったので、そこまで心配したこともなかったのですが、その後、年々、初夏?の暑さが厳しくなってきて、各学校は対応に追われ、中には、短縮授業や休校の措置をとっている学校もあるそうです。

 フランスではこれまで夏が比較的、短く、また省エネや景観保護の考え方も強いため、学校へのエアコン(冷房)導入が遅れてきました。

 保護者からは学校へのエアコン導入の声が大きくなりつつありますが、特に公立校ではなかなか具体的に対策が進まず、地域ごと、学校ごとに段階的に対応している状況で、窓を開けたり、遮光カーテンを使って暑さを凌いでいるのが一般的なのです。

 もうここまでになってくると、窓を開けるのは逆効果という感じもありますが・・。

 学校でのエアコン設置は少しずつ増える可能性はありますが、フランスでは電力消費を抑えたいという意向や歴史的建造物が多かったりするため、どちらかというと、まず断熱を改善すべきという声の方が大きいようです。

 また、フランスの学校にはプールというものもなく、水泳の授業はあるものの、地域の市民プールなどを学校ごとに交代で利用するという方法をとっているケースが多いです。

 私も娘が学校に通っている時に、「えっ?学校にプールがないの?」と大変、驚いたのですが、ないのです。年間を通して学校ごとに交代で市民プールを利用するために、水泳の授業が真冬・・ということになったりすることもあり、また、その際に「先生が水泳のある日はタイツを履いてきてはいけない」と言っているというのを聞いて、またまたダブルにビックリした覚えがあります。

 親としては、いくら室内プールとはいえ、外の気温との温度差が激しい時こそ、タイツを履かせたいと思うのは親心。しかし、着替えにより時間がかかるからタイツはダメ!というのには、閉口しました。

 考えてみれば、日本の学校は公立の学校でもたいていプールくらいはあるし、教室にエアコンがあるのもあたりまえだし、なんなら教科書だって、義務教育期間は海外にいても希望すれば、無料でもらえます。フランスの学校は教科書も1年間借りるという形をとっているので、年度初めには教科書1冊1冊に丁寧にカバーをし、年度終わりには、そのカバーを外して教科書は返さなければなりません。(その際、破損していたり、紛失してしまった場合は弁償しなければなりません)

 合理的といえば、非常に合理的です。

 こう考えると、日本の学校は公立でもすごく恵まれているだな・・と思うのです。

 まあ、エアコンに関して言えば、フランスの学校は7月、8月は学校はまるまる休みなので、その間はいらないんですけどね・・。


フランスの学校 エアコン


<関連記事>

「フランス気象局によると今週、パリの気温は37℃まで上昇する見込み」 

「あまりに暑くてアフリカ生活を思い出しました」 

「日本は海外に住んでいても教科書を無料でくれる」

「夏の一時帰国時の日本の学校への編入体験 バイリンガル教育の生体験」 

「学校選びは人生の岐路 娘の通ったフランスの学校はなかなか厳しい学校だった」


2026年6月18日木曜日

猛暑でもひとつだけ良いことがあった!

  


 今週から来週にかけて、パリ(というかフランス全土らしいけど)は異常な暑さに見舞われつつあり、来週の初めなどは、パリで40℃かも?という予報が流れていて、ほんとに、もうどうしよう??というくらい怯えています。

 水曜日の時点では、まだまだ32~33℃程度でそこまででもないのですが、この後、週末から来週にかけては気温がグングン上昇していく予報が出ています。

 水曜日ですら、早朝から20℃超えで、夜9時過ぎからようやく気温が下がり始める感じで、見ても仕方ないとは思いつつ、一日何回天気予報をチェックするかわからないほどです。

 そんな中、食料品の買い物はしなければならないのですが、買ってきたとて、火をできるだけ使わなくても良いもの・・最悪、電子レンジで短時間でチンしてできるもの・・となると、肉や魚なんかも、あまり買う気になりません。

 とりあえず、マルシェを覗いてみても、暑さゆえ、あまりガッツリしたものを食べる食欲はなく、スイカでも買って帰ろうかな?と思って、他の用事を済ませて、帰りにもう一度、マルシェに寄ることにしました。

 そして、お昼すぎ、もうマルシェも店じまいを始めている時間帯だったこともあったのですが、いつも立ち寄る八百屋さんでスイカを物色。

 一人なので、4分の1くらいの大きさにカットしてあるものにしようかな?と思って見ていると、突然、急にメロンやラズベリーなどの叩き売りが始まりました。

 いつも、閉店間際に行っても、そんなことはしていないのに、どうやら、この暑さ・・これから数日間の異常な暑さに商品がもたないであろうと売り切ってしまいたかったのか? いつもよりも棚はガラガラになっていて、そう思って、他のお店を見回してみると、どこのお店もいつもよりもずっと商品の残りが少なく、叩き売りに近い感じ。

 なるほど、生鮮食料品を扱っているマルシェでは、この暑さは大敵で、商品を保存しておくことはいつもより大変で、それこそ大損害にも繋がりかねないのです。

 スーパーマーケットなら、冷蔵庫から店頭に出すのにも、そこまで温度差がありませんが、マルシェとなると、どこかから運んできて、マルシェに出して、そして売れなかった分はまた車で輸送して、どこかに保存するのでしょうが、食品へのダメージはずっと大きく、腐らせてしまうよりは、叩き売ってしまおう・・となるわけです。

 お店側からしたら、大変な損害だと思いますが、消費者側からしたら、この暑さでもひとつだけ良いことがあった!と感激して、1個1ユーロになったメロンを3個も買ってしまいました。

 しかし、正直なことを言えば、メロンは1ユーロではなくてもいいから、もう少し涼しくなってほしいです。


パリ猛暑


<関連記事>

「フランス気象局によると今週、パリの気温は37℃まで上昇する見込み」 

「「TEMPRA」という名前で出ています・・」 

「最近、マルシェが楽しくなってきました・・」 

「パリ中心部にオープンした生鮮食料品限定のお店 モン・マルシェ Mon Marché 」 

「食べることが大好きな私が大興奮したロンドンのバラ・マーケット」

2026年6月17日水曜日

G7サミット開催中のエヴィアンは地元住民にとってはほぼロックダウン

  


 現在、G7サミットを開催中のフランス南東部にある都市エヴィアンは、ほぼほぼロックダウンのような状態になっているらしいのです。

 ヨーロッパ最大の湖、レマン湖とアルプスに挟まれた美しい環境に恵まれている都市で、おなじみのミネラルウォーター「エヴィアン」で有名な都市でもあります。

 現在、G7サミット開催中で大々的に報道されてはいますが、この街は5日間封鎖状態にあり、歩いているのはジャーナリストと警察官くらいと言われています。

 水のきれいな場所ゆえ、療養地としても有名で、通常ならば今ごろ、かなりの観光客にも恵まれている季節なはずなのです。

 エヴィアン駅は前の週、11日から閉鎖されており、サミット終了まで閉鎖が続きます。約100人の爆発物処理専門家が現場に待機し、レマン湖では巡視艇が常時パトロールを行っています。湖の一部は航行が禁止されており、騎馬警官が湖岸を定期的に巡回しています。

 G7サミットの映像に映る美しい景色からは、およそ不釣り合いな感じの厳重警戒の物々しい感じです。

 エヴィアンに通じるすべての道路では、法執行官が車両と歩行者がブルーゾーン(厳重警備区域)に入るための通行許可証を所持しているかどうかを確認しています。通行証がなければ、車は市街地の入り口で引き返さなければなりません。

 エヴィアンを見下ろす高級ホテルは、さらに厳重な警備区域の中心に位置し、サミット期間中、各国首脳人の滞在先となっています。この区域では警備はさらに厳重で、入場する車両は全て検査され、その後、警察の護衛を受けます。

 レッドゾーンに位置するいくつかの学校は1週間サミットのために休みになっています。

 これだけの厳重警備を行っているエヴィアンは、現在、世界一安全な場所だろうと地元民は言っています。

 人口9,000万人のこの街は、例年夏には人口が倍増するのに、「G7サミットのため休業」という看板を掲げている店が多く、「サミットは3日間だが、住民にとっては10日間の制限で、失われた収入を取り戻すことはできない」と嘆いています。

 こんな話を聞くと、まさしくパリオリンピックの時を思い出しますが、あの時も超厳重な警備体制で多くの道路が閉鎖され、街中を歩いていると10メートルくらいおきに何人もの警察官とすれ違う異様な警戒ぶりでした。

 パリオリンピックの時は、開会式をセーヌ川で行うという突飛なプランゆえに、この警戒体制が広範囲にわたり、住民は大迷惑し、オリンピックが近付く頃には、住民は早めにパリを脱出してしまったがために、パリ市内はガラガラという思わぬ事態になりました。

 やはり地元の商店やレストラン等は、その間、営業できなかった・・客が極端に減ったことを理由に補償を求める騒ぎになっていましたが、今回のサミット開催に関しても、補償を申し立てるのでしょうか?

 それにしても、今回のサミットも溢れる自然の中の美しいリゾート地ではあるものの、山や湖に囲まれた場所は、警備もことさら大変な場所。

 セーヌ川の開会式といい、今回のエヴィアンでのG7サミットといい、なぜ?そんなに警備が大変なところばかりを選ぶんだろうか?と思うのです。


G7サミット エヴィアン


<関連記事>

「特別警戒中のパリ 驚異的な数の警察官・憲兵隊と交通機関の混乱と・・」 

「パリは想像以上にガラガラ・・パリジャンはパリにいない・・観光客もあんまりいない・・」 

「空いているパリを満喫する1日」 

「大雨のオリンピック開会式当日 前夜の事件とセレモニーあれこれ」 

「オリンピックを開催している街ってこういう感じなんだ・・」

2026年6月16日火曜日

フランス気象局によると今週、パリの気温は37℃まで上昇する見込み

  


 先週あたりから、今週はまた暑くなるな・・と思ってはいました。天気予報というものは、日々、変わるもので、先週前半あたりの翌週の予報では、パリは30℃前後の感じだったので、ゲゲ・・と思いつつも、まあ仕方ないな・・と思っていました。

 ところが、今週になってみると、気温の上昇は30℃では済まないようで、パリでも36℃、37℃という予報が続いています。

 5月末に前例のない猛暑に見舞われた後、今週もまた気温は上昇を続け、水曜日からは猛暑は全国に広がる見込みと見られています。

 フランス気象局は、今週中に2026年最初の「本格的な猛暑」が発生すると予測しているそうですが、「5月のあれは、本格的な猛暑ではなかったの?」と思わず突っ込みを入れたくなりました。

 フランス気象局は、「木曜日からは南西からの気流がフランスにさらに高温をもたらし、少なくとも来週末まで全国的な熱波を引き起こす」と警告しています。

 気象庁は、ヌヴェールで38℃、パリで37℃、リヨンで36℃、トゥールーズで35℃に達すると予測しています。この6月の熱波は夏至とほぼ重なり、一年で最も日が長い時期を迎えるため、蒸し暑さが予想されています。

 今回の熱波は5月よりもさらに深刻だということで、土壌の乾燥が空気の過熱を促進するという悪化要因があります。このような状況ではフランスで40℃に達する気温になることもあり得るという絶望的な予報です。

 今週の水曜日からはほとんどの地域で気温は30℃~35℃に達し、南西部と中部・東部では36℃に達し、木曜日からはサントル・ヴァル・ド・ワール地域圏やパリ盆地を含む地域では34℃から38℃に達する見込みとのこと。

 ちょうどバカロレアの試験にも重なる時期なので、受験生には、さらに厳しいものとなることが予想されます。ただでさえ、異様に時間の長いバカロレアです。暑さ対策も重要なものとなりそうです。

 フランスでは2022年6月にエロー県のある村で国内最高気温46℃を記録したそうですが、これもそう遠くない未来に記録が更新されそうな気がしています。

 もうさすがに35℃を超えるとふつうの日常生活を送るのは不可能で、もう暑さで疲労困憊してしまうため、寿命が縮まる思いです。

 以前は6月というと、ジューンブライド・・一年のうちで一番気候の良い季節だったはずなのに、もはや6月が最高のシーズンとは言えなくなりました。

 我が家にエアコンがないのも致命的なのですが(まあ、フランスではエアコンのない家の方が多いです)、メトロやバスなどの公共交通機関でもエアコンなしというものもけっこうあるために、パリでは暑さはより厳しく感じられるのです。

 もうヨーロッパの6月は快適な月というのは幻想になってしまったようです。


パリ37℃


<関連記事>

「あまりに暑くてアフリカ生活を思い出しました」 

「暑さ対策 準備万端・・ネックリングがスゴい!」 

「9月ってこんなに寒かったっけ? と思ったら、パリは40年ぶりの記録的な寒さらしい」

「ここ数年の大ヒット商品 水分補給タブレットの真の有効性」 

「フランスの酷暑 恐怖の天気予報」 

2026年6月15日月曜日

フランスのテレビでの相撲中継番組に感動

  


 日曜日の夕方、そういえば、今日はテレビで相撲中継やってるんだった・・と慌ててテレビをつけてみると、なにやら、やけに興奮して解説しているフランス語が飛び込んできて、不思議な気持ちになりました。

 私は、日本に住んでいた頃もあまり、相撲というものを自ら進んで見た覚えもなく、家族の誰かが見ているのに便乗してなんとなく見ている程度だったので、ほとんどお相撲さんの名前もよくわからないくらいでした。

 ましてや、日本を離れてから、もう四半世紀以上も経って、現在のお相撲さんのことは、正直、一人もわからないくらいです。

 それでも、けっこう「SUMO PARIS」は宣伝されていましたし、けっこう話題にもなっていたので、気になってはいましたが、高いチケットを買って、見に行くという気にもなりませんでした。

 テレビでやるならば、ちょっと見てみようか・・その程度だったのですが、テレビ中継は、土俵を中心とした中継なのでよくわかりませんが、背景に映る会場の様子を見ると、広い会場は、かなりの人で埋まっていて、正直、日本の相撲がパリでこんなに集客力があるものなのか・・と実際に目の当たりにすると驚きでもありました。

 また、解説をしている人の熱量がものすごく、相撲の技等に関しては、「YORIKIRI」とか、「UWATENAGE」とか、日本語なのですが、それ以外は当然のことながら、フランス語で、「ヌメロ アン モンディアル!(世界一!)」とか、「ア!トンシオン!(気を付けて!)」とか、「セ・マ・二・フィック!(すばらしい!)」と、もう叫んでいる感じで、「こんなに熱心に相撲を見てくれているんだな・・」とちょっと妙な感動を覚えました。

 日曜日の夕方にテレビでお相撲を見る・・フランスで・・。というのが、なんだかとても不思議な・・でも、妙に嬉しい気持ちでした。


 だいたい、髷をゆって、まわし姿のお相撲さんそのものも、また行事の衣装、拍子木、土俵という独特な舞台・・あらためて見てみると、これは、大いに日本の文化を感じさせるもので、異文化の歴史あるスポーツとして、また、欧州にはないもので、非常に日本文化として価値のあるものなんだということを感じました。

 表彰状や優勝カップの授与に加えて、和牛(森和牛)一頭分!などという大きな商品目録を掲げたりするのも、フランスでは他のスポーツにはあまりないのではないか?しかも和牛一頭分とはなお珍しいでしょう。

 実にパリに大相撲がやってきたのは31年ぶりのことだったそうで、初日は1万人超えの集客を記録し、トータルでは、3万人の来場者であったであろうと言われています。観客には、フランス人だけでなく、ドイツやスイスなどの近隣のヨーロッパ諸国からわざわざやってきている人も少なくなかったようです。

 私は人混みが大の苦手なのですが、こんな雰囲気のものであったなら、ちょっとチケットが高くても行ってみてもよかったかな?とちょっと思っています。

 私はテレビ中継を忘れていたので、最後の30分程度しか見れませんでしたが、相撲自体は、日本語主体で進められ、フランス語の解説がつくという感じで、また観客も私が想像していたよりも充分に楽しんでいる様子がうかがえて、なんだかちょっと嬉しくなりました。

 この興行は「スペクタクル・エクセプショナル!(格別に素晴らしいスペクタクル)」と多くの人が評しています。

 今回のパリでの相撲興行が成功であったのならば、今度はまた30年後とは言わず、せめて10年後くらいにまた来てくれたらいいのにな・・と思っています。

 日本文化は、フランス人がかなり好意的に受け止めてくれているものであることは、承知していましたが、まさか、相撲がこんなに人気があるなんて!ビックリでした。


SUMO PARIS 


<関連記事>

「パリ大相撲でお相撲さんが清め塩に使う塩は「ゲランドの塩」」 

「2026年に行われるパリ大相撲を見に行こうかと思ったけどチケットが高すぎた」 

「ジャック・シラク元大統領の一周忌」 

「パリの映画館で日本映画「国宝」を見に行ってきました! Le Maitre KABUKI 」

「鳥山明氏の訃報が証明したフランスでのマンガ人気」 

「フランス政府が若者に発行したカルチャーパスがMANGAパスになった!」

2026年6月14日日曜日

マティスを見にグラン・パレへ行ってきました

 


 パリに住んでいて、いいな・・と思うところのひとつは美術館などに気軽に行けて、また、展示されている美術品はもちろんのこと、その器となっている美術館なりの建築がまた、素晴らしいので、また一段と作品の美しさが引き立てられている感じがするのです。



 私など、美術品鑑賞に関しては、ド素人なので、ただ、これ、いいな・・とか、好きだな・・美しいな・・という程度の適当な見方なのですが、それでも、歴史のある美術品の中に身を置く時間が持てるということは、貴重な時間なのです。

 とはいえ、そんなに、自分から探し出して、何かを見に行くということは、滅多にないのですが、たいていは、駅に貼られたポスターで、「今、こんなのやってるんだ~行きたいな~」と思って行くことが多いです。



 広告などもネットが幅を利かしているこの時代に駅のポスターというのもアナログといえば、アナログなのですが、私はこれに動かされて美術館に行くことが多いのです。

 というわけで今回のマティス展も駅の広告を見て、足を運びました。

 現在、マティス展が行われているのは「グラン・パレ」でしたが、シャンゼリゼからも近い恵まれたロケーション、アクセスも良く、かといって、ルーブルやオルセーなどのように混み過ぎていないところが良いです。

 実際に、私も今回、事前予約はせずに、現地で当日券をゲットしましたが、ほぼほぼ並ぶことはありませんでした。とはいえ、入場時には、いくらか入場制限して混雑をコントロールしているので、ほんの少しだけ待ちましたが、5分程度です。




 中に入ってみると、けっこうな人出ではありましたが、広い会場ゆえ、問題はありません。特に有名な作品の前には、人が多いのですが、それでも、ごくごく近距離で作品を眺めることもできるのは、ちょっと感動ものです。




 私は、特にマティスファンというわけではないのですが、それこそ、なんとなく好き・・そんな感じです。

 さすがに、「あっ・・なんか見たことある・・」という作品も多いのも楽しいところです。

 





 また、中には簡単なカフェやレストランもあるので、お食事もできますが、街中よりも若干高めではあります。しかし、結構、混んでました。


 


 それから美術館には、お決まりというか、お土産物屋さんもあり、なかなか可愛いものも見つけてしまいました。




 それから美術館には、お決まりというか、お土産物屋さんもあり、なかなか可愛いものも見つけてしまいました。

 パリに来たら、どこか1つでも美術館に行きたいという方も多いかと思いますが、ルーブルは広すぎ、混みすぎ・・オルセーやオランジュリーもいつも激混みしていますから、グランパレでやっている特設展を狙ってみるのもけっこう良いかもしれません。


グランパレ・マチス展


<関連記事>






2026年6月13日土曜日

パリのメトロのエスカレーターの工事はなんであんなに時間がかかるのか?

  



 なにかと日本と比べるのはナンセンスだと思いつつも、どうしても比べてしまうことはパリには多々ありますが、その中でも最近、よく遭遇するのがメトロの駅のエスカレーターの故障です。

 この故障しているエスカレーターが多いのはもちろんのこと、この修理に異様に時間がかかるのは、どういうことなんだろう?と不思議でなりません。

 先日も、私がいつも利用するメトロの駅のエスカレーターが止まっていて、最初は「故障中」と書かれた柵のようなものが張られていて、通るたびに、「え~??まだなおらないの?」と呆れていたら、そのうち、張り紙が張られていて、工期のようなものが書かれていて、それが2026年6月30日と書かれていたのです。もう張り紙が張られる以前に1ヶ月近く工事中だったのに・・です。

 まあ、動かないものにいつまでも腹をたてていても仕方ないので、もう気にしないようにしていたら、先日、何気にふつうになおっていて、「え??早いじゃん!」と、うっかり少し喜んでしまいました。我ながら、なんとハードルが低いんだ・・と苦笑してしまいました。

 そして、その同じ日、別の駅でまた、故障中のエスカレーターに遭遇。なんとこっちには、2026年6月8日から7月31日となっていて、また、「ウソでしょ!」となりました。

 エスカレーターの修理に2カ月近く・・。

 毎度のことですが、こちらの人には、お客様にできるだけ不自由をおかけしないとか、できるだけ故障しないように、あるいは、故障してもできるだけ早く修理しようとか、そういう配慮はないのです。

 日本の地下鉄などで、大規模な工事ならともかく、ちょっとエスカレーターが故障して、1ヶ月以上もエスカレーターが動かないなんてこと考えられないですよね・・。

 しかし、これでいちいち腹をたてていては、パリにはいられません。

 また、ついでに言わせてもらえば、パリのメトロは妙な構造になっていて、違う路線に乗り換えたりする場合、駅の通路を移動して・・というところも少なくないのですが、やたらと登ったり下りたりする階段が途中に多く、なんでここで登る?すぐに下るのに・・という場所もけっこう多いです。

 それでも最近は、メトロの電車自体が途中で停まってしまうとか、動かなくなってしまうということは、減ったような気がするのですが、なんとも発展途上の感が拭えないところが多々あります。

 でも、なんとなく、いつまでもダメなところが残っているというのも、なんとなく愛らしい気さえしているのですがね・・。


パリのメトロのエスカレーター


<関連記事>

「パリのメトロは路線によって差が激しい」 

「14号線がパリ(イル・ド・フランス)の路線で最も利用客の多い路線になった!」 

「メトロ11号線でマチェテ(マシェット)(山刀)による襲撃事件」 

「パリのメトロでナイフ襲撃事件! 3号線の3駅で3人の女性が刺された!」

「メトロ10号線で運行を開始した新車両 MF19とパリの鉄オタくんたち」 


2026年6月12日金曜日

レディーガガも食べた世界一のサンドイッチ Le Petit Vendôme

  


 「レディーガガが2024年のパリオリンピックの際にパリを訪れた際にここのサンドイッチを買って行った!」というサンドイッチを食べてみたいとずっと思っていました。

 このお店はサンドイッチ屋さんではなくパリにあるごくごく庶民的な感じのビストロなのですが、どうやら、Time Out誌に世界一のサンドイッチとして評されたこともあり、ビストロそのものよりもサンドイッチで有名なお店のようです。



 私は、Time Out誌よりも先にレディーガガの噂を先に聞いていたので、まあ、場所的に、ヴァンドーム広場の近くでもあり、おそらく彼女はこの近くに泊っていて、その立地的な利便性もあって、サンドイッチを買いに来たのかな?くらいに思っていました。



 出かける前に一応、サイトで確認していったのですが、サイトあるあるで、行ってみると、なるほど、よく撮れている写真・・という感じ。私がイメージしていたお店とは全然、違いました。


 ちょうど12時頃にお店に到着したのですが、その時点で、既にサンドイッチのために行列する人がお店の外まではみ出していました。

 ふつう、パリでは、だいたい昼食の時間で混雑するのは13時過ぎ。12時ならば、まだ空いている時間です。


 私は、友人と食事をする約束をしていたので、店内でサンドイッチではなく、ふつうの食事をしようと思っていたので、予約なしで入れました。サンドイッチだけだったら、カウンターにしてね・・と言われましたが、サンドイッチの大半のお客さんはテイクアウト。それでもカウンターには、ビールとサンドイッチを食べているおじさんたちですでに埋まっていました。

 一応、ランチを注文する時に、他のメニューを注文してから、「レディーガガのサンドイッチって何のサンドイッチなんですか?」と聞いたら、「カンタール(チーズ)とジャンボン(ハム)です」というので、「あ・・レディガガのサンドイッチで通じるんだ・・」と思ったと同時に、お店の人が「じゃあ、それはテイクアウトですね・・」(すでにメニューを注文しているので)と言ってくれたので、サンドイッチはテイクアウトにすることにしました。



 正直、ビストロの食事は、そこまで感動ものではありませんでしたが、なかなか味のある雰囲気で、パリの下町感がギッシリ詰まった感じのお店で、座席と座席の間隔がこれでもか・・というくらい狭く、一度、隣の人が座ってしまったら、そうそう簡単には立ち上がれないほどです。

 それにしても、このサンドイッチの人気はスゴいもので、この近くにパン屋さんなど、テイクアウトできるお店はたくさんあるというのに、ここのお店が独り勝ちという感じ。少なくとも、12時前から私が食事を終わって、近くのお店でお茶して出てきて3時少しまえまで、まだ行列は途切れていませんでした。

 お昼時に、その近辺を歩いている人は、かなりの割合でここのサンドイッチを持っている・・そんな感じです。



 そして、その「カンタールとジャンボンのサンドイッチ」(8.5ユーロ)は、家に帰ってから、しっかり頂きました。正直、私はあまりサンドイッチというものをふだん買わないので、他のものと比較することはできないのですが(ましてや「世界一のサンドイッチ」かどうかはわからないけど)、とても美味しかったです。

 バターがたっぷり塗られていて、カンタールもジャンボンもたっぷり入っています。ひとつひとつの素材がどれも邪魔しない感じ。嫌みのない、きっと嫌いな人はいないだろう・・ものすごく食べやすいサンドイッチです。

 素材がシンプルだからこそ、そのサンドイッチとして一つにまとまった味が際立つ・・そんな感じです。

 「世界一のサンドイッチ」を食べてみたい方はぜひ、行ってみてください。ヴァンドーム広場から徒歩1分ほどの良い場所です。


🌟Le Petit Vendôme 8Rue de Capucines 75002 Paris 


世界一のサンドイッチ Le Petit Vendôme レディーガガ


<関連記事>

「パリで食べられる世界一のピザ PEPPE PIZZERIA ピッツェリア・ペッペ」

「私史上、パリ最高のケバブに感激! パリの美味しいケバブ屋さん Doni Berliner Paris」 

「ファラフェル激戦区 パリ・マレ地区の美味しいファラフェルのレストラン2選」

「パリで美味しいクスクスが食べられるお店 Le 404 と La mosquée」

「ユーロスターでハムとバターのサンドイッチが禁止に!」



 

2026年6月11日木曜日

11歳の少女誘拐殺人事件から別の被害者の少女の母親が国を告訴

 


 フランス南西部ジェール県フルーランスで11歳の少女が誘拐され殺された事件から、同じ容疑者から性加害を受けていたという同じ11歳の少女の母親が国を告訴する意向を表明しています。

 加害者を告訴だけでなく、国を告訴するってすごいです!それだけ、司法に対する憤りが強かったということなのでしょう。

 殺人事件にまで発展してしまった今回の事件の一年以上前に、この母親は、同容疑者を娘へのレイプ容疑で告発しており、この容疑に対して、司法が全く機能していなかったことを告発しているのです。

 「一年以上も前に告発されていた事件が置き去りにされたままでいなかったら、司法制度と事件を担当した人がきちんと職務を遂行していれば、今回の事件は避けられたはずのものだった・・子どもたちを守れなかったフランスに失望しています」と彼女は訴えています。

 彼女の訴えに関しては「民事裁判所に国家に対する重大な過失の訴え」、「捜査官と裁判官に対する刑事訴訟」の2つの法的措置がとられると見られています。

 この容疑者の犯行は、一年以上前の事件も今回の事件も似通っており、いずれも、容疑者の娘の友人であった子どもたちをターゲットにしています。

 今回の事件(リアナ(被害者の11歳の女の子の名前)事件と呼ばれている)で最初の捜索隊が派遣された翌日、容疑者は起訴され公判前拘留されました。彼の名前と写真は、マスコミにより報道されましたが、この報道に一年以上前に娘をレイプされたという母親が反応しました。

 彼女は2025年8月に同容疑者の自宅で「2024年9月から2025年5月の間に娘がレイプされた」と通報していました。

 この少女(ローザ)は、容疑者の子どもたちと友だちで、その友だちと遊ぶために容疑者宅によく出入りしていました。ある時、この少女は家で性に関する話をするようになり、娘の変化に疑念を抱いた両親が娘を問いただしたところ、この容疑者にレイプされたことを告白したのでした。

 この容疑者は11歳の少女(自分の娘の友だち)に不適切なメッセージを送ったり、電話をかけたり、プレゼントをしたりしていました。この母親が容疑者を問い詰めると彼は容疑を否定し、この少女の方がウソをついているといい、彼女がウソをついていたと認めなければ、首を吊って自殺すると脅していました。

 プレッシャーと恐怖にかられた少女は「ウソをついていた」と言いましたが、数ヶ月後、母親は娘が真実を語っていたことに確証を持つようになりました。

 結果、この母親は彼の犯行を通報したのですが、捜査、事情聴取等が一向に進まず、事件が置き去りにされていたことを告白し、今回の国への告訴に繋がっています。

 今回の何重にも重なっている事件にフランス国民の怒りはかなりヒートアップしており、司法制度が機能していないことを非難しています。

 法務大臣もこれを大変、重く受け止めており、ペンディングになっているといわれる約70,000件の未成年への性加害に対する通報、陳情書、告訴状に対して、全て正当に処理できるまで休まず働くと言っています。

 これだけ、犯罪の多い国で司法が機能していないというのは、本当に恐ろしい話。ましてや、未成年の子どもに対する被害を軽んじている体質はとても捨て置ける問題ではありません。

 余談?になりますが、今回の容疑者に関して、その弟が今回の事件で名誉棄損の訴えを起こそうとしたところ、受け入れた警察官が彼の記録を調べたら、彼自身も誘拐と強姦の容疑で告訴状が提出されていたことが発覚し、身柄を拘束されました。

 なんという兄弟なのでしょうか・・。


11歳の少女へのレイプ被害への通報を放置された母親 国を告訴


<関連記事>

「11歳の少女 行方不明から殺人事件へ 国中に巻き起こるフランスの司法制度の機能不全への怒り」

「子どもの誕生日パーティーやお泊り会を狙って3歳から9歳の子どもへの性的暴行・強姦」 

「12歳の娘を70歳の老人に売る親」 

「児童ポルノ人形を購入した男に懲役30ヶ月の判決」 

「子どもを性的虐待から守る新システム正式稼働開始 子どもに関わる仕事に携わる人が提示しなければならない証明書」 

「30年以上も続けられたサンブレ強姦魔ディノ・スカラの犯行と追訴」 

 

 

2026年6月10日水曜日

年金問題再浮上 年金諮問委員会が定年年齢引上げを勧告

  


 年金問題に関しては、国民の反応が激しいフランスです。前回、年金改革で大規模なデモが全国で繰り返されたのは2023年のことでした。早いもので、もうあれから3年が経過しています。

 あの時は、100万人規模のデモがあちこちで起こり、それが暴徒化し、パリの街はゴミが溢れかえり、そしてそのゴミに火がつけられ、炎が立ち上るといったそれはそれは激しい反発でした。

 年金改革のための定年延長に加え、それを無理矢理、通そうと憲法49.3条を発令したことで、国民の怒りは倍増し、手が付けられないほどの荒れぶりでした。

 あの時の年金改革は定年年齢が62歳から64歳に切りあげられるというものでしたが、結局のところ、政情混乱のために、取り下げられることになりました。

 そして、あれから3年、今、また、年金諮問委員会(COR)が用意している報告書の中で、「予想以上に早いペースで悪化している財政状況に対処するため、2070年までに定年年齢を67.6歳に引き上げることを勧告している」ことが明るみになっています。

 3年前の時点でなんとかしなければならなかったものが据え置きになって、何の解決策もとられぬままなのですから、年金問題は悪化するのは当然の話です。

 年金諮問委員会(COR)は、財政悪化(年金問題に関して)の原因のひとつは出生率の低下にあるとしています。

 事実、この報告書には、出生率の低下を予測する最新の人口動態予測が盛り込まれていますが、フランス国立統計経済研究所(INSEE)によると、65歳以上の人口が2070年までに20歳未満の人口の2倍に達する可能性があることを指摘しています。

 そのため年金諮問委員会は、報告書草案の中で年金制度の均衡を確保する最善の方法は、再び定年年齢を引き上げることだと考えているのです。

 この引き上げは3段階で実施される可能性があり、2030年に64.4歳、2045年に65.8歳、そして2070年には、最大67.6歳まで引き上げられることになります。

 現実問題、年金制度が今のままでは立ち行かなくなるのは、目に見えていることなのですが、ことに年金問題に関しては、過剰?に反応するフランス国民、実際にこの草案もまだ提出される前から、曝露されてこの騒ぎ。

 前回、定年年齢が62歳から64歳に延長されることになりそうだっただけで、フランス全土で暴動が起こり、街が燃える騒ぎになったのに、今回は2070年とはいえ、67.6歳にまで延長となったら、一体、どれだけの騒ぎになるのかと心配になります。

 私は2070年まで生きてはいないと思いますが、娘のことを考えると、「ん~~」と考え込んでしまいます。

 しかし、娘などの様子を見ていると、定年云々をどうのこうのと言う以前に、もはや、年金だけで老後の生活をしていこうとは夢にも思っていないのは明白で、それ以外の収入や貯蓄を準備しているのではないかと思われます。

 つまり、年金をあまり大きなものとは考えておらず、年金をもらえる分は貰うけど、それだけに頼らなくても良い方法など・・を、うちのちゃっかり娘はしっかり考えているような気がします。


年金諮問委員会(COR)2070年定年67.7歳引き上げ


<関連記事>

「フランス全土で112万人動員!想像以上に長引きそうな年金改革のデモとストライキ」

「年金改革問題 ストライキ続行で街中にゴミが溢れるパリ」 

「年金改革法案に49条3項発令で法案改変を強行する発表にコンコルド広場が大変なことになった!」 

「49条3項発令が年金改革法案反対を盛り上げ反政府運動に発展するかも?」

「フランス全土で350万人動員の記録的なデモ 一晩に140ヶ所で炎が立ち上るパリ」

「フランス人の年金への思い入れ」 

 


2026年6月9日火曜日

パリ大相撲でお相撲さんが清め塩に使う塩は「ゲランドの塩」

  


 まもなく行われるパリ大相撲の準備が着々と進んでいるようです。

 日本国外での大相撲興行は非常に珍しいものでもあり、フランスで本格的な大相撲興行が行われるのは30年以上ぶりのことです。

 フランスでは、柔道は、もはや子どもに最もポピュラーなお稽古事のひとつにもなるくらい浸透しており、また、日本文化への関心も高い国で、近年は相撲クラブも増えているという話もあるくらいです。

 そのため、日本人コミュニティだけでなく、フランス人の日本文化ファン、格闘技ファンからも、今回のパリ大相撲は、大変注目されています。

 大会案内でも「単なるスポーツイベントを超えた日本文化体験」として宣伝されています。以前から度々書いてきましたが、フランス人の中には、日本文化を愛でることは、どこか高尚な趣味という感覚があり、日本文化は特に富裕層に好まれる傾向にあります。

 そこに、マンガやアニメなどの、また別方面からの日本文化の浸透に加わっていることから、幅広い層の人々が日本文化が以前よりもずっと身近なものになっている気もします。

 今回のパリ大相撲は、アリーナという大きな会場で行われることになっており、2日間にわたり、満席になるものと予想されています。

 そんな大きなイベントとなりつつあるパリ大相撲で、「相撲の清め塩に使用される塩にゲランド産の塩200㎏が運び込まれた!」という報道が舞い込んできました。

 大相撲とゲランドの塩・・とは、なんともユニークな感じです。

 「ゲランドの塩」とは、フランスのブルターニュ地方のゲランド半島で採れる塩で、海水を天日干しして作られる伝統的な製法の塩です。フランスではかなり一般的な高級なお塩のひとつで、バターなどにもこのゲランドの塩が使われていることが多いです。

 日本でもこの「ゲランドの塩」は人気があるようで、一時、私が日本に一時帰国する際には、「ゲランドの塩、買ってきて!」という注文が多かった時期もありました。

 ゲランドの塩といえば、グルメなイメージがあるところ、大相撲の清め塩にまで登場するというのは、なかなか意外なことです。

 私はこれまで相撲の清め塩に注目したことはありませんでしたが、相撲の清め塩というものは通常の食塩とは異なり、海水から自然に結晶化された粗塩が使われるということで、その意味では「ゲランドの塩」は、条件に適っています。

 この清め塩は神聖な土俵を清め、邪気を払うといった大いにスピリチュアルな意味合いもあることから、日本から輸送してくるものだとばかり思っていただけに、少し意外でしたが、逆にフランスでは、「塩は神道に根差した神聖な側面も持つハイレベルなスポーツである相撲において中心的な役割を果たす」とし、この塩にゲランドの塩が使われることは、光栄なこととして受け止めています。

 「力士が手を叩くのは神々に祈願するため、足を踏み鳴らすのは、悪魔を追い払うため、そして、塩は空間を浄化するためです」、「怪我や呪いなどあらゆる災いを遠ざけるためのものなのです」相撲における清め塩をフランスでは、こんなふうに解説しています。

 今回のパリ大相撲は最も安いチケットで81ユーロ、しかし、これはアリーナ席のために、ほぼほぼそこに参加するため程度にしか見られないと思われ、かといって、高い席になると500ユーロから2,000ユーロという金額に恐れをなして、チケットはとらなかったのですが、この「ゲランドの塩」の話を聞いて、ちょっと後ろ髪を引かれるような気持ちになっています。


パリ大相撲 ゲランドの塩


<関連記事>

「2026年に行われるパリ大相撲を見に行こうかと思ったけどチケットが高すぎた」

「ジャック・シラク元大統領の一周忌」 

「パリでお花見 緑の芝生の中にあるソー公園の八重桜(Le parc de Sceaux)」 

「パリの映画館で日本映画「国宝」を見に行ってきました! Le Maitre KABUKI 」 

「ユニクロ パリ・リヴォリ店オープン ルーブル美術館・日本文化とのコラボ」

2026年6月8日月曜日

フランス国民に最も愛されたファーストレディ ベルナデット・シラク

  


 フランス国民に最も愛されたファーストレディと言われるジャック・シラク元大統領夫人ベルナデット・シラクが93歳で永眠されました。

 著名人の訃報に際して、その後の報道などを見ていると、生前のその人の存在が国民にとって、どのようなものであったのかをあらためて知らされることも多いのですが、このベルナデット・シラクもまさに、その中の一人であったような気がします。

 シラク元大統領が亡くなったのが2019年のことでしたので、あれからもう7年も経っているというのに、しかも、シラク大統領は、もう現役を引退してかなり経ってからのことでしたので、その夫人といえば、ともすると、とりたてて、大きく扱われることもない可能性もあったわけです。

 しかし、今回の彼女の訃報には、極めて多くの人が弔意を示し、それこそ、現役の大統領、政治家、そして、一般の国民たちも大勢、彼女の死を悼んでいます。

 ファーストレディでありながら、これほど国民に愛された人物も珍しいのではないか?と思われます。

 彼女は、長い間、フランスで率直な物言いをし、献身的な姿勢を崩さず、教養があり、繊細で精力的で決意が固く、勤勉で、控えめながらも力強い女性のロールモデルとされてきました。

 ジャック・シラク元大統領とは、パリ政治学院(シアンスポ)(超エリート校)の同級生だったということで、彼女自身も長年にわたり、フランス政界で最も人気のある政治家であったとも言われています。

 また、常に完璧な装いを見にまとうパリジェンヌであり、その立ち振る舞い、装いはエレガントでシックであり、貴族出身で隠しきれない育ちの良さがにじみ出ると同時に飾らない、取り繕わない彼女の姿勢が国民に愛されてきました。

 率直な物言いをしても、取り繕うことがなくても、嫌みがないところが、育ちの良さなのではないかとも思います。

 彼女は四半世紀にわたり、イエローコインキャンペーンで病気の子どもたちを支援し続けてきました。彼女の子どもが精神疾患、拒食症を患っていたことも彼女を病気の子どもを支援い駆り立てることになっていたと思われます。

 彼女はとても率直な性格で、夫のジャック・シラクに対しても遠慮せずに意見を言い、政治家たちを辛辣に批判することもありました。フランス人は権威にへつらわない人物が好きで、気が強く、皮肉が上手く、本音を隠さない彼女の性格が国民に親しまれたとも言えます。

 シラク元大統領も人気の高い大統領でしたが、その横で夫を叱り、夫の欠点を公然と語ったりする姿は、多くのフランス人にとって親しみやすく映ったようです。しかし、決して目立ちすぎない・・それが彼女の美徳だったのです。

 また、彼ら(シラク大統領夫妻)が重い精神疾患を抱えた娘を持ち、大きな苦難を経験してきたことも華やかなエリート家庭に見えながら、私生活では深い苦しみ、悲しみを抱えてきたことも国民の共感を集めることとなりました。

 権威に阿ることなく、率直な物言いをし、気が強く、皮肉が上手く、本音を隠さない・・しかし、情に厚い・・彼女はまさしくフランス人が好む人物のロールモデルのような人物だったのではないかと思います。


ベルナデット・シラク訃報 

 

<関連記事>

「ジャック・シラク元大統領の一周忌」 

「ブリジット・バルドーの葬儀をめぐっての政界分断の図」 

「鳥山明氏の訃報が証明したフランスでのマンガ人気」 

「アラン・ドロンの訃報 「サムライは死んだ・・」」 

「エリザベス女王ご逝去のフランスでの報道」

2026年6月7日日曜日

11歳の少女 行方不明から殺人事件へ 国中に巻き起こるフランスの司法制度の機能不全への怒り

  


 フランス南西部ジェール県フルーランスで11歳の少女が下校後に行方不明となっている事件は、5月末頃から報道されていました。

 彼女が行方不明になってすぐに、防犯カメラの映像から少女の親友の父親(41歳)である男の車に乗る様子が確認され、この男は当初「プールの近くで少女を降ろした」と説明していましたが、捜査当局は、この男の説明に矛盾があると判断し、彼を誘拐・監禁容疑で主要容疑者として身柄を拘束していました。

 少女は行方不明のまま捜索が続けられていましたが、行方不明から約1週間後、この容疑者が8年前に働いていたジェール県ピュイカスキエの廃農場の農業用サイロで少女の遺体が発見されました。

 起訴され、公判前拘留で身柄を拘束されているこの容疑者は事件を担当する捜査判事に対し、一切の供述を行っておらず、質問にも答えていません。

 この事件が殊更、世間の怒りを買っているのは、この男が今回の事件を引き起こす前に、未成年者への強姦容疑で2件の報告、4件の告訴の対象となっていたにもかかわらず、司法は、なんら適切な対応ができておらず、今回の殺人事件という最も悲惨な事件にまで発展してしまったことにあります。

 つまり、防げたかもしれない犯罪を司法の機能不全のために防げなかったということなのです。

 この男は、2017年以降、少なくとも6件の行政または司法手続きの対象となってきましたが、これまで一度も事情聴取を受けたことがなかったということも驚きです。また、こうした子どもへの性的虐待行為などが通報から実際の対応までが驚くほど時間がかかる(何年も)ことも指摘されています。

 なかには、今回の事件の報道でこの容疑者の顔写真が公開されて、2023年に告訴されていた身元不明の加害者に対する強姦事件の加害者が彼であったという通報があり、彼の犯行が露わになった事件までありました。

 また、彼は、今回の事件の被害者が自分の子どもの親友であったこともショッキングなことですが、この自分の子どものお泊り会を加害行為の絶好の場所として利用していたことも、明らかになっています。

 ここのところ、時々、曝露されて驚くのは、この子どものお泊り会の場で、子どもの親として、保護者として存在しているはずの者が小児性加害の加害者となっているケースを耳にします。

 ふつう子どものお友達のお父さんとかお母さんといったら、無条件に安心してしまう・・そんなところがありますが、そうはいかないということなのです。

 今回もまさにそのケース。しかも、自分の子どもの親友であった少女をターゲットにするなどもってのほか、犠牲者の少女はもちろんですが、この男の子どもは親友を父親に殺されて、どれほど傷ついていることでしょうか。

 彼の余罪は、今後もさらに浮上してくる可能性もありますが、少なくとも2017年の告訴の際に適切に扱われていたならば、その後の事件は避けられていたかもしれません。

 また、今回の国民の怒りに対し、法務大臣は司法制度の機能不全について、謝罪しています。


11歳の少女殺人事件 司法制度の機能不全


<関連記事>

「子どもの誕生日パーティーやお泊り会を狙って3歳から9歳の子どもへの性的暴行・強姦」 

「12歳の娘を70歳の老人に売る親」 

「児童ポルノ人形を購入した男に懲役30ヶ月の判決」 

「子どもを性的虐待から守る新システム正式稼働開始 子どもに関わる仕事に携わる人が提示しなければならない証明書」 

「30年以上も続けられたサンブレ強姦魔ディノ・スカラの犯行と追訴」

2026年6月6日土曜日

娘の誕生日に際して色々考えること

  


 6月は娘のお誕生日の月で、私は毎年、その頃になると、一先ず、出産のときのことを思い出します。

 こう長く生きていると記憶は薄れていくものではありますが、出産の時の記憶は、かなり強烈に記憶しています。なんといっても娘の出産はアフリカでということもあったので、余計に記憶が強烈に残っているのかもしれません。

 出産は担当の女医さんと相談して、予め出産の日を決めて入院した計画的な出産・・のつもりでした。朝、入院して、陣痛促進剤を打って、その日のうちには出産・・の予定だったのですが、娘はよほど、私の狭いお腹の中の居心地がよかったのか?その日のうちには、出てきてくれず、私は、一日、陣痛促進剤で苦しんだにもかかわらず、翌日の朝から、もう一度、仕切り直しということになりました。

 そして、翌日朝から、また陣痛促進剤を打ち、ようやくその日の午後に生まれてきたのでした。分娩台の上ではまた、信じられないような生みの苦しみに苛まれながら、もう頭が出るか出ないかのところで、もう途中でやめたくなったのですが、こればかりは、今、や~めたというわけにもいかず、引っ込みがつかないということはこういうことだな・・などと考えていました。

 2日間苦しんだのち、ようやく生まれてきた娘はなんだか赤くて、なるほど、だから赤ちゃんっていうのかな・・などと思ったと同時に、一人の人間を生み出してしまったことに大変な責任を感じ、大変なことをしでかしてしまった・・そんなどこか、まだまだどこか客観的でもあるような、そんな気持ちでした。

 あれから、毎年毎年、娘の誕生日を祝ってきましたが、今や20代後半に差し掛かっている娘は、もうここ3年くらい離れて生活しているし、あまり当日にはお誕生日のお祝いらしいことはできなくなりました。

 いちおう、最近はお誕生日やクリスマスプレゼントは一緒に旅行することでプレゼント代わりにしてきましたが、もうなんだかそれが誕生日プレゼントだったのか、クリスマスプレゼントだったのかわからなくさえなってきました。

 今年は、なんだかそれだけというのも味気なく、なにかプレゼントを送ろうかな?と思い、なにか欲しいものない?と娘に尋ねてみたのですが、もともと物欲というものがあまりない子で、しかも、今は、自分でもかなり稼ぐようになったので、本人も「欲しいものがあったら、自分で買うから・・」とあっさり。

 もう巣立って行った娘に親として、してあげられることがなくなってしまったような、寂しい気持ちにもなり、なにか、ほんの少しでもの気持ちだけでも届けたい・・と、Amazon Japanで娘の好きな高級スイーツをポチリました。

 できれば、お誕生日当日に届くようにしたいと思ったのですが、期日指定だと+200円というのに、「え~~~??」と驚きました。だって、早く届けてほしいならば、追加料金も納得するのですが、配送予定日という日にちよりも遅めに設定するのに追加料金を取られるなんて、なんか悔しくて、追加料金がいらなくなる日まで待って注文を入れました。

 なんとも、200円ごときのことで、ケチな自分に苦笑しましたが、そこはもう意地です。無事、娘のお誕生日プレゼントは200円払わずに無事に当日に届きました。ヤレヤレですが、今年の娘のお誕生日には、今まで感じなかった一抹の寂しさを感じたお誕生日でした。

 そんなこんなで、娘の今年のお誕生日は無事終了しました。


誕生日プレゼント


<関連記事>

「お誕生日会で見たフランスの子供たちの逞しさ」

「フランス人は、不器用なのか?」

「子供のために使うお金 フランスのコロニー(子供の合宿・サマーキャンプ)」

「娘へのクリスマスプレゼント」

「娘への誕生日プレゼントに思うこと」