今年の夏のバカンスシーズンの始まりのシャルル・ド・ゴール空港は、航空会社や空港職員や消防隊員のストライキのためにフライトキャンセルや空港のシステムダウンも重なって大混乱となりました。
特に、飛行機に搭載されないまま出発した人の荷物がシャルル・ド・ゴール空港に置き去りにされ、この期間に出たロストバゲージは3万5千個と言われており、山積みにされたまま放置されているスーツケースに当事者ではない私でさえも、ゾッとしたくらいでした。
シャルル・ド・ゴール空港での出来事のため、当然、一番、被害の多かったのはエアフランスのフライトに関するロストバゲージが大部分だったようで、当初はエアフランスは、「1週間以内には、荷物を届ける」と発表していたものの、その後、長い間、そのスーツケースの山がなくならなかったという話も聞いていました。
それは容易に想像がついた話で、その後もバカンスシーズンで毎日、1,000機以上の離発着便の荷物の処理だけでも人員が足りない中、フランス人が残業してまで、このロストバゲージを積極的に片付けていくとは、とうてい思えませんでした。
そして、そろそろ、夏のバカンスも終わりという今の時期になって、まだ、空港に残されているスーツケースが800個以上あることを聞いて、唖然と言う気持ちと、やっぱり・・という気持ちと、それでも、ずいぶん減っていたんだ・・という気持ちが混在しています。
いくら、長々とバカンスを取るフランス人とはいえ、もうそろそろ2ヶ月近くも経てば、さすがにロストバゲージの持ち主はバカンスから戻っているのに、それでも、まだ自分の荷物を受け取れないというのは、どう考えても異常です。
フランスの法律では、ロストバゲージから21日後には、航空会社が無くなった荷物に対する補償金が支払われることになっていますが、これはなくなった荷物に対する補償金のみで、バカンスを台無しにされた慰謝料は含まれていません。
私は、これまでにロストバゲージの被害に遭ったのは、1度きりで、しかも、完全に荷物が無くなったわけではなく、「なにも荷物は同じ飛行機で届けるとは言っていない」とばかりに、「届けるんだからいいでしょ!」という感じで、当然のように到着の翌日に荷物は滞在先のホテルに届けられましたが、それだけでも、当時の私は憤慨し、一晩、着替えも何もなく、不便な夜を過ごしたことに腹をたてていましたが、今回のシャルル・ド・ゴール空港のロストバゲージは、ちょっと桁違いの被害です。
しかも、それに加えて、エアフランスは、90日後には、荷物の捜索も打ち切るのだそうで、その無責任さに目を丸くしています。
エアフランスは、パンデミック前には、パリから日本への直行便が1日2便は出ていたこともあり、利用することも結構、多かったし、機内サービスやCAの対応も妙に媚びた感じがなく、スパークリングワインではなく、必ずシャンパンがあるのも嬉しかったりして、決して嫌いではなかったのですが、何回か続けて、ストライキのために勝手に予約便を変更されて、急に自分の予定も変更せざるを得なくなって、慌てたりしたこともあって以来、もうこんなのは懲り懲りだ・・と、できれば避けるようにしてきました。
今回のようなロストバゲージの話を聞いてしまったら、ただでさえ、できれば避けたいと思っていたエアフランスは、絶対、嫌だ!と思ってしまいます。
旅行のために持って行ったスーツケースが旅行中には届かずに帰ってきてから受け取るというのも、かなり腹立たしく、虚しいものだと思いますが、それでもさらに長期間、戻ってこないどころか、90日経ったら、もう探してももらえないなど、なぜ、こんな無責任な対応が黙認されるのか、腹立たしいのを通り越して、不思議です。
エアフランス ロストバゲージ 90日後は捜索停止
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