2020年1月8日水曜日

空港の荷物検査 異常につまらないことにこだわるわりには結構杜撰




 カルロス・ゴーンの一件で、再注目された、空港の荷物検査。

 他国への旅行の場合は、荷物も大して多くないので、ロストバゲージ以外は、ほぼほぼ、問題は、ないのですが、日本から帰ってくるときだけは、それこそ死活問題とも言えるほどの大荷物なので、私にとっては、スーツケース一つあたり、23キロの荷物を娘と二人で、2個ずつをどれだけ、ギリギリに詰め込むかで、帰国前日から当日にかけては、大わらわになります。

 だいたい、荷造りの時点で、家で計量するのですが、それが、家での計量どおりかどうか、ヒヤヒヤものなのです。

 チェックインを担当してくれるスタッフによって、やたらと厳しい人と、そうでない人がいるのですが、厳しい人にあたると、ほんのわずかなオーバーも許されず、その場で、手荷物の方に少し、移してくださいなどと言われ、仕方なく、チェックインカウンターの前で、荷物を開けて、手荷物に移すという無様なことになるのです。

 最近は、スーツケースをチェックインする前の、X線検査に当たることは、あまりないのですが、以前は、X線検査で、ライターが入っているのを出してくださいとか、子供用の小さな手持ち花火を出してくださいとか、言われて、どうにかやっと、荷物を収めたスーツケースを開けて、荷物をかきまわして、中から探し出して、没収されたりと、えらい面倒なこともありました。

 おかしなことに、電気屋さんのオマケでもらった花火を取り上げられた娘は、悲しそうな顔をするでなく、私の方が、何もそんな子供の花火なんて、取り上げなくても・・と、残念がったくらいでした。

 しかし、帰ってきてみると、もう一つの花火が、娘の手荷物の小さなバッグの方に入っており、こちらの方は、見過ごされて、(私も知らなかったので、帰ってきて、びっくりでした)ちゃっかり、娘は、「もう一つあるから、一つ取られても良かった・・」と、にっこりしており、つまらないことに異常にうるさいわりには、あっさり、見過ごされているものも結構あるものだと思いました。

 フランスに入国の際は、日本からの直行便は、ほとんどノーチェックなのですが、たった一度だけ、止められて、荷物を開けるように言われたことがありました。

 それは、父が亡くなって、葬儀のために帰国した際のことで、帰りの飛行機の中でも、私は、泣いては、寝て、また、泣いて・・という感じだったので、パリに着いた時には、疲れ果てており、きっと、様子が普通ではなかったのでしょう。

 私は、その時に、試験のために、葬儀には、参加できなかった娘に頼まれて、父の遺骨のかけらを小さなフィルムの入れ物に入れて持っており、「これは、何だ?」と言われて、涙ながらに検査官に、「それは、父の遺骨のかけらだ!」と説明したのです。

 その時は、それ以外にも、細かく、持ち物を、もらった物まで、これは、どこで買ったかとか、いくらぐらいするものかとか、問い詰められて、やましいものは、何も持っていないのに・・・と、とても悔しい思いをしました。

 挙げ句の果てに、自分たちがもう帰りたい時間になったのか?(日本からの直行便は、仏、現地時間の夕刻に到着)「今日は、もういいから・・」と、私がスーツケースをしまい終わらないうちに、自分たちは、さっさと帰ってしまう始末。

 空港の税関や荷物検査場は、とかく、いい加減で、弱い人間には、強く出る、極めて横暴で、そのわりには、いい加減な、嫌な印象ばかりです。

 今回のゴーン氏の一件で、また、弱い立場の私たちの荷物検査が、異様に厳しくならないことを祈るばかりです。







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