2020年1月2日木曜日

お正月は、元旦のみ。フランスに、三が日はない




 フランスは、クリスマスをイブからクリスマス当日にかけて、盛大に祝いますが、祝日自体は、25日のみで、御用納めのような年末の区切りはなく、(実際には、クリスマスの期間にバカンス休暇を取る人は多いですが)31日には、新年へのRéveillon (レヴェイヨン)=カウントダウンは、あるものの、休日でもなく、年が明けて、1月1日の元旦のみが祝日で、2日からは、あっさりと仕事も始まります。

 ですから、この時期に、バカンス休暇を取らない限り、この、主には、食べるのに忙しい行事を乗り切るのは、大変です。タダでさえ、日頃から、食べることばかり考えている私にとっては、この食の一大行事の年末年始は、いつも以上に食べ物のことばかり考えています。

 12月の24日のクリスマスイブの日も、家族間で、人を招いたり、招かれたりが多い中、仕事を終えてからのディナーの準備に気忙しく、実際に慌ただしい時を過ごすことになります。

 24日、25日のメニューをあらかじめ、考えて、24日までに買い物を済ませ、下準備を済ませて、クリスマスイブ、クリスマスとのアペリティフから始まるディナーをせっせと用意します。

 自分自身も食べながら、常に満腹状態での次の食事を作り続ける二日間を過ごし、26日には、仕事です。

 日本人の私としては、大晦日の年越しそばや、お正月のお雑煮やおせち料理も、娘に日本の文化を伝えたい気持ちや、自分自身も一年の区切りを感じたいことから、フランスに来てからも、欠かしたことはありません。

 きっと、海外在住の日本人の多くの人が同じようなことをしているのではないかと思います。海外にいるからこそ、より、日本のお正月を感じたいという気持ちが湧いてくるのです。

 日本なら、お正月の三が日くらいは、ゆっくりして・・という感覚が染み付いていた私には、お正月早々、1月2日から仕事、お正月早々に仕事が始まることに最初は、なんだか、しっくりこない感じが拭えませんでした。

 実際には、私自身は、仕事上、元旦の日から出勤していましたので、元旦のお雑煮は、夜に・・となっていましたが、しかし、そんな生活も、いつの間にか習慣になっていました。

 ですから、きっと、年末年始の特別な食事のスケジュールは、年越しそばとお雑煮、おせち料理が加わる分だけ、フランス人以上に忙しい気忙しい、特別な一年の食の行事がたて込む時期なのであります。

 食いしん坊の私としては、忙しいけれど、楽しくもあり、クリスマスを盛大に食べて過ごしながらも、年越しそばとお雑煮と少しのおせちを欠かせない日本人なのであります。

 そして、たとえ、三が日が休みでなくても、年越しそばと、お雑煮と、少しのおせち料理、最悪、特におせち料理でもないものをお重箱に詰めて食べれば、お正月を迎えた気持ちになるのです。

 考えてみれば、私にとっては、宗教心も行事の意味も何もなく、ただ、ひたすら、食べることで、一年の区切り区切りを感じている超単細胞なのです。

 

 

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