ラベル ショッピング の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル ショッピング の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024年3月20日水曜日

日本での買い物 買いたいものにも色々あって・・・

  


 日本に一時帰国している際に、どこかに用事があって出かけても、たいていの場合は、帰りに買い物して帰ろう・・ということになるのですが、その行く先々によっても、色々あって、ついでとはいえ、その場所からの帰り道をどういうルートで帰るかを考えるとき、あれを買うためにあそこに行きたいから、こっち経由で帰ろうとか、買い物ありきで予定をたてることになります。

 まあ、そのほとんどの買い物は、私の場合は食料品なわけですが、もうたいていの場合は、すでにリスト入りしている(決まっている)買い物の場合は、あそこへ行ってあれを買う・・というのは、だいたい目安がついているので、その買い物をするために行く場所で、それプラスその辺りをちらほら、半分ひやかしのつもりで試食などしながら、見て歩くわけで、かなりお腹も気持ちも満たされて、それはそれでなかなか楽しい時間でもあります。

 その食料品の内訳は、当然、フランスに持って帰りたいものと、日本にいるうちに食べておきたいものとがあるのですが、その道すがらには、忘れていたけど、こんなものもあった・・あんなものもあったと、結局は帰りには、その重さを憂うほど大変な量の食料を持って帰ることになるのです。

 まったく、己の食い意地には、毎度のことながら、自分でも呆れるほどなのですが、それが必ずしも一般的に、ものすごく評価されているようなものばかりとは限らず、けっこうな部分で「懐かしさ」が占めていることに気付かされます。

 それは、子どもの頃、よく買いに行かされたお肉屋さんのコロッケだったり、昔、祖母が好きだったパン屋さんのクリームパンだったり、ミスタードーナッツやケンタッキー(KFC フランスのケンタッキーは最近?以前のようなケンタッキーではなくなりました)やモスバーガーなどのファストフードだったりもするのです。

 そう考えてみると、人の食の好みとか嗜好といったものは、ある程度の傾向もあるにせよ、その中には、子どもの頃や若い頃に慣れ親しんだという郷愁のようなものがあるのだなぁと感じたりするにつけ、そのことに愛おしさを感じたりもするのです。

 母がほがらかな人だったために、近所のお店では顔で、たまには、私たちの話もしたりしていたようで、身元が知れると、「あ〜あなたたちがパリにいらっしゃるお嬢さんとお孫さん!などと言われたりして苦笑することもありますが、どこかに母の存在があるようで、ほっこりした気持ちにもさせられます。

 私の場合、物心ついた頃から実家が引っ越したこともなく、それが植え付けられる時間が長かったこともあり、今もなお、日本に帰れば、その家に滞在しているわけなので、ひととおり食べて帰りたいものは、その家を中心に私の食べたいものマップがあるのです。

 それは、買って帰れるものだけでなく、レストランだったり、お蕎麦屋さんだったりもするわけで、そのお店には、ずっとそこにいてほしいと願っているのです。


日本で食べたいもの買いたいもの


<関連記事>

「最近のフランスのケンタッキーフライドチキンはちょっと残念」

「完璧に壊れている私の満腹中枢」

「帰仏間近の切迫スケジュール 食事の回数がどう考えても足りない!」

「一時帰国の楽しみ 日本での食事 やっぱり日本は美味しい」

「日本に帰ると猛然と食べまくる!帰国時の海外在住日本人の姿」


2024年1月16日火曜日

カーフールの強烈な値段交渉 ペプシ、レイズ、リプトンの商品の販売を一時停止

  


 インフレが続くなか、フランス政府は今年は、一部の食品の値下げを約束しています。

 そのため、政府は販売店に対して店頭価格を引き下げる、あるいは、可能な限り抑えることを要請しているため、食料品メーカーと販売店との交渉が対立してヒートアップしています。

 しかし、原材料他、燃料費等も値上げしているために食品メーカーとて、値上げを余儀なくされるのも致し方ないところもあります。

 大手のスーパーマーケットなどの流通業者は、1月末までに価格交渉を終えるのですが、この話し合いが決裂しているところもあります。

 ほとんどの食品メーカーは、値上げを要求しているのですが、スーパーマーケットチェーン・カーフールは、「ペプシコグループブランドの値上げは、度を越えており、インフレを理由に、その値上げは便乗値上げが含まれている!」と抗議し、その抗議を店頭で公開し、アピールするという強烈な態度に出ています。

 「受け入れがたい値上げのため、当店では、このメーカーの商品の販売は停止します」と書かれた紙が、予告どおりにレイズのポテトチップスの棚などに貼られています。

 この話は、ニュースでチラッと見ていたのですが、今日、カーフールに買い物に行ったら、本当にやっているので、ビックリして、ああ、これだったか・・と目を丸くしてしまいました。

 対象となっている商品は、ペプシコーラだけでなく、セブン アップ、レイズやドリトスなどのポテトチップスなどのスナック類、ベネナッツ、リプトン ティーなどの商品棚には、この「受け入れがたい値上げのため、当店では、このメーカーの商品の販売は停止します」の表示が・・。

 とはいえ、ガラガラになった棚には、在庫にある分は売ってしまうつもりであるのか、商品が全くないわけでもないところが、ちゃっかり感もあります。

 しかし、仕入れ側の価格交渉の抗議方法として、こんなふうに消費者に訴えるカタチをとっているのは、初めて見ることで、これは、一時的なことなのか?それとも、このペプシコグループの商品を今後一切、カーフールから排除してしまうつもりなのか?は、わかりませんが、どちらも引かない限り、ペプシコグループもカーフールもどちらも痛手を食うことになりかねません。

 まあ、どうしても、このペプシコグループの商品にこだわりを持って買い物をしている消費者を、カーフールは失うことになるだろうし、また、同じようなものを別のメーカーのものに切り替える消費者もいると思います。

 もう一つ、思い当たるのは、カーフールの「価格を抑える努力をしてますアピール」と考えることもでき、実際に、カーフールでは、このペプシコグループの商品よりもずっと高い商品を売っているので、どうして、ここにだけ、こんなに強硬な態度をとるのかは少々、疑問でもあります。

 まあ、今回のペプシコグループの商品を見る限り、コーラやセブンアップなどのジュース類や、ポテトチップスなどのスナック菓子など、この際、できるだけ、どのメーカーにせよ、あまり健康的な食品とも言い難く、消費を控えた方がよいものが多く目につくところ・・。

 個人的には、もともとあまり買わないものなので、どちらでもよいというのが正直なところなのですが、このやり方、どっちに軍配があがるのか? ということについては、ちょっと興味があります。

 

カーフール対ペプシコグループ


<関連記事>

「フードバウチャー配布の取りやめと値下げの約束」

「エシレバターが小さくなった!」

「インフレと食餌制限と商品価格の感覚の麻痺」

「ハードディスカウントショップ・激安店で思う子供のしつけ」

「電気料金の値上げは当分、止まらないらしい・・」



2023年12月10日日曜日

Vinted(ヴィンテッド)で殺人事件が起こった!

  

 

 パリ近郊ヴァル・ド・マルヌ県ヴァラントンの路上で、16歳のティーンエイジャーが刺殺されたという話で、また、どんな乱闘騒ぎがあったのか?と思ったら、それがVinted(ヴィンテッド)(フリマサイト)での商品売買の際に起こったものであったことを知り、すごく驚きました。

 Vinted(ヴィンテッド)は、私もおこづかい稼ぎによく利用しているフリマサイト(日本でいうメルカリのようなもの)で、その売買の現場で殺人事件が起こるなどとは、これまで聞いたこともなかった話だったからです。

 そもそも、ヴィンテッドの大半は、商品の売買は、直接、売り手と買い手が会うことはなく、商品への質問や値段の交渉などはサイト上で行われているもので、商品の受け渡しは発送するのが通常であり、代金の支払いもサイトを通じて行われ、その間のトラブルなどに関しては、ヴィンテッドが介入してくれるので、これまでに深刻なトラブルになったことはありませんでした。

 ごくごくたまに、急いでいるので、直接、手渡しにできないか?とか、その際に連絡するために携帯ナンバーを教えてもらえないか?と頼まれることはあっても、安全上の理由から携帯ナンバーを教えることは、お断りしています。

 今回の殺人事件はティーンエイジャーの間の出来事で、どのような交渉の末に実際に対面での売買という話になったのかはわかりませんが、一応、サイト上での交渉は成立していたようで、被害者の少年は、商品の引き渡しに行った際に刺された模様です。

 一応、この少年は、商品の引き渡しに際して、一応は警戒していたようで、1人ではなく、友人たちとともに3人で出かけたようですが、商品の引き取りにあらわれた人物もまた6人で現れたようで、買い手の方が代金を支払わずに商品を奪おうとした際にナイフを持ち出し、結果的には、少年一人を殺してしまったようです。

 引き渡しに行った3人の少年のうち2人が刺され、致命傷に至った少年の傷は、大腿動脈に達しており、もう一人が血を流しながら道路に辿りついてから、通報したと言われており、警察が駆け付けた際には、少年の一人はすでに心肺停止状態であったそうです。

 その事件が起こった約3時間後に、パニック状態に陥った犯人とみられる母親の女性から息子が自分のしてしまったことに対して自責の念を感じ、3階から飛び降り自殺を図ろうとしたと通報があり、警察が駆け付けると少年は泣き叫んでいたと伝えられています。

 被害者、加害者ともに16歳のティーンエイジャーで、そのきっかけとなったのは、ごくごくシンプルなNike(ナイキ)のジョギングスーツとのこと、あまりに稚拙でこのようなことで命を落としてしまうとは、泣くにも泣けないような気もしてしまいます。

 私の場合は、ヴィンテッドで買い物をすることはありませんが、全くの見ず知らずの人とのやりとりなわけで、その人の過去の売買記録の点数ややり取りに対するコメントを参考にすることは、やっぱり必要で、このようなケースは非常に稀なケースとはいうものの、実際に会って手渡しというのは、警戒すべきだなと思うのでした。


Vinted(ヴィンテッド)殺人事件


<関連記事>

「フリマサイトVinted(ヴィンテッド)(フランス版メルカリ)でコカインの転売をしていた男逮捕」

「ルボンカン leboncoin(フランスのメルカリの拡張バージョン)に潜り込むロシアのスパイ」

「フランス版メルカリ ヴィンテッド Vintedの急成長」

「メルカリとルボンカン(フランス版メルカリ)に見る、やたら礼儀正しい日本人とめんどくさいフランス人」

「フランスの配送事情の救世主 配送品取扱システム モンディアル・リレーとポアン・リレー」

2023年12月7日木曜日

海外在住者の免税でのお買い物は思ったよりも全然、簡単だった!

  


 日本国籍を持ち、且つ、2年以上海外に在住している者は日本で免税でお買い物ができるという話はこれまでも聞いたことがありましたが、なんとなく、きっと面倒なんだろうな・・と思って、これまで一度も利用したことがありませんでした。

 しかし、今回は、パソコンを買おうと思っていたので、金額もなかなか張るものなので、この際、やってみようかな?と思って、ダメ元で免税でのお買い物に挑戦してみたので、今回はそのお話にしようと思います。

 まず、現在は、入国の際にパスポートチェックが自動ゲートになっており、入国スタンプなしに通過できるようになっていますが、この際、「入国スタンプが必用な方はこちら・・」となっているところに進み、そこで必ずスタンプをもらいます。

 そして、日本で最後に住民票を抜いた住所のあった区役所で、「戸籍の附票」をもらいます。この手数料は300円(2023年11月現在)でした。また、この「戸籍の附票」の代わりに出発前に大使館で「在留届」を申請し、それを使うこともできるようです。

 免税対象になるお買い物の際に、パスポートとこの「戸籍の附票」、あるいは「在留届」の提示が求められます。

 しかし、この後は、結構、簡単で、特に免税手続きをしてくれるお店でのお買い物なら、あとは、お店の方が手続きはしてくれます。

 私の場合は、お買い物の際にお店の方に「免税手続きお願いします」と言ったら、「では、こちらのカウンターで・・」と言われて、パスポートとこの「戸籍の附票」の原本を提出、その場で免税後の価格のみを支払いました。

 この時点でパスポートナンバーを通じて、税関にそのお買い物のデータが送られているそうなので、あとは、出国の際に空港でパスポートを税関で見せればよいと言われました。また、その際に一応、免税にした商品は手荷物にして、未使用、未開封ということになっていますという注意を受けたので、そのとおりに携帯しました。

 その免税手続きのチェックが空港のどの場所なのか?よくわからなかったのですが、それは、保安検査場の奥にある「税関」というスタンドで、「免税手続きをしたいのですが・・」と言ったら、「では、パスポートをこれに通してください」と言われて、「ピッ!」とやって、それで終了です。

 アトランダムでチェックがあるのかもしれませんが、私の場合、商品のチェックはありませんでした。

 今回は、このパソコンしか、免税でのお買い物をしませんでしたが、後になってから考えれば、今は外国人観光客のために免税をうたっているお店も多く、特に渋谷などのドラッグストアなどは、どこもこの免税手続きをやっていて、スゴいな・・と感心したのですが、そういえば、私も少なからず、私も日本の薬なども買っているので、免税にしてもらえばよかった・・と後になってから思いました。

 また、日本に行けば、必ず立ち寄る「ユニクロ」なども、免税をしてくれるので、これまた、バラバラ買わずに一か所で買って、免税にしてもらえばよかった・・とこれまた後悔。ユニクロはパリにもあるのですが、価格も違い、そのうえ、品揃えは日本には叶わないので、必ず行きますが、今回は免税してもらい損ねました。

 ユニクロは、店舗にもよるのかもしれませんが、「他の店舗(ユニクロ)で購入した商品に対してもまとめて免税にします」と書いてあったので、時間があれば、後になってから、持っていけば、免税にしてもらうことができたのですが、私の場合、時間がなくて、それもできませんでした。

 次回の一時帰国の際には、とりあえず、この免税でのお買い物にもっと、注意を払い、出かけるときは、パスポートと戸籍の附票を持ち歩き、免税できる場合は、してもらおう!と思います。

 海外在住2年以上の方々、これを、利用しない手はありませんよ!


海外在住者の免税手続き


<関連記事>

「日本のユニクロの折り込みチラシはちょっと衝撃的だった・・」

「日本での運転免許証更新手続きと国際運転免許証」

「日本への一時帰国の移り変わり」

「海外在住者の日本での国民年金支払いについて私が勘違いしていたこと」

「海外在住者の本人確認はパスポートではできない不思議」


2023年11月20日月曜日

パリに持って帰りたい食材を買いたいお店の一つ 上野 吉池

 


 私の携帯のメモには、いつも「日本に行ったら買いたいものリスト」があって、何か思いつくたびに、それに追加していきます。

 一時帰国の日が近づくと、逆に友人や親戚へのお土産ものや頼まれものを買い集め、日本に来る時の私のスーツケースの大部分は、誰かにあげてしまうもので、日本にいる間に少しずつ会う人々に渡していくのです。

 しかし、日本に到着した途端に、お土産を渡して少しずつ持ってきた荷物が減っていくのと同時進行で、今度は、パリに持って帰るものの買い物がスタートするのです。

 こんなことをしていると、この期間は、常にスーツケースをつめ、それを空にして、また、別のものをつめていく、なんだか運び屋みたいだ・・と妙な気分にもなります。

 もちろん、パリにいる友人に頼まれているものや他人に渡すものも少しはあるのですが、フランスに戻るための荷物(買い物)は、ほぼ日常の私の食材などがメインで、それからしばらくの私の食生活に重大に関わってくるので、真剣味も違います。つまりは、日本に着いた瞬間から、もうパリに持ち帰るものを物色する毎日が始まるわけです。

 もう端的に言えば、ごくごく普通のスーパーマーケットでさえも、はっきり言って、正直、目に入るものは、次から次へと、全部欲しいのですが、持てる荷物には限度があり、その中から、選んでいかなければならないわけです。

 そして、こうなってくると、できるだけ持ち帰ることのできる他のお店では、あんまり見かけない、これはあったら、絶対便利だ!と思われる商品をたくさん扱っているお店に行くのが効率的ですが、その一つが上野(御徒町)の「吉池」というお店です。




 もちろん、このお店には、ふつうのスーパーマーケットにあるような食材もおいているのですが、特に海産物関係の乾物や缶詰、乾燥だし粉末、薬味系などが充実していて、ちょっとテンションがあがります。

 わかめやひじきなどのポピュラーな、わかりやすい乾物から鰹節なども種類が豊富で、特に私は、あさりやしじみ、カニやエビなどのエキスのパウダーやお魚のおせんべいなどが気に入っています。



 また、カニ缶やウニの瓶詰めなども、比較的、お手頃価格のものから、ちょっといいものまで置いていたり、行くたび(とはいえ、毎回、必ず行けるわけではないですが・・)に、「うわっ!こんなのあるんだ!」と、我を忘れてお店の中をウロウロしたり、気になった商品に釘付けになったり、食い意地の張っている私はしばし、時が経つのを忘れてしまいます。




 もちろん、鮮魚も充実しているので、海外に持って帰ることは不可能でも、日本滞在の間に食べることもでき、同列経営の食堂も同じビルの中に入っています。

 もともと、この界隈、あまり行かない場所ではあるのですが、それでも、何かにかこつけて、日本にいる間にできれば行っておきたい、そんなお店です。

 

吉池本店 東京都台東区上野 3-7-12 JR御徒町駅徒歩5分


<関連記事>

「海外に持ち帰れる、おススメ日本の食料品」 

「パリでのベランダ菜園 本格的な種まき開始 ベランダでの野菜の育て方」

「些細なもので、感動できる「海外生活のおタカラ」の日本食」

「脅威の時差ボケ 私は日本の食材の山を見ただけで時差ボケする」

「潤沢な日本食材を目の前にして思うこと 満ち足り過ぎると幸福に鈍感になる」

2023年11月10日金曜日

パリでちょっと気の利いたクリスマスカードを探すのは大変

  


 近々、日本に一時帰国の予定で現在、日本に持っていくお土産物を調達して歩いています。日本に行くのは、一年半ぶりくらいで、とても楽しみな反面、頭が痛いのは、日本に持っていくお土産物のことです。

 もう四半世紀近くもフランスにいるため、日本に帰国するたびに、日本に持っていくものは、もう持っていき尽くした感じもあり、また友人や親戚など、日本滞在中に会う予定の人々の数も日常の私からしたら、信じられない数にのぼり、行きの荷物の大部分はほぼお土産物です。

 最近は、もうほぼ食料品なのですが、それにしても、日本での日程と賞味期限を確認しなければならないし、以前は大丈夫だった生ハムなどは肉類が日本に持ち込めないようになって以来、またひとつ選択肢が減ってしまって大変、残念です。

 まあ、大半は、日本だとえらく高く売られているフランスのバター、チーズなどの乳製品やチョコレートなどのお菓子類が中心ですが、せっかくならば、何か目新しいものがあれば・・と色々、考えます。

 バターなどは、冷凍して、出かける直前に保冷袋に入れて、他の冷蔵品(チーズなど)と一緒にスーツケースに入れて預けてしまえば、飛行時間中はほぼ冷蔵状態が保たれるので、大丈夫です。

 ごくごく近しい人には、連絡をして、「何か欲しいものがあったら、買っていくよ!」と希望を聞いて用意していくのですが、今回は、季節柄ということもあって、その中に、「もしも、プレゼントにちょっと添えるくらいの気の利いたクリスマスカードがあったら・・」という希望がありました。

 私自身、フランスに来たばかりの頃は、年賀状を出さなくなった代わりにと、クリスマスカードを出していた時期もありましたが、今では、すっかり、そんな習慣もなくなり、せいぜい出しても、すべてネット上で送るクリスマスカードです。



 そもそもクリスマスカードをはじめ、ちょっと気の利いたカードとか、広くいえば文房具の類は、断然、日本の方がよいものが多く、ことクリスマスカードなどは、「なにこれ?だっさ~~」と思うものがほとんどで、様々な広告類、デコレーションなど、洗練されたものが見られるフランスで「なんでクリスマスカードがこれ?」と思うものに溢れているのは、本当に不思議なことです。

 それでも、普段は探さないものを探して、思わぬ発見をするのも楽しいので、一応、色々、見て歩きましたが、本屋さんや文房具屋さんの類ならばともかく、デパートなどに行って、「クリスマスカード探しているんですけど・・」と尋ねると、「へっ??クリスマスカード??」とそんなもの探してるの?と言わんばかりの雰囲気を醸しだして驚かれる感じで、もうクリスマスカードというもの自体が廃れつつあるものであるのではないか?と思わされます。

 それでも、あるには、あるのですが、やたらと大判のものが多く、子供じみたクマなどがど~んと描かれているものなどが多くて、売り場そのものも、隅の方に追いやられています。

 自分が自信をもって、これはカッコいい!とか、すてき!と思うものならともかく、今ひとつ微妙なものしかみつからないものの中から選ぶというのは、大変、難しく、色々、見て歩いたなか、一応、数枚は買ってみたのですが、なんかモヤモヤ。

 クリスマスカードだけではなく、広く文房具などに関しては、やっぱり断然、日本の方が気の利いたものや可愛いものがあるんだろうな・・とあらためて実感した次第です。

 それでも、文房具全般に関しては、以前よりはだいぶマシになってきたとは思いますが、逆に、日本の文房具は、私が日本に行ったときに、覗いてみたくなるものでもあり、フランス人へのおみやげものに買っていくものでもあるのです。


クリスマスカード


<関連記事>

「フランスから日本へのお土産で喜ばれるもの」

「フランス人は、不器用なのか?」

「フランスには、日本のような贈答品の習慣はない」

「フランス人のプレゼント交換」

「お誕生日会で見たフランスの子供たちの逞しさ」

 

2023年10月31日火曜日

サロンドショコラに行ってきました! サロンドショコラ2023パリ

  


 フランスに来て、四半世紀を過ぎたというのに、今まで行ったことがなかった世界のチョコレートの祭典、「サロンドショコラ」。

 「一度は行ってみようかな?」とず~っと思っていたのに、これまで一度も行ったことがなかったのは、意外と開催期間が短くて、広告が街中、あちこちに出ていたりして、「あ~今年もサロンドショコラの季節なんだな・・」などと、悠長に構えていると、気が付いたときには、終わっているという感じで毎年、行きそびれていました。

 今年は、たまたま急に思いついて、チケットをとろうかな?と思って調べたら、現地でも買えるというので、まぁ、当日、気が向いたら行くんでいいな・・と思って、ふら~っと行ってみました。


 会場はポルト・ド・ヴェルサイユEXPOというよく見本市などに使われる場所で、私にとってはあまりふだん行かないエリアではありますが、道すがら、この間、来たのは娘がコロナウィルスのワクチン接種の場所に指定されたために、その時に久しぶりに来たな~などと思っていました。

 以前は、職場の同僚などが、サロンドショコラに行ってきたから・・などと、ジャンポールエバンのチョコレートをくれたりしたので、なんとなく、有名な、いわゆるショコラティエのグランメゾンのようなイメージのショコラティエのブースが林立しているようなイメージでいたのですが、チョコレートがメインではあるものの、実際には、チョコレートではないものもけっこうあって、ドライフルーツとか、パンとか、ケーキ、カヌレ、パンデピス、ヌガーなど、あらゆるスイーツ類をひととおり網羅している感じもあり、中にはフォアグラやシャンパンまでもがある会場全体が甘い香りに包まれた空間でした。



 今年はなぜか日本の国旗がたなびくエスパスジャポンというスペースがあったりして、なぜかAKI(オペラ近辺にある人気の日本のパン屋さん)が大福などを売っていたりして、ビックリさせられました。正直、なんで?サロンドショコラに大福??と。

 とはいえ、どこかチョコレートにひっかけてあるものが多く、シャンパン(シャンパーニュ地方で作られたものではないので、シャンパンとは名乗れないと言っていましたが、)でもカカオが混ざっていて、試飲させてもらうと、ふんわりとカカオの香りのするものだったり、この試飲の前には、口をすっきりさせるためにと、イチゴを食べさせてくれたりするのに感動したりもしました。


 フォアグラのブースでは、チョコレートとイチジクのペーストのようなものとフォアグラを組み合わせるというのを食べさせてもらったり、とにかく、いくつものブースを廻るたびに、チョコレートの試食をさせてくれるので、色々と見て回ってから、最後に一番、食べてみたいものを買おうかな?などと思っているうちに、結局、試食しすぎて、口の中がもうわけわからない状態になり、チョコレートは、もういいかな?などと思ってしまいました。



 しかし、会場では、コンクール形式の実演デモンストレーションをやっていたり、チョコレートでできた衣装のファッションショーをやっていたり、パン・オ・ショコラのコンクールをやっていたりと、それぞれの場所で大盛り上がり。


 なにしろ、広い会場の1階と地上階の2フロアーに所せましとチョコレート屋さんをはじめとしたブースが並んでいるので、ひととおり歩き回って、もう足はガクガク、口の中はチョコレートだらけになりました。






 チョコレート好きで有名なフランス(私自身もフランスに来てからすごくチョコレートの消費量?が増えました)で、チョコレートで勝負するのは、かなりハードルが高く、厳しいものと思われますが、サロンドショコラはお祭りのようなもの、実際にパリにお店を出しているお店よりも、遠い国から(または、フランスでも遠い地方から)わざわざやってきているという本当に見本市のようなもの・・色々な国の人にも会えるし、なかなか楽しい祭典でした。

 さんざん、試食して歩いて、結局、戦利品はこれだけ・・クロワッサンの方は、クロワッサンショコラ・・と書いてあったので、パンオショコラとどう違うんですか?などと聞いていたら、パンオショコラとは、違うそうで、そんな話を聞いていたら、となりで買い物していたおばさんが、これ!絶対美味しいから買った方がいい!など力説するので、買っちゃいました・・。



サロンドショコラ2023パリ


<関連記事>

「バレンタイン前のメゾン・ド・ショコラでバラ売りのチョコレートに挑戦」

「フランスのショコラティエ ベルナシオンとメゾン・ド・ショコラ」

「フランスにホワイトデーはない」

「日本での「おフランス」の高級イメージ商法」

「マドレーヌ寺院界隈の移り変わり」

2023年10月30日月曜日

思わず伸びた手を引っ込ませるフランスの食品表示 NUTRI-SCORE ニュートリスコア

 


 フランスのスーパーマーケットで食品を選ぼうとする時、パッケージの前面に、緑、薄緑、黄色、オレンジ、赤に色分けされたA~EまでのNUTRI-SCOREなる食品表示を目にすることが多くなりました。

 この食品表示は、消費者が栄養の観点からより健康的な製品の選択を奨励するために、医療制度近代化法の一環として施行されているもので、2016年にフランス政府主導で進められ、その後、ベルギー、スペイン、ドイツ、オランダ、スイスなどの国でも導入され、国際ガン研究機関や世界保健機構(WHO)などの支援を受けながら、どんどん広まっています。

 私の場合、この表示には、ちょっと首をかしげることも少なくなく、今一つ、納得いかないこともありますが、このおかげで、手を引っ込めることになる機会が多いです。

 例えば、お菓子売り場などを歩くと、軒並み<E>の表示が並んでいて、ちょっと恐ろしくなるくらいで、この表示のために思わず伸ばした手を引っ込めることも少なくありません。

 これが表示されていることで、買うのをやめることはあっても、買うことにすることは、ほとんどありません。

 このシステムが導入されるにあたって、案の定、食品業界からは、大反対の声があがったと言われていますが、逆に消費者団体がこれを強く支持し、このシステムを推進するためのイニシアチブをとりました。

 生産者側の立場に立てば、明らかに不利だと思われる表示をメーカー側が自ら表示することは、大変、抵抗のあることは当然のことですが、同時に良心的である印象もあり、また、この表示を少しでも、良いものにしようとする開発努力が生産者側にも生まれる傾向にもあるかもしれません。

 現段階では、この表示は絶対的に義務付けられているものではなく、欧州連合の規制により、あくまでも、これを表示することが推奨されるというものに留まっていますが、ここ数年で、ずいぶんとこの表示が増えたような気がしています。

 子供に食べさせるにしても、大人が食べるにしても、<E>と表示されている商品に手をのばすのは、なかなか勇気がいるものです。

 しかし、この食品表示で、健康状態改善には一定の成果が見られていると評価されており、また、これを販売する側の大手スーパーマーケットチェーン(ルクレール、オーシャン、インターマルシェなど)は、自社ブランド製品には、全てこのニュートリスコアを表示することを宣言しています。

 肝心なのは、これがどの程度、正当性があるのかということで、この採点にあたっては、100gあたりのカロリー、糖度、飽和脂肪含有量、塩分含有量などがマイナスポイントとして換算され、逆に、果物、野菜、豆類、菜種油、オリーブオイル、食物繊維、タンパク質などの含有量はプラスに換算されるようです。

 しかし、チーズは、タンパク質、カルシウム含有量に重きを置いて考慮が加えられているようなところは、少々、都合のよい解釈のような気もします。

 私は、自分なりの食品についての知識と見解を持っているつもりでも、最近は、やたらと、この食品表示が気になって仕方なく、明らかに<E>・・そうだよな・・と思うことはともかくとして、予想外によかったり、悪かったりする場合に出くわして、モヤモヤします。

 たとえば、フランスの冷凍食品のお店 PICARD(ピカール)で見かけた鯖の切り身とゴルゴンゾーラとマッシュルームのタルトが同じ<C>! この鯖は私の大のお気に入りの商品で、私は、このためにピカールに行くといっても過言ではないほどで、しかも、これは、調理されたものではないため、素材そのもので油や塩分、糖分は加えられていません。日本人の私としては、青魚は身体に良いという認識が高いため、自分の中でのこの鯖の評価は間違いなく<A>で、思わず、「鯖を<C>扱いするとは、鯖への冒涜!」と大いに憤慨したのです。



 まあ、自分の判断で買い物をするのですから、これに振り回される必要はないと思いつつ、この時ばかりは、手を引っ込めるどころか、他のものにまで手をのばして、「鯖と同じなら、いいでしょ!」と、全然、買うつもりもなかったゴルゴンゾーラのタルトも一緒に購入してしまい、まったくこの食品表示が見当違いに作用してしまったのでした。


食品表示 ニュートリスコア NUTRI SCORE










2023年10月20日金曜日

エシレバターが小さくなった!

  


 日本に一時帰国することにしているために、そろそろ、買い物に行く度に、お土産に良さそうなものを物色し、値段をチェックしたりしています。

 一時帰国する際に、頭の痛いことは、お土産のことで、もう20年以上、数年、間隔があいてしまったこともありましたが、年に数回、行くこともあった年を入れれば、最低でも1年に一度の割合で日本に行っているわけで、少なくとも20回以上、ありとあらゆるお土産は持っていき尽くし、もうネタも尽きた感じで、おまけに近年は、生ハムなどの肉製品が持ち込めなくなってしまったので、最近は、めっきり、チーズやバターなどの乳製品を中心にもっぱら、食料品に偏りがち、時々、化粧品・・といった感じで落ち着いています。

 中でも、一番、みんなが確実に喜んでくれるのは、エシレバターで、日本では恐ろしく高く、また、誰でも使うものであり、あまり人を選ばないため、とりあえずは、毎回、少し多めに買っていきます。

 だいたい、モノプリ(Monoprix)などのスーパーマーケットならば、どこにでも売っているので、調達するのも楽ちんですが、お店によって、値段が違うので、一応、前もって、チェックしたりしているのです。

 なにせ、けっこうな量を買うために、一度、モノプリのレジで、バターを並べたら、レジをやっていた男の子に「バター好きなんだね・・」と呆れられたこともあります。

 そんなわけで、つい先日、モノプリに買い物に行った際に、お土産になりそうな食品を探しながら、ついでにエシレバターの値段をチェックしようとバター売り場を覗いてみたら、エシレバターの小さいサイズのものが、さらに小さくなっていて、「ちっちゃ!」と驚いてしまいました。

 インフレで、全ての商品が値上げしている中、容量を減らして、値段の上昇を抑えているという話は、聞いていましたが、まさかエシレバターまでとは・・。しかも、袋にガサッと入っているものなどなら、わかりにくいのですが、バターの場合は、内容物ピッタリに包装するため、容量を減らすと、ものすごく目立つわけです。なかなかインパクトのある大きさの変化です。

 通常のバターのサイズは250gのものがふつう、ハーフサイズのものは、125gですが、エシレバターの小さいサイズは、以前は125gだったものが100gとなっていました。表示に誤りがあるわけではないので、文句のつけようはありませんが、この内容量を減らして価格の上昇をおさえるやり方が、どの程度、効果があるのかは疑問などころですが、ちょっと衝撃的でした。

 ただちに、他のメーカーのバターのハーフサイズを見てみると、他のものは、通常どおりに125gのままで、なんで、エシレバターは、この方法をとったのか?疑問です。

一般的なバターはハーフサイズでも125gのまま


 そもそも、エシレバターは一般的にフランス人が買うバターよりも、ちょっと高価です。このエシレバターを購入する人々が25g分の値段の上昇を気にするかどうかは、非常に疑問ではあります。

 そのうえ、もともとハーフサイズは、通常サイズに比べて割高でもあり、割高なことを承知で買っているわけです。

 最近のハイブランドパティシエなどのインフレ全く関係なしの堂々たる価格設定を見ていると、なぜ?エシレバターたるもの、こんなセコい真似をするのか、少々、疑問でもあります。

 しかし、そもそも、エシレバターは、それほどフランスでは日本のように奉られているわけでもなく、意外と知らない人も多いくらいで、そんなに大勢に影響はない気もしますが、あまりに目立つ、内容量削減に、これからは、他のものの、内容量にも気をつけなければ・・と思ったのでした。


エシレバター


<関連記事>

「フランス人は、意外とエシレバターを知らない」

「日本での「おフランス」の高級イメージ商法」

「フランスから日本へのお土産で喜ばれるもの」

「モンブランってフランスではマイナーな存在  アンジェリーナのモンブラン」

「エシレのミルクは超絶、美味しかった・・」

「ずっと食べてみたかったバター Au Bon Beurre オー・ボン・ブール」

2023年10月16日月曜日

パリ・オペラ通りの3軒のパン屋さん 

  


 以前は、職場が近かったので、オペラ界隈は、自分のテリトリーというか、庭同然のような気分でいたのですが、かつては、日本人エリアなどと言われていたこともあり、日本食屋さんが多かったり、日本食材のお店が多かったり、日本の銀行などもあったし、日本人としては、便利な場所でもありました。

 しかし、オペラ通りという有名な通りの名前がついているわりには、なんだか、代わり映えのしない、正直、今一つパッとしない印象もありました。

 今では、日本食人気から、オペラ通りから一本入ったサンタンヌ通りなどには、軒を連ねているラーメン屋さんには、行列が絶えなくなり、別の意味で有名にもなりました。

 ただ、しばらく足が遠ざかっていて、数年たった今、少しずつオペラ通りも変化していて、特に、大人気パティスリー・セドリックグロレなどの進出に加えて、新しく、日本式チーズケーキのお店・匠(TAKUMI)などもできたりして、一気に高級な感じのお店が増えてきました。

 日本人からしたら、なにもパリで日本式チーズケーキを食べなくてもいいかな?と思いつつも、ちょっと覗いてみると、チーズケーキはもちろんのこと、日本のような食パンやお弁当やおにぎり、お弁当まで売っていました。

 日本のパン屋さんAKIが近く(サンタンヌ通り)に出店して、大人気を博して以来、AKIは店舗を広げ、今やサンタンヌ通りには、AKIカフェ、AKIもちなど、何店舗も販路を広げていますが、そのAKIの高級バージョンといった感じです。

 最近、甘いものを食べすぎているので、ケーキはやめておくけど、せっかく来たのだから、食パンくらい買って帰ろうかな?と思って、食パン1つを頼むとなんと1本10ユーロ(約1600円)と言われて、びっくり! よく見てみれば、1本というだけあって、およそ2斤分の大きさなのですが、それにしても、いくらなんでも高すぎないか?と、「では、半分で・・」というと、なんと半分だと6ユーロ。



 10ユーロの半分は5ユーロではないか?とセコい考えが頭をもたげたものの、まあ、一度は食べてみたいし、まあいっか・・と食パン半分を買って帰りました。

 同じオペラ通り沿いには、セドリックグロレがあり、そちらは、さらにいっそうお高いわけで、ちょっと金銭感覚がおかしくなりそうな感じですが、そのTAKUMIとセトリックグロレの間には、日本でもおなじみのPAULというパン屋さんがあって、そこは、通常運転というか、まあ通常価格でなんとなく、ホッとさせられたのでした。

 日本にもPAULのお店はあるようで、以前、日本に行った時、日本のPAULがあまりに高くてビックリしたことがありましたが、オペラ通りのPAULは、扱っているパンやケーキ、サンドイッチなどの種類も多くて、しかも、気持ちを平静に保てる範囲内のお値段。

 これまでは、正直、PAULでさえも、パリでも(日本ほどではないにせよ)、少々、ふつうのパン屋さんに比べてちょっと高めかも?などと思っていたのですが、このインフレで、一気に普通の他のパン屋さんも値上げしているせいか、そんなに高く感じなくなっているうえ、この常軌を逸した2軒のパン屋さんのお値段に挟まれていることを思えば、ずいぶんと庶民的なお店のような気もしてしまいます。


 中でもブリオッシュ2本で5ユーロ・・などと書かれているのを見て、思わず買ってしまいそうになりました。



 今までパッとしないと思っていたオペラ通りにこうした超高級店が並ぶようになって、なんだか、その華やかさが嬉しいような悲しいような・・。

 オペラ通りは、言葉どおりにオペラ座からも近くて、ルーブル美術館やチュイルリー公園、ヴァンドーム広場やコンコルド広場などにも歩いて行ける場所で観光地といえば観光地? ゆえに、高級なものでも、けっこう売れていくことに、驚かされているのです。

 そんな中でも懸命に頑張っているPAULが愛おしいです。

 ちなみにオペラ通りには、パリならどこにでもあるスーパーマーケット・MONOPRIX モノプリがありますが、ここのモノプリは観光客をターゲットにしているのか?おみやげにしやすいような、ちょっと可愛いパッケージのお菓子類など、他のモノプリにはないような商品も扱っています。


オペラ通り パン屋さん セドリックグロレ TAKUMI PAUL


<関連記事>

「超人気のセドリック グロレのクロワッサンを買うのは大変 Cédric Grolét Opéra」

「パンの国フランス・パリで大成功した日本のパン屋さん・ブーランジェリー AKI(アキ) Boulangerie AKI」

「パリの日本の食パンブームの波 Carré Pain de Mie カレ・パン・ドゥ・ミの日本の食パン」

「2023年パリ・バゲットコンクール グランプリ受賞のバゲット オー・ル・ヴァン・デ・ピレネー」

「パリの歴史的建造物でもある行列の絶えないパン屋さん メゾン・ベルジュロン Maison Bergeron」


2023年10月11日水曜日

パリの歴史的建造物でもある行列の絶えないパン屋さん メゾン・ベルジュロン Maison Bergeron

  


  パリには、パン屋さんが当然?のことながら、たくさんあります。パン屋さんは、一般的に、ブーランジェリー(パン屋)とパティスリー(ケーキなどのお菓子類)とに分類されますが、実際には、その両方を扱っているお店が圧倒的に多いです。

 しかし、どちらにしても、このパン屋さんの類がたくさんあるということは、それだけの需要があるということでもありますが、一方では、それだけ競争が激しいとも言うことができます。

 今回、ご紹介するお店は、パンもお菓子も扱っているという意味で、メゾンと名乗っていますが、このお店は、いつ通りかかっても、時間に関係なく行列ができています。

 大々的に広告をしているわけでもないにもかかわらず、また、同じ通りには、いくつものパン屋さんがあるにもかかわらず、このお店には、いつも行列ができているのには、いくつかの理由があると思われます。

 比較的、エッフェル塔というパリの一大観光地に近いということもあるとは思いますが、この通り沿いにあるパン屋さんは、ここだけではないので、必ずしもこの立地条件が人気の第一の理由とも思えません。

 私が思うにこのお店の人気の理由の一つは、このお店自体が歴史的建造物であることもあるような気がしています。店内に入るとそのクラッシックな華やかさに圧倒されます。店内の装飾や壁面や天井の壁画などは、なかなか見事です。


 そして、パンにせよ、ケーキ類にせよ、とにかく種類が多くて、どれも美味しく、美しく、また、回転が速いため、できたてのものを味わえるということ、そして、そのうえ、何よりも価格が適正、妥当であるということではないかと思います。

 あまり売れていないパン屋さんなどだと売れ残ったクロワッサンなどは、翌日加工して、クロワッサン・オ・ザマンド(クロワッサンにアーモンドやお砂糖をまぶしてある)になり変わっていたりするという話も聞いたことがありますが、このお店の場合は、そんなこともなさそうです。

 最近のパリのパン屋さん、特にパティスリー関係の有名店、人気店のお店は、とかく、ちょっと目を疑うような、にわかに信じがたい値段のお店が多くなっている中、これだけのクォリティでこのお値段、だからといって、すごくお安いというわけではありませんが、クォリティに見合った適正価格、これなら、この価格でも納得できるな・・というような感じです。

 また、サンドイッチ、ピザ、フガス、フォカッチャ、キッシュ、ハンバーガー、サラダなどの軽食になるようなものの品揃えも多く、また、ピザやフガス、ハンバーガーなどに関しては、オーブンで温めなおしてくれたり、フライドポテトなども頼めばついてくるという他のパン屋さんではあまりお目にかかれないサービス、心遣いがあります。




 もちろん、ドリンクとセット(サンドイッチとドリンクがセットで 6.2ユーロ~、デザートも追加で 9.5ユーロ)になっているものもあります。

 とかく外食は高めなパリで、10ユーロ以下での食事というのはなかなかありません。下手なレストランに行くよりも、ランチなどだったら、パン屋さんでパンやケーキを買って、緑の広がる公園などでピクニック気分で食べる方がよっぽどよかったりする場合も多々あります。







 とにかく、サンドイッチにしても何にしても、パン屋さんなので、まず何よりもパンが美味しく、サンドイッチの中身なども他のお店ではお目にかかれないような珍しいものもあるのも魅力です。しかも、けっこうお手頃価格で一食、楽しめると思います。

 私は、今回はジャンボン(ハム)のフガスを買って帰って、家で温めなおおして、食べましたが、しっかりたべごたえもあって、とっても満足でした!

 

サイズ感が伝わらなさそうですが、実はけっこう大きいです。


パリの美味しいパン屋さん メゾン ベルジュロン Maison Bergeron

Maison Bergeron 112 Rue Saint-Dominique 75007 Paris 


<関連記事>

「2023年パリ・バゲットコンクール グランプリ受賞のバゲット オー・ル・ヴァン・デ・ピレネー」

「ガレット・デ・ロワはカロリー爆弾」

「パリで最も古いパティスリー 「ストレー」Stohrer のババ・オ・ラムとピュイ・ダムール PATISSIER STOHRER」

「2022年パリ・クロワッサンコンクール優勝のお店 Carton カルトン」

「ファラフェル激戦区 パリ・マレ地区の美味しいファラフェルのレストラン2選」



 

2023年10月4日水曜日

日本のユニクロの折り込みチラシはちょっと衝撃的だった・・

  


 フランスにユニクロができてから、もう15年近くなります。もちろん、私がフランスに来る前から、ユニクロのことは知っていましたが、当時、ユニクロは、そこまでメジャーな存在でもなく、どちらかというと、私は株式の方で記憶に残っているくらいで、当時、ユニクロの会社(ファーストリテイリング)は、店頭公開株で、「これって、ユニクロの会社なんだって!」と会社で聞き及んだ覚えがあるくらいで、妙な記憶の残り方でした。

 もちろん、その存在は知っていても、日本に住んでいた頃はユニクロで買い物をしたことはなく、その後、ヒートテックなどが登場したりした後に、日本に帰国時に買いものに行ったりしたこともありました。

 そのうち、パリにもあちこちにユニクロが増え始め、ユニクロの商品もほぼ、パリで調達できるようになったため、日本に行った際にユニクロを覗いてみることもなくなっていました。

 国が違うのですから、商品構成が違うことは、わかっていましたが、昨日、たまたまTwitter(X)で流れてきたユニクロの広告(今週の折り込みチラシ)というのを見かけて、ハッキリ言って、かなり衝撃的でした。思わず、「うそ!これユニクロ?」と目を大きく見開いてしまったほどです。


 今や、日本では、折り込み広告というものが、どのくらい拡散されているのかわかりませんが、まあ、折り込み広告というものだから、このようなレイアウトになるのかもしれませんが、これでは、まるでスーパーマーケットの折り込み広告と大して変わらないイメージで、パリにあるユニクロのイメージとは、あまりにかけ離れています。

 チラシそのものに関しては、パリでも昔は、ポストに放り込まれていたものも、ペーパーレスで、今や、ほぼ姿を消しています。

 チラシをよくよく見てみれば、商品構成もかなり違うこともあるし、金額もわかりやすく、だいたい安いし、種類も多く、思わず、欲しくなってしまいそうなものもあるのですが、このユニクロのイメージがあまりにパリとは違うことにかなりビックリしたのです。

 パリでは、お店はかなり整然としていて、おしゃれで、そこまで高級品扱いではありませんが、かなり、シンプルでベーシックな商品にしては、ちょっとお高め・・だけど、確実に高品質・・というイメージを持たれている感じで、この日本の折り込みチラシのイメージとはかけ離れています。

 ユニクロの広告は、雑誌などにも載っているし、駅などで見かけることもありますが、まるで、違うメーカーのものみたいなイメージです。

 これは、ユニクロの戦略なのでしょうが、これだけフランスでも存在感を増したということは、フランスでのアピールの仕方は、大成功だったと思われます。

 どっちがどうというわけではありませんが、国によって、こんなにアピールの仕方を変えているユニクロに、あらためて、おそるべし・・と思ったのでした。


ユニクロ 折り込みチラシ ユニクロフランス


<関連記事>

「ユニクロ パリ・リヴォリ店オープン ルーブル美術館・日本文化とのコラボ」

「カマイユ(Camaïeu)倒産に見るカマイユとユニクロ パリの微妙な比較」

「権利を主張するわりには、義務をちゃんと果たさないフランス人」

「Kookaï(クーカイ)、Pimkie(ピンキー)相次ぐ中堅どころの衣料品ブランドの経営危機」

「ユニクロがプリンセス・タムタムとコントワー・デ・コトニエの店舗を大幅閉鎖」


2023年9月30日土曜日

ラデュレとカイリー・ジェンナーとのコラボでマカロン無料配布 LADUREE Champs Elysees

  


 たまたま、朝、インスタグラムを開いたら、広告だと思うけど、たまたまラデュレの写真が載っているのを目にして、私にラデュレの広告してもね~などと思いながら、見過ごしてしまいそうになったら、マカロンのコフレ(箱詰め)が無料配布!という文字が目に入って、えっ??となりました。

 場所は、シャンゼリゼのラデュレ、期間限定で毎日、100人にラデュレのコフレを配ります!合言葉は「パワープラッシュ」! 17時から100名様限定・・とあったので、これは、この100人に入るためには、どれだけ前に行けばいいのだろうか? こんなの、すぐに100人になっちゃうから、少なくとも、1時間前には行かなければ・・と16時に行くと、すでに行列が・・。

 昔は、フランス人というものは、行列が嫌い(誰でも嫌いだとは思うけど・・)で、入場制限をしているようなハイブランドのお店などは別として、(これとて、行列しているのは、たいてい観光客)行列してまで、何かを手に入れたりしようとすることはないんだな・・と思っていました。

 しかし、時代は変わったようで、フランス人も行列することを厭わなくなってきて、けっこう、人気のお店の前には、どこも行列ができているのを見かけます。

 少し前に軽い気持ちで訪れた大人気パティスリー・セドリックグロレなどでも、かなり行列に並ぶハメになったし、しかも、今度のラデュレは無料配布、しかも、誰もがニッコリしてしまうラデュレのマカロン、しかも、シャンゼリゼ・・一体、どんなことになるのか?興味もありました。

 今回のラデュレのマカロン配布は、カイリー・ジェンナーのカイリー・コスメティックス(Kylie Cosmetics)とのコラボで、カイリー・ジェンナー自身がチョイスしたフレーバーのマカロンが箱詰めされています。

 なぜ?マカロンとコスメのコラボ?と少々、不思議な気もしますが、ラデュレのお店や色とりどりのマカロンは、大変、フォトジェニックで、いわゆるインスタ映えそのもののような媒体。

 


 このマカロン目当てにラデュレに訪れた人々が、次々に写真に収めて、SNS上で拡散してくれれば、大変な好印象とともに、カイリーコスメティックスのPRにもなるわけです。

 奇しくも、シャンゼリゼのラデュレの正面には、ピエール・エルメがロクシタンとコラボしている店舗が存在し、まさに、マカロン+コスメのコラボが正面対決しているようでもあります。

 


 しかし、残念ながら、シャンゼリゼのラデュレのレストラン自体は、現在、改装中で、可愛く作りこまれたテラス席ならぬテラス上のショップができており、改装中の店舗自体も、インスタ撮影用と言わんばかりのスポットが出来上がっており、ラデュレとカイリーコスメティックスの目論見どおりに、マカロン目当てに訪れた人も、シャンゼリゼを通り過ぎていく人々も皆、写真撮影していきます。



 我が家も娘がいた頃は、彼女がけっこうマカロンが好きだったので、たまに買うことはありましたが、私自身は、それほどマカロン好きというわけでもなく、妙に可愛らしすぎるところも、ちょっと、こそばゆかったりもし、また、何よりもこんなちっちゃいのに、こんな値段!とバカらしい気もして、久しくマカロンを買うことはありませんでした。

 ピエール・エルメが幅を利かし始めてから、マカロン人気は、ラデュレとピエール・エルメで人気を二分するようになりましたが、さりとて、老舗感は圧倒的にラデュレの方があり、とにかく、街中にもけっこうお店はあるし、空港や駅などには、必ずと言っていいくらいラデュレのスタンドが存在します。

 しかし、一時は、ラデュレのマカロンはフランス製ではないことが暴かれたりして、「えっ?」とびっくりしたこともありました。

 今回、1時間くらい並んで、無事、マカロンをゲット!小さいサイズのマカロン8個が入った小箱を手にしながら、このサイズのマカロンは1個 2.5ユーロだから、ひと箱20ユーロ分だ!などと、せこい計算をしてニコニコしながら、家に帰りました。

 


 マカロンなど、もう何年も食べていなかったので、マカロン・・久しぶりだな・・と思いながら、今日は、夜だし、1個にしておこう!と食べると、思いのほか美味しくて、「えっ?マカロンってこんなに美味しかった?」「やっぱり、ラデュレ美味しい!」となり、今後、また、買いに行ってしまいそうで、ヤバい気持ちになりました。


ラデュレ マカロン カイリーコスメティックス


<関連記事>

「シャンゼリゼで起きていたマカロン戦争」

「ラデュレのマカロンはフランス製ではなかった!」

「パリに巻き起こる「エミリーパリへ行く」現象と経済効果 Emily in Paris」

「日本のピエールエルメのお店にビックリした! PIERRE HERMEとピエールエルメ」

「日本での「おフランス」の高級イメージ商法」



2023年9月19日火曜日

やっぱり美味しかったマドレーヌ Le Comptoir ル・コントワール Ritz Paris

  


 前々から、「ここのマドレーヌは美味しい・・」という噂は聞いていました。しかし、わざわざ出向くほどに、特にマドレーヌが好きというわけでもなく、「Ritz(リッツ)でしょ!そりゃ、美味しいでしょ!それなりのお値段だろうし・・」と思っていました。

 まあ、機会があればね・・くらいに思っていたのですが、たまたま、何なのか?市内が異常に警戒態勢が敷かれていて、通ろうと思っていた道が閉鎖されていて、迂回しなければならなかったりして、たまたま近くを通りかかることになり、「そういえば、あのマドレーヌのお店(実際には、別にマドレーヌだけのお店ではない)、この辺だったかも??」と思いついたら、まさに、その通り沿いだったので、お店を覗いてみることにしたのです。

 お店のウィンドーには、まさに山積みのマドレーヌのオブジェが飾られていて、あ~ここだここだ・・と思って店内に入ると、甘い香りが・・。

 そんなに広くはない店内ではありますが、一応、イートインができるスペースもあって、お菓子が並んでいるケースの前には、行列ができていました。(といっても、セドリック・グロレのようなお店の外まで行列ができて、延々と並ぶ・・というような行列ではありません)


 マドレーヌがお目当てのお客さんが多いとはいえ、それ以外のケーキもしっかり売れています。しかし、まさに、もう拝むという表現がふさわしいようなケーキのお値段は、1個16ユーロ(約2,500円)とか18ユーロ(約2,800円)、少し大きめのものだったりすると、20ユーロを超えるお値段・・もはや、なんだか、国が違うというか通貨が違うのかと勘違いして、金銭感覚がちょっと麻痺してしまうような感じ・・一緒に並んでいるマドレーヌ(1個3.5ユーロ)(約550円)が安く感じてしまうから、おかしなものです。


この写真だと大きく見えるけど、ふつうのケーキの大きさです


 そもそも、マドレーヌは、フランス人にとっては、ほんとうに身近なお菓子のひとつで、スーパーマーケットなどで袋入りで市販されているものでも相当な種類があり、大手のスーパーマーケットではそれぞれが自社ブランドの製品を出しているくらいポピュラーなお手軽なお菓子。そんな一般庶民(私も含めて)が食べるマドレーヌ一袋(5~6個入り)は、ここのマドレーヌ1個のお値段か、それ以下です。

 


 マドレーヌも色とりどり、ナチュール、ショコラ、レモン、キャラメル、フランボワーズ、ピスタッシュ(これだけ1個5ユーロ)、パッションフルーツなどがありますが、たかがマドレーヌに3.5ユーロはやっぱり高い・・。

 しかし、せっかく来たのだから、まあ、ちょっとくらい食べてみたいな・・まあ、まずは基本・・とオリジナル(ナチュール)のマドレーヌ一つだけを買って帰りました。

 そもそも、どうしても、「たかがマドレーヌ・・」という気分が私の中には、あるせいか、どんなに高級なマドレーヌと言ったって、たかがしれている・・と思っていたので、そんなに期待もしていなかったのです。

 でも、値段が値段の高級マドレーヌ、一度で食べてしまうのはもったいないとせこい考えを起こして、半分にして、ひとくちパクッと食べたときの意外な驚き!「えっ?ふつうのマドレーヌと全然ちがう!」。

 そもそも、こんなに高いマドレーヌを買っておいて、期待していないのもおかしい話なのですが、どうせ、大したことない・・と思っていたものが、一口食べて、予想を超えた時に感動することは、そんなにあることではありません。

 思わず、目を大きく開いて宙を見つめてしまう感じです。

 何より、生地がなめらかで、上質なことに疑いの余地はなく、軽くて、やさしい味の今まで食べたことのないマドレーヌでした。

 こうなってくると、他のものにも期待できそうで、細長いクロワッサンやパンオショコラなども買ってくればよかったと悔やまれ、後日、買いにいったときには、すでに売り切れ。



 仕方なく、ショコラとキャラメルのマドレーヌを買って帰りましたが、これらは、中にクリームが入っていて、また、そのクリームが甘すぎず、キャラメルの方などは、キャラメルとはいえ、爽やかな味わいのキャラメルでこれまた別の感動でした。





 頼めば、お土産用に箱詰めしてくれるので、日本へのお土産にすることも可能です。

 ホテル・リッツの方は、ちょっと入りづらい、敷居の高い感じがしないでもありませんが、こちらのパティスリーは、それほど臆することなく入れる感じです。

 まあ、ホテルリッツに泊まることを考えれば、その一辺を味わえるとしたら、まあまあ納得できないこともありませんが、それにしても、この高級スイーツの値段の高騰ぶり、そしてまた、これらが飛ぶように売れているのも不思議な現象だなとも思います。


Ritz Paris Le Comtoir  ル・コントワール 

38 Rue Cambon 75001 Paris 

8:00~19:00 日休


<関連記事>

「超人気のセドリック グロレのクロワッサンを買うのは大変 Cédric Grolét Opéra」

「パリの老舗アイスクリーム屋さんといえば、ここ!サンルイ島 ベルティヨン

 Berthillon」

「パリで最も古いパティスリー 「ストレー」Stohrer のババ・オ・ラムとピュイ・ダムール PATISSIER STOHRER」

「パリで一番、美しいスターバックス Starbucks Boulevard des Capucines」

「割引、おまけ、それ、あげます・・最近の私のお買い物と食生活」

 

 

 

2023年8月26日土曜日

超人気のセドリック グロレのクロワッサンを買うのは大変 Cédric Grolét Opéra

  


 ずっと気になっていたセドリックグロレ(Cédric Grolét Opéra)というパティスリーがあって、いつ通りかかっても(といっても、そんなに頻繁に通るわけでもないけど・・)、長蛇の列ができていて、なんだか、いかにもインスタ映えしそうな可愛らしい店構えのお店で、そのうち、ブームが過ぎて、空いてきたら行ってみようと思っていました。

 なにやら、ホテル・ムーリスの世界的に有名なスターシェフがやっているお店だとかで、クロワッサンにしても、ケーキにしても、美しく麗しいことこのうえないのですが、食べてみないことには、どんなふうに良いのかもわかりません。

 サイトを見ると、予約することもできるのですが、それはケーキだけで、クロワッサンやヴィエノワズリーは、予約はできません。

 知人からも、「やっぱり美味しいよ!あそこのクロワッサン!」などと聞いていたのも、私を突き動かすきっかけともなりました。

 もうそろそろ、夏のバカンスシーズンも終わりに近づいてきて、ふと、「バカンス期間中の今だったら、そんなに並んでいないかもしれない!」と急に思い立ち、行ってみることにしました。

 まだ、午前中だったし、我が家からもそんなに遠くもないし・・と思って出かけたのですが、私の思いつきは、全く甘い考えで、やっぱり結構な行列ができていました。私がお店に到着したのは、11時頃、行列を整理するために張られたロープの先には、「クロワッサン等のヴィエノワズリーは午前中、12時までです」と書かれていたので、私はそれを見て内心、「セーフ!やった~!」と思っていました。 

 それから行列に並ぶこと約40分、ようやく店内に入れましたが、すでにクロワッサンもパン・オ・ショコラも売り切れで、思いっきりガッカリし、「え~~!売り切れだとわかっていたら、並ばなかったのに~~!先に言ってよ~~!」と思いましたが、これだけ並んで手ぶらで帰るのも悔しく、まだ、かろうじて存在していたヴィエノワズリーの一つである、シナモンを使ったヴィエノワズリーを一つ買って(12ユーロ)、帰ってきました。もはやこの値段、ふつうのヴィエノワズリー一つの値段ではありません。(ちなみにここのケーキも小さい一人用の大きさのケーキ一つの値段の平均は17ユーロというビックリ価格です!)




 こうなってくると、普段、並んで何かを買い物をしたりすることは、まず、することはない私も、ちょっと意地になってきて、是が非でもクロワッサンをゲットしたくなり、お店で明日の開店時間を確認して、次回は開店時間に行こう!とその日は、家に戻りました。

 買って帰ったシナモンのヴィエノワズリーは、想像以上にかなり美味しく、こうなってくると、余計に期待も高まります。

 翌日は、開店時間に行ったのですが、すでに、昨日同様の長蛇の列、このような行列に慣れていない私は全くもって、甘かったのです。行列ができるなら、開店時間の前から並ばなければいけないのです。

 お店を覗いてみれば、今日はしっかりウィンドーから見えるところに麗しいパン・オ・ショコラが並んでいます。しかし、行列は、昨日以上に凄まじく、私の手前に並んでいた人が行列を時々、整理しにくる男性に、「昨日は、さんざん並んでクロワッサン1個しか買えなかったんだけど、今日は大丈夫?」などと言って、結局、怒って帰ってしまったりしたので、「並んでいるからといって、必ずしも買えるとは限らないんだ・・」と思いながら、少しずつ行列の前に進んでいきながらも、ショーウィンドーに並んでいるクロワッサンを確認しつつ、「まだあるある・・」と思いながら、行列に並んでいる人の様子を眺めながら、ひたすら順番を待つこと約1時間半くらい・・ようやく中に入れて、無事、クロワッサン、パン・オ・ショコラ等、4種類のヴィエノワズリーをゲットしてきました。


この4つで31ユーロでした! 高いけど、それなりの感動が・・!


 我ながら、ちょっとバカらしいと思いつつも、一応、念願を果たし、まあ、キレイなお金がかかっていそうな包みと紙袋に包まれたパンを持って家に帰りました。

 せっかくだからと、クロワッサンとパン・オ・ショコラはちょっとだけオーブンで温めて食べましたが、苦労が報われる素晴らしい味で、ちょっと冷めてからは、むしろ、本来の味わいを深く感じたというのも、皮肉な感じでもありますが、クロワッサンにありがちな、バターの油が染み出してしまう感じがなく、思っていた以上にさっぱりとしていて、それでいて、口の中に入れたときに、鼻から感じる風味までが素晴らしく、思わず一人で「う~ん!納得!」と満足しました。

お見事すぎてパンオショコラには見えない


 また、どこのチョコレートを使っているのかはわかりませんが、パン・オ・ショコラのチョコレートの香りもすばらしく、あっという間にペロッといってしまいそうになりました。あんなにならんだのに、食べてしまうのは一瞬です。

 しかし、これだけ行列ができるからといって、クロワッサンだって、ヴィエノワズリーだって、一日中、売っていたってよさそうなところを無理はせず、品質は落とさず、逆に商品価値を上げてしまうあたり、なかなかな手腕、同じ通りの並びにあるPAULには、「クロワッサン3つ買ったら1つおまけ」の看板が立っていて、なんだかちょっとPAULが気の毒な気になったくらいです。

 また、紙袋もさることながら、お店のデコレーションもどこから撮っても映えるようにデザインされていて、買い物をする人はほぼ100%写真を撮っていました。

 また、このお客さん、どうやら、観光客もかなりの割合で、含まれているようで、数日しかパリにいない僅かな時間をこの行列に割くのか・・と、不思議な気もしましたが、パリに来て、ぜひ、行きたい場所がパティスリーというのも、楽しいことなのかもしれません。

 こうしてやってきたお客さんたちが、SNS等で拡散して宣伝してくれるのですから、バカンス中でパリの住民が少ないからといって、お客さんが全然、減らないわけです。

 この分だと、当分、この行列はバカンス期間関係なしに、当分、短くなることは、なさそうです。

 しかし、また、この行列に並んでまで買いたいかというと、それは御免被りたいところ、パリには、まだまだ、私が食べたことがない美味しいものがたくさんあるのです。

 でも、とりあえずは、話題の?大人気のクロワッサンを一度は食べられたことにとっても満足しています。これだけ感動できるクロワッサンもなかなかないかも・・。


⭐️ Cédric Grolét Opéra

     35 Avenue de l'Opéra 75002 Paris


<関連記事>

「ずっと食べてみたかったバター Au Bon Beurre オー・ボン・ブール」

「パリで最も古いパティスリー 「ストレー」Stohrer のババ・オ・ラムとピュイ・ダムール PATISSIER STOHRER」

「パリで食べられる世界一のピザ PEPPE PIZZERIA ピッツェリア・ペッペ」

「私史上、パリ最高のケバブに感激! パリの美味しいケバブ屋さん Doni Berliner Paris」

「2023年パリ・バゲットコンクール グランプリ受賞のバゲット オー・ル・ヴァン・デ・ピレネー」

「古き良きパリを体感できる庶民派フレンチレストラン シャルティエ」

「パリで今、大人気のラーメン屋さん KODAWARI RAMEN TSUKIJI こだわりラーメン築地」