フランス人にとって、一年のメインイベントの大きな一つでもあるノエル、クリスマスのために使うお金は、平均 549ユーロ(約8万6千円)と、昨年よりも19ユーロ減少しているという調査報告が出ています。
これは、昨年よりもかなり円安になっているため、円に換算すると多くなっているという円換算では妙なことになっていますが、現実には、インフレのためにほぼ全ての値段が上昇しているなか、減少しているということは、事実上、かなりの緊縮財政をとっていると言えます。
この 549ユーロには、ノエルは主に家族と過ごすことが多いために帰省するための交通費や、食事、プレゼント、クリスマスツリーなどのデコレーションなど、全てが含まれた金額です。
なかでも、プレゼントに関しては、年々ヒートアップしていた感があり、フランス人一人につき、用意するプレゼントの数は平均7つと言われており、この家族に愛情を示す愛情表現のひとつとして習慣となっているプレゼントはかなりのプレッシャーになっているという調査結果も発表されています。
プレゼントの数を減らすのではなく、いかに安く抑えるかという点で悩ましく思っているということで、困っているとはいえ、ノエルの準備の買い物をしている人は、どこかワクワク楽しそうで、そんな中でも、しっかり予算を抑えているのは、やはり、このインフレがノエルにも大変な影響を与えていることがうかがえます。
実際には、このプレゼントにかける割合が依然として大きく、このノエルのための全予算549ユーロ中、プレゼントにかける金額は平均 332ユーロと最も多く、(ちなみに食事には 120ユーロ)かなりをプレゼントにかけていることがわかります。
この時期は、メトロに乗っても、大きなプレゼントの入った紙袋を下げている人が多く、恐らく、フランスでは、最も商品が売れる時期でもあり、今年は、クリスマスイブが日曜日にもかかわらず、多くの店舗は営業して(通常、日曜日は休業)、売り上げをあげることに努めています。
昨年は、冬の間は電力供給が間に合わないかもしれないと言われつつ、イルミネーション点灯時間が制限されたりしていたこともありましたが、今年は、そんな様子はなく、キラキラのパリ。
イルミネーションの準備も例年よりも早く始まっていて、このフランス人が最も消費する季節を盛り上げようとしていましたが、結果的には、前年よりも、クリスマスの消費はダウンの傾向にあるようです。
昨年、フランス人がノエルの準備のために使った予算は前年よりも増加していましたが、今年は減額、ノエルはフランス人にとって家族とともに過ごす夢のような時間であると同時に、けっこう現実的でもあり、イルミネーションと消費は正比例しないようです。
フランス人のノエル、クリスマス予算
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