2023年12月31日日曜日

ロンドン発着ユーロスターの終日運休で3万人が足止め

  


 最近、とんと、ユーロスターは利用していませんが、一時、「ロンドンにこんなに簡単に行けるなんて!」と感激して、しばらく、何回か続けて、ロンドンに行っていた頃がありました。

 パリ北駅から、ロンドンのセント・パンクラス駅まで直行なので、空港まで行くよりもずっと近いし、ロンドンに着いてからも、やはりロンドンの中心部なので、その後の移動もラクで俄然、楽ちんなのです。

 ロンドンは、想像以上にフランス人が多いことも、その時にビックリしたことで、まあ、これだけ簡単に行けるのだから、当然といえば、当然です。

 まあ、ヨーロッパ諸国はだいたい他の国とて、陸続きなので、簡単に外国に行けることには変わりありませんが、なぜか?ロンドンは、フランス人に人気の場所であるようです。

 当然、バカンスシーズンなどは、チケットの値段も高くなり、また、この年末年始にかけても、予約は満席だったようです。ところが、30日という最も人々が移動するタイミングでユーロスターが終日運休という悲劇に見舞われ、甚大な被害が起こりました。

 原因は、ロンドン近郊のトンネル浸水のためのようですが、当初は、16時まで運休ということだったものが、結局、1日中復旧せずに、ロンドン発着のユーロスターは一日中、全てキャンセルになってしまったのです。

 ユーロスターはパリだけではなく、同じく、ブリュッセル間、アムステルダム間の乗客を併せると、約3万人が足止めを食ったことになります。

 新年をパリで過ごしたかった人々も、ロンドンで過ごしたかった人々も同じく足止めを食い、振りかえ便を予約しようにも、いつ復旧するかもわからず、復旧したところで、もう全て満席状態で、その場に立ち尽くした人々は、携帯を握りしめ、代わりの飛行機やフェリー、バスなどの便の予約を試みていたようですが、この時期、どこもかなりの満席、予約が取れたとしても、旅行の予定は大幅に変更せざるを得ないわけで、パリに来ようとしていた家族連れが、「年明けにはディズニーランドに行く予定だったのに~!」と泣いている子供をあやしているパパなどが、泣きたいのはこっちだと言わんばかりの顔で、必死に子供をあやしていました。

 ユーロスター側は、大変申し訳ないと詫びつつ、チケットの変更やキャンセルは、駅ではなく、サイト上の予約管理のページで行ってほしいと呼びかけています。まあ、これだけの混乱状態で、駅に人が溢れかえることを回避したいのもわかりますが、誰もかれもが上手くサイト上でそのようなことができるとは限りません。

 そういえば、以前、娘がロンドンにある大学に留学予定で、早々にユーロスターを予約していたのが、パンデミックのために、国外には出れなくなり、ロンドンには行けなくなって(リモート留学になった)、予約していたユーロスターをキャンセルしたら、当然、こちら側の落ち度ではなく、国の取り決めで国外に出れなくなったのだから、当然、全額返金されると思っていたら、ユーロスターのクーポン券のようなもので返してきて(しかも期限付き)、結局、その期限内には使うことができずに、使えないままにダメになってしまって、憤慨したことがありました。

 今回のチケットの変更・返金に関しては12ヶ月間以内と言っていますが、また、これらの変更・返金のリクエストは、28日以内に処理されます・・とのことですが、28日もかかるのか?とちょっとウッときてしまいます。

 また、この足止めを食った人々に対する食費や宿泊費の補償については、一応、ユーロスターの予約管理サイトのサポートの欄に進み、これらの費用についての払い戻しを請求すれば、検討するとなっています。

 「一晩の宿泊、ケータリング、駅と宿泊場所間の交通などは、ユーロスターのチケットのコピーとその領収書、支払い先の銀行口座情報を添付してください」となっていますが、実際、予約するより、キャンセルをしたり、返金や補償をしてもらう方がよっぽど大変だな・・と思います。

 私は、一度、パリからロンドン行きのユーロスターに乗り遅れてしまったことがあって、その時は、駅の窓口に駆け込んで頼み込んだら、わりとあっさりと、チケットを次の便に変更してくれたこともあったのですが、ここまで混雑しているタイミングだと、駅の窓口にも来るな!と言っているくらいですから、そんなことはとてもムリな話です。

 最近は、こういうトラブルがあるたびに「これ、オリンピックの時だったら、どうするんだろう?」と思います。夏の猛暑のなか、豪雨・・そして洪水・・浸水・・なんてこともなくはありません。ただでさえ、どこの宿泊施設も交通機関も満杯状態になっているだろうに、何も起こらない方が不思議な気がしてきました。


ロンドン発着ユーロスター終日運休


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