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2026年7月31日金曜日

ニースのエステサロンで施術中に死亡事故

  


 25歳の女性がニースのエステサロンでの施術中に死亡するという痛ましい事故が起こっています。

 彼女は臀部にヒアルロン酸を注射する準備中に麻酔薬であるリドカインに対するアレルギー反応を起こして死亡したと見られています。

 彼女は注射直後にすぐに気分が悪くなり、注射をした人物が蘇生を試み、また、救急隊員が迅速に介入したにもかかわらず、心肺停止となり、その場で死亡が確認されました。

 この女性に麻酔薬を注射したのは、36歳の偽美容師?の女性で麻酔注射を行うための訓練も認可も受けていませんでした。パリ地方に居住する彼女はエステティシャンを名乗り、2022年から違法に注射を行っていたことが発覚しています。

 注射を行った女性を含めて、この事件では、3名が警察に身柄を拘束され、拘留されていますが、もう一人は、このサロンの経営者の女性です。この経営者はフェイシャルトリートメントと歯のホワイトニング処置を行うサロンを2024年7月にオープンしたと主張し、このサロンのサイトでは爪、髪、まつ毛のさまざまな種類のトリートメントの提供を公開していますが、注射に関する記載は一切ありません。

 しかし、顧客が残したレビューの中には、そこで唇に注射をしたと言及している者もおり、五つ星のレビューを残した顧客は「完璧な施術!絶対にまた来ます!」というものや、「昨日、注射をしに来ました!結果は信じられないほど美しいです!」などのコメントが残っており、違法に注射をしていたことが露呈しています。

 この経営者は、また、自分のサロンを外部の関係者にも貸しており、そこで行われるサービスに関しては、彼女は把握していませんでした。彼女は事業登録も税務登録も正確に行っておらず、規制手続き違反の経歴でも知られている人物だったようです。

 コメントやクチコミなどでは、このような非認可の危険なお店であることは、知る由もありません。怖いことです。

 もう一人の身柄拘束者は、注射をした人物の夫で、事件直後に証拠物件を現場から持ち去ったと見られています。

 ニース検察庁は、「過失致死」、「違法薬物行為」、「有害物質投与」の容疑で捜査を開始しています。

 私はこの手(注射など)の施術をしてもらったことはないし、探したこともないのですが、何かお店を探したりするときに、クチコミや評価などを参考にすることはあります(たいてい食べ物屋さんですが・・)。しかし、意外とこのクチコミや評価が必ずしも正しいとは限らないし、ましてや、この手の施術に関しては、美しくなりたいという気持ちはわかりますが、かなり大きなリスクや危険も潜んでいるということを肝に銘じなければいけないということをこの事故(事件)が物語っているような気がします。

 

エステサロン 麻酔死亡事故


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2026年7月30日木曜日

ポニョお医者さんで大暴れして麻酔を打たれるの巻

  


 そもそも我が家の猫のポニョは、ず~っと家の中で暮らしているので、外出すること自体が本当に滅多にあることではありません。

 以前、娘が家にいた頃には、たまには、一緒に連れて出かけるようなこともあったのですが、私一人になってからは、ほぼ不可能。そもそもポニョは外出が大嫌いなので、それを無理強いする必要もありません。

 そんなポニョは、夫が突然他界して、娘と二人になり、どん底に落ち込んでしまった頃に我が家にやってきてくれた猫なので、もう立派な家族の一員、我が家の主のような存在です。

 気が強く、人の好き嫌いが激しいために、自分の気に入らない人が家にやってくると、容赦なく、「カーッ!」と威嚇します。もう「シャー!」ではなく、「カー!」なのです。

 ふだんは私と二人なので、私にとっては、誰よりも大切な存在です。

 食い意地が張っていて、そこまで食べるわけではなくても、とにかく食べ物に対する勢いがすごく、冷蔵庫を開けるだけ、電子レンジのチンという音がするだけで、家の中のどこにいても、すっ飛んできます。

 そんなポニョが先週から、ぱったりとキャットフードを食べなくなり、食べ物への執着が目に見えてなくなってしまいました。いつも家の中で一番居心地の良い場所をみつけては移動しながら、悠々と寝ているので、そこのところは、変化はないのですが、明らかに食欲が減退して、鶏肉だけはかろうじて食べてくれるのですが、大変、心配していました。

 でも、吐いてしまったりするわけでもなく、いつもどおりに過ごしているので、そのうち回復するだろうと思っていたのですが、翌日になっても変わらず鶏肉しか食べないので、やっぱりふつうじゃない!と思ってお医者さんに連れて行くことにしたのです。

 ポニョは今年で17歳という猫にしたら、高齢なので、なにかあってもいけないな・・と思いつつ、過去、数回、病院に連れて行ったときのことを思うと二の足を踏んでいたのです。

 想像どおり、まず、外出するだけで大変な騒ぎで、さらに病院についたら、いきなり「カーッ!」と始まりました。他の動物の匂いがするのでしょうが、もう袋の中に閉じこもって、時々、顔を出しては、「カーッ!」と唸っています。

 そして、診察台に乗せたが最後、それは「カーッ!」という唸り声だけではなく、暴れ始めて、手がつけられなくなりました。

 しかし、そこはプロ、なんだかいかついグローブを持ってきて、ケージの中にポニョは入れられてしまいました。

 ここ数日のポニョの様子を説明すると、獣医さんは、「麻酔を打ってから、血液検査をしますから、夕方、迎えにきてください」とのこと。

 私は、暴れるポニョの行状に、ひたすら謝り、なんだか問題児を持った母親のような気持ちになりました。

 ひとまず、一人で家に帰ると、そういえば、ポニョがいないこの家は、ものすごく久しぶりでした。

 以前、一度、まだポニョが子どもの頃、急に弱ってしまって、あわてて夜中にお医者さんに連れて行ったことがありました・・が、その時以来のことです。その時は点滴をして、様子を見るのでとりあえず、3日間入院させてください。面会は毎日、できますから・・と言われて娘と泣く泣く家に帰りました。そして、翌日、面会に行くと、ポニョは点滴であっという間に回復したら、猛烈に暴れ出すほどに元気になったので、もう連れて帰ってください・・と言われたことがありました。

 今回は、まさにその時のことを思い出しました。

 そして、夕方になってポニョを迎えに行くと、ポニョは相変わらず大変な怒り様でした。

 しかし、獣医さんの説明によれば、麻酔をして、血液検査をしたあとは、しばらく眠っていて、その後は薄暗い部屋で大人しくしていた模様。

 そして、問題のポニョの病状ですが、なんと腎臓に問題があるとかで、一応、今日の段階では点滴をしたので、3日後からこの薬を飲ませてください・・と2種類の薬を処方されてきました。

 なんとか、この薬が効いてくれればよいのですが、もうそれからは、心配で心配で、何をしていてもポニョのことが気にかかって、心穏やかではありません。

 なんせ、高齢のうえ、自分で自分の身体の具合を話してくれないので、もどかしいことこのうえありません。とりあえずは、少しずつでも食べるようになってくれれば・・と小分けにして食事をあげています。

 もともと、寝てばっかりいるのですが、なんともいつもガツガツしていたポニョに「少しでも食べて!」と祈るような気持ちになるとは・・想像もしていませんでした。

 しかし、それにしても、麻酔しないと血液検査ができない猫って、珍しいのではないかと思うのです。


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2026年7月29日水曜日

EU初 フランスが15歳以下のソーシャルメディア禁止法案 可決

  


 フランス国会と上院はフランスにおけるソーシャルメディア利用の最低年齢を15歳とする法案を最終的に可決しました。これは、マクロン大統領の選挙公約の一つでした。

 まず、9月1日から新規アカウント作成を希望するすべてのユーザーは15歳以上であることを証明するための身分証明書の提出が義務付けられます。その後、2027年1月1日までに、各プラットフォームは、全てのユーザーの年齢確認を実施しなければなりません。

 なお、「オンライン百科事典」、「教育・科学ディレクトリー」、「フリーソフトウェア開発共有プラットフォーム」、「教育目的のデジタルプロジェクト」は、この規制の対象外となります。

 この法律には、中学校における既存の禁止措置と同様に、高校における携帯電話の禁止も含まれています。

 しかし、この法律の施行に懐疑的な見方を示している複数の国会議員も存在しています。

 「これは実行不可能な宣伝活動に過ぎない」とか、「この禁止措置と年齢確認は表現の自由とコミュニケーションの自由だけでなく、プライバシーの権利も侵害するものだ」という声も大きくあります。

 ユーザーの年齢を実際にどのように確認するかという問題が解決していないという声もありますが、政府はネット利用者の年齢をプラットフォームに全ての個人情報を送信することなく確認できる「信頼できる第三者機関」のシステムツールに期待を寄せていると言われています。

 デジタル担当大臣によれば、「既にポルノサイトに課された年齢確認に課された経験が迅速な導入のを可能にする。準備は既に万全だ!」と述べています。

 これを受けたプラットフォームはアカウント作成システムを改修し、導入後、数ヶ月以内に既に登録済みのユーザーに年齢確認を求める必要があります。

 これに加え、フランス国内だけでなく、Meta、TikTok、Snapといった国際的な企業グループにフランスでこれらのシステムを迅速に導入するよう説得しなければなりません。

 また、フランスで可決された法律は、主要なデジタルプラットフォームを規制する欧州全体のデジタルサービス法(DSA)に適合していなければなりません。EUは、欧州連合全体のための共通戦略を策定しており、フランスに対して、欧州全体の枠組みから逸脱する国内法制度を構築しないよう求めています。 

 にもかかわらず、なぜ?これほど急ぐのか?と思わないでもありませんが、一先ずスタートしてから、改正を繰り返していく・・そんなやり方を考えているのかもしれません。

 複数の研究で、ソーシャルメディアは特に、若者にとって拒食症や性暴力といった有害なコンテンツに触れる機会を与え、利用者に悪影響を及ぼす可能性があることを示し、15歳という年齢を適切な成熟度に達したとみなされる年齢を基準として選び、あくまでも、オンライン上の未成年者を保護するという目的でこの法案は進められています。


15歳以下のソーシャルメディア禁止法案 可決


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2026年7月28日火曜日

パリ ナイフ2本を持った男が昼日中に女性3人を襲撃

  


 パリの治安が悪くなったという話をすると、「最近は日本もけっこう治安が悪くなったから・・」などという声を耳にすることがありますが、やはり、常に一歩先を行っている・・(本当は、一歩どころではないと思うけど・・)と思わざるを得ないような事件がパリでは定期的に起こります。

 そんなことを再確認させられるような事件がまた起こっています。

 パリ17区(パリ北西部)のポルト・ド・クリッシー付近で2本のナイフで武装した男が3人の女性を襲う事件が起こりました。

 被害者の女性は19歳、24歳、36歳。

 事件が発生したのは夜中とかでもなく、午前11時30分頃というのも、なかなかショッキングな話でもあります。ふつうの一般市民がふつうに生活している時間帯です。そこにナイフを持った男が襲撃者を求めて探し回っているのですから・・・。

 当然、事件発生現場は、大変な混乱状態に陥ったようで、人々は、

あちこちへ逃げ回っていて、何が起こったのかもわからない状態で、爆弾が仕掛けられたか?テロが起こったのか?と思って逃げていた人々も大勢いた模様です。

 そんな中、たまたま居合わせた非番中の警察官が「気をつけろ!あいつはナイフを持っている!」と叫びながら、スーツケースで彼に殴りかかり、犯人からナイフを奪い、近くのレストランのウェイターが助っ人に駆け付け、犯人の上に椅子を置いて、身動きを封じたということです。

 犯人を取り押さえた人物の証言によると、一人は腹部をさされ、もう一人は腰部をさされ、もう一人は軽傷ということですが、刺された一人の女性は妊婦だったようです。

 とりあえずは、3人とも命に別状はないということです。

 パリ警視庁は、「容疑者は非番の警察官によって迅速に逮捕された」と誇らしげに発表していますが、まあ、なんだかモヤる感じもあります。

 身柄を拘束された容疑者は31歳。現段階では支離滅裂な供述を繰り返しているそうですが、精神疾患を患っているかどうかは、まだ判断するには時期尚早とされています。

 対テロ部隊によると、現時点では当局は、この事件をテロ行為とは見なしていません。

 しかし、平日の午前中の時間帯のごくごくふつうの人々がふつうに生活している場所で無作為に女性がナイフで刺されるという事態、恨みにかられての傷害?殺人?を企てるには、あまりに不都合な場所と時間帯。


 テロか?精神疾患を患っているか?しか考えようがない気もします。

 今は、いつでもどんなところでも誰かが必ず撮影している時代・・と思ったら、本当に、この事件を撮影していた動画がSNSで流れてきて、あらためて、容疑者の顔を見ると、なんだかどこにでもいそうな感じの人で、さらにビックリしました。

 いわゆる薄暗い感じで危険な感じの人がウヨウヨしているような場所もパリにはたしかにあるのですが、逆にごくごくふつうの場所でこのような事件が起こってしまうというところが、本当に怖いな・・と思うのです。

 しかも、これが、そこまでのニュースにはならないくらい、それほど珍しくもないところがより恐ろしいことなのです。

 ちなみに事件の起こったポルト・ド・クリッシーは、日本の人気映画「孤独のグルメ」に登場したレストランのあるプラス・ド・クリッシーと同じエリアです。


ポルト・ド・クリッシーナイフ襲撃事件


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2026年7月27日月曜日

フランスを4度目の猛暑が襲う

  


 7月29日(水)から、フランス南西部からパリ近郊にかけて、気温35℃~40℃の新たな猛暑が到来する見込みです。フランス気象局は猛暑の危険性が高いと警告しています。

 パリは、一時の猛暑から、朝はうっすら寒いくらいの心地よい夏の日を迎えていたものの、これで夏の暑さから解放されたとは思っていないとはいえ、また猛暑がやってくるとなると、心底ウンザリします。

 よもやこんなことになるのでは・・また、外に出られなくなる!・・と涼しくなっていた1週間には、めいっぱいの予定を入れて、むしろ、大忙しの一週間でした。

 気温は27日(月)から徐々に上昇し始め、火曜日には急激に上昇します。午前中は平年並みの気温となるものの、その後、南西部から中央部、東部へと気温上昇が拡がり、フランス全土に熱波が押し寄せるとフランス気象局は警告しています。

 気温は全国的に30℃以上となり、南西部では、33~34℃、中央部では32℃に達する見込みです。

 水曜日、フランス西部の広範囲、リムーザン地方からイル・ド・フランス地方、そして東はフランス全土にかけて猛暑が本格的に到来する見込みです。フランス気象局はこれらの地域にオレンジ色の猛暑警報を発令する可能性が高いと警告しています。

 気温は35℃~40℃に達する見込みです。

 フランス気象局によると、木曜日も気温は上昇を続け、猛暑となるリスクが高まります。「木曜日以降、全国的に局地的な雷雨が予想され、金曜日と土曜日にはさらに激しくなる可能性があります」

 ラ・シェーヌ・メテオ(ウェザーチャンネル)によると、「パリ盆地と北東部では気温が35℃を超え、南西部から中部にかけては局地的に40℃に達する見込み」、「イギリス海峡と地中海沿岸のみが猛暑を逃れるでしょう」とのことです。

 水曜日以降は夜間も熱帯気候となり、高温多湿で日の出前にほとんど気温が下がらないということです。

 この熱波は少なくとも8月6日まで続く可能性があり、気象情報局によると、全国熱波指標(国内30ヶ所の観測地点で測定された平均気温)は、木曜日に28.4℃、金曜日には28.3℃と予測されています。これは7月中旬に記録された前回の熱波のピークである28.1℃を上回る値です。ちなみに今シーズン2度目の猛暑時には、この指標は前例のない30℃に達しています。

 春の終わり以来、北アフリカ、イベリア半島、地中海盆地の間に形成された強力な熱ドームが着実にフランスへと影響を拡げる同じパターンが繰り返されています。

 シーズン中、4度目の猛暑というのは、フランスでは史上初の記録的な猛暑ということですが、どうか、これ以上、記録を更新することがないように、切に願っています。


4度目の猛暑


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2026年7月26日日曜日

2023年に起こった警察官発砲事件 最高裁がこれまでの裁判を覆した!

   


 2023年6月に起こった警察官発砲事件で、約3年後、最高裁は事件を暴力事件と分類した判決を覆し、警察官を殺人罪に問う裁判に引き戻すように命じました。

 これは、数ある警察官の発砲事件の中でも、私にとっても忘れ難い事件で、この時の国民の怒りの激しさは、類稀なるものでした。

 この事件は、パリ近郊のナンテール駅近くで起こったもので、事件当日、車両確認を行っていた警察官が車を停車させようとしたところ、17歳の少年が運転していた車がこれに従わずに逃走しようとしたところを警察官が発砲し、この少年が死亡したものです。

 当初、警察官は、この少年が無理に車を発車させたために、警察官が車に轢かれそうになったと供述していましたが、その後、事件現場を撮影していた映像が次から次へとSNSで拡散され始め、この警察官がウソをついていたことが明らかになり、公的権力を持った警察官の横暴に対しての怒りが爆発し、その後、フランス全土で過激な暴動が巻き起こる事態へと発展したのでした。

 あの時は、私もとあるコマーシャルセンターで暴動に巻き込まれ、暴徒たちがやってきたといきなりお店の中に閉じ込められ、ようやくコマーシャルセンターを脱出したものの、最寄りの駅はクローズ、その先の駅まで延々と歩くハメになりました。

 この事件は警察の残虐行為の象徴的な事件として、フランス全土に大暴動の波を引き起こしました。怒りはもっともだとも思うものの、暴動があまりにもエスカレートしてしまったために、事件の本質が見失われた感があったのも事実です。

 その後の裁判の様子は追っていませんでしたが、まず、この警察官の罪名は何なのか?何について裁くのか?ということが問題になっているようです。たしかに、この肝心なところが違っていると、裁判結果もズレたものになってしまうわけです。

 どうやら、今回の件は、これまで進められてきた裁判が「警察官の殺人事件」ではなく、「殺意のない暴力による過失致死」として扱われてきたようです。

 しかし、今回、最高裁は、この罪状は充分な根拠を示していないという理由でこれまでの流れを覆したのです。

 問題の警察官が自発的に銃を使用したにもかかわらず、殺意はなかったという訴えをしていましたが、最高裁は「9㎜口径の銃が至近距離から被害者の生命に関わる部位を狙って使用され、警察官は自分の行為が致命的な危険性を伴うことを当然、認識していた」と判断したのです。

 警察官側の弁護士は、「車両が既に重大な犯罪を犯し、人を殺傷する恐れがある場合、警察官は発砲する義務があると規定する法的権限の範囲内で行動したものである」と主張しており、警察関係者からは、当該警察官への同情が集まり、彼の家族へのクラウドファンディングで多額の寄付が集まったりもしていました。

 結局、3年経った現在、裁判は仕切り直しということになったようですが、あの当時は、やたらと警察官の発砲事件が多く、たしかに、そんなに簡単に発砲されるのは、怖いな・・と思った記憶があります。

 この少年は当時、未成年でもあり、あの頃、拡散されていた映像を見るに、どうみても、警察官の発砲はやり過ぎな感がしたものです。

 公的権力プラス武器を携帯している警察官。だからこそ、今回のような事件の裁判が公正に行われる必用があるのです。


ナエル事件


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2026年7月24日金曜日

夏はとにかく工事が多くて困る・・

  


 昨日、いつも通りに出かけようとしたら、いつも利用しているバス停が撤去されていて、ひとつ先の停留所まで歩くハメになりました。家の近くでビルを潰すのかと思われるけっこう大々的な工事をしていることは知っていたのですが、車を通行止めにしてまでの工事になるとは思っていませんでした。

 そんなわけで、こんな工事がそうそう簡単に終わるわけはないので、これからしばらくは、停留所1区間分、歩かなくてはならなくなりました。

 まだ比較的、新しいビルだったのに、なにも壊さなくてもいいじゃない・・古いものでもいつまでも大切に使うフランスらしくない・・などと、もぞもぞ思ってはいますが、私には、なにも抵抗できることではないので、黙って諦めるしかありません。

 そもそも、この夏のバカンス期間は多くの人がバカンスに出かけるために、やたらと工事が多く、メトロなどの公共交通機関の運休・一部運休もやたらと多いです。

 それは、日常に比べれば、迷惑を被る人も少ない時期ではありますが、夏にバカンスに出かけない人もけっこういるわけで(私もその一人)、ウンザリする季節でもあります。



 現在、パリ市内のメトロの運休状況は・・・

・メトロ4号線(7月6日~24日)Les Halles~Montparnasse間が運休

・メトロ8号線(8月20日~27日)Balard~Concorde間が運休

 また、République駅は7月22日から改修工事のため長期間停車しません

・メトロ12号線(7月16日~26日)Jules Joffrin~Concorde間が終日運休

・メトロ13号線(7月31日~8月17日)Saint-Denis Université~La Fourche間が運休

・RER B線(シャルル・ド・ゴール空港方面)7月下旬~8月中旬に中心部で運休

・RER C線(ヴェルサイユ方面)7月15日~8月22日に大規模運休

・RER A線(ディズニーランド方面)8月に一部区間運休

 と、ちょっと見ただけでも、こんなにたくさん!

 こんなに工事しているのに、ちっともきれいにならない気がしているのですが、少しずつ変わっているので、気が付かないだけかもしれませんが・・。

 しかし、日本の場合を考えると、こんなに一度にあちこちが工事中・・ということはあまりないような気もするというか?一体、いつの間に?というくらい工事の期間も短い気がするのは、私の気のせいでしょうか?

 この時期、パリを旅行する方は、予め「Bonjour RATP」のサイトなどで確認のうえ、お出かけすることをお勧めします。(英語表記にもできます)


パリ公共交通機関夏季工事


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2026年7月23日木曜日

6月の死者数は5,700人超 2003年熱波以来の記録的な超過死亡率

  


 フランス公衆衛生庁(SPF)が発表した暫定データによると、6月末の異常な熱波により、フランス国内の死亡者数は大幅に増加し、5,764人が死亡しました。そのうち、約半数(56%)が、わずか3日間(6月25日~27日)に集中しています。恐ろしいことです。

 現在はすっかり涼しくなっている今、この6月25日~27日のことははっきりとはもう思い出せなくなっているくらいなのですが、走り書きのようなメモに「身体がしんどすぎる・・」と書き残してあるのを見つけて、我ながら、よく頑張ったな・・と思ってしまうほどです。

 よく猛暑・酷暑で「危険な暑さ」ということがありますが、今年の6月末のフランスの猛暑は、まさに、命を脅かす暑さであったということが数字に表れていた・・そんな感じです。

 現時点では、熱波が直接の原因とは断定できないものの、全死因死亡率の急増は15歳以上の全年齢層で見られ、特に45歳以上で顕著な増加が認められています。

 国立保健機関によると、6月という夏としては早期に、しかも長期間続いたということからも、これは前例のない事態だということです。

 ちなみに2003年には8月に3週間続いた熱波で1万5千人が死亡しています。

 最初の統計が発表されて以来、徐々に精度は高まっているものの、死亡者数は激しい政治論争までもを引き起こしました。政府は野党から準備不足であったことを猛烈に非難されているのです。野党は2003年との比較を提示するように求めていましたが、政府はこれを頑なに拒否し続けてきました。

 また、今回の熱波被害の特徴のひとつには、特にイル・ド・フランス圏(パリ及びパリ近郊)の被害が大きかったことで、死亡者数は平年比で倍増し、1,999人が死亡しています。

 イル・ド・フランスということは、まさにフランスの中では大都会にあたる場所で、また、パリに関しては、建築物の外観の規制なども特に厳しいことからエアコン設置が特に難しいことなども理由のひとつなのではないかと思います。

 この期に及んで外観をまだ言うか?と思わないでもありませんが、このあたりをパリ市はどのようにこの暑さ(年々酷くなっている)と折り合いをつけていくのかも課題になってくるかと思います。

 この猛暑の期間中に準備不足で攻め立てられていた政府は、急き立てられるように学校にもできるだけエアコンを入れるとか、中には「パリ市内の病院用にエアコン3万台を発注した!」などという報道が出ていましたが、逆に言えば、特に病院などの施設に、当然、あるべきものがこんなになかったのか?という実態が明るみになったとも言えます。

 この期間に確認された21,674人のうち46%が病院、34%が自宅、16%が介護施設で発生しています。

 フランス公衆衛生庁は、夏季期間全体の超過死亡数の最終推定値を夏季期間終了時に公表する予定にしています。

 ちなみに同庁の最終報告書によると、2025年は夏季期間全体で熱中症による死亡者数は5,700人と記録されていますので、今年は既に早くも6月だけでこの数字を上回っていそうな気配です。


6月の死者数5,700人超


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2026年7月22日水曜日

強盗事件から9ヶ月 ルーブル美術館アポロンギャラリー再開

  


 ルーブル美術館のアポロンギャラリーは、昨年10月に発生した壮絶な強盗事件から約9ヶ月を経て、再開されました。強盗事件では、フランス王冠の宝石8点が盗まれ、現在も行方不明です。

 ところがアポロンギャラリーは再開されるものの、展示ケースや宝石類は一切ありません。もちろん展示品がないのは、このアポロンギャラリーのみではありますが、空っぽの状態で部屋のみの公開というのもなかなかな出来事でもあります。

 なんだか妙なことです。

 ただ、このアポロンギャラリーとして公開されている部屋は、天井高15メートルの金箔張りで、ルイ14世の命によって造られたものです。何世紀もにわたり、偉大なフランスの芸術家たちがその才能を注ぎ込んできたものです。

 シャルル・ルブランやウジェーヌ・ドラクロワによる装飾もあります。

 そんな部屋なので、部屋だけでも公開する意味は充分にあるかもしれませんし、野次馬的に、「ここが、強盗が侵入した部屋なのか・・」と見たい人もいるかもしれません。

 外部からの侵入により盗まれた宝石8点以外の盗まれなかった貴重な品々は、これから数ヶ月以内には、展示用の保管庫に入った状態で展示される予定になっていますが、ルーブル美術館館長は、今後、美術館内の別の場所に窓のない安全な部屋を作る予定であることを発表しています。しかし、窓の有る無しの問題なのか?と少々、疑問を感じます。

 老朽化が問題視されているルーブル美術館は、ただでさえ資金不足。他にも計画されているプロジェクトは山積みで、現在、ピラミッドを通るメインエントランスは再設計が必用な状態となっており、セキュリティ体制も見直さなければなりません。

 また、常に混雑して、ロクに拝めない状態になっているルーブル美術館の目玉ともいえる「モナリザ」の引っ越しプロジェクト・・モナリザを美術館内の新しい部屋に移設する計画もあります。

 モナリザに関しては、将来、来館者はモナリザを鑑賞するために別料金を支払わなくてはならなくなる可能性があります。

 これらの改修費用は10億ユーロと見積もられており、ノートルダム大聖堂の再建に必要な金額に匹敵する巨額です。そしてさらに、来年までには、3億6千万ユーロの調達が必用です。

 ノートルダム大聖堂は衝撃的な火災のため、全世界から支援が寄せられましたが、ルーブル美術館は、まだまだ資金不足のようです。

 年間約900万人の来場者を誇る世界最大の美術館であるルーブル美術館は、支援者や国からの支援がなければ、閉館の危機に瀕することになるという声もあるのです。


ルーブル美術館アポロンギャラリー再開


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2026年7月21日火曜日

やっと、どうにか涼しくなりました! これが本来のパリの夏

  


 もう何もまともにできない・・とぐったりさせられていたあの鬼のような暑さがウソのように消え去り、今週はあの暑さがよもや思い出せなくなるような涼しく、心地よい気候が戻ってきています。

 今朝の気温は14℃、日中でも24℃までという理想的な夏です。本来のパリの夏はこんな感じでした。

 先週まで夜、寝るときに抱えていたアイスノンや凍らせたペットボトルなども必要なくなったどころか、朝は肌寒く、あら・・半袖のTシャツの方がいいかな?いや、長袖の方がよかったかも・・?というように、みるみる従来の服装に戻ってきました。

 とはいえ、これだけの短期間の気温の変化は体力的にもキツいことで、猛暑の間は夜は遅くなるまで気温が下がらないため、夜、窓を開けるためには夜、遅くまで待ってから窓を開けるために、夜更かしになり、朝は、家の中の空気を入れ替えるため、また、ベランダの野菜に水をやるために、早朝に起きていたので寝不足の日が続き、なんといってもこの短期間のこの温度差には身体がついていくのが大変です。

 とはいえ、まだ7月もようやく半ばを過ぎたばかりなので、これからまだまだあの暑さがいつ戻るとも限らないので、動けるうちに動いておかなければ・・と、これまでの夏とは違って、ちょっと焦るような、追い立てられるような気持ちがあることも妙なことでもあります。

 異常な暑さが続いていた日々は我が家の猫のポニョにとっても、それはそれは苦しそうで、彼女ももう17歳。人間にしたら、76歳くらいの高齢で、全身に毛皮をまとった身としては、それはきっと私以上に辛いだろうとずいぶん、心配もしました。

 常日頃から外に出ることは嫌いで、家の主のように、自由気ままに時間帯によって心地よい場所を転々と移動しながら、ゆったりと寝ているポニョも、この暑さには、ほとほと参ったようで、いつもは丸まって寝ているのに、まさに文字どおり身体も足ものばして、伸びきった状態で横になっていました。

 それでも、さすがのポニョ、食い意地だけは一向に衰えることなく、食べ物の気配がするとすっ飛んできていたので、「まあ、大丈夫かな?」と思っていました。

 ポニョはツンデレで、絶対に私にもベタベタしたりしないくせに、寂しがり屋で私が外出することを嫌がっているので、ポニョにとっては、暑くてしんどいのは辛い反面、私がほぼほぼ外出できないでいた猛暑の期間はそれはそれで満足だったのです。

 今週になって、ようやく普通に外出もできる気候になったので、また猛暑が来るまえにとせっせと外出するようになった私にポニョは、それはそれで、警戒しています。

 なにせ、猛暑の間は家の中でろくに服を着ていなかった私が外出用の服に着替え始めると、ポニョは不穏な気配を感じ始め、今は、ジッと私の動向を監視し、不安な目で私のことを見つめるようになっています。 

 また、それがあたりまえの日々が続いていけば、ポニョも受け入れて、それなりに平穏に過ごしていくと思いますが、ポニョにとっては、気温の変化だけでなく、同居人の動向の変化への適応も大変なのです。

 今回のパリの猛暑は日本でもずいぶんと報道されていたようで、日本にいる友人たちからずいぶん、だいじょうぶ?と連絡を頂きましたが、なんとか生き延びました。ご心配ありがとうございました。でも、また、いつあの猛暑が来るかと思うと気が気ではありません。


本来のパリの夏


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2026年7月20日月曜日

欧州連合(EU)売れ残りの衣料品・アクセサリー・靴などの廃棄を禁止

  


 7月19日より、欧州連合(EU)は、大企業による売れ残った衣料品や靴の廃棄を禁止します。これはヨーロッパで年間60万トンもの製品に相当し、中には一度も着用されていない繊維製品も含まれます。

 各大手ファッションブランドは、在庫管理の改善、返品処理、そして再販、再生、寄付、再利用といった代替策の検討を促されています。

 この禁止措置はヨーロッパ全域に適用されます。最終的な目標はファッション業界をよりクリーンにすることだと言われています。

 これは7月19日から大企業に適用される新たな欧州規制のひとつです。中規模企業に関しては2030年までの遵守期限が設けられています。毎年廃棄されるこれらの新品の売れ残り品は550万トン以上のCO2を排出しています。

 地球温暖化の被害を身をもって感じている昨今の夏・・ぜひ、この件は少しでも効果があることを望んでいます。

 考えられる代替策のひとつは、再販ですが、衣類や靴の寄付、修理、リサイクルなども選択肢となります。

 特に高級ブランドなどは、これまでブランド価値や希少性を守るために売れ残りを廃棄してきたため、特に影響は大。保管費用の増加や再販・リサイクルシステムの仕組みづくりが求められるようになります。

 ただし、安全上の理由、破損が見つかった場合、または知的財産権の侵害があった場合は製品を廃棄できるという例外も設けられています。

 つまり、偽造品の取り締まりは今後も継続されるということです。製造業者、輸入業者、販売業者など、すべての企業が影響を受けます。

 再販・リサイクルが拡大することになれば、消費者に向けてのより高い透明性が求められるようになります。デジタルパスポートはその好例で、素材、原産地、リサイクル性、そして衣料品生産の環境負荷など、あらゆる情報を提供するものです。

 ファッション業界は実際に根本的な変革を求められているのです。目標は長く使える服、必用に応じて修理できる服をデザインすることです。使い捨て文化から脱却し、生産量を減らすことさえも重要になってきます。つまり、以前のスタイルに戻ということかもしれません。

 各社はすでにこれを見越して、AIによる需要予測を活用し、売れ残りが出ないように生産計画を精緻化し、少量生産、追加生産方式に移行する方法やアウトレットや公式セールでの販売やオフプライス専門店への販売を増やす動き、リセール事業の強化、店舗間で在庫を融通したり、オンライン販売を強化するなどの対応を始めています。

 消費者にとっては、値下げ販売が促進されるのではないかと期待もしてしまいそうですが、この規制は、ファッション業界に対し、大量生産・大量廃棄から必用な分だけつくり、長く使い、再利用するというビジネスモデルへの転換を促す大きな制度変更と位置付けられています。


欧州連合 衣料品・アクセサリー・靴廃棄禁止


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2026年7月16日木曜日

フォンテンブローの森林火災の放火犯の1人はボランティア消防士だった・・

  


 夏になると、毎年、かなり大規模な森林火災が起こるのは、なぜなんだろう?と思うと同時に、今回の火災がフォンテンブローということで、パリからあまり遠くないこの地域での森林火災なんて珍しいな・・と思っていました。

 なんとなく私が感じた「珍しいな・・」と思った感覚は正しかったようで、「20世紀初頭以来、この地域では前例のない火災」だったのだそうです。

 ここ1ヶ月近く、フランス全土を襲っていた猛暑の影響もあって乾燥した地面と風がこの火災を大きくしていき、3日間で緑豊かな森林地帯の約2,000ヘクタールが焼失し、約1,000人が予防措置として避難し、犬や馬を含む動物たちも避難を余儀なくされました。

 さらにA6高速道路の一部区間や複数の地方道など、安全上の理由から複数の道路が閉鎖されたままになっています。

 当初から放火の可能性が高いと言われていたこの森林火災に関して、驚くべきは、この森林火災に関して、現在6名もが逮捕・拘留され、そのうちの一人はなんとボランティア消防士であったという事実です。

 たしか、以前にもモンペリエの近くで発生した森林火災で、放火犯が逮捕され、それが20年間も消防士として勤務していた37歳の消防士で、しかも常習犯だった・・というケースがありましたが、その時の彼の自供によると、動機は、「消火活動を引き起こし、人々から賞賛されたかった。」、「抑圧的な家庭環境から逃れ、火災から誘発されるアドレナリン欲しさ、つまり、火が燃えるのを見て、興奮を味わい現実逃避したかったため」としていました。

 今回のボランティア消防士に関しては、まだ動機等が明らかにされていませんが、「ガソリンを使ってライターで小枝に火をつけた」と話しているようです。

 他に逮捕されている人物は、タバコの投げ捨て等で、実際に一番被害を大きくした放火は消防士であったことは、許しがたいことです。

 今回のフォンテンブローの火災の消火活動にあたったのは、プロの消防士、ボランティア消防士、そして行政、技術、専門スタッフなど4,500人。彼らはプロ意識、自己犠牲の精神をもって、時には命の危険を冒して真剣にこの火災に向き合ったのです。

 そんな彼らの中の一人の放火するという行為は、大変な裏切り行為であると同時に彼らの日常の尽力への冒涜でもあります。

 このボランティア消防士は2007年生まれの19歳の若者。若いとはいえ、許されざる行為。

 夏の森林火災に関しては、いつも思っていたのですが、なぜ?そんなに広範囲に広がってしまうんだろうと・・。

 でも、今回のように、複数の放火犯が便乗するような形でそう遠くない場所で放火をしていたとなると、妙な言い方ですが、納得がいくというものでもあります。

 フランスボランティア消防士組合(SSPVF)は、「このような行為に深い失望を表明する。もし、事実が証明されれば、到底、許されるものではない。」と述べています。


フォンテンブローの森林火災


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2026年7月14日火曜日

必用であれば血を流す覚悟もある・・ マクロン大統領 パリ祭前日の演説

  


 残る任期が1年を切ったマクロン大統領にとって、今年のパリ祭は大統領としての最後のパレードになります。

 そんなパリ祭(革命記念日)の前日、毎年、恒例の軍へ向けてのマクロン大統領の演説は、軍に向けてということもありますが、一般市民としては、少々、引いてしまう強烈な内容を含むものでした。

 マクロン大統領は、ブリエンヌ宮殿で行われた演説の中でフランスが取り組んできた主要プロジェクト(国家予算(軍事)の倍増、国家再軍備、若者の役割、平和維持活動)について言及しました。

 特に、軍事予算に関しては、「当初2030年に目標としていた軍事予算640億ユーロを2027年に前倒しするように要請し、2027年に640億ユーロということは10年間で倍増することを意味する」と胸を張りました。

 現在のヨーロッパで軍事力強化が必用であることは理解できるのですが、毎回、思うのですが、マクロン大統領の大盤振る舞い?的な感じが、どうにも大変な赤字を抱え、緊縮財政構築のために、一時期、短期間に何度も首相を交代する事態にまで陥った国難といえる時を過ごしている状態としては、どうにも不協和音を感じずにはいられない気がしてしまうのです。

 まあ、軍に向けての演説なので、ことさら軍事力強化について熱く語っているところはあるとは思うのですが、なかなか心穏やかに聞けることばかりではありません。

 中でも、「フランスは国際法と集団安全保障にコミットする信頼できるパートナーであり続ける」と強調したうえで、欧州全体として、「欧州は構成国を信頼し、主権を尊重しつつ、自衛の責任を負い、団結して行動することで強国へと成長しつつあります。長らく欧州を蝕んできたナショナリズムに陥ることなく、加盟国の愛国心を結集し、共に行動することで全員がより強くなる欧州です。」と述べました。

 そして、極めつけは、「私たちが世界に向けて発信するメッセージは、『平和こそが私たちの目標であり、自由と法の尊厳を重んじ、必用であれば血を流すことも厭わず、常にそれらを守るために戦う覚悟がある』」という文言です。

 「平和のために血を流すことも厭わない・・」なかなか強烈でした。

 まあ、見方を変えれば、フランス国歌「マルセイエーズ」の歌詞みたいな気もしないこともありませんが・・。

 そして、もうひとつ、2025年に発表された国家奉仕制度(志願制かつ選抜制の18歳から25歳の若者を対象とした兵役制度(学位の有無不問))が本年2026年9月にスタートするそうです。

 なんだか、グングン軍事国家になっていくようで、不穏な気持ちです。


必用であれば血を流す覚悟もある


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2026年7月13日月曜日

猛暑によるフランス国内の一部の原子炉停止が及ぼす影響

  


 EDF(フランス電力)は、猛暑のため、ガロンヌ川沿いのゴルフェック原子力発電所2号機、ローヌ川沿いのビュジェ原子力発電所3号機、ムーズ川沿いのショー原子力発電所2号機、計3基の原子炉を停止したと発表しています。

 また、その他、8基の原子炉が現在、出力を下げて運転されています。(サン・アルバン、ブライエ原子力発電所、ビュジェ、ショー、トリカスタンの各原子力発電所)

 これらの措置は、河川への熱放出を抑えるために行われているものです。

 実はこの措置は6月の猛暑の際から執り行われているもので、猛暑による原子炉の運行停止という措置です。

 フランスでは猛暑によって河川温度が上昇すると、原子力発電所は環境規制(温排水で河川生態系に悪影響を与えないため)に従って出力を下げたり、一時停止したりします。

 原子力はフランスの発電の約7割を担うため、出力停止は市場への影響が大きくなり、不足分は天然ガス火力などで補う必要があり、フランスやドイツの卸電力価格は大きく上昇する可能性を孕んでいます。

 フランスは通常、欧州最大級の電力輸出国で原子力の出力が落ちると、英国、ベルギー、ドイツなどへの輸出余力が減少し、欧州全体の電力需給がひっ迫する可能性があります。

 卸電力価格の上昇は家庭や企業の電気料金に転嫁される可能性もあり、特に冷房需要が急増する時期と重なるため、エネルギーコストがさらに増加します。

 猛暑による原子炉停止は河川水温の上昇のためですが、このような理由での原子炉停止の措置は、2003年、2018年、2022年にも発生していますが、まさか、猛暑で原子炉を停止しなければならない事態とは、これは深刻な話です。

 現時点では、フランスの送電会社やEDF(フランス電力)は、他の原子炉、火力・水力発電、欧州域内での電力融通を活用して需給バランスを維持しており、広範囲な停電などは発生していません。

 ただし、電力供給の余裕は通常よりも少なくなり、電力価格の上昇やガス火力への依存増加という形で社会的影響があらわれているのです。

 

猛暑による原子炉停止


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2026年7月12日日曜日

真夏のオランジュリー美術館

  

 

 猛暑が少しおさまっていた頃に、つい、うっかり、どこか近場の美術館に行きたいな・・と思って、できれば、モディリアーニの絵がみたいな・・と調べたら、現在、確実にモディリアーニの作品が展示されているのは、パリではオランジュリー美術館だということで、オランジュリー美術館に行くことにしました。

 通常ならば、予約なしでも行けないこともないのですが、今はバカンスシーズンに入っているし、この暑い中、延々と並ぶのも嫌だったので、まあ、予約しておこうかな・・と思い予約を入れました。

 直近で空きのあったのは、1週間後くらいだったのですが、まさかこんなにまた暑くなるとは思わずにうっかり予約してしまいました。予約の直前になって、また猛暑がぶり返してきたわけですが、ついうっかり予約してしまったので、行かないわけにもいかず、また、行ってしまえば中は涼しいので、「まっいいか!」と行ってきました。

 予約して出かけたのは、不幸中の幸いというか、現在、猛暑のために事前予約以外は受け付けないということになっていて、ずいぶんたくさんの人が泣く泣く帰されていました。



 ルーブル美術館は夏季(7月8月)は、もともと事前予約以外は受け付けていませんが、オランジュリーは当日でも多少、並べば入れたのです。今年は猛暑のための例外ということでした。

 また、ルーブル美術館の方はたとえ、事前予約があったとしても、かなり並びます。(オランジュリー美術館の方は事前予約があれば、ほとんど並びません)

 美術館内に入ってしまえば、館内はこのうえない避暑の場所でもあり、冷房もちゃんと効いていて、暑くもなく、寒くもなく、美しいものに囲まれて、まさに天国です。

 私がオランジュリー美術館が好きなのは、有名なモネの睡蓮の絵の部屋なども好きなのですが、家からあまり遠くなく、中を見て歩くのに、ちょうどいい大きさで、美術館の周囲もチュイルリー公園、コンコルド広場、シャンゼリゼと、まさにパリそのものの美しい景色に囲まれたロケーションということもあります。




 現在は、アンリ・ルソーの特設展をやっていました。ルソーに関して言えば、そこまで詳しく知っている画家ではありませんでしたが、それでも、「あっ!この絵、どこかで見たことあるかも?」というような有名な絵があることも、飽きずに見れてしまう空間です。








 パリの美術館を色々と見ていると、最近、感じるのは、ただただ、絵が並んでいるというだけではなく、その展示の仕方、飾り方がスマートで洗練されたものであるところがとてもすごいな・・と思います。

 ある程度、こじんまりとしたスペースを使って、部屋中を大きく取り囲むような展示の仕方、バックの壁の色、ライティングなども素晴らしいな・・と思うのです。

 私のお目当てだったモディリアーニの作品ももちろん、しっかりありました。私は絵のことは、専門的には全くわからず素人なので、どこがいいのかわからないのですが、なぜか好きというそれだけなのです。



 一年中を通して、美術館は私の好きな場所で、わりとよく出かけますが、この暑い時期の美術館は涼しいし、格別なものです。心地よい美しいものに囲まれた空間は、心の奥底が癒される気がする場所です。


オランジュリー美術館 Musée de l'Orangerie Paris 

Jardin des Tuileries 75001 Paris 


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2026年7月11日土曜日

最近、あらためて実感している・・日本のエアコン・空調システムはスゴいんだな・・と

  


 また、パリには熱波がやってきて、これがまだしばらく続きそうな予報を見ていて、心底、ウンザリしています。

 家の中では、もうエアコンなしでも、それなりにエアコンなしで、なんとか頑張る体制ができてきているので、苦しいけど、まだまだなんとか乗り切れそうな気もしているのですが、やはり、家以外、主に公共交通機関の空調管理は、本当にどうにかしてほしいと思っています。

 娘が小さい頃は、学校の長い長いバカンス期間の調整や日本の小学校に体験入学させたかったことなどもあったりして、夏の暑い期間に日本に行かざるを得ない時期もありましたが、娘も成人している今は、真夏の暑い間は、絶対にあの暑い日本には行きたくないと思っていました。

 しかし、今、こうして、パリの夏も厳しくなっている今、一体、日本の夏とパリの夏とどちらが苦しいのか?と思ってしまうことがあります。久しく夏に日本に行っていないので、実感として、湿度も高い日本の暑い夏を忘れていることもあるかもしれませんが、少なくとも、日本では、夏の暑い間に冷房の入っていないバス、電車などの公共交通機関などはないし、どこへ行っても、冷房がしっかり効いているので、その途中の交通機関に辿り着くまでのわずかな時間を耐えることで、なんとか凌げているわけで、もちろん、それでも暑さは厳しいのですが、これまで日本のバスや電車やその他の施設に冷房がしっかり効いている状態をあたりまえのように思っていましたが、ほんとうは、それってスゴいことなんだな・・とあらためて思っています。

 最近の日本は停滞気味で、正直、情けなく思うことが多かったのですが、パリがこの異常な猛暑に見舞われることが珍しくなくなっているこのタイミングになって、あらためて、あの暑い夏を少しでも快適に過ごせるように整えられている様々な設備はスゴいことだったんだなと思っています。

 ここ5年くらいの間に、パリの猛暑は年々酷くなっているにもかかわらず、この空調管理のことは、話題にのぼりつつもなかなか前進せず、例えば、パリおよびパリ近郊のバスに100%冷房車になるのは10年後・・とか言っているので、とりあえず、パリにエアコンがしっかり入るのには、少なくとも10年はかかるということで、それだって、言っているとおりにはならず、ズルズル遅れるのがフランスなので、全く、私の生きているうちにお願い・・と思うばかりです。

 これまで夏にエアコンは必要なかった国なので、進歩しなかったのも仕方がないと言えば、仕方がないのですが、本来ならパリよりも数段、辛いはずの暑さに対する対応をしっかりできている日本ってやっぱりすごいんだな・・と久しぶりに見直す気持ちでいます。

 最近は、来年に迫った大統領選挙の候補者の中で、「自分が当選したら、まず早急に空調システムを整える!」などと公約に掲げる政治家も登場したりしていることには、ビックリです。


日本のエアコン・冷房


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2026年7月10日金曜日

Uber EatsとDeliveroo 午後2時から午後6時までの最も暑い時間帯の配達を停止

  


 フードデリバリー業界の二大巨頭であるUber EatsとDeliverooは、猛暑警報が発令された地域では、午後2時から午後6時までの最も暑い時間帯の配達を停止すると発表しました。

 これは労働大臣が労働者保護のための対策を講じるように両社に要請したことを受け、猛暑警報が赤色に発令されている地域で午後の配達を停止することを決定したものです。

 自転車による配達の一時停止は、「当社のプロトコルに追加されるものである」とUber Eatsは述べており、一部の提携レストランが提供する飲料水へのアクセスを容易にするシステムも含まれています。

 Uber EatsとDeliverooの発表を受け、労働大臣は「重要な一歩が踏み出された」と述べていますが、補償として収入の代替措置は予定されていません。

 たしかに、このような姿勢は必要なことかもしれませんが、そもそも、午後2時から午後6時までは比較的、注文が少ないと思われる時間帯。そのうえ、フランスの場合、もっとも暑い時間帯は午後5時頃から7時頃。

 なにもしないよりはマシなのかもしれませんが、そもそも、あまり配達の需要がない時間を停止しておいて、もっとも暑い時間に配達を再開させる・・そして、いかにも配慮してます感をアピールする感じがして、どうにもしっくりきません。

 そのうえ、配達をできなくなる時間帯、収入が途絶えるわけですから、その分の補償なしということは、別の意味で苦しいことになりかねません。なんかズレてる感じ・・。

 Uber EatsとDeliverooの配達員にとっては、微妙な措置なのではないかとも思われます。

 猛暑の中の仕事という意味では、私は工事現場などの作業員にとってもかなりきついことだと思っていました。私はただ歩くだけでもフーフー言いながら歩いている横では、年度末ということもあるのか、やたらと今時期、工事が多いことが気になっていました。

 しかも、年度末で予算を使い切るためのような、「こんなの掘り返して、これ?本当に必要なの?」と思うような工事も少なくありません。Uber Eatsとは違って、労働時間も長く、アスファルトの照り返しがきつい中の作業は、本当にきついのではないかと思っていました。これこそ、猛暑の中での長時間にわたる作業ですから、労働者保護の措置が必用なのでは?と思います。

 しかし、Uber Eatsにしろ、工事現場にしろ、仕事をしなければ、収入が途絶えるわけで、仕事を全面的にストップするわけにはいかないのでしょうが、どちらにせよ、しんどい話だなと思います。

 Uber EatsとDeliverooに関しては、政府は提携レストランに対し連帯を示すように呼び掛けていますがレストラン側からしても、今やUber EatsとDeliverooは大きな収入源でもあり、これを時間限定とはいえ、停止するということは痛手だろうな・・と思います。

 前回の6月末の強烈な猛暑は1週間ほどでおさまりましたが、今回、ふたたびやってきている猛暑は、それよりももっと長引く気配。

 フランス気象局は、現在72県にオレンジ色の熱波警報を発令し、深刻かつ長期にわたる熱波を予測しています。

 

Uber EatsとDeliveroo 


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2026年7月8日水曜日

ETIAS(電子渡航認証システム)の導入 2027年に延期される見込み

  


 ビザ免除対象の非EU圏からの渡航者がEUに入国する際に必要となる電子渡航認証システム ETIASの導入は、2026年末までには導入される予定になっていましたが、依存する生体認証出入国システム(EES)の深刻な不具合と遅延のため2027年に延期される見込みとなりました。

 この新しいシステムは英国、米国、その他の第三国を含む、EUへの渡航を希望する約14億人のビザ免除対象者に影響を与えます。日本もこれに含まれます。

 米国のシステムに倣ったこのシステムでは、オンライン申請、出発前のセキュリティチェック、そして出発前に20ユーロの支払いが必用になります。

 今回の延期は主に、指紋認証と顔認証を用いて非欧州圏からの旅行者の出入国を電子的に登録する生体認証欧州出入国システム(EES)の導入中に発生した問題によるものです。段階的な導入により、複数の空港で長蛇の列が発生し、夏季シーズン突入とともに、航空業界内で懸念が高まっています。

 ただでさえ、この時期、空港は長蛇の列・・このような不具合のためにさらに列の長さが延長されるようでは混乱は免れません。

 本来ならは4月10日から本格稼働する予定だったこのシステムは、数々の技術的な不具合に見舞われています。なかには、100人以上の乗客が乗り遅れる事態も発生しています。

 まだ、公式発表はされていませんが、システム開発を担当する欧州機関(EU-LISA)は、ETIASの年内導入はもはや不可能であることを認めています。

 欧州委員会はシステムの正式は発効日を設定する責任を負っていますが、EU-LISAによる技術テストの検証が完了して初めて発行日を設定できます。しかし、IT関連の問題が依然として残っており、年内導入は不可能というのは、もう避けられません。

 また、欧州委員会によれば、これはシステム上の問題だけではなく、人員不足やインフラ整備の不備など、出入国管理システムとは無関係な他の要因が遅延の原因となっている可能性があることも示唆しています。

 この生体認証システムの導入は、まさに難航を極めているといってよく、当初は2022年に導入される予定だったが供給問題、技術的な困難、加盟国間での導入状況のバラつきなどにより、導入は度々、延期されてきました。

 ここで確認しておきたいのはETIAS(電子渡航認証システム)とEES(生体認証欧州出入国システム)という異なる2つのシステムが連携して存在しているということです。

 今回のETIASの不具合は、複数の主要な欧州国境システムを同時に導入することの難しさとも言われていますが、これに対してEESは国境通過時に機能し、出入国を記録するものです。

 一方、ETIASは、出発前に必要なもので、ビザ免除対象の旅行者は対象となる欧州諸国へのフライトに搭乗する前に、電子認証を取得する必要があり、システムが稼働すれば、航空会社は乗客がこの認証を取得していることは確認しなければならなくなります。

 つまり、旅行者側からすれば、このシステムがよっぽどスムーズに稼働してくれなければ、面倒なステップが増えるということになります。少なくとも、このために出費がかさむことだけは確かです。

 とりあえず、年内は、これが導入されないということは、旅行者にとっては朗報なのかもしれません。


ETIAS(電子渡航認証システム)の導入延期


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2026年7月7日火曜日

セドリック・ジュビラー事件から5年後 ついに自供

  

 セドリック・ジュビラー事件?は2020年12月に起こった、あるカップル(家族)の妻の失踪事件(当初は突然、彼女が姿を消したため、失踪と報道されていた)で、当時は、もう毎日のようにほぼほぼトップニュースで扱われていた事件でおそらくセドリック・ジュビラーのなまえを知らないフランス人はいないと思われるほど有名な事件です。

 失踪したまま、本人が発見されないまま、捜査が進んでいく様子が毎日のようにとりあげられ、本人の周囲の人々が数々の証言をしており、その夫に疑惑の目が集中していきました。

 事件の起こった2020年の夏に彼女は離婚を希望しており、その頃から夫婦の関係は悪化していったと伝えられていました。しかし、彼女が突然、姿を消した日、彼は妻の親しい友人に「デルフィーヌ(妻)に家に帰るように伝えて・・」というメッセージを送っており、友人が「彼女は私のところにはいません」と返信、翌朝、夫は彼女の行方不明を警察に通報していました。

 夫は妻は夜、白いダウンコートを着て、携帯電話を持って出かけたまま戻らないと説明していました。

 彼らには、当時6歳と18ヶ月の男の子と女の子がおり、また、クリスマス間近であったこともあり、彼女は子どものためのクリスマスプレゼントを用意していたり、パーティーの相談を友人たちと話をしていたりしたこともあり、彼女自身の意志でクリスマス前というこのタイミングで失踪するなどありえないと多くの彼女の友人が証言していたりもしました。

 捜査が進むにつれて、彼女が将来を共に過ごそうとしていたとされる男性や、周囲の関係者などが容疑者として挙げられたりもしていましたが、着々と容疑がはれていきましたが、事件は、夜中のうちに起こったことゆえ、関係者は限られており、もっとも深い容疑がかけられていたのは、夫のセドリック・ジュビラーでした。

 しかし、彼はマスコミの前でも公然と自分は無実であることを訴え、行方不明の彼女の捜索にも加わったり、彼女の追悼集会などにも積極的に参加したりしていました。

 それでも、妻の遺体が発見されれば、事態はもっと異なったものになっていたと思いますが、どれだけ捜索しても、彼女の遺体は発見されていませんでした。彼らの住む地域は丘陵地帯であり、また、鉱山に囲まれており、そんな地理的な理由も捜索を難しくしていたとも言われていました。

 ただ、夫に関しては、あまりに疑惑が多く、彼女が行方不明になった日、(妻が友人の家に泊ったりすることが多かったにもかかわらず)、あまりに早く警察に通報していることや、近隣の人が当日の夜、女性の叫び声を聞いたという証言、また、彼らの6歳の長男が夜11時過ぎに両親が激しく口論する声を聞いているという証言もあり、また、彼女が行方不明になったことに気付いて、警察に通報するまでの間に彼自身は40歩しか歩いておらず(携帯の履歴)、また、逆に彼は彼女に180回も電話をしており、翌日からはまるで連絡をとらなくなり、妻の死を悼む様子があまりにも早かったことが不審に思われていました。

 それから約半年後、彼の家から携帯のメモリーカードなどが発見され、彼は無罪を主張したまま、逮捕・拘留され、昨年10月に懲役30年の判決を受け、ただちに控訴していました。

 そして、再審が今年の9月21日に行われる予定になっていたのですが、ここへきて、突然、彼の弁護士が彼が犯行を自白する供述を始めたと発表し、話題になっています。

 なにしろ、皆が「彼がクロだ!」と思う中でも一貫して無実を訴え続けてきて、再審も迫っているなか、なぜ?急に自白したのか?世間の注目はやはり彼が・・というよりも、ここへきて、彼が自供をしたことの方に驚きが大きいような気がします。

 彼が自供するに至ったのは、どうやらこの弁護士との関係によるものであるようで、彼は、これまでの弁護士を解雇し、年明けに新しい弁護士に変更しています。この弁護士との間に彼は信頼関係を築き始めたようです。彼は、これまで刑務所の中で、独房監禁と非常に強い薬を投与されていたために、非常に衰弱していたところをまず、薬の服用をやめるように助言し、本当は話したかった彼の気持ちを新しい弁護士は解きほぐしていったようです。

 現在、彼女の遺体は家から数キロほど離れた場所で発見されたと言われており、彼は捜査に協力する準備があると見られています。

 しかし、似たような事件もたくさんあるであろうに、なぜ?これだけ注目される事件とそれほどでもない事件があるのだろうか?と私はいつも不思議に思います。

 今年の春頃に日本で起こった小学生が行方不明になったが結局は殺されていたという事件もやたらと取りあげられていたようですが、なんだか、このセドリック・ジュビラー事件もちょっと似たところがあるような気がします。

 ごくごく身内に限りなく疑わしい人物がいる行方不明事件。そして、少しずつ、周囲の様子からなんとなく人物像が浮き彫りになっていく感じ。不謹慎ではありますが、なんとなく、ミステリー小説みたいな、そんな感じさえもあります。

 とはいえ、5年以上経って、ようやく解決に向かいつつあるこの事件。結果的にはやっぱりそうだったんだ・・で幕引きを迎えそうです。

 それにしても、当時、ものごころもついていなかった彼らの子どもたちにとっては、激動の5年間、母親は突然、姿を消し、父親が母親を手にかけていたという事実、子どもたちは、両親ともに失ってしまっているのです。

 今は亡くなった妻の妹が引き取っていると伝えられています。


セドリック・ジュビラー事件


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2026年7月6日月曜日

猛暑の中のパリの公共交通機関

 


 フランス国民の多くが外出を控えた猛暑の影響でRATP(パリ交通公団)は、「猛暑対策ユニット」を設置したことを発表しました。

 四の五の言わずに、さっさとエアコン設置しろよ!と言いたくなるところではありますが、猛暑対策への努力は進めているようです。

 猛暑は具体的な運行プログラムにも影響を与えており、地下鉄については、地下にあるために温度のピークをある程度は抑えることができる一方、高架区間や路面電車では、猛暑によって路面や線路が変形してしまう可能性があるため、RATPは、高架区間のリアルデータを取得するために接続型センサーを設置し、線路温度を毎日、測定しています。

 パリでは線路温度が57℃に達すると地下鉄の運行速度が減速されることになっているそうです。ということはタイムテーブル(一応ある)にもズレが生じてくるということでもあります。そもそも時間どおりにはいっていないので、あまり皆、動じないとは思いますが・・。

 そのまえに、あまりの猛暑に多くの人が外出を控えたため、猛暑期間、イル・ド・フランス地域の地下鉄とRER(地域急行鉄道)の乗客数は15%減少、近郊バスではこの減少率は25%から30%に達しました。

 乗客向けには地下鉄車両の冷房換気システムの搭載は50%。これは外気温より数度低い温度で車内を冷却するもので、外気温とは無関係に温度を設定する従来の空調システムよりはエネルギー消費量が少ないようです。しかし、外気よりも数度低いという場合、外気が40℃以上の場合、数度低いといっても30℃台後半の気温ということ・・。どおりで、たとえメトロに冷房が入っていても、まあ、なんとなく冷房が入っているかも?と思うくらいで、あまり涼しくはないのです。

 先日、今年の夏初めてパリのメトロ5号線で冷房らしい冷房が効いているメトロに遭遇して、感動したくらいです。

 2034年までに導入が進められている新型MF19型車両はすべて冷房システムが搭載される予定になっていますが、2034年っていつのことだよ!と言いたくなります。

 一方、RER(地域急行鉄道)では、既に車両の93%に冷房システムが搭載されています。また、トラムに関しては、イル・ド・フランス・モビリテ向けにRATPが運行する路線には既に冷房が設置されており、バスについては、冷房設置率は49%(こんなにあるとも思えないけど・・?と疑問)、2035年までには全バスに冷房が完備される見込みだそうです。

 RATPは給水器の設置も段階的に進めており、イル・ド・フランス・モビリテのネットワーク全体で100基以上が設置されていると胸を張っているRATPに啞然とします。イル・ド・フランス全体で100基ですよ!

 全体の印象では、とにかく、フランスは、これまで全く猛暑に対する考えが甘いまま、何年も見過ごしてきたということで、また、そもそも夏に猛暑に見舞われるという事態に対応できるようには、街全体というか、国全体ができていないということ。

 夏の暑い期間、冷房が効きすぎることを考えて、ちょっと羽織るものを持って出かけるというような日本の冷房事情は、つくづく羨ましい限りなのです。

 

パリの公共交通機関の冷房


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