ラベル パリでのトラブル の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル パリでのトラブル の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年10月29日木曜日

パリ 老舗百貨店 BHV Marais(べー・アッシュ・ベー・マレ)破産管財人管理下へ

  


 1856年創業のパリの老舗百貨店 BHV Marais(べー・アッシュ・ベー・マレ)が破産管財人の管理下に入る手続きを申請しました。

 BHV Marais 経営陣は、現時点では、破産管財人管理下=倒産ということではなく、再建計画を実行に移し、事業と雇用を維持するためと説明しています。

 2026年9月の時点でBHVの従業員は700名存在しています。

 同経営陣は、現在の状況に陥った理由を未払いのキャッシュフローによるものとしていますが、これは、店舗ビルの半分を返還するかわりに支払われるべき補償金を家主が支払っていないためとしていますが、建物の所有者であるカナダのファンドは、「現在までにBHVに対していかなる金額も支払う義務はない」と否定しています。

 また、同経営陣は、ここ数週間のパリの暴動による店舗一階の略奪行為がすでに不安定だった資金繰りをさらに悪化させたと追加説明もしています。

 労働監督局は、この店舗が債務超過に陥っていると疑っていますが、経営陣はこれを否定しています。

 BHVは、ギャラリーラファイエットやプランタンのように、ラグジュアリーブランド中心の百貨店と違って、ファッション、コスメ、インテリア、キッチン用品、生活用品、DIYまでを扱うどちらかというと暮らしに密着した総合百貨店になっています。

 しかし、今の時代、そのどれもが中途半端な印象が拭えず、なにも、わざわざBHVでなくとも・・と思うものが多い特色が薄い感じが拭えません。

 また、2025年秋に大反対派も多く出たSHEIN(低価格のオンラインブランド)の売り場開設や取引先への支払い遅延を背景にディオール、ゲラン、サンドロ、マージュなどが撤退したと報じられています。

 つまり、SHEINのような低価格のオンラインブランドを導入して集客しようとする一方で、従来の百貨店としての魅力を求めるブランドや顧客が離れていってしまうという、短期的な集客策がかえって既存の価値を損なう可能性になった可能性があります。

 1856年創業という老舗の看板を持ち、場所はパリ市庁舎のすぐそばという好立地にありながら、時代の流れとその価値を上手く活用できなかったことが、現在の結果を招いています。

 少なからず、百貨店は、同様の問題を抱えていますが、顧客が求めているのは、高級でも低価格でもない中間ではなく、そこでしか出会えない商品や体験、専門性が明確に打ち出されていなければ、集客はできないのです。

 「破綻ではなく、再建の枠組みである」というならば、明確な方向性を持って再建されなければ、ただの時間稼ぎにしか、ならないように思うのです。


 BHV Marais(べー・アッシュ・ベー・マレ)破産管財人管理下


<関連記事>

「SHEIN はなぜ?そんなにフランスに店舗を展開しようとしているのか? 」 

「80人以上の国会議員が求めるフランスにおけるSHEINの販売禁止」 

「なにかと話題のパリBHVの中のSHEINの店舗に行ってみたけど・・」 

「ギャラリー・ラファイエット 26の店舗にセーフガード手続き申請 デパートに未来はあるか?」 

「プランタングループ・フランス国内7店舗閉鎖」

 

2026年10月28日水曜日

次回のデモは10月31日 今度は「黄色いベスト」

  


 次回のデモは・・なんていう言い方が、ちょっと不自然に感じるくらい、もう毎週のこと(土曜日)になっているフランスですが、今度は「黄色いベスト」がデモを呼び掛けています。

 このデモに先駆けて、30日(金)には、国会議事堂前での「鍋叩き抗議」を呼び掛けています。

 この黄色いベストのデモはすでに日曜日の段階で発表されていましたが、黄色いベスト運動の調整グループは、「市民の自由を守るため」10月31日(金)夜、国会議事堂と議会事務所前での「鍋叩き抗議」を行うように呼び掛けています。

 「エマニュエル・マクロン大統領とその政権は、権威主義的な道をさらに一歩進むことを決定した。彼らは我々のデモを禁止し、夜間外出禁止令を発令し、デモ参加者のために都心部を封鎖している。・・・我々は国会議員の窓の下で鍋やフライパンを叩き鳴らす。」と黄色いベストは、声明で発表しています。

 彼らはまた、「警察と極右過激主義の全ての犠牲者のために」1分間の黙とうも計画しています。10月23日、イヴリーヌ県で発生した人種差別的攻撃の犠牲者のための演説も用意されています。

 この攻撃では、K.Tが車から路上で発砲し、一人を殺害、5人に負傷を負わせています。

 これは、マクロン大統領がパリ中心部でのデモは公認しないとしていることに向けての抗議であると思われますが、黄色いベストは、10月31日(土)は、パリ中心部を通過するルートを宣言しており、警察本部が拒否した場合には、「デモの自由の侵害で告訴する」と宣言しています。

 ちなみに、黄色いベストが用意しているルートは、「バスティーユ広場から出発し、レピュブリック広場、・レピュブリック大通り、オペラ座を経由して国会議事堂、コンコルド広場に至るもの」で、ばりばりパリの中心部です。

 これまで、どんなに防衛部隊を配置してでも、デモを行う権利を尊重してきたフランスですが、この権利をパリ中心部においては、認めないということで、彼らはマクロン大統領政権が、さらにもう一歩、権威主義に進んだというのは、このことを指していると思われます。

 フランス国民に対しては、権威、権力で抑えつけようとするやり方は逆効果のようにも思われるのですが、これ、結局、どうなるのだろうか?と、行方を見守っている感じです。

 とりあえず、金曜日に行うとしている国会議事堂前の「鍋叩きデモ」は、土曜日のデモへ向けての士気高揚のためと思われます。

 しかし、またまた、まだまだ出てくる「黄色いベスト」。

 フランスはいつになったら、落ち着くのでしょうか?


10月31日 黄色いベスト


<関連記事> 

「デモと暴動は別」 

「まさか、こんなところまで?と思ってたところにデモ・・信じられない数の警備隊」 

「10月17日のフランス全土にわたる暴動について これは酷すぎ・・」 

「現在、フランスで起こっている高校封鎖運動の暴動についての説明」 

「驚異的な数の警察・治安部隊を配置してでもデモをする権利を守るフランス」

 

2026年10月26日月曜日

デモと暴動は別 

  


 9月から、高校生の学校環境等の悲惨さを訴えるデモがきっかけの今回のフランスでの大規模なデモ~暴動については、日本でもずいぶん報道されているようですが、「デモが暴徒化した・・」と言っているところが多いのがとても気になっています。

 昨今のこうした社会的な騒動については、すぐにSNS等で拡散されるために、それに同調する人々が地方でも、「自分たちのところも同じだ!」と、あっという間に全国規模になってしまいます。

 同調してデモを起こす人々ばかりではなく、それに乗じて破壊行動そのものを目的とする人々や、強盗、略奪行為を起こす人々が便乗して、騒ぎが大きくなってしまっているのが、現実です。

 そして、それがどんどんエスカレートしていってしまうのです。

 また、極左、極右の人々がこの騒動をたきつけるような動きをしているケースもあります。

 それをしっかり区別することが難しくなっているために、デモが暴徒化しているように映りやすいのですが、正当な主張をデモとして抗議活動をしている人々がデモ隊の中心ではあります。

 また、移民だけがこのデモを起こしているわけでもありません。かなり高齢のフランス人や家族でデモに参加しているケースなども多々あり、その人々は、極めて正当な方法で抗議を行っているだけです。

 ただ、そんなデモ隊とデモ隊に紛れて暴力行為を行う人々を区別できずに警察や憲兵隊などが、かなり強引な方法を使ってそれを鎮圧しようとする場合も多々あることも事実で、そんな警察や憲兵隊などとの衝突が起こります。

 警察もその鎮圧に催涙ガスを使ったり、水を使ったり、中にはかなり手荒な迎撃をしたりもしているので、それもまた、騒動を大きくしています。

 しかし、それは、警察や憲兵隊があくまで暴力行為、破壊行為等を抑えるためにやっていることです。まあ、それも一部、目に余る感じのところもあるのですが・・。

 なので、「デモが暴徒化した・・」という表現には、非常に違和感を感じます。

 暴徒はデモ隊に便乗している人々が大半なのです。

 デモと暴徒をごちゃ混ぜにしてしまったら、学校現場の窮状を訴える学生も物価高騰や生活苦を訴えている人々の声が掻き消されてしまいます。

 破壊、暴力、強奪行為は犯罪で、デモとはしっかり区別しなければなりません。

 しかし、このブラックブロックのような破壊・暴力・強奪行為が毎回、起こるので、そのために、そのたびに、商店やカフェなどは、バリケードの板を張り巡らし、閉店するしかありません。

 毎週、土曜日の閉店が続けば、大打撃です。

 もう、かれこれ、最初のデモが始まってから2ヶ月近く経ちます。これから年末にかけて、少しでも売上げを伸ばしたいであろう時期に、酷い話です。


デモと暴動は別


<関連記事>

「まさか、こんなところまで?と思ってたところにデモ・・信じられない数の警備隊」 

「10月17日のフランス全土にわたる暴動について これは酷すぎ・・」 

「現在、フランスで起こっている高校封鎖運動の暴動についての説明」 

「高校封鎖の運動の騒乱から・・「暴徒賠償法案」の審議が前倒し、加速」 

「ブラックブロックがパリを破壊する フランス全土で5万人超えのデモ」

 


2026年10月25日日曜日

まさか、こんなところまで?と思ってたところにデモ・・信じられない数の警備隊

  


 10月17日のデモと暴動は、パリ(だけじゃないけど)の街を大きな規模で荒らし、その週は、パリの街のあちこちを歩いている間にも、その無残な形跡を目にすることも多い週でした。

 


 あの騒動のわりには、ずいぶんと早く片付けたもんだ・・と思うようなところもあったのですが、焼け焦げたまま残っているバイクとか、ゴミ箱があったのか?煤が取り切れない焼け焦げた道路など、無残な跡を目にする機会も少なくありませんでした。

 また、次のデモに向けて準備しているのでしょう。パリの商店や銀行などの店舗には、バリケードをはりつけて、準備しているのをあちこちで見かけました。



 そして、また、その1週間後の24日には、再び、大規模なデモが予定されているのは、聞いていたのですが、運の悪いことに、久しぶりにパリに遊びに来てくれていた従姉妹が日本へ帰国する日。

 前日の夜から、どうやって空港まで行こうか?と考えたり、一応、どの路線が動いているか?とか、検討していました。

 タクシーもありかな?と思っていたものの、道路が封鎖されたりすることもないわけではないだろうから、ちょっとタクシーはできれば避けようと思っていました。

 当日の朝、一応、予定していた路線をチェックして、なんとか行けそうかな?と思っていたのが甘かった・・。念のため、昼過ぎ頃になって、もう一度、路線をチェックしたら、シャトレ駅がほとんど、乗り換えさえもできない状態になっており、また、路線を変更しなければならなくなっていました。

 しかし、とにかくもメトロの駅にまず、行くのにも、近隣のバスもストップ、トラムも動いてない・・メトロの駅まで重たいスーツケース等をゴロゴロ転がしながら、歩いて行くことに・・。

 しかし、他には方法がないので、とりあえず、駅まで歩くことにしたのですが、その途中でまず、もの凄い数の警察車両が停車しており、その先には、ちょっと引くほどの警察官や憲兵隊が超重装備で固まっており、またその先には、デモ隊がどんだけ続くの?と思うほど、移動していきます。



 私たちが遭遇したデモ隊の周囲には、その時点では、ブラックブロックのような暴力集団はおらず、平和?なデモ隊ではありましたが、なんといっても、こんなに間近にデモ隊に遭遇するのは、私は、初めてで、やはり生でライブで目の当たりにするのは、大迫力。

 そのデモを突っ切るカタチで駅に行かなければならなかったのですが、取材に来ていたプレスの方やデモに参加している人の一部が荷物を運ぶのを手伝ってくださったり、フランス人の優しさに触れた時間でもありました。

 実際にデモに参加している人に接してみれば、この正当なデモをしている人々は、便乗して暴力行為や破壊行為、略奪行為をする人々とは全然、別の人々です。

 しかし、スゴイ迫力には違いがありません。が当人たちは、楽しそうでさえもあります。

 警察官や憲兵隊がその後の道すがらもものすごい数で、その威圧感たるやもの凄くて・・こちらの方は怖いです。

 通常は、大きなデモがあったりする場合は、出かけたりしないので、今回、こんな場面に遭遇して、これが・・ホンモノのフランスのデモの迫力・・と実感しました。

 しかし、私が今回、遭遇したデモは、迫力はあったものの、暴力的なものには、発展していませんでしたが、何より、これから日本に帰国する従姉妹にとったら、さらに衝撃的であったはず。

 彼女がパリに滞在していた間は、比較的、現地の人に近い生活を送っていたと思いますが、最後の最後に、まさかのまさに、もっとも今のフランスらしい場面に遭遇し、彼女にとっても、忘れられない思い出として心に刻まれたことでしょう。

 しかし、こんな状況で、ふつうの観光客はどうやって空港に行っているのか?今回ばかりは、心配になったのでした。

 世界一の観光大国と自負するならば、せめて、観光客が安全に空港を行き来できるルートを確保してくれてもいいんじゃないか?そんなふうに思った次第です。

 少なくとも、デモ等の影響を避けたいならば、土曜日離発着の便は避けた方がいいのかも?そんなことまで思いました。


デモ隊遭遇


<関連記事>

「10月17日のフランス全土にわたる暴動について これは酷すぎ・・」 

「現在、フランスで起こっている高校封鎖運動の暴動についての説明」

「高校封鎖の運動の騒乱から・・「暴徒賠償法案」の審議が前倒し、加速」 

「手がつけられなくなっているフランスの暴動に巻き込まれて、しばし、お店に閉じ込められた・・」 

「驚異的な数の警察・治安部隊を配置してでもデモをする権利を守るフランス」


2026年10月21日水曜日

へんな飛行機に当たっちゃった・・

  


 イタリアは、大好きな国ですが、イタリアへの往復のフライトには、警戒しています。まず、トラブルありき・・と思っていた方がダメージが少ない・・そんな気がしています。

 飛行機が時間どおりかどうかなどは、もはや、あまり期待はしておらず、たまにオンタイム!なんて表示されていると、こんなこともあるの?と驚くくらい・・。

 遅延はあたりまえです。

 荷物に関しても、痛い目にあったことがあるので、絶対に預けません。

 その他は、パリからだと飛行時間も短いので機内でのサービス等はどうでもいいです。

 しかし、今回のローマ往復は格安航空会社だったので、ちょっと普通ではありえないことがありました。たまたま前日にオンラインチェックインをした際に、残りの席が非常口近くの席以外は追加料金・・と表示されていたので、「まっいいか!」とその席にしてしまったのですが、実際に搭乗すると、「フランス語話せますか?」と。

 「フランス語を話せない方はこの席には座れません」と、もう一人の従姉妹は別の席に移動させられてしまいました。

 なにやら、非常時に手伝ってもらわなければならないから、その時の説明はフランス語なので、フランス語が分からない方はこの席はダメなんだ・・と。

 「そんなこと、書いてなかったじゃない!」と、私が物申すと、「いいえ、書いてありました!」と。そんなこと、今さら、言い合いしても仕方ないので、従姉妹は別席へ。

 しかし、他の席にすると、追加料金をはらわなければならなかったはずなのに、あれって、なんだったの?と後でいぶかしく思いました。

 あと、たまたま、その便は、学生の団体と、なんだか、黄色いスカーフを首に巻いている妙な宗教の団体(なんだか素朴な顔した年配の人々)が一緒になってしまって、乗客のほとんどがその人たち・・。

 異様な雰囲気の宗教団体と学生たちのうるさいこと、うるさいこと・・。

 学生がうるさいのは、まあ、あるあるですが、その妙な宗教団体のおじさん、おばさんたちもよくしゃべる人たちで、なんだか搭乗するや否や、お互いに飴やお菓子を仲間内で配り始めたり・・もう帰りで疲れているのに、ウンザリでした。

 飛行機の便は、その航空会社のサービスもありますが、たまたま乗り合わせる人々によってもずいぶんと差があります。今回はそれも大外れでした。

 しかし、これは、予約時点では、知る由もなし、全くの運です。

 いつか、日本行きのたしかJALだったと思いますが、パリ・オペラ座の一団と一緒になったことがあって、大変、目の保養になったことを思い出しました。でも、パリ・オペラ座の人たちが、エアフランスじゃなくて、なんでJAL?と思ったりもしたのですが・・。

 とにかく飛行機は、色々と当たりはずれがあります。


フライトの当たりハズレ


<関連記事>

「パリ・CDG空港 世界空港ランキング最下位に・・」 

「イベリア航空と格安航空会社 VUELING(ブエリング航空)のよくわからない関係」 

「CDG(シャルルドゴール空港)ターミナル2G」 

「キャンセルされたエアフランスの払い戻しに3年かかったという話」 

「近いはずのイタリアが・・気が遠くなるほどのフライトの遅延」 


2026年10月20日火曜日

イタリア行きの飛行機はいつも・・

  


 従姉妹が日本から来てくれていて、パリ滞在中に一緒にヨーロッパのどこかに行こうと言っていたのですが、猫のポニョの体調が今一つのために、あまり長期間、留守にするのは、少々心配で、誰かに頼むにしても、せいぜい一泊くらいなら・・ということで、近場を選ぶことにしたのです。

 本来はグラナダの方へ行きたかったのですが、一泊しかできないのに、あまり移動時間に割くのは、もったいない・・ということで、さんざん迷った挙句、今回もまた、イタリア・・イタリアの中でも移動にあまり時間のかからないローマに行くことにしたのです。

 ローマならば、パリから飛行機で2時間ほどです。そして、できるなら、CDG空港ではなく、オルリー空港から出る便を選びました。オルリー空港からなら、メトロ14号線で直通で行けるので、空港までの時間がCDG空港よりも、ずっと時間が短縮できるうえに、簡単。

 しかもメトロ14号線ならば3分に1本くらいの頻度で出ています。

 というわけで、オルリー空港からローマに行く便を探したのですが、これが、大手の航空会社の便はなく、以前、苦い思いをしたこともあったのですが、トランザビア航空になりました。

 個人的には、わざわざ災いの中に飛び込んでいくというような気分ではあったのですが、まあ、トランザビア航空とて、いつもいつも問題ばかり・・というわけではないだろうし・・と祈るような気持ちでした。

 イタリア好きの私としては、これまで数十回となくイタリアには行ってきましたが、まあ、フライトでトラブルに遭遇する確率はかなり高く(というか、単に私が運が悪かったのかもしれませんが・・)、「とりあえず、荷物は預けない」のが、私の中での鉄則です。

 どこへ(イタリアの)行った時だったか忘れてしまいましたが、空港に着いたら、空港のあちこちに、やたらと「バゲージ・クレーム」のポイントがあり、嫌な予感。

 案の定、私たちの荷物は届いておらず、その「バゲージ・クレーム」ポイントへ。

 彼らにとっては、荷物が届いていないのは、いつもの通常運転のごとく、明日、ホテルに届けるんだから、いいじゃない・・と。どうやら、彼らにとっては、スーツケースは何も、乗客と同じ便に乗せなければならないという頭はないらしく、同じ場所に届ければいい・・とそんな風に思っている感じでした。

 結局、荷物は翌朝、ホテルに届いたには届いたのですが、到着した日は着の身着のままで過ごすハメになりました。それからというもの、イタリア行きの場合、スーツケースは預けないで済むように、機内持ち込みできるだけしか、荷物は持って行かないようになりました。

 その他、定刻に出ないのは、もうあたりまえのような感じで、ある程度は、遅れることを前提に予定を立てています。

 今回、空港について、まず、出発時にチェックすると私たちの乗る便はまさかのオンタイム。は~~?こんなこともあるんだ・・と思ったのに、飛行機に搭乗してからのまさかの1時間待ちでした。まあ、1時間で済んだだけでも、幸いです。

 いつだったか、ナポリからの飛行機が気が遠くなるくらい遅れて、深夜、しかもオルリーではなく、CDGまで行ってしまって(夜間だとオルリー空港には着陸できないらしい)、もう家に着いたのは午前3時過ぎ・・なんてことがあったのです。

 今回は、行きはそんな感じでしたが、今度は帰りの便。もう最初から、遅延のお知らせ・・で、やっぱり1時間以上の遅延でした。どうやらオーバーブッキングだったことが、原因だったようなことを周囲の乗客が話していましたが、トランザビア航空からは、遅延のお知らせは、空港で待っている間にスマホに連絡が来ていましたが、理由は何も説明がありませんでした。

 そもそものフライト時間は2時間くらいでも、結局、遅延の時間がプラスされてしまうわけです。

 まあ、これもイタリア旅行らしいといえばらしいのですが、毎度のことながら、疲れます。

 毎日、同じ便が飛んでいるのに、どうして、こうも毎度毎度、遅延が起こるのか?全く疑問です。

 しかし、イタリア自体は、すばらしく、特に食べ物は、最高です。


イタリア行きの飛行機


<関連記事>

「近いはずのイタリアが・・気が遠くなるほどのフライトの遅延」 

「オルリー空港で迫撃砲⁈⁈⁈ イタリアからのイージージェット機 着陸回避」 

「アマルフィーコーストにある美しい街 ラヴェッロ Ravello」 

「イタリア プライアーノの超おすすめホテル HOTEL PELLEGRINO PRAIANO」 

「イタリア・トロペアで見つけた漁師さんの家族が営む絶品レストラン」

 

 

2026年10月19日月曜日

10月17日のフランス全土にわたる暴動について これは酷すぎ・・

 


 フランスに住んでいると、デモは日常的にやっているし、実際、「また、やってる・・」と、そこで、多少の騒ぎになることはあっても、さほど響かなくなっていることが、正直、自分でも驚きではあります。

 冷静に考えれば、大変なことではあるのですが、慣れというのは怖いもので、実際にデモなどの情報が入れば、一応、気をつけたりはするものの、私が住んでいる場所が比較的、穏やかなエリアであることもあって、土日だったりすれば、静かなままであったりもするので、報道等で流れてくる映像を見て、初めて驚いたりするのが実のところです。

 しかし、今回のデモから暴動へと発展している様子には、さすがに度を越えているな・・と危機感を持っています。

 今年度の大がかりな動きは、高校生のデモから始まり、今回は、そこから派生したというか、この最初のデモが想像以上に大きなものになったことが呼び水のようになり、もっと広範囲な不満、燃料、エネルギー、食料品等の生活費の高騰や公共サービスへの不満、格差への反発、政治への失望(マクロン大統領の政権運営に対する不満から学生や労働組合、左派の政治勢力を動かしている)という単なる一つの政策への反対だけではなく、生活への不安と政治への不信が重なったものであると見られています。

 今回、10月17日のデモは、内務省の発表では、全国で約55万人(うち11万人がパリ)、主催者側は80万人を動員したとしています。また、1,800人が逮捕され、500人以上の警察官、憲兵、消防士が負傷し、マティニオン宮殿では、閣僚級の危機対策会議が招集されました。

 パリでは店舗の略奪や車両への放火、警察との衝突が激しく、リモージュでは市庁舎が燃やされ、リヨンでは観光案内所が放火されるなど、深刻な被害が発生しています。

 昨今のデモは、すぐに暴徒化してしまう傾向があり、生半可なデモでは、政府が動かないと思っているのか?手が付けられない状況になりますが、これは、れっきとした犯罪ですし、これらの暴力・破壊行為が本来の要求を掻き消してしまうことになってしまうのは、正当な主張をするためにデモを行っている人々にとっては、非常に気の毒なことです。

 また、今回の暴動は、間近に控えている大統領選挙も関係しているとも言われ、左派勢力が先導とまではいわないまでも、このデモを支持していますし、これに乗じていつも登場するブラックブロックのような破壊行為そのものを目的とするグループまでもが登場していることが確認されています。

 ただでさえ、景気が停滞しているところに、このような破壊行為・略奪行為などが頻繁に起これば、ますます事態は悪くなるばかりです。

 マクロン大統領が1期目に就任してすぐに起こった黄色いベスト運動でしたが、2期目の任期の終盤で再び国中を沸かしている今回の暴動・・マクロン大統領は、結局、最初から最後まで暴動に苦しめられることになっています。


10月17日フランス暴動


<関連記事>

「現在、フランスで起こっている高校封鎖運動の暴動についての説明」 

「高校封鎖の運動の騒乱から・・「暴徒賠償法案」の審議が前倒し、加速」 

「世界中に轟き始めたフランスの政情不安とマクロン大統領の孤立」 

「黄色いベスト運動シーズン2 黄色いベスト運動再開の動き」 

「騒ぎに乗じて暴れるフランスの暴力集団の存在 ブラックブロック」


2026年10月17日土曜日

パリのメトロの通路はやたらと歩くし、上り下りが多い

  


 私自身は、もう慣れてしまったので、そこまで気になることはなかったのですが、日本から来た人などには、驚くことがいっぱいあるようで、そのひとつは、やたらと歩くところが多いということです。

 どこかの駅で違う路線に乗り換えたりする場合、同じ駅内でも別の路線のホームまで移動するわけですが、アクセスがしやすい路線というものもあるには、あるのですが、そう遠くないにしても、途中で階段を上って、またすぐ下りて、「じゃあ、さっき、なんで上がったのよ!」と思うようなところがけっこうあって、細かな通路を渡り歩かなければならない場合が多いです。

 エスカレーターがない駅も多いし、あっても故障中というケースも多いし、ホント、健脚じゃないと、メトロの移動は厳しいだろうな・・と思うことがあります。

 それでも不幸中の幸いは、例えば、ベビーカーを押していて、階段の前で立ち往生している人がいたりすると、スッとどこからか人が表れて、ひょいとベビーカーを持ち上げて階段を上ってくれたりして、その後は、何ごともなかったようにスマートに立ち去っていく人がけっこういるので、本当に困っている人は見たことはありません。

 私でさえも、重い荷物を持っていたりすると、「手伝いましょうか?」と声をかけてくれて、重い荷物を持って上がってくれたりする人があらわれることが多いので、優しいな・・と好意に甘えてしまいます。

 とはいえ、ムダな上り下りが多いメトロの通路には、遭遇するたびに、また・・ここもだ・・と軽くウンザリします。

 パリのメトロは1900年に開通したそうで、その後、路線が段階的に増えてきています。1号線から今のところ14号線、15号線(これは2026年10月開通予定となっていますが・・)、この先、16、17、18号線まで計画・建設が進められています。

 多少の例外はありますが、このため、後からできたものほど、奥深く掘っているため、階段が多いことになります。ただし、最近、出来ている駅に関しては、エスカレーターがしっかり完備はしていますが、その駅との乗り継ぎの路線とのアクセスとなると、路線ごとに違う深さで作られていることもあり、また、パリの地下には、古い建物の基礎、上下水道、地下室、他の路線のトンネルなどが入り組んでおり、高さが一定にはできずに、上がったり、下がったりが多くなっているのです。

 もともと別々に作られた駅を乗換駅として接続した場合、最初から一体設計された駅のように平らでまっすぐな通路にするのは困難なのだそうです。

 また、古い駅になればなるほど、エスカレーターやエレベーターを後付けしにくいということもあり、こんなに階段上る??と心底、ウンザリする駅もあります。

 しかも、螺旋階段のようになっていて、終わりが見えず、延々と上らなければならない駅もあります。

 総合的にいえば、乗り換え客の歩きやすさよりも、各路線を建設できる場所に通すことが優先された結果ということらしいです。

 これは、メトロの階段問題だけでなく、あらゆる面において、顧客の便利さとか、使いやすさといったことに対する配慮が欠けている・・と感じることが多いのです。

 これも私が日本(東京)で生まれ育って、日本の清潔で便利な環境がごくごく当然のこととして、育ってきたので、いちいち「え~~?」と思うのであって、パリの人は、「これはこういうもんだ・・」と素直に受け入れている感じがします。


パリのメトロの階段


<関連記事>

「パリのメトロのエスカレーターの工事はなんであんなに時間がかかるのか?」 

「パリのメトロは路線によって差が激しい」 

「14号線がパリ(イル・ド・フランス)の路線で最も利用客の多い路線になった!」 

「パリのメトロでナイフ襲撃事件! 3号線の3駅で3人の女性が刺された!」 

「メトロ15号線全線開通までの遠い道のり」 


2026年10月15日木曜日

半年以上待たされた心臓専門医の予約が・・

  


 もう今や、予約を取ったのがいつだったのかも、よく思い出せないのですが、明らかに予約を取った時点で、「え~~半年以上先じゃん!」と思ったのだけは覚えていました。

 この心臓専門医の予約待ちの長さは、フランスではしばらくは、フランスでは会う人ごとに愚痴っていた気がするのですが、みんながみんな、揃いも揃って、「まあ、そんなもんでしょ・・自分もね・・」とごくごく当然のこととして受け入れられているのです。

 もはや半年以上もたって、よく考えないと、なんで予約取ったんだっけ?(体調不良で、他にも色々検査をした挙句、最後に残っていたのが心臓の検査でした)と思うくらいの予約当日、まず、家のエレベーターが故障していて、階段でえっちら、おっちら、下まで降りることになり(上るときのことを考えながら・・)、「なんだか、今日はついてないな・・」と思いながら、半年以上待った、心臓専門医に向かいました。

 受付で、「今日、11時55分に予約を入れてあるのですが・・」というと、「カルト・ヴィタル(保険証カードのようなもの)を出してください」と。しばらく、受付の人が照会してくれていましたが、どうにも時間がかかり、「なんか、嫌な予感・・」と思っていると、その予感は命中。

 なんと、とっていたはずの予約はキャンセルになっていました。そんなことってある?と思うのですが、フランスだったら、あり得ないことではありません。こんな時は、もう自己防衛本能で、「できるだけ腹を立てないスイッチ」が作動し、すんなりと、「じゃあ、次の予約を入れてください」と涼しい顔をして、言ってのけたつもりでした。

 しかし、次の予約はというと、「来年の4月」ということで、もう半年以上待ちというのは、もういつでも変わらないのでした。

 前回、待たされることになったときには、半年先なんて、もし悪いところがあったら、そんな先なら死んでるよ!と思ったのですが、今度は、さらにまた半年先・・。

 もうどうでもよくなってきました。


専門医の予約待ち


<関連記事>

「日本での体調不良、めまいの理由を探すために検査・検査の毎日 」 

「睡眠時無呼吸症候群という病気について」 

「生きる気力を奪う病院食」 

「3ヶ月半待ちの検査とさらに当日の待ち時間 初めての呼吸器科医」 

「ちょっとビビった心臓のMRI検査」 


2026年10月14日水曜日

スーパーマーケットチェーンを襲った新手のサイバー攻撃で300店舗以上が大打撃

  


 サイバー攻撃の話は、わりと頻繁に聞く話で、今や珍しくはない話になっているのですが、たいていは、これまでは、情報漏洩とか、そういった類のものが大半を占めてきました。

 ところが、今回、始めて、冷蔵システムへのサイバー攻撃があり、インターネット、U、ルクレール、モノプリ、カーフールといったスーパーマーケットグループは、冷蔵システムへのサイバー攻撃のターゲットとなり、冷蔵庫、冷凍庫内の温度が最大80℃まで上昇し、大量の商品を廃棄せざるを得ない事態に陥り、中には、火災の被害まで出ているそうです。

 被害を受けたのは、デンマークのダンフォス社製のショーケースで標的となったのは、旧型のショーケースであると主張しています。

 ルコルニュ首相は、「これは前例のない極めて深刻な事態である」と遺憾の意を示し、この件をフランス国家サイバーセキュリティ庁(ANSSI)に付託しています。

 関係筋の情報によれば、被害総額は数百万ユーロに上る可能性があるといいます。

 最も被害の大きかったのは、「インターマルシェ」で、国内の200~300店舗が被害を被っています。

 冷蔵システムへのサイバー攻撃は、これまで前例がなく、そのうえ、これほどの規模の攻撃は初めてのことです。

 このダンフォス社製の冷蔵システムは、逆にいえば、これほど多くのスーパーマーケットチェーンに利用されていたのか?と驚くばかりですが、同社は大手小売店に加え、メトロなどのスーパーマーケットや特に精肉店などの個人経営店も影響が出ています。

 通常、冷蔵システムには、機器に付着した霜を除去する自動霜取り機能が搭載されています。これらの機器は、24時間のうち2時間だけ霜取りを行うようにプログラムできるそうです。しかし、このハッカーたちは、この機能を乗っ取り、温度を50℃に設定して、連続解凍サイクルを強制的に実行させたのです。その結果、冷蔵庫は商品を冷やすどころか、数時間にわたって加熱状態となりました。

 このハッキングの翌朝、早朝に冷蔵庫、冷凍庫をあけると熱風が噴き出したと業界関係者は証言しています。恐ろしい話です。

 一部の店舗では、攻撃は真夜中に始まり、数時間かけて温度が上昇し、最終的に影響を受けた商品は、すべて焼失したと見られます。

 焼失まではしなくとも、この被害を受けた商品は、当然、廃棄せざるを得なくなったわけで、一夜にして、大打撃、その廃棄処分だけでも、大変なことで、しばらく使い物にならないショーケースは、少なくとも、数日間は使いものにならないために、早急に次の仕入れを行ったとしても陳列できないわけですから、被害は雪だるま式に増加してしまうわけです。

 こんなサイバー攻撃、一体、だれが、何のためにやったのか?全くもって疑問ですが、こんな風に、ごくごく身近な生活の一部のものが影響を被ってしまうサイバー攻撃というものは、考えてみれば、他にもたくさんあるのではないか?と思ってしまいます。

 まったく、思っても見ないようなことが起こる時代です。

 先ほど、私がよく行くモノプリを覗いてみましたが、そこは被害を受けてはいなかったようです。


スーパーマーケットの冷蔵システムへのサイバー攻撃

 

<関連記事>

「フランス税務当局(DGFiP)へのサイバー攻撃の容疑者逮捕 容疑者は18歳と未成年」 

「相次ぐフランス税務当局(DGFiP)へのサイバー攻撃」 

「Doctolib(医療機関のオンライン予約管理プラットフォーム)ユーザーのデータ利用」 

「国家安全文書庁(ANTS)がサイバー攻撃のため、1,900万人の個人情報漏洩」 

「パリオリンピックのセキュリティ情報が盗まれた セキュリティ情報のセキュリティ」

2026年10月13日火曜日

パリでもっとも歴史あるマレ地区の象徴的な市場「マルシェ・デ・ザンファン・ルージュ」火災で全焼

 


 

 昨日の朝、一番で入ってきたのは、「マルシェ・デ・ザンファン・ルージュで激しい火災が発生した!」というもので、これは、私にとってもかなりショッキングなニュースでした。

 すぐには、情報は入ってこなくて、「激しい炎に包まれている!」とか、「エリア全体から高い炎が上がっている!」とか、そんな感じでしたが、マルシェの構造上、エリア全体が燃え上がるなんてことは、途中で鎮火する・・なんてことは、考えづらいわけで、それから、まもなくして、「全焼した・・何も残っていない・・」という知らせが入ってきました。

 ここは、私にとっても、パリで大好きな場所のひとつ、近くを通れば、何も買わなくても、何も食べなくても、ブラ~ッと覗いて歩くだけで、楽しい・・そんな場所でした。

 警察当局によれば、火災発生は午前3時頃、火災報知器が鳴ったのは午前4時15分頃で、消防隊が到着した時には、高い炎が屋根付き市場全体を包み込んでいたそうです。

 約150人の消防士と約50台の消防車が出動し、その後、火災は鎮火したものの、1,000㎡の市場は完全に焼失してしまいました。


 このマルシェは1615年に設立され、16世紀に近くに設立された病院兼孤児院にちなんで名付けられました。フランソワ1世の妹によって設立されたこの施設は、パリのオテル・デュー病院から子どもたちを受け入れていました。

 ここはパリで初めて孤児の養育に特化した施設で、そこに暮らす子どもたちは、「神の子」と呼ばれていました。キリスト教の慈善の象徴である赤い布を見に纏った孤児たちは、赤い子どもたちと呼ばれるようになり、18世紀半ば、この孤児たちと施設に敬意を表して市場は、「マルシェ・デ・ザンファン・ルージュ」(赤い子どもたちのマルシェ)に改名されました。

 それ以来、ずっとパリに存在してきたこのマルシェは、観光客にとっても地元民やフランス国内外の多くのセレブにとっての憩いの場としても超有名なスポットでした。時には、ミシュランの星付きシェフたちも、賑わうマルシェの中をひっそりと訪れている・・そんな場所でした。

 この火災により、市場内の約20軒の露店が店を失いました。フレンチのみならず、色々な国のお料理が気取らずに楽しめるお店ばかりでした。たしか、和食のお弁当屋さんのようなお店もあったと思います。

 ず~っと昔からあるものは、これからもず~っとあり続けると思っていましたが、このような災いが起こるのは、ちょっとタイプは違いますが、ノートルダム大聖堂が焼けてしまったときと似たような思いです。

 火災の原因はまだ発表されていませんが、しかし、出火したのが午前3時頃、どのお店も閉店していて、誰もいない時間帯に出火するのは、不自然です。逆に人のいる時間帯ならば、このような大災害になる前に鎮火できていたでしょう。

 ともかくも、この場所は歴史的建造物(1982年から)にも指定されていた場所で、パリ市が廃墟のようになってしまったこの場所をこのままにしておくわけがありません。

 今後の再建は、どのようにして、マレ地区の、パリ市の象徴的存在であった、この市場がその魂を取り戻せるのか?と早くもパリ市は、このマルシェの復興を約束しています。


マルシェ・デ・ザンファン・ルージュ全焼


<関連記事>

「行列のできるパリの人気クレープ屋さん LULU」 

「レディーガガも食べた世界一のサンドイッチ Le Petit Vendôme」 

「ビブリオテック エリアにある屋台村が楽しい」 

「パリのおススメ ハンバーガーレストラン シュワルツ Schwartz's」 

「私史上、パリ最高のケバブに感激! パリの美味しいケバブ屋さん Doni Berliner Paris」


 

2026年10月12日月曜日

ルノワールの著名な絵画が盗難 容疑者2名を含む6名逮捕

  


 9月初旬(9月8日)、カーニュ・シュル・メール(アルプ・マリティーム県)の美術館からオーギュスト・ルノワールの絵画2点「コロンナ・ロマーノ夫人」と「井戸端の若い女性」が盗まれました。

 2人組の窃盗犯は、庭のフェンスに開けられた穴からルノワールの最後の住居に侵入し、わずか数分で4点の美術品を盗み出し、警察が到着すると2点を庭に放置して逃走しました。

 検察当局は、窃盗事件後に「窃盗犯が狙った4点の作品は、美術館の中でも最も価値の高い4点だった」と発表していました。対象となったのは、「ココ・リザン」、「マダム・ステファン・ピションの肖像」、「マダム・コロンナ・ロマーノ」、「井戸端の少女」の4点です。

 捜査関係者によると、回収された2点の絵画は、800万ユーロから1,000万ユーロの価値があると推定されています。 

 窃盗事件の翌日、カーニュ・シュル・メール市長は、「容疑者たちは、ヘルメット、手袋、マスクを着用した真のプロであり、非常に情報通でもあり、わずか5分足らずで絵画を盗み出した」と述べています。

 犯人は、装備も情報も万全で、フェンスに穴をあけて邸宅の敷地内に入り、窓を割って建物内に侵入。その後、電動金属ノコギリで絵画の掛け金具を切断しました。しかし、警報システムで通報を受けた市警察のパトロール隊が数分以内に到着したため、犯人たちは2点の絵画を放置して逃走を余儀なくされたと見られています。

 しかし、グラース検察庁から捜査を引き継いだマルセイユ検察庁と司法警察は、ただちに声明を発表することはありませんでした。

 事件から約1カ月たった後、複数のメディアがアルプ・マリティーム県、ヴァール県、エロー県、ドゥー県で窃盗容疑者2名を含む6名が一斉に逮捕されたと報じました。

 この盗難事件は、パリ・ルーブル美術館で発生した強盗事件の約1年後に発生しています。今回のカーニュ・シュル・メール(アルプ・マリティーム県)の美術館の強盗事件は、フランスの美術館におけるセキュリティに関する議論を再燃させています。

 ここ数ヶ月、フランスの美術館では複数の著名な侵入事件が発生しています。

 7月に発表された33項目の計画の中でフランス文化省は、展示の安全性が確保されるまで一部の作品を一時的に展示ケースから撤去することを推奨しています。


ルノワール盗難


<関連記事>

「ルーブル美術館強盗事件が映画化される!」

「ルーブル美術館に強盗が・・ ウソみたいなホントの話」

「エリゼ宮の食器盗難事件で最高財務責任者に懲役2年」 

「ルーブルだけではなかった 国立自然史博物館等 フランスの美術館・博物館での盗難事件」 

「ルーブル美術館 モナリザ襲撃 モナリザは結構災難に遭っている」

2026年10月9日金曜日

高校封鎖運動 学生組合が10月13日に再び大規模な抗議活動とストライキを呼び掛け

 


 高校生があまりの学習環境の酷さを訴えて始めている高校封鎖運動は、もはや一部の地域にとどまらず、フランス全土を揺るがす大きな波となっています。

 この動きは9月の年度初め早々から、ずっと続いていますが、あらためて、学校組合と専門職組合は10月13日(火)に再び全国規模の抗議活動とストライキを行うことを呼び掛けています。

 パリで行われた集会で学生組合のスポークスパーソンは、「100億ユーロの要求が提示されない限り、私たちは抗議活動を続ける」と述べています。

 10月13日(火)は、フランス全土で26万6,000人から45万人規模のデモが行われるとみられています。

 この全国規模のデモは、マルセイユ、リヨン、ナントで開始されます。パリでは午後3時にバスティーユ広場で集会が予定されています。Snes-FSU, CGT, FOなど、複数の全国教育組合がデモへの参加を決定しています。もはや高校生だけではありません。

 同時刻には、3つの学生団体が国民教育省を訪問する予定になっています。3つの学生団体とは、Union Syndicale Lycéenne(高校組合)、Renouveau Lycéen(高校改革)、Lycéens!(高校生!)です。

 これに対し、政府は欠勤した教員の補充のための緊急計画を間もなく発表すると約束しています。

 それにしても、ここまで公立高校の状況が全国的に悪化しているにもかかわらず、放置され続けたのは、一体、どういうことなのでしょうか? 予算がないのはもちろんのことながら、学校の管理責任者は、もう諦めていたということなのでしょうか?全く理解ができません。

 国民教育省によると、「学校の94%が全面的、または部分的に開校している」と発表していますが、この状況で開校していても、とても、ふつうに学習ができる状況ではなさそうな感じです。

 また、今回の高校封鎖運動に関しては、高校生が登場する討論番組なども行われたり、また、デモ中の学生にインタビューしたりしている映像が流されるようになってきましたが、彼らが理論立てて、しっかり話すことができるのには、すごいな・・と感心しています。

 こんなにしっかりと自分の意見を持って話すことができる高校生に正当な学習の機会や環境が与えられていないということは、フランスにとっても大変な損失だと思うのです。

 フランスの教育は、自分の意見をしっかり持ち、それをしっかりと理論立てて話したり、発表することに重きを置かれている感じですが、そこのところは、しっかり教育がなされているんだな・・と妙なことにも感心してしまうのです。

 なんなら、彼らは日本の政治家たちよりも、ずっとしっかり話ができている・・と思うのです。


高校生デモ10月13日


<関連記事>

「現在、フランスで起こっている高校封鎖運動の暴動についての説明」 

「高校封鎖の運動の騒乱から・・「暴徒賠償法案」の審議が前倒し、加速」 

「想像以上に規模を拡大している高校封鎖運動は全国規模へ拡大・・ごくごく身近にも・・」

「イル・ド・フランスの高校生抗議 パリ郊外での高校封鎖運動」 

「新年度からの高校でのスマホ禁止 フランス政府と現場の隔たり」

2026年10月8日木曜日

現在、フランスで起こっている高校封鎖運動の暴動についての説明

  


 9月の年度初めから、まもなくして勃発したフランスの高校封鎖運動は、そもそもは、パリ近郊の公立校の学習環境の酷さを訴える高校生の声が発端となっています。

 私の娘は、小学校から高校まで、ずっと私立校に通わせていたので、公立校の悲惨な状況というものを全く知らずにいたのですが、その状況は、先進国の公立校がこんなに酷いものなのかとは、信じられないほどの状況のようで、まず、クラスに生徒数の分の椅子が足りないとか、先生が足りずに、行われない授業があったり、トイレが壊れたままで修理されずに放置されていたりと・・まあ、挙げ始めたらきりがないほど悲惨な状況のようです。

 その他、彼らの抗議には、パルクールサップ(進学先への応募・選考を管理するプラットフォーム)のシステム・制度に対する反対なども含まれていますが、とりあえず、基本的な学習環境がまったく酷い状況であることが、まず第一の彼らの抗議の根本的な問題なのではないかと思われます。

 今年の夏の猛暑のときに、フランスの学校には、エアコンがないのはふつう・・という話を書きましたが、エアコンどころか、扇風機さえもない、とにかく劣悪な状況のようです。

 その一部のパリ郊外の生徒たちが始めた訴えがSNSにより広まり、全国的に「自分たちのところも同じだ!」とこの高校生の訴えがあっという間にフランス全土に広がったわけです。

 そして、その正当な訴えをして、平和に抗議行動をしている生徒に混ざって、破壊行為そのものを目的とする人々が便乗し始め、あちこちが燃えたり、破壊したりする暴動になっていっているのですが、もうその破壊行為と正当な抗議をしている学生たちが、ごちゃまぜにされていて、警察や憲兵隊が介入して、なんとかその暴動を制圧しようとしているのですが、その警察や憲兵隊の暴力が正当な抗議運動をしている学生にまで及んでしまっており、もうカオス状態になっているのです。

 この正当な抗議を平和に行おうとしている学生たちを今度は、先生や保護者たちが守ろうとして、必死に警察や憲兵隊と闘うという状況です。

 この状況に関しては、本来は、恵まれた環境で学習している高校生たちも連帯の声をあげ始めていますが、それを取り扱うマスコミも、ただただ暴力行為として報道したり、クローズアップしているところもあり、よくよく気を付けて注意深く報道を見ていかないと、とかく暴力だけが強調されてしまう、わけのわからないことになってしまいます。

 年度初めには、高校生の学校での携帯電話禁止・・などと、ゆるいことを言っていたのに、実際の高校は、携帯電話云々以前に、学校の学習環境がまるでなっていない状態だったわけです。

 政府の首脳たちのようなエリート集団には、おそらく、このような公立校に通った経験のある人もなければ、また自らの子どもたちもそのような学校に通わせてはいないので、まったく、一般的な公立校の状況が理解できていなかったのでしょうが、これは、どうにも改正していかなければならないことです。

 しかし、フランスはことあるごとに、民衆が声を挙げて国を変えてきた国であり、今回は、高校生という年少の若者たちでさえも、こうして声を挙げて訴えている・・そんな姿勢は、すごいものだと思っています。

 正当に平和に声を挙げている子どもたちの正当な訴えを無にしないでほしい・・そんな思いで見ています。暴力行為に加担する者たちのせいで、そんな正当な抗議が掻き消されてしまう・・それは、あってはならないことだと思うのです。


高校封鎖運動


<関連記事>

「イル・ド・フランスの高校生抗議 パリ郊外での高校封鎖運動」 

「想像以上に規模を拡大している高校封鎖運動は全国規模へ拡大・・ごくごく身近にも・・」 

「高校封鎖の運動の騒乱から・・「暴徒賠償法案」の審議が前倒し、加速」 

「パリ・アンヴァリッドでの介護者のデモ・1万8千人を震撼させた暴力・ウルトラジョンヌとブラックブロック」 

「フランス全土で13万3千人超のデモで大荒れ パリ・フランス銀行まで燃やされる大惨事」


2026年10月6日火曜日

フランスの刑務所収容人数 90,020人で過去最多を記録 過密状態のフランスの刑務所

  


 フランスの刑務所収容人数が2026年9月1日時点で90,020人に達し、過去最多を記録しました。フランスは刑務所の収容密度において、ヨーロッパで最も劣悪な国の一つのようです。

 過密状態にある刑務所はフランスでは慢性的なものではありますが、今回の記録更新は、憂慮すべき事態と言われています。

 司法省が発表した公式統計によると、フランスの刑務所には90,020人が収容されていますが、収容定員は64,348人となっています。

 受刑者数は前年同期比で6.8%増加(2025年9月1日時点で84,311人)、収容定員は同時期に1.2%増加しました。

 したがって、現在の刑務所過密率は142.1%となります。

 短期刑を宣告された者や裁判待ちの者が収容される拘置所では、収容率が176.1%にも達します。刑務所はベッド不足に直面し、床に敷かれたマットレスの数は8,347枚に達し、昨年と比較すると51.8%増加しました。

 欧州評議会が発表したデータによると、フランスは刑務所の過密度においてヨーロッパ最悪の国の一つであり、トルコ(収容定員100名あたり131名)と同率で、クロアチア(123名)、イタリア(121名)などを上回っています。

 欧州評議会は年初にフランスの刑務所の現状を非難し、報告書の中で「人間の倉庫」と化す危険性を警告していました。

 これを受けて法務省は、建設費用が安く、工期も短いとされるモジュール式刑務所(工場などで予め製造した居住・管理用のユニット(モジュール)を現地で組み合わせて作る刑務所)に3,000人分の収容スペースを追加する計画で、そのうち半数は2027年までに完成させる予定になっています。

 しかし、2018年に策定された国家計画で計画された15,000人分の収容スペースのうち、実際に完成したのは、3分の1にも満たない状況です。

 工期どおりに行かないのは、フランスではよくあること・・というよりも、工期はあっても、まったくあてにならないのがふつうという印象です。

 むしろ、パリ・オリンピックのために様々なものがオリンピックに併せて建設されましたが、それがオリンピック開催に間に合ったのが、不思議に感じられるくらいでした。

 それにしても、ここまで刑務所の過密度が進むということは、確実に犯罪が増加しているということ。しかも、フランスでは、よほどのことがないと、刑務所には入れない。単純な窃盗等では刑務所行きにはならない・・という感じであり、妙な言い方をすれば、刑務所は「狭き門」というか、ハードルが高い・・のですが、それでもなお、刑務所に入りきらないほどの人がいる・・実際には、スペースがないところに床にマットレスをひいてまで収容しなければならない人がいる・・って、やっぱり怖いことだな・・と思います。


フランスの刑務所の過密度 


<関連記事>

「サルコジ元大統領収監の波紋 刑務所は大変そうだ・・パリ14区 ラ・サンテ刑務所」 

「サルコジ元大統領が3週間で釈放された理由と国民の反発」 

「フランス政府 ギアナのジャングルの真ん中に厳重警備の刑務所開設」 

「3夜連続のフランス各地の刑務所襲撃 刑務官たちの車が燃やされ、刑務所に銃撃弾の異常事態」 

「麻薬密売人専用の厳重警備刑務所と刑務所警察部隊創設」 


2026年10月5日月曜日

高校封鎖の運動の騒乱から・・「暴徒賠償法案」の審議が前倒し、加速

  


 全国規模にまで拡大した高校生による「高校封鎖運動」により、多くの学校校舎や周辺が破壊、損壊、延焼の被害を被っています。

 この騒動を受けて、フランス政府は、「暴動参加者全員に賠償を義務付ける法案」の枠組みを拡大しようとしています。

 今回、上院には、「連帯責任」の原則に基づく法案が提出されています。

 これは、暴動参加者グループの一員と認められた者は、たとえ直接損害を与えていなくても、最大1万ユーロの賠償を求められる可能性があることを意味します。

 この「暴動参加者負担」の原則を最大限に活用することが目的であり、費用は時に非常に高額になることがあります。

 政府の試算によると、3年前のナンテールでのナエル君死亡事件に端を発する暴動による個人および企業の損害額はおよそ8億ユーロに上り、「黄色いベスト運動」による損害額は約2億5,000万ユーロ、昨年5月のパリ・チャンピオンズリーグ優勝後の損害額は、数百万ユーロと推定されています。

 このような大規模な暴動が起こるたびに、地方自治体、国、企業には十分な補償がなされておらず、今回の法案はこれを補完することを目的としています。

 「暴徒賠償」の原則は理論上は2019年から存在していますが、その実施は非常に困難なものとなっていました。

 現在、個人賠償を負わせるには、損害に対する直接的な責任が立証されなければなりません。

 加害者はマスクやフードを着用している場合もあり、たとえ特定できたとしても、誰が責任者なのか?を特定するのは非常に難しく、特に今回発生した燃え上がる校舎の前で行われた高校生によるデモの映像では、数十人のデモ参加者が映っている場合があり、誰が放火したかを特定するのは困難となっています。

 さらに暴徒が裁判にかけられた場合、地方自治体や国に必ずしも通知されるとは限らず(なんで?と思うけど・・)、そのため暴徒に対して賠償を請求することができなくなってしまいます。

 今回の「暴徒責任法」には、特に「集団責任」に関する条項(全5条)が含まれています。

 契約外の過失による民事責任(第1条)は、こうした行為に参加したすべての者、すなわち暴力行為の加害者だけでなく、デモにおいて近接していた周囲の人々全員に連帯責任を負わせる。各参加者は1万ユーロを上限として、損害賠償について連帯責任を負うというものです。

 この法律には、損害賠償のために社会保障給付を差し押さえる可能性も含まれていますが、極めてデリケートな問題のため、政府はこの部分は支持しないと述べています。

 加害者が未成年の場合、本条では、「国家の利益となる公益活動への参加」という形で債務を回収できる可能性が示唆されています。

 しかし、現実的に言って、連帯責任にしたとしても、この保障が回収できるかどうかは、甚だ疑問であり、単なる脅しのようなものになりかねない気がしています。

 だって、あの暴動のときの勢いや混乱ぶりの中で、このために、撮影部隊が動き始めるということなのでしょうか? そして、暴動参加者全員を特定し・・その後の賠償請求を行うに至るまでは、膨大な作業が必用になります。

 これは、警察?憲兵隊?また、別の国家組織? 一体、どこの管轄?がどのように行うのでしょうか? 

 あまり、現実的ではない気がしてなりません。


暴徒賠償法案 連帯責任賠償


<関連記事>

「想像以上に規模を拡大している高校封鎖運動は全国規模へ拡大・・ごくごく身近にも・・」 

「イル・ド・フランスの高校生抗議 パリ郊外での高校封鎖運動」 

「暴動被害修復にフランス政府1億ユーロ放出 未成年破壊者の親に損害賠償負担義務」

「服従拒否で警察官発砲 17歳の青年死亡の後、警察官のウソがばれた・・」

「大惨事となっているフランスの暴動とSNSの関係」



2026年10月3日土曜日

想像以上に規模を拡大している高校封鎖運動は全国規模へ拡大・・ごくごく身近にも・・

  


 昨日、バスに乗ったら、予告なしに、突然、バスを降ろされて、なんのことだかわからないものの、「えっ?また?もう~~!」と思いながら、その先は歩かざるを得なくなりました。

 正直、バスが急に路線を変更したり、途中で降りてくださいと言われたりすることは、そこまで珍しいことでもないので、ブツブツ思いながらも、そんなに大きなこととは思っていませんでした。

 幸いお天気もよく、少し歩くのも、そこまで大変ではなかったのですが、歩いている途中で、なにやら、ものものしい感じで、なんで?こんなところにこんな人だかり?

 しかも、よく見てみれば、その人だかりは、なんだか若者ばかりで、ちょっと、ふだんはあまり見ない感じの集まりでした。

 怪訝に思って覗き込むと、その人だかりの奥には、たくさんの警察官と憲兵隊がバリケードを組んでいました。そこまで見て、ようやく、この道の奥には高校があったことを思い出しました。

 ここ2週間くらい続いている高校封鎖運動の波がごくごく近所にまで迫ってきていることにビックリ!学生たちは、そこまで興奮しているわけではありませんでしたが、それでも、プラカードを持った学生もけっこういました。

 どうやら、その日は、もうすでに高校は閉鎖されているようで、高校生が高校を閉鎖しているというよりは、暴動を恐れた政府側が警察官や憲兵隊を使って、高校をブロックしている感じでした。

 私の住んでいる場所は、けっこう穏やかな街で、そんな暴動とは無縁な感じがしていましたが、ごくごく身近にまでこの波が及んでいることに大変、驚きました。

 当然?ですが、この閉鎖されていた高校は公立の高校で、少なくとも、この日は休校(もしかして、リモート授業などかもしれませんが、大勢の生徒が学校前に集まっているのですから、ほぼほぼ授業はストップ状態)。

 うちの娘は、近所ではありますが、私立の一貫教育の高校に行っていたので、この高校のことはよくわかりませんが、娘の行っていた学校の方は、まるで、なにも起こっていないように積情どおりの静けさを保っていました。

 今回の高校生の抗議内容に入っているのかわかりませんが、高校とはいえ、もう、私立と公立とでは、別次元、別世界を生きていることになっているのです。

 ちょうど、この高校のあたりを歩いていた時に、日本にいる従姉妹からLINEが入り、なんだか、「テレビでパリが燃えてる様子が映ってるけど・・大丈夫?・・」と。

 「ちょうど、今、それでバスを降ろされたところだけど、うちのあたりは燃えてないから大丈夫・・」と返事しましたが、「うちのあたりは燃えてないから大丈夫・・」とは、我ながら、おかしなことです。

 この高校封鎖運動がどのように終息していくのかはわかりませんが、ただでさえ、職員不足、資源不足などを訴えている中、暴力行為で学校を破壊したりすることは、違うのではないか? 

 この日は全国で400校以上の高校が閉鎖されたそうですが、私はその400分の1に遭遇したわけです。

 ただ、暴力行為は、間違っているとは思いますが、何か抗議したいことがあって、皆で声を揃えて立ち上がる・・と言うこと自体は、悪くないこと・・だとは思っています。


高校封鎖運動遭遇


<関連記事>

「イル・ド・フランスの高校生抗議 パリ郊外での高校封鎖運動」 

「大惨事となっているフランスの暴動とSNSの関係」

「手がつけられなくなっているフランスの暴動に巻き込まれて、しばし、お店に閉じ込められた・・」

「新年度からの高校でのスマホ禁止 フランス政府と現場の隔たり」 

「16歳の高校生2人の爆弾テロ計画」 



2026年10月2日金曜日

パリ・CDG空港 世界空港ランキング最下位に・・

  


 旅行・航空関連の民間サービス企業「Air Adviser(エアアドバイザー)」が発表した世界の空港ランキングにおいて、(最高の旅客体験を提供する世界の23の主要空港を独自の基準で比較した2026年ランキング)パリ・シャルル・ド・ゴール空港は、ランキング最下位を記録しました。

 「空港ランキング」と聞いて、即刻、「CDG空港は、どのくらい?」と思って見たのですが、まさかの最下位とは失笑しました。

 これは、定時運航率、Googleレビュー、市内中心部へのアクセス、ショッピングなどがその評価対象となっています。

 この評価においては、定時運航率(ユーロコントロールのデータに基づく)がスコアの40%を占め、Googleレビューの平均評価と同率です。続いて、市内中心部への移動費用(8%)、ショッピング(5%)、市内中心部までの距離(4%)、そして、業界トップクラスのスカイトラックス評価(3%)を加算したポイントによって成り立っています。

 今回のCDG空港への低い評価は、特に定時運行率の低さが大きなマイナス要因となっています。私は、そこまで頻繁にCDG空港を利用しているわけでもなく、定期的に利用しているのは、日本への直行便で、しかも日本の航空会社を利用しているので、そこまで遅延等に悩まされることはないのですが、それでも、その他のヨーロッパ諸国(主にイタリアですが・・)への移動の場合は、遅延でも驚かないどころか、当然・・という観念が定着しつつある気もします。

 2025年の定刻出発率は61.07%で、平均74.04%を大きく下回っています。

 また、パリの空港は、市内中心部への比較的高額な交通費(RER B線で片道14ユーロ)と平均を下回る乗客満足度によっても評価を下げています。

 この空港へのアクセスのRER B線については、私も痛い目にあった記憶があり、まったくちゃんと動いて、空港まで行けるか?空港から帰ってこられるか?については、本当に信用ならない気持ちです。

 ちなみにAir Adviser(エアアドバイザー)が選んだ最高の空港は、ロンドン・ヒースロー空港、2位ダブリン空港、3位テネリフェ・サウス空港、4位パルマ・マヨルカ空港、5位ロサンゼルス国際空港となっています。

 1位を獲得したロンドン・ヒースロー空港は、膨大な便数にもかかわらず、高い定時運航率(79%)を誇っています。その規模の大きさから世界最高の大型空港であると同時に、ランキング対象空港の中で最も豊富なショップとレストランの品揃えと高い顧客レビューも誇っています。

 一応、CDG空港の名誉挽回のために付け加えておきますが、昨年3月に発表されたスカイトラックスのランキングは、あらゆる国籍の顧客が記入したアンケートに基づき、チェックイン、乗り継ぎ、ショップ、セキュリティ、入国審査といった基準で評価されていますが、このランキングにおいては、CDG空港は世界第6位、ヨーロッパで第1位にランクインしています。


CDG空港 世界空港ランキング最下位


<関連記事>

「EES(欧州出入国管理システム)導入のため、乗り継ぎの遅延が深刻になっている」

「CDG空港で電車が不通になって大変だったけど、お兄さんがとても親切だった話」

「CDG(シャルルドゴール空港)ターミナル2G」 

「近いはずのイタリアが・・気が遠くなるほどのフライトの遅延」 

「シャルル・ド・ゴール空港 ストライキのための大混乱」 


 

2026年10月1日木曜日

創業130年のフランスの靴ブランド アンドレ(André)破産から清算手続きへ

  


 パリ商事裁判所は、フランスではかなり歴史の長い(1896年創業)靴ブランド「アンドレ(André)」が破産状態にある同社の清算を正式に発表しています。

 同文書によると、現在、従業員30名しかいない同社は再建不可能であり、その主な理由として、「家主との問題」や「ショッピングセンター大手ウェストフィールドとの交渉決裂」などが挙げられています。

 私自身、以前のように買い物をしなくなっているので、アンドレがそんな状態になっていることも全く気が付いていませんでしたが、アンドレは、以前は、パリの繁華街やショッピングセンターには、あたりまえのように存在するお店のひとつでした。

 それが最後は、従業員が30人しかいなくなっていたなんて、びっくりでした。

 アンドレは、女性・男性向けの比較的、正当派な感じのブーツ、ローファー、パンプス、サンダルなどを扱うそこそこのクォリティの靴屋さんでした。私も以前は、何度か買い物をしていました。

 すごく印象に残っているのは、娘の靴(たしかブーツだった)探しは毎年、大変なことで、多分、私が持っていたアンドレの靴が欲しくて、買いに行ったところ、一番小さいサイズでも、少し大きくて(小学校高学年か中学生くらいだった?)、娘が気に入ったブーツが彼女のサイズがなくて、「来年、買いに来てね!」と店員さんに言われたのが、なぜだか、すごく印象に残っています。

 思い返せば、フランスの古い世代であった亡き夫は、靴にはとてもこだわっている人で、娘がほんの小さな頃から、足のカタチが悪くなるからと革靴を履かせなければいけないと言い張り、娘は小さな頃から革靴を履かされて育ちました。

 子どもならば、運動靴の方が・・とも思っていたのですが、当時の私は、「フランスは、そういう国なのかしら・・」と、あまり抵抗もせずに、夫の言うままに娘には革靴を履かせていました。

 なので、娘は通学の時にも必ず革靴で、スポーツをするときにはスニーカーや運動靴で・・とそんな感じでした。

 当時は、冬には、小学生でもブーツを履いているのも珍しくはなく(通学時)、まあ、どんどんサイズが変わっていく娘の靴探しは、毎年毎年、大変なことでした。

 昨今は、そんな古臭いことを言うフランス人も減ってきたのでしょう・・いわゆる革靴を扱うアンドレのようなお店は、当然、売上げが減少していたのも頷けます。

 正直、私自身もたくさん歩かなければ・・と心がけているために、革靴というものをすっかり履かなくなり、スニーカーばかりですませてしまっています。

 多くの中堅どころの既製服メーカー、カマイユ、エスプリ、NAFNAF、minelli、GAP、プリンセス・タムタムなどなど、近年、経済情勢の影響を受けて姿を消した数多くのブランドリストに創業130年という靴ブランド「アンドレ」も加わったことになります。

 創業130年という老舗の看板があれば、やり方次第でもっと何とかできなかったのか?と思わないでもありませんが、移り変わりの激しいファッション業界、ついに老舗靴屋さんまでもが、その看板を下ろすことになったのは、残念な気もします。


アンドレ(André)破産から清算手続き


<関連記事>

「Kookaï(クーカイ)、Pimkie(ピンキー)相次ぐ中堅どころの衣料品ブランドの経営危機」 

「カマイユ(Camaïeu)倒産に見るカマイユとユニクロ パリの微妙な比較」 

「仏婦人服ブランド Pimkie SHEINとの提携で業界から締め出し」 

「ユニクロがプリンセス・タムタムとコントワー・デ・コトニエの店舗を大幅閉鎖」 

「日本のユニクロの折り込みチラシはちょっと衝撃的だった・・」 



2026年9月29日火曜日

イル・ド・フランスの高校生抗議 パリ郊外での高校封鎖運動

  


 フランス各地、特にイル・ド・フランス地域圏(パリ近郊)の複数の高校で、学習環境への抗議として学校を封鎖する抗議運動が勃発しており、器物損壊、迫撃砲の発射などの過激な動きに警察の介入を招き、これらの問題行動は政界を二分しています。

 まだ、新年度が始まって早々のこの高校での封鎖運動は、一ヶ月の間に勢いを増しつつあるようです。

 昨今のこの種の動きは必ずSNSで拡散され、増長される気来がありますが、今回の高校生による高校封鎖の動きもまた同様です。

 暴力的な抗議運動に発展しつつある動きに警察が介入を余儀なくされる事態に陥っているのですが、ソーシャルメディアで拡散されている複数の動画では、多くの生徒がこの警察の介入を非難し、抗議運動に対する「暴力的な警察の弾圧」、「平等を求める若者を警棒、催涙ガス、閃光弾発射器で殴打するのは、暴力だ!」だと訴えています。

 そもそもの高校生が学校封鎖運動は、「全般的な資源不足(老朽化した校舎など)」、「教室の過密状態(時には32人から35人に達する)」、「教員や職員の不足(欠勤した教師の補充なしなど)」、などを訴えるものでした。

 しかし、この学校封鎖運動は、単に学校を封鎖するにとどまらず、迫撃砲の発射や投擲物、放火、破壊行為にまでエスカレートし始めたものを警察、地域治安部隊(BRS)の介入を招いています。イル・ド・フランス地域圏知事は、9月初旬以降、地域治安部隊の介入は120回以上にも及んでいると報告しています。これは昨年同時期の71回を大幅に上回る数字であることも指摘しています。

 それが今度は、この警察介入に関して、「抗議運動に対する弾圧」としての抗議に発展し、それに政治家の数々の発言が関わり始め、政界までを二分する事態に発展しているのです。

 つまり、高校での封鎖行動は勢いを増し、政治的な側面を帯びてきているのです。

 「暴力行為が発生した場合は、法執行機関が介入します」内務大臣と国民教育大臣は暴力行為や学校の完全封鎖が発生した場合、法執行機関が介入すると警告しています。

 「高校生の表現の自由は尊重されるべきだが、暴力行為は容認できない」というのが彼らの警告です。

 にもかかわらず、主要な高校生団体、高校学生組合(Union Syndicale Licéenne, USL)は、今後、フランス全土の高校を封鎖するように呼び掛けています。

 若者の怒りを政治家が悪用し、政界は分裂状態に陥り、この学校封鎖運動は、教師たちが広く支持するであろう公務員ストライキを起こす可能性も帯びています。

 学校封鎖行動は主にパリ郊外の高校で行われており、セーヌ・サン・ドニやヴァル・ド・マルヌ県のクリテイユでは、ここ数日学校封鎖が行われ、一部の教師の支持も得ています。

 また、ヴェルサイユでも封鎖未遂やゴミ箱の放火など複数の事件が報告され、逮捕者も出ています。

 この連鎖は、多くのフランスの抗議運動に関する動きに共通するものに思えますが、それが高校生発端というのは、低年齢化している・・というだけでは、語りきれないものがあります。


パリ郊外での高校封鎖運動


<関連記事>

「16歳の高校生2人の爆弾テロ計画」 

「新年度からの高校でのスマホ禁止 フランス政府と現場の隔たり」 

「猛暑とフランスの学校の設備 学校にもエアコンがないのがふつうです」 

「1ユーロの食事が全ての学生対象になる」 

「想像以上に酷かったナントの高校でのナイフ襲撃事件 被害者少女に57ヶ所の刺し傷」