昨夜の夜のニュースを見ながら、私は、唖然としていました。もはや、意味がわからない、サッカーのチャンピオンシップの試合がポルトガルで行われていて、その試合にフランスのチームが勝利して、決勝進出を決め、サッカーのサポーターがその勝利に酔いしれて、シャンゼリゼを含むパリのいくつかの場所で、何百人もの人々が大騒ぎして、その勝利を喜ぶ人々が街に溢れ出した様子を報道していました。
彼らの表情には、まるで躊躇いはなく、微塵も後ろめたさも感じられず、まるで、今年は、何事もなかったかのようなはしゃぎようでした。
テレビのニュースの報道も、興奮に溢れかえる人々を生中継しながらも、「マスクをしていない人がいますね〜」などと時折、言うだけで、人々が興奮して、街に溢れかえる様子に取り立てて、疑問を投げかける様子はありませんでした。
「ウェ〜イ!ウェ〜イ!」とマスクなどするわけもなく、肩を組みながら跳ね回って、勝利を喜ぶ人々は、当然のことながら、飛沫、飛ばしまくり、シャンゼリゼには、花火まで上がり、発炎筒もあちこちに炊かれ、まるでコロナなどなかったかのような盛り上がりようでした。
私は、この人たちは、ちょっとバカなんじゃないかと思いながら(ちょっとではない)、その映像を呆然と眺めながら、この先、フランスは、どうなっていくのだろうかと、ちょっと言葉がありませんでした。
なぜ、テレビの報道もこの状態を問題視しないのか? 警察もなぜ?この状態を取り締まらないのか? わけがわかりませんでした。
一夜明けると、報道も一変して、 「こんなにソーシャルディスタンスも考えず、マスクもせず、大勢の人が騒いでいました・・」みたいに、平然と真逆の報道の仕方をしており、「おまえたちも、昨夜は、普通にサッカーの勝利を讃える報道ばかりしていたではないか?」と、あまりの豹変ぶりにそれはそれで、唖然とさせられるのでした。
政府も、日曜日に行われる決勝戦に関して、今回のような騒ぎにならないように、シャンゼリゼに関わらず、あらゆる場所での10人以上の人の集まりを禁止する通達を出しました。
平常時ならば、サッカーの試合で盛り上がって、フランスのチームを応援するのは、楽しく、微笑ましいことですが、今年のような非常時に何もかも忘れたように大勢で集まって熱狂している光景は、本当に理解に苦しみます。
何もかも忘れて騒ぎたい気持ちはわかりますが、あれほど、何の屈託もなく、大勢でサッカーの勝敗に熱狂する人々に私は、やはり違う血が流れている人たちだと感じずには、いられません。ヨーロッパの人のサッカーへの熱狂ぶりは、恐ろしいものがあります。以前、私がイギリスの障害者施設でスタージュをしていた時に、半身不随で満足に口がきけない若い男の子がいましたが、彼は、サッカーの試合を感染に行って、興奮する観客に巻き込まれての事故で一生、このような障害を追う結果となったと聞いて、びっくりしたことがありました。
何かに、(サッカーに)熱狂した時の彼らのエネルギーに、私は、ちょっと、桁違いのものを感じるのです。
来週の日曜日は、チャンピオンシップの決勝戦です。
<関連>「フランス人の熱量」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/01/blog-post_11.html
0 コメント:
コメントを投稿