フランス労働省は、公衆衛生局が観測した現在、増加中の疫学的指標と、公衆衛生高等評議会(HCSP)の勧告に基づき、9月1日から、フランスの企業ではマスクの着用を義務付けることを発表しました。
現在、フランスで起こっているクラスターの50%以上が会社で起こっていることを考えれば、当然の措置だと思います。むしろ、なぜ?9月1日まで待つのかが疑問なくらいです。
社内でのマスク着用が義務付けられ、強制的にマスクを着用しなければならない場合は、会社側がマスクを支給しなければなりません。それは、工事現場や工場などでのヘルメットや安全靴の着用が義務付けられているように、雇用主は従業員に適切な安全保護対策を提供する義務があるため、従業員にマスクを提供する義務があるということになります。
おそらく、9月1日という日付の設定は、そのための会社側の準備期間として猶予期間が設けられたと思われます。
会社内では、個人のオフィスに一人でいる人を除き、会議室、オープンスペース、廊下、ロッカールーム、カフェなどの全ての共有閉鎖空間でのマスク着用義務を体系化するとしています。
これに対しては、早くも組合と会社間でのせめぎ合いが始まりそうで、早くも、あまりに強制的なやり方は逆効果、マスク着用によって消耗するので、休憩時間を増やすべき・・などの声と同時に、これに従わない場合に懲戒処分もあり得るなどとの意見も出始めています。
これを機に、アンチマスクのまたデモやストライキなどの騒ぎになりそうで心配です。
おそらく、可能な限り、リモートワークにすることが必要だと思われます。
しかし、現在、会社で多くのクラスターが起こっているということは、現在は、夏休みの学校も、再開すれば、同様の危険が十分考えられるため、一定以上の年齢の学生の集まる学校でも、再開時には、マスクが義務化されることでしょう。
こんな風に、会社でのマスクの義務化が発表される中、昨日は、フランスのチームがサッカーのチャンピオンリーグの決勝進出が決まったとかで、パリではシャンゼリゼなどで、サポーターたちが大勢集まっての大興奮状態。
まるで、違う時代の違う世界を見ているような人混みと飛沫飛ばしまくりの熱狂状態に唖然とさせられました。いくら、サッカー観戦の観客数を制限しても、サッカーの勝利の結果がこの状態を生むのであれば、虚しいとしか言いようがありません。いくら、会社や学校でマスクをしても、このようになんだかんだと言っては、集まって騒ぐ一定の人たちがいる限り、フランスの感染は、おさまるはずがありません。
ちょうど2週間後には、フランスでは新年度が始まります。
<関連>「フランス人の熱量」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/01/blog-post_11.html
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