2020年8月4日火曜日

コロナウィルス対応 厳しい日本とゆるゆるなフランス


A Lille comme dans des dizaines de villes françaises, le port du masque est obligatoire dans la rue depuis le 3 août 2020.


 久しぶりに日本のコロナウィルス関連のニュースを見たら、あまりにきっちりとしていて、びっくりしました。東京都の新規感染者は292人、沖縄県が64人、兵庫県では60人、なかでも兵庫県は、感染した県議会議員の氏名まで公表していました。これでは、まるで感染した議員さんが事件でも起こしたかの印象さえ受けてしまいます。

 また、東京都では、アルコールを提供する飲食店の営業時間短縮やアルコール提供停止などの措置が取られるとの内容に、まるで、フランスとは、違う感染症の話を聞いているような気分でした。

 フランスでは、屋内でのマスク着用が義務化されたのみで、ニースやビアリッツなど、現在観光客で賑わっている都市や感染拡大の著しいマイエンヌなど、都市によっては、屋外でもマスクが義務化されているものの、パリなど、義務化されているにも関わらず、屋内でさえもマスクをしていない人がいるほど・・しかも、マスクはしていても、口だけ塞いで、鼻を出している人がどれだけ多いことか・・。

 今は、バカンス中で、パリも人が減っているので、敢えてパリ市はマスクの屋外での義務化に踏み切らないのかとも思えないこともありませんが、いくら人が減ってもパリはパリ、圧倒的に人口は多いのです。 

 フランスでは、テレビの報道などでも、未だにマスクの義務化は、必要なのか? 若者にマスクを義務化させるのは、無理な話なんじゃないか?などと話しています。若者とはいえ、いい大人に対して、無理なんじゃないか?とは、どういうこと??と思ってしまいます。

 今や日本では、義務化されていなくとも、マスクをしていない人はほとんどいないことでしょう。日本のニュースでは、もはやマスクをするしないなんていう話は、微塵も出てきません。唯一、日本のニュースで出てきたマスクの話題と言えば、安倍首相がアベノマスクをやめて、違うマスクに変えた・・という話だけでした。

 もしかしたら、日本の屋外のマスク率とフランスの屋内のマスク率が同じくらいかもしれません。(私が日本のニュースを見た印象では・・の話で実際はわかりませんが・・)

 先日、ホリエモンが「久しぶりにJALに乗ったら、マスクを少しでもズラしたら注意された!マジ、狂ってるな、こいつら・・そら羽田空港もガラガラだわ!」とツイートしているのを見ましたが、たとえ気をつけていても、ついうっかりしてしまうところを注意してくれるのは、スゴいなと思います。

 フランスでは、たまにメトロの中などで、いかにマスクは、身体に有害かということを、マスクをせずに滔々と訴えて、地下鉄職員に注意されている人を見かけますが、まるで異次元の世界です。

 たしかに、日本の新規感染者数は、増加してきていますが、日本の人口はフランスの倍以上、新規感染者数がたとえ同じくらいだったとしても、感染率を考えたら、フランスは、日本の倍以上です。本来ならば、対応の厳しさの度合いは、逆であるはずです。

 毎日、どこの県では、何人の感染者・・などと発表している日本と比べてフランスは、土日は、休みで感染者数の発表はなし、月曜日に3日分発表するので、どうにも奇妙な数字です。
フランスは、ここのところ、新規感染者数1300人前後を保っていますが、どういうわけか、日曜日は2820人と跳ね上がっているかと思うとその前日は発表されずじまいだったりします。

 私は、フランスにいるので、どうしてもフランスと日本とを比べてしまうのですが、あまりに違うこの危機感に、危機感のあまりに薄いフランスには、やはり不安を感じ、この際、多少、厳しくとも現在の状況では、日本のようにきっちりしてくれた方がどんなに安心かしれません。

 強制されることが嫌いなフランス人に強制を強いるのは、難しいことはわかりますが、今はそんなことを言っている場合ではありません。日本の何倍もの犠牲者を出し、今もずっとたくさんの感染者を抱えるフランスの対応の甘さには、閉口するばかりです。

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