ラベル フランスでの子育て の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル フランスでの子育て の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2025年3月12日水曜日

娘がスキーで大ケガしたらしい・・

   忙しく仕事をしつつも、忙しく遊びまわっている娘ですが、私が日本滞在中も私とも旅行しつつ、途中、私の旅行中などは、友人とスキーに行ったりして、一体、彼女には、休日に身体を休めようとか、そういうことは必要ないのだろうか?と思っていました。 それでも、私が日本に到着したときも、空港まで車で迎えに来てくれたし、帰りも早朝にもかかわらず、車で送ってくれて、本当にフル回転してるんだ・・さすが若い・・と感心しつつも、たまには、少しはゆっくりする時間も少しはあった方がいいんじゃないの?とも思っていました。 私がフランスに戻ってからも、春になるのを惜しむように、また、スキーに行くという話は、聞...

2025年2月27日木曜日

やれるもんなら、やってみな・・強気すぎる娘

   私の一時帰国の二次被害?ともいうべく、娘も私につきあって、尋常ではない量の美味しいものを食べ続ける生活が続いています。 以前、やはり、私が一時帰国をして、一緒になって食べまくっていた娘は、最後の最後に、私がフランスに持って帰る荷物の計量をするのに、私が自分自身で計量するのだけでは、なんとなく、心許なくて、娘にも、「お願い!もう一度、測ってみて!と頼みました。 スーツケースなどの大きな荷物は上手く体重計に乗せられないので、いったん、自分の体重を測ってみてから、次にスーツケースを持って体重計に乗って測っているのですが、まず、自分の体重を測ったところは、娘は真っ青になり、あんなに娘...

2024年12月13日金曜日

HAS(高等保健局)が16歳からの性転換への無料アクセスを検討

   性転換という、なかなかセンシブルな内容なうえに、これを無料で行えるように、そのうえ、その該当年齢を16歳から・・ということを、HAS(フランス高等保健局)が提案しているというのは、なかなかセンセーショナルではありませんか? 性転換については、HAS(フランス高等保健局)は、実は3年前より「連帯保険省から性転換を望む人に対応する際に医療専門家が採用すべき適切な実践方法を決定するように委託」されていました。 そして、今回、ル・フィガロ紙によって、同機関が作成した医師と介護者向けの実践に関する推奨事項が公表されています。 内容は、基本的には、「16歳からの性転換に無料で対応する」ということで、まず、これを希望する人々の「リクエスト」から始まり、「トランスジェンダーの人々に適応した歓迎的な環境、専門的知識を持つ訓練された医療専門家によって受け入れられる必用がある」と説明しています。 HASは、この性転換に時間がかかりすぎることを避けるために、「充分な情報を得たうえで、希望するトランスジェンダーの人々にまず、ホルモン剤を投与すること」を推奨しています。また、同時に希望するトランスジェンダーの人々が遅滞なく、性別適合手術を受けられるようにすること」も推奨しています。 ただし、16歳から18歳の未成年者の性別変更に関しては、HASは他の専門家と相談して決定することを推奨してはいますが、同時に「親が子どもの性転換に抵抗している場合は、親権の喪失や解放に繋がる可能性もある」ことも付け加えています。 これは、まだ提案されているという段階ではありますが、この試みの根底には、「トランスジェンダーは、もはや病理とは考えられていない」という理論が存在します。 しかし、この提案はなかなか詳細な広範囲にわたるもので、検討されている手術の中には、「顔の女性化または、男性化を目的とした鼻整形、顔面輪郭整形、毛髪移植」、などのほか、「乳房切除術や乳房インプラントなどの胸部手術」、「生殖器」、「音声」などの手術も含まれています。 現在、フランスでは18歳未満の性器手術は行われておらず、このHASの提案が通過通れば、この年齢が引き下げられることになります。 よく言えば、なかなか進歩的だとは思いますが、現在、政府は深刻な財政難に直面し、一般診療の自己負担が増え、保険適用率が低下しているなか、一気に無料という話は、なかなか抵抗の声もあがりそうな話です。 しかも、16歳から18歳となると、ますます話は複雑かつ深刻です。 ヨーロッパでは、この問題に関して、フランスよりも慎重な対応をとっている国もあり、イギリスは、未成年に対する思春期阻止薬の処方を中止し、スウェーデンも同様の措置を採用しています。 いずれにしても、現状では、性転換どころか、フランスでは専門医へのアクセスには、2~3ヶ月は余裕で待たされるのがふつうで、そんなに簡単にこのサービスが一気に進むとも思えませんが、全額補償というのは、他にはなかなか見られないことです。 今、フランスの医療費で全額補償で思い浮かぶのは、「ガン治療」(一般標準治療)に関してですが、このトランスジェンダーは、それに匹敵する扱いということなのでしょうか?16歳から性転換無料<関連記事>「ブリジット・マクロンがトランスジェンダーだという噂をSNS上で流した女性2人に有罪判決」「パリに住む不思議な日本人のゲイのおじいさん」「13歳...

2024年12月9日月曜日

フランスの教育レベル PISA(International Program for Student Assesement)ランキング

   PISA(International Program for Student Assesement)は、世界中の教育システムの有効性を測定するためにOECD(経済協力開発機構)によって国際的に実施される調査です。 フランスはこのレポートでランク付けされる国のひとつであり、日本もまた、このランキングの中に登場する国のひとつです。 PISAランキング(留学生評価プログラム、またはフランス語で学生の成績を監視する国際プログラム)はOECDのプログラムで15歳の学生の学力を読解力、数学、科学の3つのカテゴリーで分析し、これにより、さまざまな国の教育制度を評価および比較することができます。 PISAの報告書は3年ごとに発行されていますが、最新のものでは、フランスは特に急激に数学の学力が低下していることが問題視されています。今回のものは、2022年のデータに基づいたものであると言われ、パンデミックによるロックダウンのために学校に通えなくなった期間の悪影響ではないか?とも言われていますが、ロックダウンになったのはフランスだけではないわけで、なにか別に原因があるような気もします。 それでも総合的に見れば、参加国85ヵ国のうち、フランスは26位、読解力29位、科学でも26位となっており、フランスはOECD参加国の平均内にあります。 この調査はフランスの335の教育機関が評価に参加し、これらの教育機関から無作為に選ばれた8,000人の学生のデータが使用されています。 フランスが急激にそのポイントを落としているという数学に関しては、圧倒的にアジア諸国が上位を占め、1位シンガポール、以下、マカオ(中国)、台湾、香港、日本となっています。 私は数学は好きではない科目でしたが、「日本人は数学が得意である・・」というイメージがあるらしく、大変、低次元の話ではありますが、アフリカにいた頃におつりの計算を暗算したら、家にいたボーイさんにひどく感心され、「あ~でも、日本人だから数学が得意なのは当然だね・・」と言われたことにビックリし、心の中でこれは数学ではなく算数・・などと思った(アフリカの人にも日本人は数学が得意だというイメージがあることを知ってビックリした)のを覚えています。 ちなみに、ヨーロッパで最もこのランキングの上位にいるのは、数学では、エストニアとスイス(7位と8位)で、読解力ではアイルランドとエストニア(2位と6位)、科学ではエストニアとフィンランド(6位と9位)となっています。 単にランキングだけだと、あんまりピンと来ないし、同じ国でも学校によって、ずいぶん違うので、一概には言えないと思うのですが、それでもきっと、けっこうな違いがありそうで、その内容にも興味が湧いてきます。PISA(International...

2024年10月30日水曜日

ツナ缶の水銀汚染スキャンダルの衝撃

   「缶詰マグロは100%水銀汚染・絶対に食べてはいけない!」とか、「水銀汚染されたツナ缶の健康上の危険は何ですか?」など、ツナ缶水銀汚染スキャンダルの話題が炎上しています。 これは、海洋防衛NGO BLOOM(ブルーム)が、18か月にわたる調査を経て発表した報告書の中で訴えているヨーロッパ 5 か国 (ドイツ、イギリス、スペイン、フランス、イタリア)で販売されているツナ缶についての危険性の話です。 このNGO は「ヨーロッパ 5 か国 (ドイツ、イギリス、スペイン、フランス、イタリア) の148 個のツナ缶を無作為に選択し、独立した研究所で検査させたところ、100% が水銀で汚染されていた!」というもので、そのうち、約1割は、欧州連合で認められている水銀含有量基準 (1...

2024年10月26日土曜日

久しぶりのオルセー美術館 予約なしでも、あんまり並ばずに済んだ・・

  いつでも行けるのに、結局、なかなか行かない場所のひとつに美術館などがありますが、その行かない理由に大行列が嫌だ・・という理由があります。ルーブル美術館にしてもオルセー美術館にしても、なんとなく、いつも、ものすごく行列しているというイメージがあって、あの行列に並ぶのはなぁ~~と思ってしまいます。 もっとも、最近は、ほぼ予約制で事前にネットでチケットが買えるようになったので、予約していけばよいのですが、それさえも、お天気の悪いことの多い最近では、事前に予約しておいて、その日は大雨・・なんていうことになったら嫌だ・・という全くのわがままで予約するのも躊躇われるのです。 私は、あまり絵画や美術品に詳しいわけではないのですが、やはり美しいものに囲まれた空間は、心が満たされるような気分になるものです。 娘が小さい頃に一時、娘が美術館にハマったことがあり、やたらと美術館に行きたがるので休みの日になると度々、美術館へ通ったこともあったりしたのですが、それ以来、一度、ロックダウンの明けたすぐあとに、今なら、ルーブルガラガラだよ!という話を聞いて、すっ飛んで行ったことがあったくらいで(本当に、あの時は、もう二度とあんなことはないと思うくらい空いていて、ほぼほぼ人のいないルーブルを堪能しました)、その後は、ほとんど美術館には、行っていませんでした。 それが、急に思い立って、「そうだ!今日はオルセーに行ってみよう!予約していないけど、ダメならダメでいいわ・・お散歩がわりと思って行ってみよう!」と思い、出かけたのでした。 ルーブル美術館は、恐ろしく中も広いので、見て歩くのも大変だけど、オルセー美術館は、そこそこ、そんなに抵抗なく歩いて回れる範囲内、しかも、あんまり絵画に詳しくない私でも、「ああ~これ見たことある!この絵は、ここにあったんだ!」と思うような絵がけっこうあるので、楽しみやすいのです。 予約していないのだから、ある程度の行列は覚悟していたものの、ほぼ予約制になったからなのか?行列は思ったほどでもなく、15分ほど並んで入れました。これくらいなら、全然OKです! 要は、まず入場するために行列するのは、荷物チェックのために並んでいるのであって、わりと、行列もどんどん進みます。 今は、観光客だけでなく、トゥーサンのバカンスのために子ども連れの家族もけっこういて...

2024年10月24日木曜日

感情的に子どもを叱ったり怒鳴ったりするのは、逆効果だと思う

  今、パリの学校はトゥーサンのバカンス期間に入っていて、バスやメトロなど街中でやたらと子ども連れの人々を見かけます。 プールなどに行ってもおじいさんやおばあさんが孫を連れてきていたり、特に孫と祖父母の組みあわせを微笑ましく見ています。 この間、バスの中でおじいさんとおばあさんが孫娘を連れて乗っていて、5~6歳くらいの女の子がやたらとカラフルなあやとりを持って遊んでいて、「うわぁ・・今のあやとりってこんなにカラフルできれいなんだ・・ちょっと長めなんだな・・ていうか、フランスにもあやとりあるんだな・・うちの娘はやっていなかったな・・」などなど思いながら、微笑ましく見ていました。 あやとりで何を作るのかな?と思っていたら、なんだかマジックみたいなしかけで突っ込んだ手がいつの間にかはずれるというトリックをやってみせるのをおばあさんではなく、おじいさんがやたらとごつごつした手で一緒に相手をしてあげているのが微笑ましい感じでした。 この夏休みとノエルの中間にあるトゥーサンのバカンスは比較的、親は仕事をしていて、子どもと一緒にバカンスをとる人は少ないのかな?とも思いますが、このおじいさんやおばあさんと過ごす短い時間もけっこう良い時間なのではないか?とも思います。 かと思うと、小さな子どもを4人も連れたママがメトロにいて、なんだか、やたらと子どもを叱りつけていて、ところが、それが全く説得力がなく、子どもはあまり言うことを聞きません。だいたい、やたらと大きなバギーを狭いメトロの真ん中に斜めにど~んと置いて、もう少し隅に寄せるとかしたらいいのに・・子どもを叱りつけながら、自分はなにやら携帯をいじっています。 まだ、幼稚園に行くか行かないかくらいの子どもたちなので、言うことをきかない子もいるでしょう。普段はあんまり見かけませんが、そういえば、パリに引っ越してくる前に住んでいた家の近所に、こうやって、四六時中、子どもを叱りつけている親がけっこういたな・・と思い出しました。 だいたい、そういう親は、「早くしなさい!黙りなさい!静かにしなさい!」など、おんなじことをかなり感情的な𠮟り方をして、どなりつけているのですが、そんな様子を見かけると、「あなたの方がよっぽどうるさいんですけど・・」とこっそり思っていました。 そのうち、メトロの中で、子どもがふざけ出したら、「Ça...

2024年10月9日水曜日

14歳の殺し屋と50ヶ所をメッタ刺しにされ、生きたまま焼かれた15歳の被害者

   つい先日、SNSで雇われた14歳の殺し屋が刑務所に服役中の雇い主からの通報により逮捕されたという事件がありましたが、この原因ともなった、その数日前に起こった殺人事件は、さらに残酷なものであったことがわかってきました。 その両方の事件には、マルセイユ3区ベル・ド・メのムーラン・ド・メ市での取引地点を争うDZマフィアと「ブラック・クラン」との間のクラン抗争の一端であり、そのどちらもが、人を殺害するという極めて深刻な事柄にもかかわらず、かなり現場の指示が杜撰で、先日の14歳の殺し屋によるVTC運転手殺人事件も、本来のターゲットはVTCの運転手ではなく、別にいた模様で、被害者のVTC運転手は、明らかに巻き添えを食って殺害された模様です。 その前に起こっていたと言われる殺人事件の被害者は15歳の少年で、なんと、この少年もSNSで募集され、敵対する勢力のメンバー宅の襲撃と放火を2,000ユーロで請け負っていたとのことで、友人を伴い現場に向かったところが、逆に反撃にあい、拳銃をもっていたことから、逆襲を受けナイフで50ヶ所以上刺され、生きたまま焼かれるという(解剖結果により判明)残虐的な方法で殺害されてしまいました。 この2つの事件は、関連しているものでありながら、もともとの目的?とは少しずれた対象に対して発生しており、また、実際の抗争者たちは、彼らではなく、彼らは単にお金で殺人等を請け負ったがために、巻き込まれて殺された駒の一つにすぎないわけです。 このような危険な依頼に対して、その広告がSNSで出されようと何だろうと、彼らが、今や麻薬密売などだけではなく、殺人でさえも請け負ってしまう・・そして、失敗すれば、いとも簡単に殺されたり、雇い主からの通告で逮捕される・・。しかも、それが14歳、15歳という極めて低年齢であることは、信じがたいことですが、現在起こっている現実です。 しかし、いずれにせよ、この問題の根幹にあるものは、麻薬・覚せい剤等による巨大マネーであり、それに銃器売買や人身売買などで雪だるま式に巨大な勢力になり、その勢力争いのために起こる殺人事件・・そして、その駒となりお金目当てにいとも簡単に殺人を請け負い、結果的には、自身が殺される未成年です。 この勢力争いの中心となっている地域は、北部地区からマルセイユ市中心部の3区に移り、ヨーロッパで最も貧しい地区の一つであるベル・ド・メ地区に移動しつつあると言われています。 つまり、麻薬による巨大マネーを握っている勢力が狙っているのは、最も貧しい地域の人々で彼らは最も貧しく、弱い立場の人々を食い物にし、その貧しい者同士を抗争の駒として使っているという悲しい現状なのです。犯罪の低年齢化<関連記事>「SNSで募集されたマルセイユの14歳の殺し屋」「護送中に逃亡した囚人はとんでもない大悪党だった・・」「マルセイユではパン・オ・ショコラを買うようにカラシニコフを買うことができる マルセイユ14歳少年銃殺事件」「マルセイユ麻薬密売組織による銃撃事件で一晩で3名死亡...

2024年9月4日水曜日

治安のよい日本におぼれている娘

   フランスで育った娘が日本で就職して、早や2年が経ちました。生まれた時から、日本語はしっかり教えようと、私としては、かなりしつこく娘への日本語教育だけは諦めずにずっと続けてきたので、その日本語も使えて、フランス語も英語も使いながら、現在、彼女が仕事ができていることは、私にとっては、何より嬉しいことです。 小さい頃から、学校の長いお休みの時には、毎年、日本に連れて行っていたので、ある程度は、日本のことをわかっていたとは思いつつ、日本で生活を始め、しかも日本で仕事をするとなると、フランスとは習慣も文化も違うことがたくさんあり、さぞかし、困惑することもあるかも? そして、日本人の生活...

2024年7月31日水曜日

オリンピックでフランス人の英語力が上がった?

   ここ数日、お天気がよくなって(ちょっと良くなりすぎで暑いけど・・)、パリでのオリンピックの風景を見て歩いているのですが、まあ、街の中が(といってもオリンピックに関係のある場所ですが・・)華やかで、どこかウキウキとしている感じで楽しいです。 もともと美しい街ではありますが、それがオリンピックのデコレーション?と上手く調和して、上手いこと街をオリンピックバージョンに変身させたものだな・・と感心しながら歩いています。 いつもならば、そんなに人に道を聞かなくても歩けるのですが、現在は依然として道路の一部が閉鎖されていたり、またオリンピックのために設置されているものを見に行ったりするた...

2024年6月16日日曜日

娘の来仏で早々に食べすぎの日々

   2~3週間前頃に、私は体調を崩していて、どうにも具合が悪い日が続き、しかもお天気もあまり良くない日が続いて、あまり外出もできずに鬱々としてきて、なんか、つまんな~い!誰かとおしゃべりしたい!と友人に電話をかけたりしていました。 普段は、日本とは(現在はサマータイムなので7時間)時差があるために、電話できる時間帯というのも限られていて、電話しようかな?とか思っていても、結局、まだ、ちょっと早い?とか思っている間に出かけたりしているうちに、ああ~もう日本は遅い時間だ・・電話は無理・・とかなるので、なかなか、日本に電話をすることはありません。 そんなわけなので、日本にいる娘とも、そ...

2024年5月30日木曜日

子どものお稽古事 習い事

   絶賛子育て中の女性たちの会話を小耳にはさんで、特にまだ小さい子どもを持つママたちは、子どもに何をやらせてあげればよいのか?子どもにとって良い教育とはどんなことなのか? とっても一生懸命に話をしているのを聞いて、なんだか、昔の自分の子育てをしていた頃を思い出し、「私もなんかもう、無条件に必死だったな・・」と、なんか、そんなママたちを見て、「そうだよね・・子どもに少しでもよいことをさせてあげたいよね・・わかるわかる・・がんばれ!」という、なんかそのママたちがとても愛おしいような気持ちになりました。 私の場合は、とにかく何よりも娘には日本語をしっかり身につけてほしかったので、娘に一...

2024年5月19日日曜日

親元を離れない若者の増加 フランスのタンギー現象

   アベ・ピエール財団の調査によると、フランスでは、両親と同居する若者の数が増加しているといいます。これをフランスでは、「タンギー現象」というらしいです。 最初、「タンギー」?と聞いて、ゴッホのタンギー爺さんをイメージした私は、とんだ見当違いで、これは、2001 年に発表されたエティエンヌ・シャティリエの同名コメディ映画がその命名の由来で、この映画は、大切に両親に育てられてきた28歳の主人公の男性が優秀な成績で大学を卒業後も、いつまでも居心地よく両親と暮らし、一向に両親から離れたいと思わない彼とその両親との波乱に満ちた同居生活を描いたブラックコメディです。 この映画はいわゆるパラサイト・シングルのような主人公ではありますが、現在、フランスでいう「タンギー現象」は、18歳以上の大人という換算の仕方をしていて、学生も数字に入っています。 フランスでは、学生も含めて、比較的早くに親から独立していく印象ではありましたが、どうにもそうではなくなっているケースが増加しているようです。 この報告書の調査結果によると、10年間、フランスではこの「タンギー」が増え続けており、現在、この「タンギー」は500万人に達する勢いだと言われています。しかし、現実には、このタンギー現象は、映画のようなコメディとは言い難く、もっとも大きな原因は、住宅危機であり、高騰する家賃を支えるのに十分な収入がないこと、公営住宅が不足しており、これらの人々が自立して生活することができないことによって説明されるとしています。 実際、2010...

2024年5月10日金曜日

不妊治療対応のための二十歳前後の女性への不妊検査の無料化と卵子自己保存キャンペーン

   マクロン大統領が女性誌 ELLEのインタビューで語った少子化対策と不妊治療対策が話題を呼んでいます。彼はこのインタビューの中で、「ダイナミックな出生率を生み出す」という自身の願望を発表し、医療補助出産(PMA)へのアクセスを改善すると約束しています。 出生率を高めるための計画は、今年1月の段階ですでに発表されていましたが、女性にとって重要と考えられるいくつかのテーマを取り上げたこのインタビューで、彼はあらためて、「子供を持ちたくない人々に罪悪感を感じさせてはなりませんが、私たちの社会保障組織が充分でないことが女性や家族が望むなら子供を産むことを妨げてはなりません。」と述べています。 そのひとつとして、これまでの育児休暇に代わる措置として、出産休暇を設け、母親には...

2024年4月12日金曜日

3歳以下の子どものスクリーン(タブレットやスマホなどのデジタル機器)の使用を禁止

   今週初めに国民議会にて、「保育園や保育所での3歳以下の子どものスクリーン(タブレットやスマホなどのデジタル機器)の使用を禁止する法案」が提案され、子どものスクリーン使用に関する健康に影響を与える問題についての議論が高まっています。 今回の議会への提案は、3歳以下の子どもに対するものですが、児童へのこれらの電子機器の過剰使用については、小学生、中学生についても以前から取り上げられているものです。 今回の提案では特に3歳以下の子どもをスクリーンの前に置くことは、「言語能力、コミュニケーション能力の発達の遅れ」だけでなく「運動能力の低下」、「睡眠障害」などを引き起こす原因となっていると説明しています。 今やバスや電車の中でも小さい子どもがスマホでアニメを見ていたり、ゲームをしていたりするのを見かけるのは珍しくなくなりましたが、今回の議会への提案については3歳以下の子どもの保育園での使用禁止ということで、そもそも保育園でタブレットなどを与えて子どもを保育していたのか?とちょっと、驚かせられるところでもあります。 しかし、これは、基本的には、保育園だけでの話ではなく、家庭内にも同じことが言えるわけで、フランス公衆衛生局は、2023...

2024年3月7日木曜日

フランスの飛び級と留年

   娘が小学生の頃、夫はやたらと娘を飛び級させたがっていたのを私は、反対していました。子供の能力に応じての飛び級や留年というものが、小学校という低年齢層でも、わりと珍しくなく行われていることに日本育ちの私は、今一つ理解できませんでした。 実際に、娘の同じクラスにも下から飛び級して上がってきていた子がいたし(その子は娘と結構、仲良しで、小学校から高校まで同じクラスだったうえ、高校を卒業してその後の進路がバラバラになっていくタイミングでも、示し合わせたわけでもないのに、なぜかプレパー(グランゼコールの準備学校)まで同じ学校でした。 彼女は小さい頃からとても小柄で、一つ年下だから、小さ...

2024年2月23日金曜日

ほのぼのする光景 パピー・マミー(祖父母)と孫の時間

   現在、フランスでは、子供の冬休みのバカンス期間のためか、街に出ると、孫らしき小さな子供を連れたおじいちゃん・おばあちゃんの姿を見かけることが多いです。 この間、市営プールに行ったら、孫を連れてきていると思われるおじいちゃん、おばあちゃんたちがけっこうたくさんいて、「あら~こんなにたくさん孫連れの人たちがいるのを初めてみたな・・」とちょっとびっくりしました。 フランスの学校は、ついこの間、ノエル(クリスマス)のバカンスが終わったばかりというのに、1ヶ月後には冬休みのバカンス、そして、またその1ヶ月後には、パック(イースター)の休みのバカンスがそれぞれ2週間ずつ、そして、ちょっと...

2024年2月21日水曜日

フランスの公立校の制服導入は、難航の兆し

   フランスの公立校(小・中・高校)で制服を導入するため、まずは、2024年度の新学期から試験的導入を開始すると発表され、思っていたよりも、この制服導入について、早く動き出そうとしていることに驚いていました。 なぜならば、これまで四半世紀以上もフランスで生活してきて、およそフランスの学校には、制服のイメージが結びつかないものだったからです。 それが、2年くらい前に、なぜかブリジット・マクロン(マクロン大統領夫人)が「フランスの学校にも制服があったらいい・・私の学生時代には・・」なんていうことを語ったというようなことが、話題にのぼり、「おいおい・・失礼ですけど、いつの話ですか?」なんていうことを思ったのですが、まさか、そんな話が本格的に制服導入という方向に進んでいくとは、その時には、微塵も思っていませんでした。 このブリジット・マクロンの政府内の影の力というか、発言の威力、影響力というのも見過ごせない気もしています。 フランスの学生は、学校にもよるのでしょうが、概して、みんなラフで自由な服装で、かといって、そんなに奇抜だったり、派手だったりすることもなく、また、学校自体も日本のような始業式とか終業式はもちろんのこと、入学式とか卒業式もなく、いつのまにか、始まって、いつのまにか終わっているという味気ないというか、よく言えばさっぱりしています。 そんな中、制服導入の話が昨年あたりから、急激に具体的に進みだし、政府は、まずテストケースとして、100校を集めるとし、このうち87校がこのテストケースに参加することになっていると発表しましたが、内情は、このテストケースでさえも、集めるのに苦労しているようで、このテストケース参加募集の期限が2月15日だったものを結局のところ6月末まで期間を延長しています。 つまり、期限内に試験的でさえ制服を導入してみるという学校が100校も集まらなかったということなのです。 そもそも、これが実験段階とはいえ、「理事会と学校評議会の同意、そしてもちろん地方自治体の同意が必要で、それらのハードルを越えられない学校が多い=つまり、反対意見が多いということなのです。 だいたい、この制服導入には、「格差社会の差別を抑制し、帰属意識を高めることを目的」としていますが、「制服で差別が解消されるわけではない」ということをみんながわかっているわけで、それ以上に自由な服装を縛られることを嫌っている・・「そんなことで差別が解消されると思うなよ!」というような気持ちが表れているような気がします。 現在、進められようとして提案されている制服は、制服といっても、いわゆる日本にある制服ではなく、ポロシャツ、セーター、ズボンといったごくごくシンプルなもので、よく言えば活動的ではあるのですが、あまり、若い子たちが着てみたいと思いそうなものではありません。 そもそも、みんなが同じでなくてよい、違った個性を認め合うところが、フランスの良さのような気が私はしているのですが、そこそこの国費を投じて制服?というのが、そこにお金使うの?という気もします。 そして、個人的には、この制服導入に際して、学校側の仕事が増えることも、学校側が受け入れない理由の一つではないか?とも思っています。とにかく、フランスの公立校の教師は、少しでも余計な仕事が増えることを拒否する傾向があり、新年度が始まる前にそれぞれの生徒が買い集めなければならない文房具やノートやファイルなどのリストが配られて、それぞれが用意するのですが、こんなにまとまった量であれば、学校側が注文して揃えて、後からお金を徴収すればいいのにと思うのですが、そんなことですら、学校側はやらない・・余計な仕事を増やしたくないのです。 フランス人お得意の「それは私の仕事ではない」というやつです。 制服が導入されれば、それぞれの生徒のサイズに合わせて、注文をとり、服が小さくなったとか、破れたとかいうたびに、学校側が対応しなければなりません。 それを「格差による差別の抑圧」など、もっともらしいことを言われても、私たちの仕事には、制服の管理などという仕事は入っていない・・と、さも言い出しそうなことのような気がします。 まあ、とりあえず、やってみるのは、よいかもしれませんが、このテストケースにさえも学校が集まらないというのは、そこのところは置いておいて、集まった学校での結果をもとに、強行的に制服が導入されるのか? 一部では、国歌を歌うことを推奨するとか、入学式とか卒業式を取り入れようとか、どちらかというと、引き締めにかかっているような感じのするフランスの学校教育。 とりあえず、何かを変えるということには、大変な国民の圧力が存在するフランスで、政府が思っていたようには制服は簡単には受け入れられそうもない感じです。フランス公立校の制服導入<関連記事>「フランスの学校での制服 2024年春から試験的に開始」「物議を醸すフランスの公立校でのアバヤ着用禁止...

2024年1月22日月曜日

海外から見る日本に足りない教育

   フランスでは、新しく教育相に就任した大臣が子供を名門と呼ばれる私立校に転校させたとかで大バッシングを受けていますが、私としては、むしろ、大臣だって、やっぱり子供の教育を考えるなら、フランスだったら私立に入れるよね・・とこっそり思っています。子供の教育については、個人的なこと、教育相とて、選択の自由はあるはずです。 我が家の場合は、子供の就学前から、周囲にいた先輩方から、「子供は絶対、私立に行かせた方がいい・・特に小・中学校はマストだ!公立の学校は地域にもよるけど、大方、ヤバい子供たちもいて、ロクなことにならないから、絶対!私立に入れた方がいいよ!」と強い助言があり、また、公立...

2024年1月19日金曜日

フランスの出生率低下が浮き彫りにする中流階級が苦しい現状

   年が明け、昨年のデータが続々とあがってくるようで、2023年のフランスの出生率は、戦後最低を記録したことが話題になっています。 INSEE(国立統計経済研究所)が明らかにした最新データによると、2023年にフランスで誕生した子供の数は、67万8千人だったということで、ここ数年、下がり続けていたにもかかわらず、さらに減少を続け、1年で6.6%減少しているようで、現在フランスの女性1人が持つ子供の数の平均は、 1.68人なのだそうです。 週明けに行われたマクロン大統領の記者会見でもこの問題について、触れていましたが、現在の育児休暇に代わる両親のための6ヶ月間の出産休暇を創設し(月額429ユーロ相当の補償)、またこの出生率低下には、不妊症の増加も影響しているとし、不妊治療への取り組みを進めることを発表しています。 たしかに、これまでフランスは、避妊薬の援助などの話はたまに聞くことはあっても、不妊治療の援助の話は、あまり浮上してきてはいませんでした。 私が子育てをしていた頃は、娘の周囲には、3人兄弟(姉妹)という家庭が多いような印象で、子どもが3人以上になると税制的にずっとメリットがあるという話を聞いていたのですが、どうやら、フランスもそれだけでは、子供が増やせなくなったということなのかもしれません。 そもそも、女性の就学期間が長くなり、就業し始めて、生活が安定してからとなると、第一子を出産する年齢も上昇し、必然的に子供を出産して育てることを考えると年齢的な幅も狭まっていくことになります。 そのうえ、パンデミック、戦争、インフレと世界情勢も波乱続きで、不安定な世の中で子供を持ちたくない、持つことへのリスクを考えたりもするのかもしれません。 それでも、この出生率の低下はヨーロッパ全土に共通する現象でもあり、フランスはイタリアやスペインなどと比べてみても、出産により女性が仕事を辞めなければならないケースはかなり少ないし、決して悪い方ではないという意見もあります。どんな状況にあっても、この中では、フランスはトップ!とか、向こうの国はもっと酷い・・とかいう意見が出るのもフランスらしいなとも思います。 また、フランスは2023年になっても出生数が死亡数を上回っているため、人口全体の比率としては、バランスを保っているという人もいます。しかし、これが20年後となると、話はまた、別の次元になるわけで、この世代の人口が極端に減っていくということになり、バランスを保てなくなる時が訪れるということです。 この問題は、年金改革問題とも関わりのある話で、現在、退職者1人当たり現役労働者は約1.7人ですが、2070年にはおそらく1.2人になると言われています。フランスの平均寿命は女性が85.7歳、男性が80歳とけっこうな長寿国でもあるのです。 また、バランスの話になれば、もっとも子供の数が少ないのは、中流階級の世帯であり、多くの子供を持つのは、最も貧しい世帯と最も裕福な世帯というのもフランス社会の縮図のような気もするのです。 フランスでは、以前からよく聞く話ですが、フランスでの税金は決して安くはなく、しかし、最低レベルの人には、援助が手厚く、極端に言えば、払う人ともらう人に分けられるわけですが、実際には、援助を受けられるほどには、貧しくなく、高い税金を払わなければならないギリギリの中流世帯が一番苦しいことになるということで、その狭間にたった人々にとっては、この不安定な世の中で、子供を持つのを躊躇うという選択肢をとるのも、なんか頷ける話です。 これまで、出生率低下の話になると、たいていは、日本の少子高齢化の話が例にあげられることも多いのですが、今回は、あまり日本の話はあがってきてはおらず、もはや、比較するには、及ばないといったところなのでしょうか?フランス出生率低下<関連記事>「フランスの出生率低下にフランス人が提言する言葉 人生は美しい「la...