2022年10月18日火曜日

些細なもので、感動できる「海外生活のおタカラ」の日本食

  


 日本に一時帰国する際には、入念に日本で買ってきたいものをリストアップ(ほぼ食糧)し、日本に滞在している間は、躍起になってそのリストアップされた食糧を探し回ることになるのですが、もう久しぶりに行く日本のスーパーマーケットは、欲しいものだらけで、大変な興奮状態になります。

 賞味期限等もあるので、ものによっては、買うタイミングを図りつつも、買い物に行けば、セールになっていたりすると、ついつい手が伸びてしまい、荷物をパッキングする際には、通常スーツケース1個あたり23キロに制限される荷物をギリギリ、プラスマイナス1キロ以内にまで調整するのに汗だくになり、期間中に頂いたものなどを併せると、結局、いつも泣く泣く置いて帰らなければならないものがでることになります。

 しかし、フランスに帰ってきて、山のような荷物を納めるところに納めてしまうと、案外あっけなく、何もなかったように納まってしまうのも、ちょっと寂しい気さえするほどなのですが、それでも日本から持ち帰ったものでいっぱいになっている冷蔵庫などを眺めるにつけ、自然と笑みが溢れてくるものです。

 なまものに関しては、賞味期限が短いので、案外あっさりとなくなってしまうのですが、逆にインスタントラーメンなどは、賞味期限も長いために比較的長いこと保管していることになるのです。

 今やインスタントラーメンなどは、パリでは行くところに行けば、買えるものではあるのですが、種類もそんなに多いわけではなく、日本から持ち帰ったものというのは、やはり特別な思い入れがあるわけで、ここぞと言う時の「ご褒美」、落ち込んだりした時の「元気の源」になるわけで、「とっておき」のおタカラとして、抱え込むのであります。

 そうなってくると、案外、忘れて賞味期限切れになってしまう場合も少なくないのですが、海外生活では、賞味期限にもかなり寛容になり、少々の賞味期限切れなどは意に介すこともなくなり、おおよその目安と化しています。

 そのとっておきのラーメンなどを食べるときには、本当にそれで、かなり癒されるもので、この喜びは海外生活ならではの感動だな・・とむせび泣く思いでラーメンを啜るのです。

 このささやかな喜びは日本に住んでいたら、ごくごくあたりまえの普通のことになり、なんの感動もなくなると思うとラーメン一つでこんなに感動できる海外生活というのも、悪くないな・・と思うのです。

 やはり、日本食と見れば、大興奮で一時帰国の際には、テンション高く私と買い物をしていた娘は現在は、日本で仕事をしているので、さぞかし食生活には満足しているかと思いきや、やはり、毎日の日常になれば、さしたる感動も失せ、しらっとしていることに、なんだか目を輝かしながら一緒にスーパーマーケットを回っていた同士を失ったようで、今後は一人でやたら興奮しながら買い物をするであろうと思いつつ、なんか、彼女はあの感動を失ってしまったことが気の毒な気さえしてくるのでした。


海外での日本食材


<関連記事>

「潤沢な日本食材を目の前にして思うこと 満ち足り過ぎると幸福に鈍感になる」

「フランスで日本の餃子(GYOZA)が浸透し始めた!」

「海外に持ち帰れる、おススメ日本の食料品」

「脅威の時差ボケ 私は日本の食材の山を見ただけで時差ボケする」

「パリで日本食を作るためにする買い物 タン・フレール(アジア食材店)のおススメ商品」






0 コメント: