2022年10月6日木曜日

この冬の暖房費節約努力を示すシンボル タートルネック タートルネックは今年のモード?

 


 とにかく、現在のフランスは、節電・省エネアピールが凄まじいのです。

 テレビをつければ、どうやって節電するかを論じ、ここ連日のようにフランス電力からは、こうすれば、値上げを回避できるとか、あなたの家庭での電力消費は・・と、自宅の電力消費を何に何パーセントし使用しているか?を円グラフにして送ってきて、どの部分を削減できるか検討しましょうとか、使っていない部屋の電気は消しましょうとか、使用していない電化製品のコンセントは抜きましょうとか、一番の節電は、消費しないこと・・などいうメールが送られてきます。

 そして、ブルーノ・ル・メール財務相をはじめ、マクロン大統領自らも、いつものスーツにネクタイ姿から、タートルネックのセーターにジャケットを重ねたタートルネックでの防寒アピールで登場し、タートルネックがこの冬の暖房費節約努力を示すシンボルになりつつあり、また、今年の冬のモード(流行)になりつつあります。

 紺や黒、ダークグレーなど、比較的薄手の生地のタートルネックは、首をすっきり見せて、顔を引き締めてみせてくれる感じで個人的には好みです。


 もともと、マクロン大統領のタートルネック姿は、そんなに真新しい感じもなく、たしか、昨年も着ていたような気がするし、コロナウィルスに感染した際にすぐに声明を発表した時にもたしか、タートルネック姿だったような記憶がありますが、今年のエネルギー危機の中では、同じタートルネックでも、訴えかけるものがまるで違ってくるのが不思議なくらいです。

 だいたい、フランスでは、そもそもスーツ姿の人というのは、日本に比べると極端に少なく、オフィスワークの人でも、もともとそんなにスーツにネクタイ・・という人はそんなにいるわけではなく、言われるまでもなく、タートルネック、もしくは、マフラーを上手に巻いたりしている人が多く、あらためて言われるまでもないことのような気もします。

 このエネルギー危機の最初の頃から、ボルヌ首相は10%の節電、暖房は19℃にセット・・などを呼びかけていますが、ここまで節電アピールがエスカレートしていくと、逆になんだか危機感を煽られているような気分になってきます。

 パンデミックの時にも感じたことですが、そもそも、もともとフランスは日本などと比べて自然災害の少ない国、パニックに陥った場合の騒ぎ方も尋常ではありません。

 フランス政府の面々がタートルネックを着て、暖房費節約努力をアピールしたりしていると、必ずそれを茶化すように、「タートルネックはタイトかルーズか?」とか、「カシミアかウールか?」など、果ては「このままエネルギー危機が来年の夏まで続いたら、今度は短パンにビルケンシュトックのサンダルを履いて登場するつもりか?」などと言い出す者まで現れていますが、実際にこの冬に停電などということにでもなれば、そんなことを言っている場合ではなく、そのパニックは大変なことになりそうです。

 そんなにフランスの電気代が高騰するなら、なんならしばらく日本に帰ろうか?と一瞬、頭を掠めましたが、考えてみれば、日本への航空運賃は、電気代の比ではないのでした。


タートルネック暖房費節約努力アピール タートルネック流行


<関連記事>

「省エネ対策のため、エッフェル塔のライトアップ時間短縮」 

「私たちは豊かさの終焉の時を生きている」マクロン大統領閣僚理事会での厳しめのスピーチ」

「エネルギー危機が招くデュラレックスなどの工場での冬の間の時短勤務と部分的失業手当」

「電気料金値上げによるエネルギークーポン再び配布」

「ストラスブール大学 節電のためにこの冬の15日間の臨時休校を決定」


 

0 コメント: