ルボンカンと言えば、フランス版メルカリのようなサイトで有名なのですが、現在の日本のメルカリのサイトがどこまで手を広げているのかはわかりませんが、ルボンカンの守備範囲は広く、簡単な不用品の売買から、家や車、バカンスや求人まで多岐にわたる一種の幅広い広告掲載サイトとして広く利用されています。
このルボンカンにロシアのスパイが潜り込み、グランゼコールの数学、エンジニアなど知識レベルの高い人に接触し、核研究や原子物理学、人工知能など、自分たちが興味を持ち、機密性の高い分野でインターネットを通じて名門校の学生や個人レッスンを提供する若い専門家をターゲットにし、情報収集を行っていることが発覚していることから、内務省保安総局(DGSI)が警告を発しています。
外国のエージェントを追跡する役割を担うフランス国内情報局は、最近、フランスの学生や若い専門家が、専門分野(経済、科学、言語、地政学など)のネット広告で個人レッスンを提供した後、ロシアの外国情報機関SVR(旧KGB)の幹部から接触されたことが判明したとホームページで説明しています。
パリで、若い人工知能のエンジニアに対して、KGBの専門家がルボンカンで接触を取り、レストランで出会った二人は、数学の授業を受けていた。しかし、ある日、スパイはさらにしつこく、生徒が取り組んでいる科目のノートを要求し、その代わりにお金を渡すと言い出しました。
しかし、このケースでは、ロシアのスパイは取引の途中で捕まり、ロシアに送り返されていますが、DGSIでは、3年間で12件の同様の事例が確認されています。各サービスはロシアのテクニックとそれを阻止する方法について警告を発しています。
諜報機関では、スパイの手口について、「偽りの無害な関係を築き、やがてスパイ行為に利用できるようにする」ことを目的としている、と説明しています。
このロシアのスパイ活動について、DGSIは、疑いを抱かせるような警告サインを列挙しています。
ロシア以外の国籍を使用する「弟子(スパイ)」は、まずは親しい関係を築くことに注力し、関係が構築されていくうちに、徐々にデリケートなテーマでリクエストをし、電話にはほとんど出ず、自宅ではなくレストランやバーでレッスンを受けることを望み、どんどん多額のお金を現金で支払い、レッスンから次のレッスンまで、常に口頭でスケジュールを組むのが手口だと言われています。
自分の本当の身元は明かさずに、親しい人間関係を構築して・・というと、どこか、今、日本で話題の宗教の勧誘、霊感商法にも共通する感じがしますが、つまり、これが人を騙す詐欺の手口なわけです。
しかし、この広告サイト、今回問題になっているのは、この求人広告の部分ですが、正当にこのサイトを利用している人もたくさんいるわけで(というか、それがほとんど)、あらぬ疑いをかけられて、迷惑この上ない話だと驚いています。
スパイといえば、映画やドラマの中のことのような気もしますが、スパイはロシアだけでなく、どこの国にもいるわけで、以前、主人の同僚の大使館員の中に元スパイ(フランス人)だったという人がいて、びっくりするほどスパイっぽくない人で(私は勝手に映画の中にでてくるスパイのイメージを持っていたため・・)逆に拍子抜けしたくらいですが、考えてみれば、本物のスパイは、その身分が明かされてはいけないので、それらしく見えない方がいいのです。
しかし、私も利用しているルボンカン(私は不用品の売買だけですが)にロシアの魔の手が迫っていたとは、本当にビックリしました。
ルボンカン ロシアのスパイ leboncoin
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