最近、私はブーランジェリーが気になって仕方がありません。あそこのあれが美味しいとかいう情報が入れば、すっ飛んでいく今まで訪れたことがないブーランジェリー、また、他の用事でいつもはいかない地域に行けば、少なくとも、その通りにあるブーランジェリーは、いちいち覗いて見ないではいられない・・そんな感じです。
そもそも、パリには、幸か不幸かさすがにブーランジェリーは山ほどあって、食料品を扱うお店が多い通り・・いわゆる商店街のような通りだと、少なくとも2~3軒のブーランジェリーはあるもので、こんなに近くに何軒もあって、両方とも成り立つのかと思いきや、それぞれに、やっぱり、オリジナル感を出していて、工夫しているので、そのどちらも、なかなか魅力的なラインナップになっていて、楽しいです。
もちろん、あれこれ食べてみたいものは、それぞれにたくさんあるのですが、全て試していたら、爆太りして大変なことになるので、これぞ!と思うものしか買いませんが、見て歩くだけでも楽しいです。
そして、家のごくごく近所ではなくても、定期的に行く場所の近くのブーランジェリーだったりしても、ちょっと見ない間に新しいものが出ていたりするので、ひと昔だったら、考えられなかったことだな・・と思いながら、チェックを欠かせません。
ここのところのパリのクッキー人気にクッキー専門店やクルッキー(クロワッサンとクッキーの合体バージョン)やブルッキー(ブラウニーとクッキーの合体バージョン)発祥のお店に行ったりしつつ、ブーランジェリーでもクッキーやらクルッキーはかならず、「ここにもあるある・・」などと在籍確認?をしていたら、ついに、このあいだ、SOOKIE(スッキー?と呼ぶか?スーキーと呼ぶかはわからないけど・・)なるもので、pain swiss(パン・スイス)とクッキーの合体バージョンが誕生していました。
この「pain swiss パン スイス」というもの自体、あんまり日本ではメジャーな存在ではないかもしれませんが、フランスのブーランジェリーなら、たいていあるヴィエノワズリーのひとつで長方形のパイ生地に薄くクリームとチョコチップが層になって挟まっているパンです。
そもそも、もうすでにこのパン スイス自体、なにかの合体バージョンっぽい感じでけっこう甘いので、これに、さらにクッキーを合体させるのは、なかなかパンチのあるコンビネーションだな・・と思います。
私は、これだけブーランジェリーを覗いて歩いていても、一応、糖質とか、カロリーなどは、気にして、すごく罪悪感と闘っているのですが、このクルッキーにしても、ブルッキーにしてもスッキーにしても、どう考えてもカロリー爆弾で、こういうものが流行るなんて、フランス人は、身体のこととか、カロリーとか、あんまり気にしないのかな?と、ちょっと不思議な気持ちになります。
フレンチパラドックス(高カロリーの食品を摂取しているのに、先進国の中では肥満が少ない)という言葉もそのうち死語になって(すでに死語かもしれないけど・・)しまうかもしれません。
ここ20年間でフランス人の肥満が急増しているという話もブーランジェリーだけ見ていても、うなずけるような気がします。なんていいつつ、ブーランジェリー巡りばっかりしているのですが・・。
SOOKIE スッキー ソッキー
<関連記事>
「フレンチパラドックス 先進国で意外と肥満の少ないフランス」
「20年間で急増しているフランス人の肥満 揺らぐフレンチパラドックス」