先日、自宅のキッチンにいたら、外から、もの凄い怒鳴り声が聞こえてきて、何ごとか?とビックリしました。まあ、なにかに腹を立てているんだろうと思いつつも、それがけっこう長く続くので、思わずそっと立って行って、玄関のドアの小さなドアスコープから外を覗いて見ると、隣人が表玄関を開けたまま、何やら、ドアの外に立っている人と、家の中にいる人が激しく言い合いをしていました。
正確に言えば、怒鳴り声をあげているのは、家の中にいる女性だけで、怒られている男性らしき人は、ひたすら怒られ続けている感じでした。
それにしても、怒鳴っている女性の怒りは相当なもので、恐らくフランス語で話している(怒っている)のだと思われますが、けっこう訛りが強く、語気も荒いため、全く聞き取れず、一体、何に対して、そこまで怒っているのかは、全くわかりませんでした。私は身近にそんな勢いで怒り続ける人に遭遇したことがなく、いつ手が出るか?モノが飛ぶか?さらなる暴力的な展開になるのでは?と、思ってしまいました。
このご家族(高校生くらいの息子と40代くらいの夫婦)が越してきてから、もう5年くらいは経つと思うのですが、以前、住んでいたのは、フランス人のおばさんで、基本的には、彼女は、一人暮らし(たまに息子が来ていた)で、たまに、同年代のおばさんが居候していたのか、しばらく他の女性がいたり、バカンス時などは、自分が留守の間は、人に貸していたのか?突然、日曜の夜に若いイタリア人の女の子がドアを叩くので、何ごとかと思って、ドアを開けたら、「パンはありませんか?パン屋さんがやっていなくて・・」などと言われて驚いたこともありましたが、まったく穏便で平和で全く穏やかな隣人関係でした。
私も忙しくしていたこともあり、ご近所づきあいは慎重にと思って、つかず離れずの感じでいたのですが、わりとおおらかな人で、お休みの日にヴァンセンヌの森で夫と娘と3人でボートに乗っていたら、橋の上から、「お隣さ~ん!」と大きな声で手を振ってくれたり(一緒に行ったわけではなく、偶然に会った)、冷凍庫の霜取りをしているので、その間、冷凍庫のものを預かってくれませんか?とか、私が家でピアノを弾いていたら、友人が来ていたのか?みんなで、ベランダから、拍手喝さいしてくれたこともありました。
何よりもポニョ(猫)は、ベランダ越しに自由に彼女の家と行き来していて、ポニョは、勝手に別宅のように過ごしていました。
それが、彼女が引っ越して、今の隣人に入れ替わってからは、ポニョはパッタリとベランダにさえ出なくなったのを見ていて、何やら、ポニョは不穏なものを感じているのかもしれない・・と私までより慎重になりました。
これがいわゆる動物的感というものなのでしょうか?
それでも、特に関係が悪いというわけでもなく、顔を合わせれば、気持ちよく挨拶するくらいの感じなのですが、今回のケンカというか、怒り様には、再び、恐れをなしています。
何に対して、怒っていたのかはわかりませんが、私は、あのように、しつこく怒鳴り声をあげたことは人生のうちで一度もなく、また、周囲にそのような人もいなく、感情の爆発のさせ方が全く違うんだな・・声の出し方とかも全然違うんだな・・と、なんだか見たくないものを見てしまった感じがしました。
隣人というものは、自分では選べないので、仕方がありませんが、静かに穏やかに暮らしたい私にとっては、ちょっと嫌な光景でした。
隣人
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