2021年9月7日火曜日

アパート内の自転車置き場での自転車泥棒

   

自転車を盗むために他の自転車が乱雑に積み上げられた形跡


 先日、出かけようと、家の玄関を出て、エレベーターに乗ったら、エレベーターの中に目立つ貼り紙がしてあって、何事か?とギョッとしたのです。

 同じアパートに住んでいる住民たちは、何か苦情があったりすると誰もが使用するエレベーター内は絶好の告知板になるわけで、例えば、「夜中に大騒ぎして迷惑だ!」とか、「うちのベランダはゴミ箱じゃない!窓からゴミを捨てるな!」「これが続くようなら、警察に通報する!」とか、なかなか穏やかではない文言が貼り紙してあるのです。

 そういうわけで、この手のエレベーター内の貼り紙は、かなりの確率で悪いお知らせなわけで、できる限りご近所とのトラブルは避けたいと静かに暮らしている私にとっても、「もしかしたら、私が気づかないところで、(私の場合は特にピアノの音を心配している)何かご迷惑をかけているかもしれない・・」とギョッとしてしまうのです。

 ところが、今回の貼り紙はまた別の意味でギョッとさせられるもので、「警告 1階の自転車室(自転車置き場)から、南京錠付きのデカトロン(スポーツ用品メーカー)のマウンテンバイクが2台盗まれました」という衝撃的な内容でした。

  


 我が家のアパートには、住民共用の自転車置き場のスペースがあり、その部屋には、鍵がかかっていて、その部屋を(自転車置き場)利用する人しか、その鍵は持っておらず、その部屋に入る前にも扉があり、その扉も鍵なしには通過できないようになっているのです。つまり、その自転車室には、鍵付きの2重の扉が存在するのです。

 そんなスペースに我が家は3台の自転車を置いていますが、当然、その中のスペースに置く際にも1台1台、厳重なU字型の鉄パイプでできたような鍵をかけているのです。

 今まで、20年近く住んでいて、その自転車室での盗難の話など聞いたことがなく、同じアパートに住む人しか、入れないスペースなので、ある程度は、安全だとばかり思っていたのです。

 しかし、鍵がかけられたその部屋で、しかも施錠されていた自転車が2台も盗まれるとは、当然、住民の中に犯人がいるとしか考えられません。

 パンデミック以来、ウィルス感染対策も後押しして、パリでも自転車人口が激増し、自転車が飛ぶように売れるようになった話は聞いていましたが、その分、転売するつもりなのか?盗難も増えているのです。

 パンデミックが始まった当初は、バスなどを利用するのも怖くて、しばらく自転車を利用していた私ですが、やはり、なんと言っても、出かける先々で、厳重な鍵をいちいちかけなければならず、それでも盗難の心配をしながら乗らなければならない自転車は結局、気が重くて、ここ最近は、ワクチンもしたし・・ということで、もっぱらマスクをして、バスやメトロを使うことが多くて、しばらく、その自転車室に入ることさえありませんでした。

 貼り紙を見て、慌てて自転車室の鍵を取りに家に戻り、自分の自転車が盗まれていないかどうか確かめに行くと、我が家の3台の自転車は、どうやら無事でした。

 しかし、中の様子は明らかにいつもと違って雑然としていて、子供の自転車などが積み上げられて置かれており、何者かが自転車を盗むために他の自転車を除けた様子が伺えました。

 何よりも同じアパートの住民の中でそのようなことをする人がいるということが何よりも恐怖で、バカンスで多くの人が家を開けていた間に行われたことではないかと思いますが、自転車を盗まれた人もバカンスから戻ってびっくりしたのではないかと思います。

 夏の間、やたらと家の電話に無言電話がかかってきて、留守宅チェックをされているのではないかと気味悪い思いをしていましたが、実際にこんな盗難事件が同じアパート内で、しかも住民しか鍵を持たないと入れない場所で起こるとは、つくづくうんざりさせられ、このまま自転車室に自転車を置いたままにして良いものかどうか、思いあぐねているのです。

 パリの治安の悪さは承知していましたが、まさか自分の住むアパート内まで・・とはかなりショッキングなことでした。

 翌日には、すぐに貼り紙は剥がされていましたが、アパートの住民に犯人がいるとすれば、そんな貼り紙は即刻、本人が剥がしてしまうに決まっています。怖いです。


自転車盗難


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