2019年6月6日木曜日

パリの盗難被害 パリの泥棒は、なかなか捕まえてもらえない



 この無残な自転車の姿を見かけるのは、パリでは、そんなに珍しいことではありません。うちも、娘が買ったばかりの自転車を盗まれたことがありました。この写真のように一部ではなく、丸ごと盗まれましたが・・。ちゃんとかなり、太い鎖で繋いでおいたのに、鎖をバッサリ切られて盗られたようです。

 これだから、日本のように気軽で自転車で買い物に行く。なんてことはできません。

 一台、丸ごとならともかく、このようにタイヤやサドルを手間暇かけて盗んで、一体、どれだけの儲けになるのか?甚だ疑問ではありますが、まあ、それを生業としている人たちがいるのでしょう。

 今は、わりとVelib (ベリブ)といって、パリの街中には、貸出用の自転車が普及しているので、それを使えば、あまり問題はないと思うのですが、乗り捨て可能とは言いながらも、設置場所が限られているため、必ずしも便利とばかりも言えません。

 パリの盗難事件は、日本の何倍あるでしょうか? パリのメトロや往来でスリにあったことがある方も少なくないのでは、ないでしょうか? 特に、日本人はお金を持っていると思われているし、実際に持っているので、狙われているようです。

 また、盗られた方も、盗られておいて、現金を入れてあったから、カードが使われていなくてよかったとか、無事でよかった・・とか言っている人が多いので、失礼な言い方ではありますが、おめでたい人たちだ・・と、思ってしまいます。

 あるお店で、わりと若い子たちの集団の万引き団が入って、そのうちの数人を捕まえて警察を呼んだ際、4〜5人の警察官がやってきました。そのうちの何人かは逃げて行ってしまったのですが、捕まった若者たちは、わめき散らしながら、後ろ手に手錠をかけられていました。

 それを目の当たりにした私は、”手錠をかけるんだ〜!!” なるほどね・・。と思って、
連行していく警察官に、”この子たちは、どうなるの?” と聞いてみました。すると、その警官は、”調書をとったら、すぐに家に返すよ!”と、あっさりと答えたのです。

 当然、警察に留め置かれるのだとばかり思っていた私は、”え〜!?”と驚いてしまったら、”あなたは、この上、何をして欲しいの?” と逆に質問されてしまいました。

 そうなのです。
 フランスでは、ちょっとやそっとのことでは、刑務所なんて、入れてもらえないのです。泥棒をして、捕まっても、調書を取られて、サインすれば、すぐに野放しになります。

 これでは、また絶対、この子たちはやるでしょう。
フランスでは、余程のことでない限り、刑務所なんか入れてもらえないのです。

 だから、パリの盗難は、減らないんだな、と思った1日でした。