2019年6月11日火曜日

パリでは、日本ではあり得ないことが沢山起こる・・ 





   パリに来たばかりの頃は、日本のサービスが自分の中の基準となっていた私は、いちいち腹が立つことばかりで、何かにつけて、憤慨していました。

 メトロはしょっ中、テクニカルプロブレム・・とかで止まり、止まっても動くだけでもまだましで、ストライキも多く、すぐに間引き運転になってしまいます。

 それが長く続けば、さすがのフランス人も怒り出し、ストライキのすぐ後に検札に回ってきた営団の職員がみんなに囲まれて怒られて、次の駅で降りて行ってしまったこともありました。

 話はそれましたが、ストライキといえば、学校のストライキにも参りました。一ヶ月近く続いて、仕事を休めない私は途方に暮れました。

 スーパーマーケットで買い物をすれば、レジの店員同士がおしゃべりをしながら、グズグズ、値段がわからなくて電話で問い合わせなどして、なかなか進まないし、銀行でも郵便局でも、とにかく時間がかかります。

 あるスーパーマーケットでの買い物の際には、野菜の名前を聞かれ(そんなに特別な野菜ではありません。レタスです!! そのお店には、そんなにたくさんの種類のレタスを置いてあるわけではないのです。)、思わず、私の頭の中には、???が浮かび、心の中で、”お前が売ってるんだろーが!!”と呟いていました。

 また、レジの上のものを自分で落としても、知らん顔して謝りもせず、それどころか、他の買い物の中のお買い得商品の値段を見つけて、私に向かって、”いいもの見つけたじゃん!!”と親指を立てて、ウィンクしてみせ、何ら悪びれる様子もなく、ここまでくると、清々しいというか、あっぱれとしか言いようもない拍子抜けした気持ちになります。
 
 アパートで何かの点検があるので、◯日の午前中は在宅しておいて下さいと告知があるので待っていると来ない。宅配なども、在宅しているのに不在通知が入っていたり、そして電話すると、自分で取りに来いと言われたこともあります。
 
 冷蔵庫を買ったら、アパートの下まで来て、配送の途中で冷蔵庫に穴があいてしまったから、値引きするから、これでいいですか? と言われたこともありました。”いいわけないだろ!!” これは、さすがに断り、新しいものを後日、持ってきてもらいましたが。

 とにかく、日本の常識で考えていたら、スムーズに進む事の方が少なく、今では、スムーズに運ばないのが当たり前、やらかしてくれても、笑いに変える。さすが、フランスやってくれるね〜。ちゃんとできれば、凄いね〜!と嫌味を込めつつも、逆にビックリするようになりました。

 期待するから腹も立つのです。まず、ちゃんとできないことを想定していれば、スムーズにいったら、逆にビックリしてしまいます。

 日本から観光でいらっしゃる方は、日本のような行き届いたサービスも、日本は、日本でこれはまた特殊な世界であることを噛み締めながら、フランスに来られれば、別の楽しみ方もあるかもしれません。