2021年8月3日火曜日

パリのバカンス期間中の空き巣被害

   


 最近は、友人でも、会社でも、お役所関係でも、知らせているのは、携帯電話の番号で、ほとんど、家の電話は使わなくなったので、あまり家の電話は、ほとんど使っていない状態なのに、ここのところ、やたらと家に電話がかかってくるようになって、しかも、それが、無言電話なので、ちょっと気持ちの悪い、嫌な感じがしています。

 それでも、たまには、家の電話には、日本からの電話やアナログな友人からの電話だったりもするので、電話が鳴れば一応、出るのですが、ここのところは、その9割がたが無言電話で気味が悪いことこの上ないのです。

 今、フランスは、バカンスシーズン真っ只中で、長期で家を留守にする人が多く、(だいたい、フランス人の夏のバカンスは、2〜3週間から1ヶ月と長く、また、周囲の家も留守宅が多いために人目にもつきにくく、しかも、この時期、新年度を前にして、引っ越しをする人なども少なくないために、留守宅に押し入り、引越し業者を装って、あたかも引っ越しのように家財道具、一切合切を運び出してしまうという大掛かりな空き巣が存在するのです。

 以前、知人がバカンスから戻ったら、家が空っぽになって、呆然とした・・というちょっと信じられない話もあるので、なんだかとても怖い思いをしています。

 バカンスが終わって家に戻ると、自分の家が空き家のようになっているなんて、ちょっと、あまりにえげつないことで、思いもよらないことに茫然自失の状態だったそうです。

 金目のものだけ漁っていくのではなく、一切合切を持っていかれてしまうのですから、たまったものではありません。

 空き巣のプロたちは、その家が留守であるかどうかを郵便ポストをチェックしたりして、郵便物が溜まっているかどうかで判断したり、家の電話に電話をかけて、人が家にいるかどうかを確認してから、犯行に及ぶという話を聞くので、長期に留守にする場合は、近所の信頼できる人に声をかけて、郵便物をとっておいてもらったり、家の様子を何気で気にしておいてもらうのは、必要かもしれません。

 フランスは、治安が良いとは決して言えず、また、ちょっとやそっとのことでは、ロクな捜査もされずに、犯人が逮捕されたとしても大した刑罰もなく、簡単に釈放になるので、犯罪が減らないのも無理もありません。

 街中に自動販売機というものがあまりないのも、自動販売機ごと盗難に遭うからで、くたびれた自転車でさえ、頑丈な鍵がかかっていても、鍵を外せない部分を残して、ハンドルやタイヤやサドルだけでも盗まれてしまうので(そんなものを盗んでどれだけの利益になるのかわからないのですが・・)考えてみれば、留守宅で一切合切を盗んでいけば、どれだけ纏めて、色々なものが手に入るかと思えば、このようなバカンス中の空き巣というのは、ずっと割が良いのかもしれません。

 しかし、これまで、こんなこと(こんなに頻繁に在宅確認と思われる無言電話)はなかったので、どういうわけかと考えてみれば、ここ1年半以上、パンデミックのために、昨年とて、いつもよりはバカンスに出かける人も少なく、この期間中は、ほとんどの人がいつもよりは「ステイホーム」で家にいる時間が多かったために、空き巣のプロは、ようやくみんなが本格的にバカンスに出るようになって、これまで長い間できなかった仕事を急ピッチでここぞとばかりに再開しているのではないかと思っています。

 相手は、プロですから、鍵を壊すことなどお手のもので、SECOMのような警備会社に頼めば良いのでしょうが、一般的な家庭でSECOMを使っている家など、そうそうありません。

 我が家は空き巣被害にあったことはありませんが、この無言電話に、バカンスで出かける時は、充分、注意しなければと、気を引き締めなければ・・と、思っています。

 どちらにしても、長期の旅行の際には、我が家は猫が一人?で留守番をしているので、猫の世話のために、毎日、知り合いに家に来てもらうように、頼んでいるのですが、これは、意外な空き巣対策にもなっていたのかもしれないと、ちょっと彼には、感謝しています。


バカンス 空き巣


<関連記事>

「パリの盗難被害 パリの泥棒は、なかなか捕まえてもらえない」

「ノエルに向けて治安の悪化するパリ」

「恐ろしく物騒になってきたフランス」


0 コメント: