2021年8月13日金曜日

ニースの病院で新生児感染での入院急増 新生児をも襲うデルタ変異種の脅威

   


 これまでには、ほとんど見られなかった生後1ヶ月前後の新生児のコロナウィルス感染が急激に増加していることをニースのレンバル病院が報告しています。この病院では、この一週間で、10人の新生児が小児救急治療室に入院しました。

 これまでには、例を見なかった急激な新生児の入院増加に小児救急治療室の責任者が警鐘を鳴らしています。

 全ての命の重さにかわりは、ありませんが、ことさら小さい子供の苦しむ姿には、心を締め付けられる思いです。

 生後1ヶ月にも満たない赤ちゃんが発熱・・たとえ、コロナウィルスでなくとも親としたら、どうしたらよいのかわからない大変、慌てる状況です。それが、コロナウィルス感染ともなれば、普通の治療では、済みません。発熱してまもなく、動かなくなってしまう新生児に救急隊が駆けつける時には、もはや入院治療以外に方法はありません。

 これらの新生児コロナウィルス感染に共通するのは、子供の両親がワクチン接種を受けていないことです。妊娠中、出産後、間もないということでワクチン接種の胎児への影響も考えてワクチン接種を控えていた人も多いことでしょう。

 そんな隙をついてまで、コロナウィルスは感染していきます。子供が生まれれば、家族全員が集まり、新生児に群がり、その新しい命の誕生を喜び、祝うのは、人としたら、当然の感情で、本来ならば、微笑ましい光景なはずです。思わず赤ちゃんを抱き、頬を寄せたくなるのは、自然なことです。

 しかし、そこにまた落とし穴があるのです。

 一般的にもう少し年長の子供は、合併症のリスクのある既往症のある子供を除いて、ほとんど入院するまでには、至らないようですが、まだ抵抗力もない、新生児は、正しい治療を施さなければ、一歩間違えれば、危険な状態に陥ってしまうのです。

 このレンバル病院の小児救急治療室の責任者は、あらためて、新生児にも感染することを誰もが認識する必要があると語っています。

 一人で動くことのできない新生児にとっては、感染のリスクは、両親と非常に限られた周囲の人のケアにかかっています。

 これまで症例が見られてこなかった新生児のコロナウィルス感染は、その周囲の人の肩にかかっています。

 この医師は、妊婦に対してのワクチン接種も新生児を守るために必要と主張していますが、妊婦が胎児へのワクチン接種の影響や出産後の授乳への影響を考えてしまうのもわからないわけではなく、妊婦がワクチン接種に納得しないことも多いのも現実です。

 しかし、新生児に感染したウィルスは、同時に周囲の人に感染する危険もあることもまた事実です。

 ワクチン接種が感染拡大の鍵を握っている今、今後の感染拡大は、新生児をも含めたワクチン接種ができない12歳以下の子供たちと、あくまでもアンチワクチンの態度を揺るがさない人々の間での感染拡大をどう抑えていくかが焦点となっていきそうです。


新生児コロナ感染

 

<関連記事>

「6月15日から、12歳〜18歳のティーンエイジャーにもワクチン接種開始」

「フランス領マルティニーク島・レユニオン島 再ロックダウン」

「フランスのアンチワクチン・アンチヘルスパス論者の言い分」

「フランス病院連盟が政府に要求する全国民ワクチン義務化」

 





0 コメント: