2021年8月18日水曜日

コマーシャルセンターでのヘルスパスのコントロール

  


 我が家の近所のコマーシャルセンターは、パンデミック以前から、それほど盛況でもなくなり始めていて、それがパンデミックの影響を受け、軒並み閉店・撤退してしまった店舗も多く、今では閑散としていて、何だか寂しいくらいなのですが、それでも政府が今週から定めた基準値、「10万人あたり200人の発生率を超えている地域の2万㎡以上のコマーシャルセンター」には、該当しているため、コマーシャルセンターの入り口では、ヘルスパスのコントロールが行われています。

 めぼしい店舗も撤退してしまっているために、私がそのコマーシャルセンターに行くのは、スーパーマーケット(カルフール)か、薬局、たまに、DARTY(家電品のチェーン店)くらいで、あとは、近道をするために、コマーシャルセンターの中を突っ切って通り道にする程度です。

 たとえ、コマーシャルセンターを突っ切るだけでも、ヘルスパスは通行証のように必要なのです。

 本来ならば、食料品等の生活必需品のお店は、ヘルスパスの提示はいらないのですが、コマーシャルセンターの中に入っているスーパーマーケット等は、コマーシャルセンターの入り口でヘルスパスのチェックが行われるために、ヘルスパスなしには、入場できません。

 ヘルスパスのチェックについては、QRコードをピッとチェックするだけなので、大して時間がかかるものではありませんが、そこはそこで、ヘルスパスを持ってくるのを忘れた・・とか、必要だということも知らなかったという年配の人などもいて、なかなかまごついている場面も見られます。

 こんなにヘルスパスについて、大騒ぎをしているというのに、「知らない?」とは、信じ難い気もしますが、ルールもどんどん変わっていくので、(コマーシャルセンターのヘルスパスチェックは今週から)常に、状況を把握していかなければなりません。

 現在のパリは、まだバカンスから戻っていない人も多く、ヘルスパス云々以前に、通常よりも人が少なく、店員さんもバカンスに出払っているために、絶体的に人は少ないのですが、混んでいるのは、薬局だけ・・そういう私も薬局に薬を取りに行ったのですが、薬局には長い行列、少ない店員で多くのお客さんの対応をする上に、たまたまカードを使う機械が全部、ダウンしているとかで、えらい長い時間を薬局で待たされることになりました。

 その間に飛び込んできた年配の男性は、入り口で、ヘルスパスを持っていないなら、薬局に行って、PCR検査をして来いと言われたとかで(その薬局は、コマーシャルセンターの入り口付近にある)、長い行列を割り込み・・。

 「出た出た!割り込み・・」と思いつつ、私は、そんな様子を眺めていましたが、もう検査を受けなければ、買い物もできないことで、その男性はテンパっていて、自分が割り込みをしているということも自覚していない様子でした。

 しかも、以前はやっていたはずのPCR検査をその薬局ではやめてしまっており、なんだか法的には、OKなのかどうかわかりませんが、「どうせ、カルフールに行くだけでしょ!簡易検査ならできるから、それでいいでしょ!」と簡易検査をして行ったのでした。

 今は、それでも人出が少ないので、そんなドタバタがあったとしても、たかが知れていますが、これがバカンスシーズンが終わった時のいつもの人出になった場合は、とても、処理しきれないのではないか?と思ってしまいます。

   


 今でも、すでにパリの人の多い地域の街中では、テントを張って、PCR検査場を設けているところが少なくありませんが、今後、当面の間は、コマーシャルセンターの付近にも検査場がなければ、ただでさえ、パンデミックの打撃を受けて衰退しているコマーシャルセンターは、ますます存続の危機に陥る可能性があります。

 同じスーパーマーケットに行くならば、ヘルスパスを持っていない人にとっては、ヘルスパスのチェックの必要のない独立した(コマーシャルセンターに入っていない)スーパーマーケットに流れてしまいます。

 我が家の近所のコマーシャルセンターなどは、入り口付近に薬局があるのだから、薬局がその役割を果たせば良いのでしょうが、コマーシャルセンター側が薬局にPCR検査を再開してもらうように依頼しなければなりません。

 今後、バカンスが終わって、パリに人が戻ってきたら、ますますPCR検査が必要になると思いますが、もともと、本来は、PCR検査よりも、ワクチン接種拡大のために設けられたヘルスパスのシステムですから、今さら?検査場を拡大するのも何だか少し違うのかな?とも思います。

 どちらにせよ、これまでフランスでは、全て無料で行われていたPCR検査も10月には有料になるため、買い物に行く度にいちいち検査を受けているわけにも行きません。

 ヘルスパス反対のデモも5週間連続で行われていますが、9月に新年度を迎え、学校も仕事も再開されるとなると、問題は、コマーシャルセンターだけには留まらず、ますます厄介なことになっていきそうです。

 学校・仕事の再開でひと騒動、医療従事者ワクチン義務化の期限がやってくる9月半ばに、またひと騒動、そして、PCR検査有料化のタイミングでまたひと騒動、当分は、段階が進むごとに起こる反発が続きそうです。

 ワクチン接種をしていれば、全然、問題ない話なんですけどね・・。


コマーシャルセンター ヘルスパスチェック


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