パラリンピックの閉会式が終わり、東京でのオリンピック・パラリンピックの日程が全て終了しました。
今回のオリンピックは、次回のオリンピックの開催地がパリということもあり、フランスでは、いつも以上の盛り上がりを見せ、オリンピックの開会式にはじまって、閉会式、パラリンピックの開会式、閉会式まで、エッフェル塔近くの巨大スクリーンが設けられた会場に多くの人が集まりました。
フランスでは、オリンピック開催の一週間前ほどからヘルスパス(2回のワクチン接種証明書・72時間以内のPCR検査陰性証明書・6ヶ月以内にコロナウィルスに感染した証明書)の起用により、レストラン、カフェ、デパート、コマーシャルセンター、文化施設、娯楽施設、イベント会場などなど、多くの場所で入場制限が行われるようになり、このパラリンピックの閉会式の大勢の集まったイベントもヘルスパスによる入場制限が行われていました。
日本では、この人混みを見て、ギョッとしている方も多いと思いますが、徒に無防備に人が集まっていたわけではありません。
フランスでは、8週間連続でこのヘルスパス反対のデモが起こっていますが、実際には、このヘルスパスのおかげで、ヘルスパスさえ持っていれば、ほぼ日常の生活を送れるようになっており、現段階では、感染者も減少し始め、集中治療室の占拠率も38%(パリを含むイル・ド・フランス地域圏)まで下がり、ヘルスパスの効果が現れ始めています。
フランスは5月の段階で、5000人を集めてのヘルスパス所持者の参加による実験コンサートなども行っており、ヘルスパスで入場制限をした場合での人が集まる危険性を検証したりもしています。
日本では、国民が、どのような感じでこのパラリンピックの閉会式を見守っていたのかは、わかりませんが、日本の報道を見る限り、「パラリンピック閉会式に国立競技場付近が密に・・」などと書かれていたりするのを見ると、せっかくのこのイベントを思う存分に楽しめなかった状況をもどかしく思います。
エッフェル塔の前で歓喜しているフランス人と、国立競技場の近辺に集まろうとする人を解散させようとしている日本の警備体制にすごい温度差を感じるのです。
日本は依然として、ワクチンをした人も、していない人も同様に緊急事態宣言のもとに、自粛生活を強いられていることに疑問に感じています。日本はワクチン接種を始めるのが遅れたわりには、さすがに進み方が早く、かなりワクチン接種率も上がってきているようです。
ワクチン接種は完璧に感染を防げるものではありませんが、かなりのリスクは軽減されることは、世界中の事例からも明らかになっているので、そろそろワクチン接種者に対しては、行動制限を軽減する方法を取るべきなのではないかと思います。
ワクチン接種をするメリットが日常生活に反映しないのは、残念なことだと思うし、真面目な人ほど自粛して、危ない人ほど、危険な行為に走る矛盾は解消されません。
前代未聞のパンデミック下での無観客オリンピック・パラリンピックを開催し、莫大な負債を負ったであろう日本は、他の国以上に経済を復興させることを考えなければなりません。
とはいえ、フランスはこれまでのコロナウィルスによる犠牲者は114,905人(9月5日現在)という日本の7倍以上(フランスの人口は日本の半分なので、実際には、14倍)の甚大な被害を出しているので、大きなことは言えません。
しかし、現在のフランスは、これまでの悲惨な状況を礎にヘルスパスという方法をかなり強行な形で押し進めたのだと思っています。
日本もワクチン接種者には、ある程度の日常生活に戻れるようにすれば、もともと衛生観念に優れた日本人のこと、経済を復興させつつ、感染拡大を避けられると思うのです。
ついでに言わせてもらえば、日本への入国の際も、ワクチン接種の有無に関わらず、3日間の強制隔離を含む2週間の隔離生活というのも、もう少し緩和してくれないだろうか?と思います。
海外在住者の多くは、ワクチン接種を済ませているにも関わらず、この隔離生活のおかげで日本に帰国できない人が多いはずです。ワクチン接種済みで、しかも空港での検査結果が陰性なのに、2週間も隔離生活を送らなければならないというのは、どう考えても厳しすぎます。
フランスにいれば、ヘルスパスで自由に生活をできるものの、何を好き好んで、バイ菌扱いされるような2週間の隔離生活という費用も時間もかかる日本に行くものか?と思ってしまうのです。
でも、本当は、ずっと行けていない日本には、行きたいのです。
海外在住者は、日本に行ったら、お金、使います。
ワクチン接種のメリット 日常生活への反映
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