2021年9月9日木曜日

フランス人の子供の流行りの名前と名前の刷り込み

   


 子供の名前というものは、どこの国でも流行りがあるようで、日本でもキラキラネームなどと言われて、この子たち、おじいさん、おばあさんになっても、この名前??と思うような名前が流行った時期もありましたね。

 名前の流行は、フランスでもあるようで、毎年、毎年、男の子・女の子別の人気の名前のランキングなるものが発表されたりしています。

 ちなみに今年のフランス人の子供の名前のランキング(2021年)は、男の子で、1)Léo(レオ)、2)Gabriel(ガブリエル)、3)Raphaél(ラファエル)、4)Arthur(アーチュー)、5)Louis(ルイ)、6)Jules(ジュール)、7)Adam(アダム)などで、女の子は、1)Jade(ジャドゥ)、2)Louise(ルイーズ)、3)Emma(エマ)、4)Alice(アリス)、5)Ambre(アンブル)、6)Lina(リナ)、7)Rose(ローズ)などが挙げられています。

 なるほど、世代を超えて、使われている名前も混ざりながらも、フランスでの子供の名前というものも、時代に連れて、やはり、古臭いと感じられる名前もあるようで、上記に挙げられた名前は、時々、娘から漏れ聞こえてくる、友人にもちらほら見られる名前でもあり、明らかに娘の周りを取り巻く友人たちの多くは、圧倒的に現代的?な名前のようです。

 逆に私はフランスで生まれ育ったわけでもないので、知っているフランス人の数は娘に比べるとかなり少ないわけですが、(必ずしもフランス人ではない場合も多い)、娘に言わせれば、もちろん、私の付き合いのあるフランス人は、それなりに私と同年代、あるいは、私より年上の人が多く、そんな人たちの名前を聞いて、例えば、「Annette(アネット)??Jean-Pierre(ジャン・ピエール)??」そんな名前、スゴい年寄り臭い名前〜〜〜〜などと言うのです。

 私には、その辺のフランス人の名前が古臭いとか、そういった感覚がなく、それが苗字に至っては、さらに酷くて、そういえば、あの人の苗字・・そういえば、知らないや・・などということも多く、苗字で誰かを呼ぶのは、むしろ、仕事上などで、それほど個人的にはあまり親しくない人の場合のみで、大抵がファーストネームで呼び合っているので、そもそも苗字をあまり知らないのです。

 時々、ニュース番組に出てきたりするフランス人の苗字を見て、娘が「あ・・これは、お金持ちの上流階級の名前・・」などと言うのを、「ほ〜〜なるほど・・」などと、感心してみたりしていたのでした。

 要するに私には、フランス人の名前に対する感覚が薄く、刷り込みがあまりされていないわけです。

 しかし、逆に、先日、私が最近、仕事上で連絡を取り合っていた人の名前が「○○まさのり」と書いてあり、「へぇ〜あの人、まさのりさんって言うんだ・・」と呟いたら、娘がすかさず、「何それ?猫みたいな名前だね・・」と言うので、爆笑してしまいました。

 「まさのり」という名前は、別に日本ではそれほど珍しい名前でも目立つ名前でもないと思いますが、以前、私が学生の頃に好きだった日本の歌手の名前で、当時、私が日本で飼っていた猫に「まさのり」と言う名前をつけて呼んでいたのです。

 娘は、その「まさのり」という猫には会ったこともないのですが、私や父から昔、家で飼っていた「まさのり」と言う名前の猫の話を漏れ聞いて記憶しており、逆に日本人の名前にあまり接することのない娘には、「まさのり」という名前は「猫の名前」として刷り込まれていたのです。

 およそ猫らしくない名前でありながら、「まさのり」と言う名前が猫の名前として娘に刷り込まれていたことに、驚愕! 幼い頃から娘には、必死で日本語を教え続け、会話はもちろんのこと、日本語の読み書きまできちんとできる立派な?バイリンガル?に育ったと思っていた娘にとって、日本人の名前は、意外な落とし穴でした・・。


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