2025年8月25日月曜日

RER C線の乗客が発見したセーヌ川に浮かぶ4体の遺体

  


 ショワジー・ル・ロワ近郊のセーヌ川で、付近を通過するRER C線の乗客からセーヌ川に浮かぶ遺体を目撃したという通報により、4体の遺体が発見されました。

 パリ及び、パリ近郊のメトロや電車の車窓からは、セーヌ川が見える路線もけっこうあり、そんな地点を通過する時は、なんとなく、セーヌ川を眺めて景色を楽しむことも多いのですが、まさか電車の中から遺体が浮いているのを目撃するなどということがあるのだろうか?あったとしたら、それは、もうとっても驚くだろうな・・と。

 セーヌ川には、色々なものが浮いていますが、まさか人間の遺体・・しかも4体も・・。

 通報により駆け付けた消防隊が遺体を確認し、殺人事件として捜査が開始されました。

 検死の結果、2体の遺体には、絞殺を思わせる激しい傷が確認され、残りの2体についても原因不明の疑わしい痕跡が確認されたそうです。

 被害者4人は男性で、クリテイユ在住の48歳のフランス人男性(遺体発見現場周辺を頻繁に訪れていた可能性あり)、ショワジー・ル・ロワ在住の21歳のアルジェリア人男性、そしてホームレスの男性2人(21歳のアルジェリア人男性と26歳のチュニジア人男性)でした。

 犠牲者のうち1人は下半身が裸の状態で、もう一人はズボンを足首まで下した状態で発見されています。

 容疑者は市場や建設業界で働いている24歳のアルジェリア生まれの男性で、遺体発見現場近くの不法占拠住宅に住んでいて、被害者の一人の文書を所持していたと言われ、被害者と容疑者を結び付ける物的証拠として押収されています。

 また、アルジェリア人の被害者が行方不明になった翌日から彼の携帯のSIMカードを使っており、またチュニジア人の被害者が行方不明になった翌日に容疑者は彼のクレジットカードを使用したと見られ、その映像が防犯カメラに残されていました。

 遺体の身元確認作業は指紋、生物学的証拠、DNA鑑定が行われ、比較的速やかに判明したそうです。

 遺体発見現場周辺は、同性愛者の出会いの場として知られている場所なのだそうで、この被害者たちの中の少なくとも1人は同性愛者であったことがわかっており、被害者たちは、ここを頻繁に訪れていた者たちであることが確認されています。

 容疑者は、これまでの経歴については簡単に述べたものの、現在のところ、事件に関するコメントは拒否しているようです。

 しかし、この容疑者は、すでに今年の1月に車両損壊を伴う窃盗罪で9月には裁判の予定だったそうで、また8月にも、盗品受領罪で刑事命令の召喚状を受け取っていた、云わば札付きの人物であったそうです。

 彼の身柄は現在、公判前拘留で確保されていますが、殺人事件に関しては、被害者4人が行方不明になった日がバラバラにずれていることから、一度に4人が殺害されたわけではないことがうかがえますが、それにしても同じ場所に遺体を遺棄したことが、全ての殺人を紐づけることになってしまいました。

 容疑者は口を閉ざしているため、動機は金銭目的であったのか?はたまた人間関係のトラブルによるものであったのかは不明です。

 しかし、パリプラージュだの、セーヌ川で泳ぐ遊泳場だのある同じ川(少し場所は離れているとはいえ・・)で人間の遺体が浮いているとは・・何と言ってよいのか、言葉がみつかりません。


セーヌ川に浮かぶ4体の遺体


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