既に販売されている商品(製品)に問題が発覚した場合にその商品(製品)がリコールされることは、決して珍しいことではないので、今回のチーズのリコールの話を聞いても、「ああ、また何かリコールになってる・・」と思っていたら、なんと死亡者まで出ているというので、そこまでだと、なかなかなレベルだな・・と、ちょっとこれは、ちゃんとチェックしておかなければ・・と、聞き流していたニュースを、もう一度、最初から見直しました。
ブリー、カマンベール、クロミエ、山羊のチーズ・・などなど、クルーズ地方のシャヴグラン社が6月以降に製造した低温殺菌乳製品の多数のチーズ(ソフトチーズ、ブルーミーチーズ、ウォッシュドチーズ)がリステリア菌に汚染されている可能性が大で、フランス全土でリコール対象になっています。
リステリア症というのは、私はこれまで聞いたことがなかったのですが、要は、細菌による感染症で、今回の騒動では、これまでに21件の症例が特定されており、そのうちの2名は死亡しています。
典型的な症例としては、発熱が挙げられるそうですが、健康な人の場合は、単なる胃腸炎で済む場合もあります。しかし、より重症化すると、発熱に加え、インフルエンザのような症状、筋肉痛、身体の痛みなどが表れることもあります。
ことに虚弱体質の人、新生児や70歳以上の高齢者、ガンなどの重篤な病気の治療中の免疫が低下している人にとっては、深刻な事態が発症する可能性があるため、特に注意が呼び掛けられています。
このリステリア症の始末の悪い点は、リステリア菌に汚染されているチーズを摂取してから感染の発症までに1ヶ月ほどの遅延が生じる可能性があるということで、1ヶ月間の間には、他にもたくさんのものを食しているわけで、原因究明が困難になりやすいということがあります。
このチーズ、特に珍しいチーズというわけではなく、フランスでは、カーフールやルクレール、オーシャン、リドル、Uなどのごくごく一般的なスーパーマーケットにも置かれている商品のため、現在は、店頭からは、撤収されているとは思いますが、商品が棚に並べられてから、撤廃されるまでの間はふつうに販売していたために、多くの家庭の冷蔵庫にあるか、既に食べてしまっている可能性も考えられます。
とはいえ、感染症専門家によれば、このリステリア症は、抗生物質で治療が可能なものだそうなので、そこまで神経質になる必要はなさそうです。
しかし、個人的には、もはや、別に問題のあるものを食べていなくとも、なんやかやと医者通いが絶えない私としては、これ以上、問題は御免被りたく、しばらくチーズはやめておこうかな?(というほど、そんなにチーズを食べているわけではありませんが・・)と思っているのです。
リステリア症 シャヴグランチーズ
<関連記事>
0 コメント:
コメントを投稿