2025年8月11日月曜日

コントレックスとエパールに計測不能レベルのマイクロプラスチック汚染

  


 またまた「ネスレウォーターズ」??と、もうスキャンダルの常連になりつつあるネスレグループのミネラルウォーター汚染問題で、今度は、ミネラルウォーター「コントレックス」と「エパール」に高濃度のマイクロプラスチックが混入していることが、仏紙メディアパート(MédiaPart)がその詳細を報じています。

 マイクロプラスチックの人間への健康への影響は、明確ではありませんが、多くの研究により、血液、臓器、神経系に蓄積されると言われています。

 メディアパートが明らかにした司法調査によると、コントレックスとエパールのミネラルウォーターから環境中の測定値の最大130万倍に相当するマイクロプラスチックが検出され、これらの高濃度のマイクロプラスチックが検出された原因は、プラスチックの埋立地であると説明しています。

 メディアパートの記事では、フランス生物多様性庁(OFB)と環境公衆衛生被害対策中央局(OCLAESP)の調査を引用して説明しています。

 これまでにもネスレウォーターズは、違法精製を行っていたことや、細菌混入などの汚染問題、もはやペリエの名称剥奪か?とまで騒がれた問題を抱えているネスレグループのミネラルウォーター問題が定期的に取り沙汰され、いくつもの訴訟を抱えています。

 そして、今回は、このコントレックスとエパールのマイクロプラスチック汚染問題に関して、ネスレウォーターズは、コントレックスヴィル、テ・スー・モンフォール、サン・トゥアン・レ・パレ、クランヴィリエの各工場周辺の土壌と水域に有害粒子を漏出させたとして、訴追されています。

 つまり、コントレックスやエパールに計測不能と言われるほどのマイクロプラスチックが混入しているのは、プラスチックの埋立地であることが示唆されているのです。

 この埋立地は1960年代に遡り、埋め立てが行われた場所なのですが、これが、時を経て土の中でマイクロプラスチック、さらには、ナノプラスチックにまで分解され、土壌や地下水系に浸透・分散しているため、分解は著しく、浄化は不可能なレベルに達していて、もはや水源地としては、不適切になっています。

 ただ、現時点では、法的には、天然ミネラルウォーターに含まれるマイクロプラスチックの濃度の規制はないため、ネスレグループは、それを盾に「当局に提出した環境分析結果では、汚染は証明されておらず、当社の製品の安全性は保たれている」と頑として、非を認めない立場を通し続けています。

 しかし、メディアパートは、ネスレが2022年の段階で提出した機密メモも参照し、ネスレ側が「埋立地が水質に影響を与える可能性がある」と問題があることを自覚していたことも指摘。

 これまでも様々な問題を抱えつつもロビー活動などにより、それを回避してきたと批判しています。

 いずれにしても、ミネラルウォーターの消費者は、健康に気を配るからこそ、わざわざミネラルウォーターを購入しているわけで、それを欺くような姿勢は許されないことです。


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