エアパリフ(Airparif 独立機関)がパリ市と共同で実施した調査によると、パリの大気汚染は、2012年から2022年の10年間で、大幅に改善したと報告しています。
2012年から2022年の間にパリの道路交通量は34%、環状道路は7%減少しています。
エアパリフは、これらの取り組みは、地方、国、欧州といった様々なレベルで実施された公共環境政策の結果であると述べています。
これらの対策により、パリ市民がさらされている大気汚染レベルは、二酸化窒素(NO2)で平均40%、微粒子状物質(PM2.5)で平均28%減少し、道路交通からの二酸化炭素排出量は、35%減少しています。
大気汚染問題については、特にパリは様々な規制が厳しく、車に関しては、当初は、日によって、ナンバープレートが奇数とか偶数とか、運転できる日が限られていたりした時期もありましたが、ここ最近では、住民や、警察、救急、あるいは、配達用の車などの特別な車両以外は、通行できない地域が増え、本当に車が減った印象があります。
また、特にパンデミックの間に広まった自転車利用についても、大きな道路の車線には、だいたい自転車用レーンが設けられるようになり、また、かなりの人がけっこうなスピードで走っていたりするのには、驚かされるほどです。
こんな調子で自動車への規制がものすごくうるさいので、車を手放してしまった人も多いような気がします。
ちょっと郊外に出れば、それこそ車がないと生活するのに大変不便だったりするようですが、実際にパリ市内の場合は、公共交通機関もほぼ、くまなく網羅されているし、そもそも通れる道は、かなり限られていて、目的地に行くのに、すごく遠回りしなければならなかったり、行く先々で、駐車スペースには、酷く苦労するし、そのうえ、路上駐車(合法スペース)などしようものなら、いつ車上荒らしに遭うか、ヘタをすると燃やされたりしかねないし、あまりにリスクが大きすぎるのです。
なので、我が家のアパートの駐車場などは、現在の場所に引っ越ししてきたときには、ほぼほぼ駐車場は、満車の状態だったのに、現在では、駐車してある車は、半分どころか、2~3割くらいしか、停まっていないんじゃないかと思うくらい車が減っています。
パリの場合は特に、健康な人が生活するのには、車なしでも全く困らないので、こうして、大気汚染が実際に改善されてきたという話を聞けば、これでよかったんじゃないかな?とも思います。
規制ばかりが厳しくなっていくと、なんか鬱々とした気分にもなりがちですが、こうして、成果があらわれてくれば、こういう規制も必要だったと思うのですから、勝手なものです。
東京とパリでは規模が違いすぎて、東京でパリのような規制を敷くのは不可能だとは思いますが、東京ではどんな大気汚染対策をしているのかな?と少し気になります。
パリ大気汚染改善
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