紛失?した古い銀行口座、忘れ去られた子どもの頃の貯蓄口座、あるいは亡くなった人の所在不明だった銀行口座や受取人不明の生命保険などの客観的には、放置されていると思われる資金は、最終的には、預金供託金庫、預金保険公庫(Caisse des Dépôts)の預金部門に移管されてしまいます。
金融機関に対しては、一年間取引がなく、口座名義人からの連絡情報も確認されていない休眠口座(口座名義人による取引も連絡先情報も確認されていない口座)と休眠生命保険契約(満期を迎えているにもかかわらず請求されていない契約)を毎年記録し、顧客の生存を確認することが2017年から法律により義務付けられています。
実際には、銀行は休眠口座の保有者に定期的に書面で通知し、口座が閉鎖されるのを防ぐように促しているのが通常ではあります。
原則として、10年間、10年以内に回答がない場合、忘れ去られた資金は、CDC・預金保険公庫(Caisse des Dépôts)に移管され、CDCは、それを保管し、要求に応じて返還することになっています。
このシステムがスタートして以来、CDCは、90億ユーロを保管しています。
フランスに忘れ去られているお金が90億ユーロもあるというのも不景気な世の中で、驚きといえば、驚きですが、本人が亡くなってしまっている場合など、資産管理がしっかりしていない場合などは、大いにあり得る話なのではないかとも思います。
しかし、たとえ、CDCに移管されてしまったとしても、後に正当な手続きを行えば、しっかり返金されるそうで、昨年は、約9万4千人が平均1,573ユーロを取り戻しているそうです。
原則として10年間の活動停止後、お金は CDCへ。そしてCDCに保管されたお金は、20年間保管されます。そして合計30年経過しても誰も請求しない場合は、国に返還されます。
この話を聞いて、私の場合は、どうせ、そんなにお金持ってないしな・・と思ったのですが、このCDC行のお金は、むしろ少額であることが多いのだとか・・。なるほど、大金であれば、躍起になって行方を追う人も多いのでしょうが、少額の場合は、忘れてしまったり、手続きの煩わしさから、放置してしまうのかもしれません。
多くの人が放置?あるいは忘れていたお金は少額のお金の積み重ねで90億ユーロとは・・すごいことです。
私はフランスでの銀行は1ヶ所と郵便局のみなので、行方不明になりようもありません。
CDC・預金保険公庫(Caisse des Dépôts)
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