パリの中心地で、美味しいものがたくさんある通り「モントルグイユ通り」(rue Montorgueil)(他にも美味しいものがあるところはたくさんあるけど・・)は、ふらふらと歩いているだけでも楽しい通りですが、その通りの中程に「ストレー」というパリで最も古い歴史を持つパテイスリーがあります。
1730年創業というパリで最も古いと言われるこのパティスリーはパリの史跡にも指定されており、お店の前には、その歴史を記された看板がたっています。
パリの史跡にも指定され、パリ最古のパティスリーというのに、お店はこじんまりとしていて、まるで偉そうにしていない感じがとても良いのですが、狭い店内に入ると、その店内の内装も歴史を感じられるもので、天井やシャンデリアに見られる店内の装飾はキラキラしすぎないまでも、ポール・ボードリ(オペラ・ガルニエの装飾を担当)の弟子の作品だけあって、やはりちょっとただものではない感じ。
エリザベス女王も・・ |
また、置いているお菓子の種類の多さと、その一つ一つが妙にモダニズムされすぎていないにもかかわらず、丁寧に、また見事に作られていることに目を奪われ、どれもこれも食べてみたくなります。見ただけで、どれもが美味しいことがわかります。
今では、フランス菓子として有名なババ・オ・ラムやピュイ・ダムールを作り出し、パリに広めたのもこのパティスリーを創業したニコラ・ストレーだと言われており、これらのお菓子の本家本元でもあります。つまり、元祖・・というやつです。
ババ・オ・ラムはラム酒のシロップがたっぷりのサバラン(キルシュ、アブサン、ローズウォーターがミックスされている)で、円筒形で少し先細りになっているケーキで、かなりアルコールも感じられる大人のケーキで、好き嫌いが分かれるかもしれませんが、けっこう甘くもありますが、後味に嫌な甘さも残らない、甘いわりには、すっきりした味わいです。ホイップクリームと一緒だと、さらにまろやかな味わいになります。
私のおススメはどちらかというとピュイ・ダムールの方で、カスタードクリームを包んだパイ生地の風味の良さはちょっと比類ないものです。それがパイ生地のバターが良いのか、生地の香ばしさからくるものなのかはわかりませんが、それともカスタードクリームとのハーモニーがよいのか? とにかく、その風味の良さは、これでもパリで色々なお菓子を食べてきた私にとっても久しく味わっていない感動でした。
これは、ぜひ、このお店のものは全制覇してみたいと思って、後日、またお店を訪ねましたが、ピュイ・ダムールは人気のようで、その日はすでに売り切れていました。
このお店は、とにかく小さいお店に、ものすごい種類のケーキだけでなく、チョコレート、パン、お惣菜(特にブッシュ・ア・ラ・レーヌなどは、見事!!)など、とにかくたくさんのものがあり、目移りすることこの上ありません。
また値段も決して、普通のお店と比べて高すぎることもないのも魅力的なところです。むしろ、今どきの流行りのパティシエのお店などから比べると若干、安いくらいです。
そして、応対してくれた男の子がハンサムなうえに、可愛くて、ちょっと不器用そうなのに、とっても一生懸命に働いていて、私はこのお店の常連客になってしまう気がしています。
小さなお店に詰まったパリの歴史を感じる空間を楽しめる美味しい場所を見つけて私はとても満足しています。
包装や紙袋もすごく可愛いです!
Metro 1,4,7,11,14番線 Chatelet 5番出口を出るとモントルグイユ通りまですぐです。
パリ最古のパティスリー ストレー ババオラム ピュイダムール
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