2022年8月7日日曜日

英語で話すかフランス語で話すか? フランス人もずいぶん英語を話してくれるようになった!

  


 今、夏のバカンスシーズン真っ只中で、多くの人がバカンスにでかけているようで、うちのアパートの住民もかなりの割合で留守らしいのは、ガランとした駐車場を見れば明白です。今朝も、エレベーターの前でいくつものスーツケースを転がしながら出てきた家族連れがいて、小さい子供を連れて大変そうだな・・と思いながら、「ボン・ヴォヤージュ!ボン・ヴァカンス!」と言ったら、すごく嬉しそうに満面の笑顔で「メルシー!」と言って出かけていきました。

 そんなわけで、パリの街はいつもよりは空いている感じなので、私はむしろ、人が減ったこの時期のパリが好きで、夏に旅行に出かけることはほとんどありません。 

 娘が小さい頃には、子供のバカンスの時期に合わせて日本に行ったりしていたこともありましたが、今ではその必要もなく、チケットもホテルも高くて、しかもどこに行っても混雑しているこの季節、逆に人が少なくなっているパリを離れる気にはなりません。

 しかし、その代わりと言ったら、なんですが、パリにはすっかり観光客が戻ってきて、桁違いの肥満体型の人を見かけたり、フランス語以外の言語が聞こえてきたりするので、パリの住民はバカンスでパリを留守にしても、バカンスでパリに観光にきている人もいるので、観光地となり得るような場所では、わりと人がいます。

 我が家の近くにあるホテルなども、ここ数年のパンデミックのために、ずっとガラガラ状態が続いていて、「大丈夫なのかな?このホテル・・」と心配していましたが、どうやら、ぼちぼちお客さんが戻って来ているようで、近くのバス停などには、観光客らしい人でいっぱいだったりするので、「なんだか、こんなの久しぶりだな・・」と思いながら、見ています。

 考えてみれば、もう少し、踏ん張っていれば、2年後にはパリオリンピックが控えているわけで、パリ市内、パリ近郊のホテルなどは、軒並み満室になるだろうし、そんなこともあって、ちょこちょこ改装などをしつつ、頑張っているのだと思います。

 そんなこともあってか、普段、パリにいて、特にここ数年は英語で話しかけられることなどなかったのに、ここのところ、観光客が増えたせいか、英語で話しかけられることが増えてきました。日常の買い物の際などはさすがにフランス語だけですが、ちょっと贅沢なお店や食料品などのお店、デパートに行ったりすると、アジア人の顔をしているせいか、観光客だと思って、気を遣ってくれているのか?お店の人が英語で話してくれたりすることがあって、逆にちょっと戸惑ってしまいます。

 こちらがフランス語モードの時に、英語で話されると、一瞬、「えっ??え〜と・・」となって、そのまま英語で話すべきか、フランス語に戻してもらうか、一瞬、迷います。

 しかし、考えてみれば、お店などで、こちらから英語で話さなくても、向こうから英語で話しかけてくれるようになったとは、パリもずいぶん変わったな・・とつくづく思います。以前は、フランス人といえば、英語がわかる人でも、英語では話してくれない人も多く、駅などで、英語で話そうとする観光客相手に「ここは、フランスなんだから、フランス語で話せ!」とフランス語でまくし立てているのを見かけたりして、「なんて、いじわるな人たちなんだ!パリなんて、観光客が多いし、観光収入でどれだけ潤っていると思ってるんだよ! 英語くらい話してあげればいいのに・・」と思ったりもしましたが、今では、外国人だとみると、向こうから英語で話してくれるようになったとは、すごい変化だな・・と思います。

 私などは、英語もフランス語も中途半端なので、両方を同時に使い分けるスイッチングがすんなりいかないので、お店などで英語で話しかけてくれても、そのままフランス語で返してしまったりもするのですが、そうすると、正直なもので、お店の人もちょっとホッとした感じでフランス語に戻るのです。

 なんか、そのホッとしている感じに微笑ましくも感じるのですが、とにかくフランス人も場所にもよるのでしょうが、ずいぶん英語を話してくれるようになったことを少し嬉しく感じる今日、この頃なのです。


フランス人と英語


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