2022年8月16日火曜日

日本に住むにあたっての手続き マイナンバーカードと住民票の不思議

   


 娘の就職にあたって、彼女は初めて日本に住むことになって、生活を始めるにあたっての様々な手続きが必要で、パンデミックのためにしばらく日本に行けずに放置してあった家のことも気になり、彼女が本格的に社会人としての生活をスタートさせる前に、最後に親として手伝ってあげられることがあるかもしれない、保証人などが必要な場面もあるかもしれない・・と手続きについて行きました。

 これまで幼少期から度々、日本には連れて行っていた娘ではありますが、日本に住むのは初めてのこと。住民票を入れたり、カードを作ったりと生活していく上で最低限やらなければならないことは、いくつかありました。

 私自身、日本から住民票は抜いたまま、もう20年以上が経過しているため、住民票を入れるということも、以前、どのようにしたのか?もうよく覚えていなかったし、家の名義は私になっていても、私自身の住民票は入っていないというイレギュラーな感じだったので、なにかとややこしいことがあるのではないかと心配でもありました。

 住民票を入れること自体は、何の問題もなく、スムーズにいきましたが、住民票を入れたと同時にマイナンバーカードを申請しますか?と言われて、私が日本に住んでいた頃にはなかったマイナンバーカード、私は勝手にフランスにあるIDカードと同じようなものだと思っていましたので、娘も当然のようにマイナンバーカードの申請をしてきました。

 これから他の手続きに度々、必要になる住民票の写しというものも、ついでにもらってくるつもりで、区役所の人に頼んだのですが、その際に「マイナンバーカードが記載されているものにしますか? それともマイナンバーカードが記載されていないものにしますか?」と尋ねられて、びっくりして聞き返すと、「提出先によっては、マイナンバーカードが入っていなければならないものもあるし、入っていてはいけないものもあるので・・」ということでした。

 個人情報の問題があるのかもしれませんが、日本のこのマイナンバーの位置付けがよくわからなくなる出来事でした。

 マイナンバーカードですから、当然、身分証明書になるものとは思われますが、マイナンバーカードは身分証明書になるのか?と検索したら、「保険証や運転免許証、パスポートなどと同様、身分証明書として通用します」と出てきて、かえってわからなくなりました。

 銀行や証券会社などではパスポートは身分証明書として通用しないからです。まあ、日本に住んで働いていれば、保険証もあるのですから、身分証明書に困ることはないのでよいのですが、だったら、公的書類にあえて記載したり、しなかったりするマイナンバーというものは何なんだろうか?と疑問に思った次第です。

 しかし、後日、彼女のもとには、思っても見なかった「20歳から、これまでの間の年金不払いの通知」が届いたようで、(本来は住民票が日本にない場合は支払いの義務はない)住民票を入れると年金事務所?(日本年金機構)に情報が行き、未払いがないかチェックされる仕組みになっていることがわかりました。

 しかし、住民票には、どこから転入したか(娘の場合はフランス)を記載されているにもかかわらず、このような請求がくるということはシンプルに個人の住民票が入ったということだけが通知されるわけで、(まあ海外からの転入は稀なケースゆえ、そのようなことまでチェックしないのかもしれないけど)そのような情報のどこからどこまでがマイナンバーカードに入っているのかが不思議です。

 まあこのような公的手続きはフランスにいても、何かとややこしいもので、どこにいても避けられないものですが、日本の区役所や年金事務所の人は親切で感じがよく、それだけでも救われる気持ちですが、その分、フランスはかなりの部分がネットで済むようになってきたのには、助かる気もします。

 日本のマイナンバーカードのサイトを見ると「デジタル庁」とど〜んと出てくるところが不安を駆り立てられますが・・日本のデジタル化にも期待したいところです。

 

マイナンバーカード 海外からの転入 住民票


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