2019年10月8日火曜日

言語は使いつけないと錆び付く フランス語と日本語を混同する現象





 海外で生活していると、日常の生活を送るためには、外国語(フランス語)で生活しているため、たとえ、日本語で考えていたとしても、無意識のうちに、頭の中は、フランス語をあたかも外来語のように使ってしまっていることがあります。

 たとえば、買い物をして、これは、リブレゾン、グラチュイだから!(配達は無料)とか、ドゥーズィエム、モアチエプリだ!(二個目は半額)とか・・。
(無料とか、半額とか、そういう例が、すぐさま思い浮かぶのは、つい、日頃の生活ぶりが表れてしまいます。(笑))

 また、例えば、フレンチのレストランに行くと、お店によっては、たまに、お店の人が日本人だと思って、気を使ってくれて、英語のメニューを出してくれたりすることがあります。

 ところが、フレンチのメニューに関しては、フランス語でお料理を覚えているため、英語に訳されていると、かえって、ピンとこなくて、よくわからないことがあります。

 これは、私自身がバイリンガルではないから、フランス語=日本語=英語と、すんなり変換できないためなのかと思っていたのです。ところが、それは、バイリンガルである娘にも起こるようなのです。

 普段は、今でも、私と娘は、フランス人が混ざることがない限り、日本語で会話をし、スムーズに話していますが、現在の娘の日常は、一人暮らしになって以来、ほぼ、100%、フランス語の生活です。

 しばらく、日本語を使わない環境になると、日本語の滑らかさが鈍ります。

 というより、娘の場合は、もっと、そのゴチャ混ざり具合が、微妙です。

 フランス語だけで話しているつもりが、急に日本語の言葉が混ざったり、また、逆に、日本語の中にフランス語が混ざったりすることがあるのです。

 例えば、「J'ai oublié mon saifu. 」(ジェ・ウーブリエ・モン・財布)
(お財布、忘れちゃった。)とか、

「下の階の人には、jamais (ジャメ) 会う」
(下の階の人には、全然、会わない。)とか・・。

 これでは、フランス語版、「ルー大柴」みたいではないですか?

 せっかく、頑張って、バイリンガルに育てた娘が、「ルー大柴」のような日本語とは・・これは、ちょっと笑えません。

 特に、日本に行った時に、これが出ないように、日頃から、日本語もフランス語も正しく使うように、親子ともども、心がけなければと、最近、とみに思います。

 やはり、言語は使っていないと、たちまち、錆びついてしまうのです。


<関連YouTube アップしました>
 よろしかったら、ご覧ください。
 https://www.youtube.com/watch?v=L2h3TIdJl9c&feature=youtu.be





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