2019年10月14日月曜日

フランス人の金銭感覚 フランス人は、何にお金を使うのか?




 フランスは、れっきとした格差社会なので、上と下の差が日本よりもかなり激しいと思うので、金銭感覚も、その上下の社会のそれぞれで違うとは、思います。

 言ってしまえば、先祖代々、お金持ちの家庭は、親が子供に対する教育の観念をしっかりと持っており、その家庭環境から、しっかりと、それなりにお金もかけて子供に教育を受けさせ、その子供もしっかりと勉強に励み、ある程度以上の地位に登っていきます。

 一方、下の層は、ハナっから、親の方も、子供への教育たるものを深く考えることもなく、逆に子供をたくさん産んで、国から支給される児童手当を子供の教育には使わずに、そのお金で生活しているような人も結構いるのです。

 フランスは、税金も高いですが、弱者に対する国の保証も大きいのです。

 ですから、高収入の人のほど、高額の税金を払い、低額所得者で子供が多かったりする場合は、税金を免除され、国の援助金を受けているのです。

 極端な言い方をすれば、税金を払う人と貰う人に分かれている感じです。

 私などは、どうしても、どちらかというと、日本の子供への教育の感覚でいるので、自分が子供にしてあげたい教育をしようと思ったら、国から児童手当をもらえるからといって、子供を育てるには、児童手当ではまかないきれないくらい、お金がかかるので、やたらと子供を産むことは、考えられませんでした。(それでも、教育費は、日本に比べると格段に安いです。)

 日本は、最近、貧乏になったという話をネット上などで、目にしますが、その下層ぶりが、やはり、日本の比ではないのがフランスの現実だと思うのです。

 しかし、敢えて、総じて、フランス人の金銭感覚を言うならば、一般的には、結構な締まり屋だと思うのです。貧富の差なく、無駄なことには、お金を使ったりはしません。

 流行り物だからといって、みんなが一斉に、それに飛びつくでもなく、ブランド物を買い漁ったりすることもなく、家の内装を整えたりするのも、日本なら、すぐに、工事の人を頼むところだと思いますが、自分でペンキを塗ったり、壁紙を貼ったり、簡単な工事は自分でやる家庭が多いのです。

 おそらく、一般的なフランス人は、日本人がイメージしているよりも、ずっと、地味な日常生活を送っています。中村江里子さんがブログで書いていらっしゃるような生活を送っている人は、本当に一握りです。

 それでも、お金持ちにも、そうでない人にも共通して言えることは、バカンスにお金を使うということです。バカンスに行けない人でも、家族やパートナーと過ごす時間のためにお金を使います。

 フランスでは、職種や契約形態によっても違いますが、正規で働いている人には、少なくとも、5週間の休みが与えられており、また、夏に一日もバカンスを取れなかった場合には、規定のバカンスに数日が追加されるというようなことも、法律で定められています。

 また、有給はあっても、会社で長いお休みは取りづらい雰囲気などというものもフランスには、全くありません。

 それくらい、フランス人は、バカンスのために働いているといっても過言ではありません。特に、夏は、約一ヶ月ほどのバカンスを取りますから、多くの人は、車で、まるで、引っ越し? と思われるほどの食料や自転車などまで車の屋根に積んで、出かけていきます。

 物質的なものではなく、家族との時間のためにお金を使うフランス人。
何かと不便なことも腹が立つことも多いフランスですが、フランスのこんなところは、私は、好きなのです。

 ちなみに、フランスには、家族サービスという言葉はありません。



 

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