2019年10月2日水曜日

下町のお節介おじさんのようなフランス人の夫





 同じアパートの5階の住人の家族には、二人の男の子がいました。

 私が見かけるのは、朝の出勤時と、夕方の帰宅時でしたが、その家のお母さんは、一体、いつ家にいるのかと思うほど、四六時中、アパートの外で、誰かをつかまえては、延々と立ち話をしていて、なんとなく、落ち着かない人だなぁという印象を持っていました。

 私は、仕事が終われば、バタバタと娘を迎えに行って、帰ってきて、娘の公文の宿題を見ながら食事の支度・・と、家に帰ってからの時間は、特に、忙しく、いつもそんな時間帯に外で誰かとおしゃべりをしている彼女を、この人は、自分でお料理をしないのだろうなぁ・・くらいにしか思っていませんでした。

 そんな彼女とは、顔を合わせれば、挨拶する程度でしたが、アパートを出入りする彼女の子供たちの成長も、それとなく、見ていました。

 最初に会った頃は、小学生くらいで、娘より少し年上だったでしょうか? 近所の公立の小学校に通う、ふつうの少年でした。

 それが、中学生になった頃からでしょうか? みるみる生活の様子が崩れ始め、見るからにヤバい感じの友人がアパートに出入りするようになり、アパートの前には、ヤバい少年たちがたむろするようになっていったのです。

 そのヤバそうな少年たちも、何をするわけでもないのですが、あまり、感じのいいものではありませんし、娘も怖がり始めました。当然、他のアパートの住人も同じことを思っていたようで、他の住人からの話も耳に挟んだ主人が5階の住人に話をしに行きました。

 そして、彼女と彼女のご主人と話をするうちに、これは、タチの悪い友人関係を早い段階で、断ち切る必要があるということになり、主人も手伝って、その少年のための全寮制の学校探しを始めたのです。

 まるで、近所の悪ガキにも容赦無く、口を出す、下町のお節介おじさんのようです。

 それでも、彼らも、彼らなりに、自分たちの息子の様子に危機感を抱いていたようで、息子の転校話はどんどんと進み、少年は、全寮制の学校へと転校して行きました。

 近所の少年の不良化のおかげで、むかしは、日本にも、こんな風に、人さまの子供のことも放っておけない、お節介なおじさんやおばさんがいたんだろうなぁ〜〜と思いつつ、主人の意外な一面を見た気がしたのです。

 

 

 

 

 





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