交換留学生のドイツ人の女の子
娘が中学生の時だったでしょうか?
彼女は、第二外国語にドイツ語を選択していたため、希望者には、1週間の短期ではありましたが、学校からの交換留学の制度がありました。
私も、これは、娘にとっても、良い経験になると思い、迷わず希望を出しました。
期間は、ずれてはいましたが、娘も一週間、ドイツの家庭にホームステイさせていただく代わりに、ヴァネッサというドイツ人の女の子が家にやってきました。
それぞれの子供の配置は、学校側が一応、それなりに、ドイツの提携している学校からの書類を見て、考慮してくれていたようです。
そのドイツ人の女の子が日本のマンガやアニメ好きということで、おそらく、学校側は、彼女を我が家に送ってくれたのだと思われます。
しかし、実のところ、うちの娘は、ほとんど、日本のマンガにもアニメにも、ほとんど興味がなく、私もほとんど知識がありません。
うちの娘は、どちらかというと、身体を動かすことが好きで、どちらかというと、オタク気質だった彼女とは、あまり、気が合わないという悲劇が起こってしまったのです。
最初は、初対面のために、緊張して、あまり、話さないのかと思いきや、時間が
経っても、自分からは、決して話そうとはしない、かなり、内気な女の子で、夕方、家に着いた途端に、食欲がないから、食事も食べないと言い出す始末。
学校でフランス語を選択しているとは言え、ほとんど、フランス語も通じません。
娘のドイツ語も満足に会話できるレベルではありませんでした。だいたい、フランスにわざわざ、来ているのに、ドイツ語で話しても意味がありません。
それでも、ゆっくりゆっくり、フランス語を話して、時には、英語を交えながら、なんとか、とりあえず、長旅の後に、何も食べずに寝るというのは、良くないから、少しでも、食べたら・・と言って、どうにか、一緒に夕食を取ることにこぎつけたのです。
昼間の時間帯は、娘と一緒に、娘の通っている学校へ一緒に行って、学校で授業を受けていましたので、夜の時間帯と週末だけでしたが、なかなか打ち解けられずに、苦労しました。
次の日の夜は、食事が終わると、あまり、大人が介入しない方が話しやすいのかも・・と思い、二人で過ごしなさいと、娘の部屋に二人で入っていったのですが、しばらくして、様子を見にいくと、二人とも、離れたところに座って、それぞれに別の本を読んで、全く、口も聞かないで、黙っているのです。
これではいけないと、二人を部屋から連れ出して、では、みんなでゲームをしようとゲームをしたりして、なんとか、二人を交流させようと努めたのです。
中学生くらいだと、ある程度、分別はつき始めているものの、そんなところは、まだまだ子供なのです。せっかくの機会にお互いにフランス語、ドイツ語を上達させようという気があまりないのには、全くもって、困惑してしまいました。
週末には、どこか、パリで行きたいところがあったら、連れていってあげるから・・と言っても、以前にパリには、家族と来たことがあって、大抵のところは行ったことがあるから、強いて言えば、パリにあるマンガを売っているお店に行きたい、マンガに出てくるラーメン屋さんというものに行ってみたいと言うので、マンガを売っているお店に行き、ラーメン屋さんに連れて行き、その後に、少し、パリの街を歩きました。
一週間という期間は、内気な彼女にとっては、打ち解けるには、あまりに短く、私が期待していたようには、うまくいきませんでした。
それから、しばらくして、今度は、うちの娘の方がドイツの彼女の家に滞在させて頂いたのですが、出発前には、ヴァネッサのように、黙ってばかりいては、意味がないから、出来るだけ、家族の人ともニッコリお話しするようにしなさいよ!と娘には言い含めて出かけていったのですが、さて、実際には、どうだったのかは、本当のところはわかりません。
ただ、彼女には、兄弟がいて、弟さんは、比較的、活発な子で、その子とは、仲良く遊べた、と言っていたので、少しはましだったのかもしれません。
しかし、留学やホームステイなどというものは、親がいくらその気になっても、本人がある程度のモチベーションがないとダメなんだとつくづく実感しました。
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