以前は、職場が近かったので、オペラ界隈は、自分のテリトリーというか、庭同然のような気分でいたのですが、かつては、日本人エリアなどと言われていたこともあり、日本食屋さんが多かったり、日本食材のお店が多かったり、日本の銀行などもあったし、日本人としては、便利な場所でもありました。
しかし、オペラ通りという有名な通りの名前がついているわりには、なんだか、代わり映えのしない、正直、今一つパッとしない印象もありました。
今では、日本食人気から、オペラ通りから一本入ったサンタンヌ通りなどには、軒を連ねているラーメン屋さんには、行列が絶えなくなり、別の意味で有名にもなりました。
ただ、しばらく足が遠ざかっていて、数年たった今、少しずつオペラ通りも変化していて、特に、大人気パティスリー・セドリックグロレなどの進出に加えて、新しく、日本式チーズケーキのお店・匠(TAKUMI)などもできたりして、一気に高級な感じのお店が増えてきました。
日本人からしたら、なにもパリで日本式チーズケーキを食べなくてもいいかな?と思いつつも、ちょっと覗いてみると、チーズケーキはもちろんのこと、日本のような食パンやお弁当やおにぎり、お弁当まで売っていました。
日本のパン屋さんAKIが近く(サンタンヌ通り)に出店して、大人気を博して以来、AKIは店舗を広げ、今やサンタンヌ通りには、AKIカフェ、AKIもちなど、何店舗も販路を広げていますが、そのAKIの高級バージョンといった感じです。
最近、甘いものを食べすぎているので、ケーキはやめておくけど、せっかく来たのだから、食パンくらい買って帰ろうかな?と思って、食パン1つを頼むとなんと1本10ユーロ(約1600円)と言われて、びっくり! よく見てみれば、1本というだけあって、およそ2斤分の大きさなのですが、それにしても、いくらなんでも高すぎないか?と、「では、半分で・・」というと、なんと半分だと6ユーロ。
10ユーロの半分は5ユーロではないか?とセコい考えが頭をもたげたものの、まあ、一度は食べてみたいし、まあいっか・・と食パン半分を買って帰りました。
同じオペラ通り沿いには、セドリックグロレがあり、そちらは、さらにいっそうお高いわけで、ちょっと金銭感覚がおかしくなりそうな感じですが、そのTAKUMIとセトリックグロレの間には、日本でもおなじみのPAULというパン屋さんがあって、そこは、通常運転というか、まあ通常価格でなんとなく、ホッとさせられたのでした。
日本にもPAULのお店はあるようで、以前、日本に行った時、日本のPAULがあまりに高くてビックリしたことがありましたが、オペラ通りのPAULは、扱っているパンやケーキ、サンドイッチなどの種類も多くて、しかも、気持ちを平静に保てる範囲内のお値段。
これまでは、正直、PAULでさえも、パリでも(日本ほどではないにせよ)、少々、ふつうのパン屋さんに比べてちょっと高めかも?などと思っていたのですが、このインフレで、一気に普通の他のパン屋さんも値上げしているせいか、そんなに高く感じなくなっているうえ、この常軌を逸した2軒のパン屋さんのお値段に挟まれていることを思えば、ずいぶんと庶民的なお店のような気もしてしまいます。
中でもブリオッシュ2本で5ユーロ・・などと書かれているのを見て、思わず買ってしまいそうになりました。
今までパッとしないと思っていたオペラ通りにこうした超高級店が並ぶようになって、なんだか、その華やかさが嬉しいような悲しいような・・。
オペラ通りは、言葉どおりにオペラ座からも近くて、ルーブル美術館やチュイルリー公園、ヴァンドーム広場やコンコルド広場などにも歩いて行ける場所で観光地といえば観光地? ゆえに、高級なものでも、けっこう売れていくことに、驚かされているのです。
そんな中でも懸命に頑張っているPAULが愛おしいです。
ちなみにオペラ通りには、パリならどこにでもあるスーパーマーケット・MONOPRIX モノプリがありますが、ここのモノプリは観光客をターゲットにしているのか?おみやげにしやすいような、ちょっと可愛いパッケージのお菓子類など、他のモノプリにはないような商品も扱っています。
オペラ通り パン屋さん セドリックグロレ TAKUMI PAUL
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