フランスで生活するようになって以来、一年に2回、ウッとくるのが、夏時刻・冬時刻の切り替えの時期で、そのたびに、「・・またか・・」と、ちょっとウンザリした気持ちになります。
たった一時間のことなのですが、身体のリズムが崩れるのは、不思議といえば、不思議なくらいなのですが、これが、けっこう面倒くさいし、しんどかったりもするのです。
冬時刻に変わる時は、一時間遅れることになるので、サマータイムに変わる時に比べると、楽と言えば楽なのですが、それでもやっぱり、軽い言い方をすれば、調子が狂うというか、やっぱり身体がしっくりこない感じがあります。
そのうえ、フランス時間だと1時間遅れるために、時間が変わった日などは、1時間余計に寝れたりするので、変わった時間に慣れやすいこともあるのですが、日本と仕事をしていたりする場合は、逆に日本との時差が広がるので、日本時間にあわせると、1時間早起きしなければならなかったりで、これはこれで、冬時刻はキツかったりもするのです。冬時刻の間は日本とフランスの時差は8時間になります。
フランスでも、ここのところ毎年のように、サマータイムはもうやめるという話が出ているものの、大きな局面では、2019年に本格的に欧州議会がサマータイム廃止に向けて、動き出したかにみえたものの、結局、パンデミックの到来で、それどころではなくなってしまったまま、立ち消えになってしまったようです。
そもそも省エネ等の目的でサマータイムが導入されたものの、その実、大した効果がないことも明らかになり、むしろ、健康面での害が叫ばれたりしたために、このサマータイム廃止論が浮上したのですが、パンデミックで計画が中断したうえに、今度は、実際にサマータイムを廃止したメキシコで、その際に生じたトラブルなどの話までもが出てきたりして、一時の盛り上がりは、萎んでしまったようです。
メキシコでは、多くの人の携帯電話がインターネットに接続していないとのことで、自動的に時間がアップデートされずに、時間が変わったことに気付かずにいた人が続出したり、また、地震などの災害の多いメキシコでは、アースアラートアプリが非常に重要な役割を果たしているとのことで、このアプリのシステムにまでも支障をきたし、予想以上の深刻な結果をもたらしてしまったと言われています。
とはいえ、メキシコの例は、必ずしもフランスや欧州には当てはまらないと思えるのですが、欧州は欧州で、冬時刻に合わせるか、夏時刻に合わせるかで意見が分かれているうえに、張り巡らされた欧州内の交通網のタイムテーブルが時間が国ごとによって時間がまちまちになってしまうとなると、かなり複雑で、1国の決議で決められることでもないのが、最大のハードルのようです。
とはいえ、一度、どちらかに変えて一本化してくれれば、その後はそのまま継続すればよいだけの話で、やっぱりどこかのタイミングで多くの人が苦しんでいるこの奇妙なシステム、いいかげんにやめてくれないかな?と毎回毎回、思うのです。
夏時刻 冬時刻 サマータイム
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