私は、そんなに頻繁にリモート会議のようなものを使うことはないのですが、先日、たまたま、普段、あまり関わらない人々とのリモート会議の機会があって、時間は13時半からと通知が来ていました。
この会議は、もう5回目くらいだったので、初回の時には、10分くらい前から、ごそごそパソコンをセットし始めて、「あ~遅れちゃう!」と少々焦りながらも、2~3分前には、待機していたのです。会議に参加しているのは、フランス人ばかりなので、時間どおりに始まるとは思っていなかったものの、けっこう待つハメになったので、次回からは、時間になったら、セットするくらいにしていました。
そして、最終回の会議は、さんざん日時を変更された挙句だったこともあり、もういい加減に、待たされるのも嫌だったので、少々、時間には遅れ気味の時間に会議に参加すると、結局、それでもまた、待たされることになり、結局、その日の会議が始まったのは、予定されていた時刻の20分後くらいでした。
そして、2時間ほどの会議が終わって、疲れ切って、今、パリに来ている娘に、「もう・・始まるのも遅れるから、終わるのも遅くなる・・全くフランス人は・・」とぼやいたら、普段、日本で、毎日のようにリモート会議をしてきた娘が、「日本人は、すごいよ~!」と。
「何が?」と聞くと、「リモートワークがあったら、1分前には、ほとんど全員が待機していて、時間になると、「あら、まだ○○さんがいませんね・・少し待ちますか?」と言って、その1分後くらいに遅れてきた人が登場し、「遅くなってすみません!」と謝るんだよ!」と。彼女は内心、「全然、遅れてないじゃん!1分だよ!1分!」と思うんだとか・・。
フランス人が時間にルーズなのは承知していますが、リモートだと、待ち合わせをしたりするのとは、また別の感覚だし、ましてや、そういった日本人の会議のようなものから、ご無沙汰している私にとっては、客観的に時間厳守の日本人社会の様子を聞くと、あらためて、「ほ~!日本人ってスゴイ!」などとビックリしてしまう自分にも、ちょっとびっくりしているのです。
決められている時間どおりということに、そんなにビックリすること自体がおかしいのですが、少々の時間のルーズさにイライラしていてはフランスでは生活できません。
私自身は、遅刻ということが大嫌いなので、自分自身が遅刻することはありませんが、フランス人相手の時間の約束の場合は、遅れる相手に対して寛容になる習慣がついています。
まあ、これもさんざん、腹を立ててきた挙句の自己防衛本能のようなものです。
会議ではなくとも、例えば、家で何かの工事などを頼んだりした場合は、なおさらのことで、まず時間どおりに来ることはなく、遅れるのはあたりまえ、なんなら、約束どおり(時間は関係なく)・・その日のうちに来てくれれば「まあ、いいか・・」となります。
ということは、すっぽかされることもあるということです。逆に時間どおりに来られたりすると「えっ?時間どおり??」とビックリするくらいです。
そんなことを思い出させてくれた娘は、パリに戻ればパリ仕様になり、友人と待ち合わせしたりしても、彼女は、必ず遅れるから、「約束の10分後くらいの時間に行けばいい・・」などと、上手く使いわけています。
日本語とフランス語を流暢に使いこなすようになった娘は、生活も日本とフランスを器用に使いわけているらしいです。
フランス人の時間の感覚
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